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技術士 二次試験対策 建設部門 令和6年度 必須科目Ⅰ 予想問題 「デジタル化」完成 & リアル予想問題

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【 技術士 二次試験対策 】

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リアル予想

またまた、完成&リアル予想問題(前回はコチラ)をお届けします。投稿者の鋭い視点による問題設定、それを巧みに解答する論文、見ごたえ十分です。みなさんの試験勉強を強力にサポートすると思います。また、テーマは、建設部門 令和6年度 必須科目Ⅰ 予想問題 「デジタル化」になります。DX化やデジタル技術の活用は、予想問題のテーマに限らず様々な解決策の素材にもなります。論文を作成すると共通する要素がたくさんあることに気が付きますよね。問題の根っこは一緒なので、解決策も結局いくつかの要素に収斂されます。ここまでたどり着けば、応用力も備わっていると思います。さあ、みんなで実力を高め合い、みんなで合格を目指しましょう。

問題

生産年齢人口の減少や高齢化により、暮らしを支える各種サービス提供機能の低下・損失が懸念される中、気候変動の影響による自然災害の激甚化・頻発化、高度成長期以降に集中的に建設されたインフラの老朽化が進行している。また、世界中で流行した新型コロナウイルス感染症やAI、5G、クラウド等に至る革新的なデジタル技術の開発・社会実装は、社会経済活動のあり方や人々の行動・意識・価値観・インフラに対する捉え方にも多大な影響を及ぼした
 今後更に生産年齢人口の減少が進んだ場合、他産業に比べて入職率、定着率が低い建設産業は、担い手を確保することが困難になり、将来にわたって社会資本の整備・維持管理を持続し、国民生活に不可欠なサービスを提供する社会的使命を果たし続けていくうえでの大きな制約になりかねない。
このような状況において、建設分野においてデジタル技術を活用して、人口減少化においても将来にわたって持続的に社会資本整備を行っていくための方策について、以下の問に答えよ。

(1)デジタル化による豊かな社会の構築を進めるにあたり、技術者としての立場として多面的な観点から3つ課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)前問(2)で示したすべての解決先を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要点・留意点を述べよ。

論文①

課題

1.多面的な観点と課題
(1)いかに省人化するか
 建設業は、依然として全産業平均と比べ労働時間が長い状況にある。また、令和6年度から時間外労働の上限規制が適用となり更なる労働力の低下が懸念される。そのため、建設業におけるDX化を加速させ、不足する労働力を補う必要がある。よって、生産性の観点からICT技術の活用による省人化が課題である。

(2)いかに産官学の連携を推進するか
 人口減少における持続的なインフラ整備を推進するためには、従来の手法に捉われず、産学が開発する様々な新技術を積極的に取り入れていく必要がある。自治体においても、積極的に新技術を導入し、持続的に社会資本整備を推進することが重要である。よって、体制面の観点から、産官学の連携が課題である。


① →「下」

② 前文で積極的に取り入れていく必要性を説明していますので、ここに自治体も含まれていませんか(前文はインフラ整備進める人たちが主語だと思います)。重複表現です。


(3)いかに入札制度の適正化を図るか
 従来の入札制度では、行き過ぎた価格競争等によりダンピング受注等が発生していた。そのため、入札時には価格だけでなく、ICT技術の活用等、生産性の向上の取組を評価することが重要である。よって、制度面の観点から、入札制度が課題である。


③ デジタル技術を適切に評価できないから、ダンピングが発生したわけではありません。よって、ダンピングという背景は、デジタル化との関連性が希薄です。積算基準がないとか、評価尺度がないとか、電子納品等が進まないとかデジタル技術と入札制度に関連する問題点を記述すべきです。

解決策

2.最も重要な課題とその理由
 人手不足による社会資本整備の遅れは、人命に関わることになる。よって、「いかに省人化するか」を最重要課題に選定し、以下に解決策を述べる。

(1)調査・設計フェーズ
①3D都市モデル
 都市部での建設工事では、資機材搬出入や住環境に配慮した工事車両のアクセスルート選定が重要である。そこで、PLATEAUによるルートシミュレーションを推進する。例えば、3D都市モデルから現場状況を確認し、交差点形状や道路構造物等の影響を踏まえたルート検討を行う。現地に出向くことなくルートを計画することで、施工管理の負担軽減と効率化を図る


④ 交差点形状や道路構造物は2次元データでも検討可能であるため、3D都市モデルの特徴を生かす例示にした方がもっと良くなると思います。例えば、「3D都市モデルの持つ建物の形状情報と道路の幅員等のデータを組み合わせ、騒音レベルをシミュレートする。その結果をもとに、ルートシミュレータに取り込み円滑な工事計画の立案・調整に活用することで、住環境の保全と施工管理の負担軽減を図る」などが考えられます。


②BIM/CIM
 複雑な地形等が存在する工事現場では、施工計画の検討に時間と労力を要する。そこで、UAVで得た点群地形データを3Dモデル化し現地形状を再現する。例えば、高架橋の支保工計画を検討時では、高低差や施工位置を同時に可視化し、精密な検討を実施する。これにより、計画業務の質・量を共に向上させる。


⑤ UAVでデータ取得することが前提となっていますが、これも重要な解決策ではありませんか。また、見出しがBIM/CIMなので、BIM/CIMの特徴を生した形での説明が求められます。→「一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図るため、BIM/CIMを導入する。モデリングにあたっては、UAVを用いて点群データを取得する。」

⑥ →「計画を検討する段階では」

⑦ 業務量が増加するように読めてしまいます。また、⑤の修正を採用した場合、効率化・高度化を図るためと言っているので、この一文は不要になります。


(2)施工フェーズ
①i – Construction
 i-Constructionを導入し、施工管理の作業時間を短縮する。例えば路面切削工では、事前に地上型レーザーにより測量を行い、取得した点群データを基に3Dモデル化を行う。設計データを路面切削機に入力したTSにより機械位置を追尾し、設定した切断厚さで切削した後3Dデータから出来形管理を行う。
③3Dプリンタ施工
 3Dプリンタ施工により、構造物築造時における施工作業の縮減を図る。例えば擁壁工では、法面の傾斜をレーザー測量し造形ツールパスを生成する。これに基づき、コンクリートの積層によって構造物を造形する。曲面等の複雑な地盤形状でも形状変化に追従した造形が可能となり、大幅な工期短縮も期待できる。

(3)維持管理フェーズ。
 3次元点群データを活用し、施設管理の効率化を図る。例えば舗装修繕では、AI劣化診断と併用して舗装劣化指標と打ち換え必要面積を算出し、工事費用を自動的に計算する。また、これらの情報をインフラデータプラットフォームに取り込み、オープンデータ化する。これにより、自治体や民間企業と連携した補修技術の検討や新技術の開発を促進する


⑧ AIにも触れておきましょう。→「3次元点群データとAI技術」

⑨ 併用というともともと何かがあって、併せて用いる状態です。もともとあるものが記述されていません。併用ではなく単純に「AI劣化診断により」で文脈は通ると思います。

⑩ 誰と誰が連携するのか判然としません。連携する対象者は特定する必要がないと思いますので、関係者で表現してはいかがでしょうか。→「関係者同士の連携を促し、」

リスク

3.新たなリスクと対応策
 ICT技術に頼り仕組みを理解せずに現場が完成することで、若手技術者の技術力が低下するリスクがある。対応策として、熟練技術者とのOJT教育や技術検定を実施する。また、ECI方式により社外技術者と意見交換を行うことで、技術力の向上を図る。

要点・留意点

4.必要な要件と留意点
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。  以上

論文②【完成】

1.多面的な観点と課題
(1)いかに省人化するか
 建設業は、依然として全産業平均と比べ労働時間が長い状況にある。また、令和6年度から時間外労働の上限規制が適用となり更なる労働力の低下が懸念される。そのため、建設業におけるDX化を加速させ、不足する労働力を補う必要がある。よって、生産性の観点からICT技術の活用による省人化が課題である。

(2)いかに産官学の連携を推進するか
 人口減少下において持続的インフラ整備を推進するためには、従来の手法に捉われず、産学が開発する様々な新技術を積極的に取り入れていく必要がある。そのため、新技術の開発・導入を促進する上で、関係者間の協力が不可欠である。よって、体制面の観点から、産官学の連携が課題である。

(3)いかに入札制度の適正化を図るか
 従来の入札制度では、ICT技術等の新技術に対する評価尺度が十分に整備されていないため、入札者の評価に繋がりにくい。そのため、価格だけでなく新たな技術を適切に評価することが重要である。よって、制度面の観点から、入札制度の見直しが課題である。

2.最も重要な課題とその理由
 人手不足による社会資本整備の遅れは、人命に関わることになる。よって、「いかに省人化するか」を最重要課題に選定し、以下に解決策を述べる。

(1)調査・設計フェーズ
①3D都市モデル
 都市部での建設工事では、資機材搬出入や住環境に配慮した工事車両のアクセスルート選定が重要である。そこで、PLATEAUによるルートシミュレーションを推進する。例えば、3D都市モデルの持つ建物の形状情報と道路幅員等のデータを組み合わせ、騒音レベルをシミュレートする。その結果をルートシミュレータに取り込み円滑な工事計画の立案・調整に活用することで、住環境の保全と施工管理の負担軽減を図る

②BIM/CIM
 一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図るため、BIM/SIMを導入する。モデリングにあたり、UAVを用いて点群データを取得する。例えば、高架橋の支保工計画を検討する段階では、高低差や施工位置を同時に可視化し、精密な検討を実施する。

(2)施工フェーズ
①i – Construction
 i-Constructionを導入し、施工管理の作業時間を短縮する。例えば路面切削工では、事前に地上型レーザーにより測量を行い、取得した点群データを基に3Dモデル化を行う。設計データを路面切削機に入力したTSにより機械位置を追尾し、設定した切断厚さで切削した後3Dデータから出来形管理を行う。
③3Dプリンタ施工
 3Dプリンタ施工により、構造物築造時における施工作業の縮減を図る。例えば擁壁工では、法面の傾斜をレーザー測量し造形ツールパスを生成する。これに基づき、コンクリートの積層によって構造物を造形する。曲面等の複雑な地盤形状でも形状変化に追従した造形が可能となり、大幅な工期短縮も期待できる。

(3)維持管理フェーズ。
 3次元点群データとAI技術を活用し、施設管理の効率化を図る。例えば舗装修繕では、AI劣化診断により舗装劣化指標と打ち換え必要面積を算出し、工事費用を自動的に計算する。また、これらの情報をインフラデータプラットフォームに取り込み、オープンデータ化する。これにより、関係者同士の連携を促し、補修技術の検討や新技術の開発を促進する。

3.新たなリスクと対応策
 ICT技術に頼り仕組みを理解せずに現場が完成することで、若手技術者の技術力が低下するリスクがある。対応策として、熟練技術者とのOJT教育や技術検定を実施する。また、ECI方式により社外技術者と意見交換を行うことで、技術力の向上を図る。

4.必要な要件と留意点
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。  以上

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