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技術士 二次試験対策 【 添削LIVE 】 建設部門 令和3年度必須科目Ⅰ 「風水害」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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能登半島地震

令和6年1月1日16:10にマグニチュード7.6最大震度7の地震、これに伴う津波の発生により、死者57名、重傷者26名、全壊家屋57棟、半壊家屋21棟(1月3日8:00時点)という甚大な被害が確認されています。亡くなられた方のご冥福と被害に遭われた方の一日でも早いご再建をお祈りいたします。

私の親戚は、富山県、石川県に住んでおり、刻々とテレビに映し出される被害を目にするたび、気が気ではありませんでした。親戚は、幸運にも被害は少なかったようで安心いたしましたが、他の地域が壊滅的なダメージを受けてることを踏まえると、手放しに喜んでいられません。

このような中、高校サッカー選手権大会では、石川県代表の星稜高校と千葉県代表の市立船橋高等学校との試合が行われました。急遽来れなくなった星稜の応援をすでに敗れてしまった神奈川県代表の日大藤沢高校が応援し、市船は「力を合わせて乗り越えよう」のプラカードを掲げていました。すばらしい高校生の態度を見て、私たち大人もしっかりとできることに取り組まなければと考えさせられました。

特に、私たち土木技術者ができることは、たくさんあります。自分のできることを遂行して、防災対策に貢献していきましょう。私には、募金と本サイトを運営し多くの技術士候補生を助けるとことくらいしかできません。しかし、みんなの頑張りを終結すれば大きな力になるはずです。

冗長性確保の重要性

X(旧Twitter)では、救急車両が被災地へ向かう写真や映像をたくさん確認することができました。なんとも頼もしい限りです。しかし、高速道路(能越道)では、10区間が通行止め、国道も30か所近くが通行止めとなっています(県道は56区間通行止め)。これでは、助けたくとも助けにいけない状況です。

これらの原因は、道路陥没や土砂崩れの被害によって通行止めが発生しています。また、地盤隆起や液状化によって、道路は激しい損傷を受けています。しかし、物資輸送路の機能は回復しており、要請を待たずにプッシュ型支援を実施中とのことで、少し安心しています。このような状況を目にすると、救助、救援活動には、道路機能の確保が非常に重要であることを再認識させられます。

緊急輸送路等には、液状化対策、電線類の地中化などの対策が必要です。また、地域の孤立化を避けるためにも、4車線化やバイパス整備などリダンダンシーを確保する必要があります。まだまだ、救援救助活動が重要な局面ではありますが、我々技術者は復興期において課題の整理や対応策を検討し、災害に強い都市づくりの在り方を学ぶべきと考えます。

このような中、令和3年度の風水害といった災害対策関連の論文を投稿いただきました。決意を新たに早速みていきたいと思います。

論文

課題

1.激甚化する風水害を防止するための課題
(1)マルチセクトラルアプローチ
 気候変動により気象イベントが激甚化し、日本各地で土砂災害や水害が発生している。このため地域やセクターを超えた連携取り組みにより大災害を防止または軽減することが重要である。


① 見出しには下線を引くと見やすくなります。

② 激甚化を要因としているので、文末は「被害が拡大している」といった文意にすべきです。一方で、激甚化には被害の規模が大きくなる意味も含まれているので、発生と激甚化を逆にすると良いのではないでしょうか。→「気候変動により気象イベントが発生(又は頻発)し、日本各地で土砂災害や水害が激甚化している」

③ 観点と課題の明記がされていません。例えば、このケースですと「よって、体制面の観点から、マルチセクトラルアプローチが課題である」といったように問われていることに回答しましょう。


(2)想定を上回る災害の予測と対策
 日本の国土の7割以上が山岳地帯で急峻な地形に富んでいる。また河川も急勾配である。さらに人口は洪水が起きやすい下流部の低地に集中している。したがって事前に大規模な自然災害の発生を予測し、対策を講じる必要がある。


④ 災害を引き起こしやすい地形と予想することの因果関係が理解できません。見出しは、「想定を上回る」なので、予想を超える気象現象が多いことや、予想が難しいことを背景で書くべきです。

⑤ ③と同様。


(3)防災・減災技術の研究開発
 流域上流部の大半は人口が少なく少子高齢化が進んでいる。治山事業や山腹工事、河川土木等による山地災害対策や自然環境の状態のモニタリングが十分でない。それらの地域をカバーするには、リモートセンシングやAI等の技術を活用した災害リスクの分析やデジタル化などスマート防災技術の研究開発が課題である。


⑥ 上流部の居住人口が少ないことと山地災害対策を行う従事者が少ないことは、因果関係はないのではありませんか。問題視しているのは、後者だと思いますので、最初の1行は不要です。また、課題設定の理由が不適切ですね。対策を行う従事者が少ないことを書き、課題につなげると良いでしょう。

⑦ 観点がありません。この場合は、「生産性の観点」ですかね。


解決策

2.解決策
 上述の課題のうち最も重要と考える課題は「(2)想定を上回る災害の予測と対策」である。なぜなら、住民の生命や財産を守り社会経済を維持することが必須である。また、BCP対策の観点からも重要である。以下にその解決策を占める


⑧ この理由は、他の課題にも当てはまります。理由は、3つの課題の相対評価であるべきです。

⑨ →「述べる」


(1)流域治水への転換
 想定を上回る災害の激甚化に対応するには、流域治水への転換が解決策の1つである。流域治水は、気候変動の影響による水害の激甚化・頻発化を踏まえ、集水域から河川流域のステークホルダーが協働で対策を行う考え方である。


⑩ ここは、解決策をかくところなので、用語の説明にならないような文章が求められます。最初の一行目は不要で、一つにまとめます。例えば、「気候変動の影響による水害の激甚化・頻発化を踏まえ、集水域から河川流域のステークホルダーが協働で流域治水対策を行う。」となります。また、近年では流域治水対策は第2フェーズに入っています。新たな対策も具体例として挙げると良いでしょう(具体策は、https://gijutushi-index.com/1253/を参照)。


(2)生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)
 Eco-DRRは森林や湿地など自然生態系が有する防災・減災機能を発揮させることで災害による被害を防止・低減させるアプローチである。主に以下の3つの取り組みを示す。


⑪ ⑩と同様。例えば、「生態系が有する防災・減災を図るEco-DRRを推進する。具体的な取り組みを以下に示す。」となります。


①災害を未然に防ぐー自然の持つ効果によって災害の原因となる状況を解決する。例えば森林による水源かん養や土砂災害の防止、湿地や水田、ため池による雨水貯留機能により災害を未然に防ぐ。


 ⑫ →「状況を改善する


②被害を受けやすい場所での居住や事業活動を避ける


⑬ 避けるのは、誰ですか。やること(解決策)は、行政目線で書くと良いでしょう。→「避けるよう促す」
また、自然生態系の機能を活用していませんね。


③災害の影響を軽減するー例として田んぼダムや緑地、公園の整備、雨庭等ビオトープによる雨水浸透や貯水機能の促進、霞堤や輪堤、水塚等の伝統的な防災技術によりリスクを低減もしくは未利用地に分散させる。


⑭ これも、自然生態系の機能を活用していません。Eco-DRRと切り離して書くべきですね。また、例示が総花的で、知っていることを並べただけに見えてしまいます。効果ごとに分けるなど、工夫が必要です。

⑮ 災害の発生を未利用地に誘導するということですか。抽象的で理解できません。また、事例のどれに対応しているのでしょうか。


(3)グリーンインフラネットワークの構築
 生態系ネットワークとは、保全すべき自然環境や優れた自然条件を有している地域を核にし、その周辺に緩衝地帯を設け、コリドー(緑の回廊)でつなぐ方法である。流域治水では河川水系を軸に①から③の防災・減災機能を有するグリーンインフラをネットワークでつなぎ、その機能を十分に活用して防災・減災を図る。


⑯ 視点が、NbSに偏っている印象を受けます。必須科目は、幅広い視野が必要です。もっと、都市構造(集約)や都市施設(粘りのある構造)といった多様な観点から、対策を説明すると良いでしょう。また、解決策全体に言えることですが、課題は「予測と対策」ですので、予測の視点が一切書かれていないので片手落ちになっています。

⑰ ⑩と同様。

⑱ 新たな着眼点は、このネットワーク化のみであり、行っている対策は前述と同様です。多様な視点に欠けています。


新たに生じうるリスク

3.解決策を実行しても生じるリスクと対策
 流域治水を実現するための生態系ネットワークを構成する1つ1つのグリーンインフラは植生の遷移とともに機能を発揮する。そのためコンクリート構造物(グレーインフラ)と比べ効果が不確実で定量評価ができない。そこで、GISや衛星データなどを使った評価ツールや早期警戒システムの開発が解決策と考えられる。さらに、グリーンインフラネットワークだけでは大規模災害に対処できないので、グレーインフラとのハイブリッドを検討し防災・減災を確実にする。


⑲ 問題は、リスクを問われています。不確実で評価できないのは状況であって、その結果どのようなリスクになるのか書くべきです。

⑳ この解決策は、防災対策全体に必要なことであり、提起された問題点との因果関係が良く分かりません。

㉑ 自分で提案した解決策を自分で否定してはダメですね。より効果的といった主張にすべきです。


要点・留意点

4.業務遂行の際の要件・留意点
①技術者倫理の観点
 災害から人々の生命や生活を守るには健全な国土と自然環境の保全が大切である。現代世代だけでなく将来世代の公益を考え確保する責務が技術者にある


㉒ →「要件である」

㉓ 問われているのは、責務ではなく要件と留意点です。→「公益確保に留意する」


②持続可能性の観点
 流域治水を長期にわたって維持していくには、ガバナンスやビジネスモデルの構築が重要になる。その際、流域のステークホルダーとコミュニケーションを取り、パートナーシップを形成することで持続可能な流域治水の実現に留意する。


㉔ 新たな取り組みが提案されており、この取り組みに対する留意点になっています。問われているのは、上記の解決策を遂行するにあたっての留意点です。

㉕ これも、流域治水の持続可能性になっています。問われているのは、社会の持続可能性です。題意に沿った回答となるよう留意しましょう。

㉖ 最後には、必ず「以上」をつけましょう。

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