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技術士 二次試験対策 今後の住宅・建築物の省エネルギー対策のあり方(第四次報告)

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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ライフサイクルカーボン

技術士二次試験の勉強をしていると、「政策動向を踏まえて論じよ」という無言の圧力を常に感じると思います。国の最新の方針を理解しているかどうかが、答案の説得力を大きく左右します。そんな中で、最近じわじわと存在感を増しているのが 建築物のライフサイクルカーボン(LCCO₂)評価です。

国交省の審議会がまとめた「今後の住宅・建築物の省エネルギー対策のあり方(第四次報告)」は、これまた技術士試験対策として“使える”資料です(報道発表はコチラ)。最近、公表されている資料は、本当に重要なものばかりです。

LCCO₂評価は、建築物の資材製造から解体までのCO₂排出を一気通貫で捉える考え方で、国が2050年カーボンニュートラルに向けて本気で制度化を進めているテーマです。つまり、技術士試験で扱われる「社会課題」「政策動向」「技術的提案」の三つを自然に結びつけられる、非常に相性の良い題材なんです。

特にこの資料が優れているのは、国がこれから何をしようとしているのかが非常に明確に書かれている点です。2028年度からLCCO₂評価制度を本格導入する、建材・設備のCO₂排出量原単位を整備する、建築主・設計者・施工者の役割を明確化する…。

こうした“制度の方向性”は、技術士論文で「国の動向を踏まえた提案」を書く際に、そのまま使える材料になります。試験委員が読みたいのは、単なる技術の羅列ではなく、「国の政策と整合した技術者としての視点」ですから、こうした一次情報を押さえておくと文章の説得力が段違いに上がります。

また、LCCO₂評価は論文の構成を作りやすいというメリットもあります。技術士論文は「課題 → 技術的対応 → 効果 → 留意点(解決策までの流れ)」という流れが基本ですが、LCCO₂はこの流れにぴったりハマるんです。

たとえば、課題としては「建築物分野のCO₂排出が全体の約4割を占める」「エンボディドカーボンの削減が遅れている」といった背景があり、対応策としては「統一的な算定ルールの整備」「建材の脱炭素化」「既存ストックの活用」「設計段階でのLCA導入」などが挙げられます。

効果としては「建築物の脱炭素化」「資源循環の促進」「GX投資の誘発」などが書けますし、留意点としては「算定負荷の増大」「コストとのバランス」「耐震・防火など他性能とのトレードオフ」などが自然に出てきます。

つまり、LCCO₂評価を軸にすると、論文の骨格がスムーズに組み立てられるんです。これは受験者にとってかなり大きな利点です。

さらに、技術士試験では「多様なステークホルダーを踏まえた視点」が求められますが、この報告書は建築主・設計者・施工者・製造事業者それぞれの役割を丁寧に整理しています。これを答案に盛り込むと、「関係者の役割を理解した技術者」という評価につながります。

そして何より、LCCO₂評価は実務との接点が広い。建築設計、施工管理、設備設計、建材開発、維持管理、解体…どの分野の技術者でも、自分の経験と結びつけて語ることができます。技術士試験では「自分の経験を政策と結びつけて語る」ことが重要なので、実務との親和性が高いテーマは非常に書きやすいんです。

総じて言えば、LCCO₂評価は、政策性が高く、論文構成が作りやすく、実務と結びつけやすく、国際動向ともリンクしている。これだけ条件が揃っているテーマはなかなかありません。建設系の受験者であれば、ぜひ押さえておきたい必須領域と言っていいでしょう。

カーボンニュートラル×分野横断 完成

本日の添削LIVEは、前回に引き続き、「カーボンニュートラル×分野横断」をお届けします(前回の記事はコチラ)。カーボンニュートラルを含め、GXは私のお勧めテーマですが、いつも空振りばかりです。ちょっと環境よりなので、建設部門では出題されにくいのでしょうか…いや、そんなことありません。環境問題は、上記のとおり建設部門にとっても超重要課題です。そんなカーボンニュートラルをテーマにした論文は、完成を迎えていますので、ぜひ参考にしてください。


1.多面的な課題とその観点
(1)低炭素まちづくりの推進
 近年、自然の減少に伴うCO2の増加が地球温暖化を加速させ、異常気象の頻発化を招いている。この異常気象は水害の多発、生態系の破壊、ヒートアイランド現象の深刻化など、生活環境に悪影響を及ぼしている。CO2総排出量の約5割を占める都市活動においては、排出削減の取り組みが急務である。よって、環境面の観点から、低炭素まちづくりの推進が課題である。

(2)分野横断的な連携の強化
 我が国は2050年のカーボンニュートラル(以下、CN)の実現を宣言している。また、温室効果ガスの排出要因は、エネルギー、産業、運輸、家庭と様々であり、相互に関連し問題を複雑化させている。CNの実現に向けては、各分野が単独で対応するのではなく、相互協力による取り組みが必要である。よって、体制面の観点から、分野横断的な連携の強化が課題である。

(3)人材育成の強化
 CNの実現に向けては、再エネ設備の導入施工管理者、省エネ診断士、中小企業診断士など、新たな技術や制度を実際の現場で適切に運用できるスキルを持つ人材が必要である。しかし、これらのスキルを有する人材は十分とは言えない。このため、大学、企業、行政が連携して、人材育成を強化する必要がある。よって、教育面の観点から、CNスキルを体系的に育成することが課題である。

2.最も重要な課題と解決策
 低炭素まちづくりの進展を通して、分野横断や人材育成が促進されると考えたため、「低炭素まちづくりの推進」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。

(1)都市緑化とグリーンインフラの推進
 緑が持つCO2の吸収・固定機能を活用し、温室効果ガスの排出抑制及びヒートアイランド現象の緩和を図るため、都市部における緑化や既設インフラの緑化を推進する。具体的には、都市計画マスタープランにおいて緑地の機能・役割の明確化を図りつつ、公園、緑道、河川空間などの整備・保全を計画的に推進する。また、沿道や鉄道敷地等への植樹を通じてCO₂吸収機能の強化を図る。創出された緑地により気温上昇を抑制し、冷房等に要するエネルギー消費を削減する。

(2)コンパクト・プラス・ネットワーク
 自動車への過度な依存を抑制し、移動に伴うエネルギー消費とCO2排出量を削減するため、立地適正化計画に基づくコンパクト・プラス・ネットワークの形成を推進する。具体的には、医療や福祉等の都市機能を集約するとともに、これらの地域と生活拠点を公共交通で結び、環境負荷の小さい移動を促す。また、生活拠点をコンパクトに集約し、徒歩による移動を基軸とした都市構造への転換を図るほか、自転車専用道路や駐輪場の整備、シェアサイクルの導入等により、自転車利用の促進を図る。

(3)再生可能エネルギーの活用
 新たな用地の取得を要せず、効率的かつ効果的に再生可能エネルギーの導入を図るため、既存インフラの有効活用を図る。例えば、道路舗装に太陽電池を組み込んだ路面型太陽光発電の設置や、高速道路のサービスエリアの屋根、ダムの余剰スペースへの太陽光パネルの設置を推進する。また、既存の砂防堰堤やダムに小規模水力発電設備を導入し、再エネ比率を高める。さらに、これらの分散型電源を地域単位で統合管理するCEMSを導入し、電力供給の安定化と余剰電力の有効活用を図る。

3.新たに生じうるリスクと対応策
 上記の対策には多額な設備投資が必要となるため、財政が逼迫し様々な行政サービスの質が低下するリスクが生じる。対応策として、ESG債の発行による資金調達を行う。ESG投資は、環境という社会的インパクトが投資家に評価されるものであり、環境に資する設備投資の資金調達を容易にする。

4.業務遂行上必要となる要件
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。 -以上-

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