令和8年度の必須科目Ⅰはこう読め!
【 技術士 二次試験対策 】
― 昨年度の出題傾向 × 第6次重点計画 × R8予算 × コンピテンシー改訂から徹底予想 ―
技術士試験の受験生のみなさん、今日はバレンタインデーなので、私からプレゼントをご用意しました。
みなさんは、本格的に勉強を始められたと思いますが、ただ闇雲に論文を書いても、合格を引き寄せることはできません。勉強は合理的に進めたいですよね。よって、用意すべき論文テーマを絞り込んでいきたいと思います。
しかも令和8年度は、コンピテンシー改訂の初年度。つまり、試験委員も受験生も、ちょっとソワソワしている年です。そこで今回は、
- 昨年度(R7)の出題が何を示していたのか
- 今年(R8)の政策動向はどうなっているのか
- 第6次社会資本整備重点計画の“本気度”
- コンピテンシー改訂が答案にどう影響するのか
これらを総合的に読み解き、令和8年度の必須科目Ⅰの出題テーマを絞り込みます。かなり論理的に詰めていますので、読み終わる頃には「なるほど、これは来るな…」と納得していただけるはずです。
昨年度(R7)の出題は何を示唆しているのか?
まずは昨年度の出題を振り返ることから始めましょう。R7の必須科目Ⅰは、次の2問でした。
● Ⅰ-1
「持続可能な建設業 × 担い手不足 × 働き方改革 × 罰則付き時間外労働規制 × 物価高」
これはもう、どこからどう見ても「建設業の構造問題 × 担い手不足 × 働き方改革」という“産業政策ど真ん中”のテーマです。
● Ⅰ-2
「経済成長 × 国際競争力 × 地域産業 × DX・GX」
こちらは、「経済成長 × 社会資本整備 × DX・GX」という、国の政策に完全に寄せた内容です。
ここから導かれる示唆は非常に重要です。
(1)国の政策(第5次計画・予算)に完全に寄せてきた。
試験委員は「政策直結型」の出題をしてきたといえます。
(2)建設業の担い手不足は“最重要テーマ”
R7のⅠ-1は、担い手問題を真正面から扱った。
(3)GX・DXは「経済成長」の文脈で出題
単なる環境問題ではなく、産業構造転換として扱われた。
(4)災害は出題されなかった
能登半島地震があったにもかかわらず、災害テーマはゼロ。
★ 結論はこれです。
- 災害は毎年出るわけではない
- 政策の柱に沿ったテーマが優先される
- 担い手問題は継続テーマ
- GX・DXは“経済成長”の文脈で扱われる
この4点をR8年度予想の軸にしていきましょう。
R8年度は「第6次社会資本整備重点計画」が本格稼働
令和6年にスタートした第6次社会資本整備重点計画(紹介記事はコチラ)。
令和8年度は、この計画が出題傾向を左右すると言っても過言ではありません。つまり、試験委員が最も出題したいテーマが、ここに全部書いてあると言えます。
第6次計画の柱(超重要)
- レジリエンス(災害・気候変動)
- GX(脱炭素)
- DX(生産性向上・維持管理高度化)
- 地域活性化(観光・地方創生) ー去年出たー
- 担い手確保(働き方改革・生産性向上) ー去年出たー
昨年度(R7)は、このうち
- 担い手
- 経済成長(=産業振興)
が出題されました。つまり、R8は残りの柱が狙われる可能性が高いんです!!!
- 災害(レジリエンス)
- GX
- DX(特に維持管理)
- 地域活性化
この4つが、今年の“本命候補”になります。
R8予算(概算要求)から見える“今年の空気”
国交省の令和8年度予算は、次のキーワードが太字で並んでいます(紹介記事はコチラ)。このうち、第6次計画の柱を踏まえると、(1)~(3)は必ず論文を作成した方が良いでしょう。
(1)インフラDX(点検の省力化・BIM/CIM)
- 点検DX
- データ活用
- 生産性向上
- 維持管理の高度化
DXは「建設業の働き方改革」とも直結します。
(2)GX(建築物省エネ義務化・都市緑化)
- 省エネ基準の義務化
- 都市の緑化
- 再エネ導入
- カーボンニュートラル
GXは「都市政策」「建築」「インフラ整備」と幅広く絡んできます。
(3)災害対応(激甚化・頻発化)
- 気候変動
- 豪雨災害
- 地震
- 複合災害
昨年出なかった分、今年は出る可能性が上がるます。
(4)観光再生(オーバーツーリズム対策)
- 地域活性化
- 観光地の混雑対策
- 交通・インフラ整備
地方創生の文脈で出題される可能性ありです。
(5)物流2024年問題の本格対応
- 労働力不足
- 生産性向上
- 物流インフラの再構築
建設部門で出るかは微妙だが、担い手問題と絡めれば可能性ありです。
(6)地域公共交通の再構築
- 地方都市の持続可能性
- 公共交通の維持
- 都市構造の再編
都市計画寄りのテーマとして出題される可能性ありです。
コンピテンシー改訂が答案に与える影響
令和8年度からは、改訂版コンピテンシーが適用されます。試験問題そのものは変わりませんが、答案の評価基準が変わります。特に以下の要素を答案に入れないと減点される可能性が高いです。
(1)データ活用・情報技術(DX)
→ 現状分析・課題抽出・解決策に必ず入れる。
(2)ステークホルダー調整(包摂的コミュニケーション)
→ 多様な関係者の意見を踏まえた協働を記述。
(3)文化的価値の尊重
→ GX・地域活性化テーマで特に重要。
(4)多角的視点
→ 経済・環境・社会の3軸で書く。
(5)倫理・持続性
→ 倫理パートで必ず触れる。

