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技術士 二次試験対策 【重要】筆記試験のコミュニケーションが変更

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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包摂的コミュニケーションが求められる時代へ

技術士二次試験の合格基準では、最初に掲げられる評価項目がコミュニケーションであり、筆記試験は文章によって「伝える力」を示す場として位置づけられています。この最重要項目の定義が「明確かつ効果的な意思疎通」から「明確かつ包摂的な意思疎通」へと改訂されたことは、単なる表現の変更ではありません(改訂コンピテンシーはコチラ)。

評価の軸が変わるということは、答案の書き方そのものを見直す必要があるということです。誰に向けて、どのように伝え、どのように巻き込むのかという視点が、これまで以上に重視される試験へと進化したと言えます。

包摂的コミュニケーションとは、多様な立場や背景を持つ人々を排除せず、理解と参加を促す姿勢を指します。技術者が扱う課題は複雑化し、行政、住民、企業、利用者など、関係者の幅は広がり続けています。そのような状況では、専門家だけが理解できる論理構成や専門用語に依存した説明では、社会的な合意形成を進めることは困難です。

筆記試験においても、専門外の読者を想定した平易な表現や背景説明、判断理由の明示が求められるようになり、答案は「専門家同士の議論」から「社会に開かれた説明」へと変わる必要があります。包摂性とは、単に優しい言葉を使うことではなく、読者の理解を前提に構成を組み立て、議論に参加できる余地を残す書き方そのものを意味しています。

さらに、包摂的コミュニケーションは「協働」を前提とした姿勢を含んでいます。技術士は単独で完結する専門家ではなく、社会の多様な主体と協働しながら課題解決を進める存在へと役割が広がっています。

筆記試験では、関係者の意見を踏まえた判断、対話を通じた合意形成、異分野との連携といった視点を文章の中に自然に織り込むことが求められます。これは、技術的に正しい解決策を提示するだけでは不十分であり、「なぜその解決策が社会に受け入れられるのか」を説明する力が問われているということです。

包摂的コミュニケーションの導入は、技術士が社会の橋渡し役としての役割を果たすための必須条件であり、筆記試験の答案はその姿勢を示す最初の実践の場となります。いやー難しい対応が求められますね。包摂性に関する自分なりの考えを持ち、表現することを練習しましょう。

複合災害×GI チェックバック②

本日の添削LIVEは、前回に引き続き、複合災害×GI チェックバックをお届けします(前々回の論文はコチラ、前回の論文はコチラ)。上記の内容を踏まえ、どのように新たなコンピテンシー(コミュニケーション)に対応するか、イメージしながら読むと良いでしょう。変更への対応は、得点ゲットに向けた確実な行動ですので、ぜひイメトレを開始しましょう。それでは、論文を見ていきましょう。


1.多面的な課題とその観点
(1)複合災害を見据えた対策
 自然が有する機能は、社会における様々な課題解決に活用できるポテンシャルを持っている。グリーンインフラ(以下、GI)は雨水浸透や土砂流出防止など、自然の機能を活用した災害対策として注目されているが、複合災害(地震+風水害等)に対応できる技術は十分に確立されていない。よって、技術面の観点から複合災害を見据えた対策が課題である。


① これも現状ですね。最初の文かこの文かどちらかで良いでしょう。
② 複合災害に対応できる技術とは一体何なのでしょうか。あまりに抽象的です。これでは、何が確立されていないのかさっぱり分かりません。しかも、これが解答として許容されるなら、複合災害に対応できる人材、複合災害に対応できる制度・・・と何でもありです。
③ 複合災害対策を推進するための課題を聞かれているのに、複合災害を見据えた対策では答えになっていません。対策も何だか変わりませんし、なぜ技術の観点なのかも分かりません。さらに、GIはどこへ行ってしまったのでしょうか。見直しましょう。


(2)地域特性を踏まえた防災計画
 地域ごとに地形・気候・人口分布・複合災害リスクが異なる。地域特性を反映した防災計画やGIのゾーニングが不十分で、ハザードマップや3D都市モデル等の活用も限定的なため、画一的な災害対策では十分な効果が得られない。地域特性を分析し、複合災害リスクに応じた柔軟な計画策定優先順位付けが必要である。よって、場所性の観点から、地域特性を踏まえた防災計画が課題である。


④ 計画が不十分との表現に違和感があります。また、GIのゾーニングにおいては、その行動すらよく分かりません。さらに、3D都市モデル等の活用も限定的とありますが、何に活用するのでしょうか。加えて、「・・・のため」と言っているのに、そのすぐ後にまた理由となる「画一的な災害対策では」とあり、構文もおかしいですし何が理由で効果が得られないのかも分かりません。しかも、何の効果なのかすら分かりません。
⑤ 何の計画ですか。
⑥ 優先順位の必要性は、前述の内容からは読み取れず唐突感があります。
⑦ どのような立場・見方なのか理解できません。
⑧ GIもなければ複合災害対策にもなっていません。見直しましょう。


(3)GIスキル人材の体系的な育成
 GIは防災・減災だけでなく、環境保全、地域活性化など多面的な機能を持つ。そのため、GIを活用した複合災害対策は土木、環境、生態系、都市計画といった幅広い分野のスキルを持つ人材が必要である。しかし、これらのスキルを有する人材は十分とは言えない。このため、大学、企業、行政が連携して、人材育成を強化する必要がある。よって、教育面の観点から、GIスキル人材の体系的な育成が課題である。


⑨ 題意は、グリーンインフラの推進ではなく、グリーンインフラを活用した複合対策です。自然が多面的な機能を持っているからと言って、複合災害対策に必ず求められるスキルと言えるのか疑義があります。
⑩ なぜこれらの組織が連携する必要があるのでしょうか。
⑪ わかりづらいです。GIスキル人材とは何ですか。体系的な育成もどのような育成なのかもよく分かりません。また、これまでと同様、複合災害に関する視点が欠如しています。


2.最も重要な課題と解決策
 デジタル技術は早急な対応ができ、公衆の安全確保に直結する課題であるため、「複合災害を見据えた技術の開発」を最も重要な課題に選定し、解決策を示す。


⑫ デジタル技術の話は一つも記述されていません。
⑬ 記述された課題と異なっています。


(1)複合災害予測技術の高度化とリスク評価
 複合災害が引き起こす被害メカニズムを再現し、GIによる緩和効果を定量的に評価するため、地震後の地盤変化や河川への降雨の影響を予測し、詳細に再現・分析する。具体的には、地震による盛土の変状や護岸の亀裂が、その後の豪雨による洪水氾濫に与える影響をシミュレーションする。その結果を3D都市モデル上で可視化し、GI(雨水貯留機能を持つ公園)の配置や設計仕様(耐震性強化)の最適化に活用する。これにより、科学的根拠に基づいたリスク評価が可能となりGIの防災機能を最大限に引き出す対策を実施する。


⑭ 「・・・し、・・・ため、・・・し・・・する」との構文は非常に読みづらいです。目的と手段を整理整頓しましょう。効果を評価するために、メカニズムを再現したいのか、影響を予測したいのか明確にしましょう。効果を把握するのであれば、後者ですかね。
⑮ これは、複合災害のシミュレーションであって、GIの効果を評価するためのシミュレーションになっていないと思います。
⑯ これもGIの効果を評価しているのではなく、GIの最適配置の検討になっています。また、なぜ可視化するのかもよく分かりません。
⑰ GIによる緩和効果を定量的に評価するためと説明していたにもかかわらず、最後はリスク評価に変わってしまっています。論点がブレており、不整合です。


(2)複合災害型のモニタリング・対応計画策定
 災害時の現場状況を迅速に把握するため、IoTセンサーやドローン、AIを活用する。例えば、各GIに事前に設置したIoTセンサーで緑地・構造物双方の状態をリアルタイムで監視するドローンによる迅速な現場写真の撮影やAIで災害発生時の被災予測や機能低下を即時把握し、迅速な補修・対応計画を策定する。これにより、災害直後の二次被害防止や、長期的な機能維持に寄与する。


⑱ グリーンインフラは、自然環境が有する機能を社会における様々な課題解決に活用しようとする考え方です。よって、この表現は違和感があります。
⑲ GIが何なのか分からないので、双方の状態を監視できるのかも分かりません。しかも、災害時の現場状況(←これ自体も現場がどこなのか、何を把握したいのかも分かりません)を確認したいのですよね。なぜ、緑地や構造物の状況を監視するのでしょうか。
⑳ まず、構文がおかしいです。→「ドローンによる迅速な現場撮影に加え、AIを活用した被災状況やインフラ機能低下の即時把握により」
この修正を加えても、現場が何か分からないので何を撮影するのかが不明です。また、AIをどのように活用するのかを書かないと、インフラ機能低下の即時把握ができるのかも判然としません。
㉑ ㉑が原因なのですが、GIに関する視点が不十分であるように感じます。


(3)ハイブリッド構造の技術開発と標準化
 複合災害への対策機能を強化するためGIとグレーインフラを組合せたハイブリッド構造の開発を推進する。例えば、防潮堤の前面や天端に植栽帯を設けることで、津波や高波のエネルギーを減衰させ、堤防の粘り強さを向上させる。津波が堤防を越えた場合でも、植栽が法面を覆うことで侵食を抑え、避難時間の確保や減災効果が期待できる。複合災害時にも構造物の安全性とGIの機能を両立した構造を開発・標準化する


㉒ この目的では題意そのものになってしまい、当然と言えます。もっと踏み込んだ目的とすることが望まれます。
㉓ ハイブリッド構造だけでは分かりづらいです。もっと機能面の組み合わせを書くべきです。→「自然の緩衝機能を有するGIと構造的強度を担保するグレーインフラを一体的に整備するハイブリッド型構造」
㉔ ここでいうGI機能とは何ですか。環境保全とかのことですかね。とにかく分かりづらく、何が言いたいのか分かりません。さらに、通常の単発的災害であれば、その効果は理解できますが、なぜ複合災害時にも安全となるのでしょうか。もっと、複合災害時に対応可能となる理由を書きましょう。「多様な災害要因に同時対応できる」、「被害の連鎖的拡大を抑制する粘り強さを付与できる」といった理由を書かないと、ただの主観にすぎません。


3.新たに生じうるリスクと対応策
 上記の対策はデジタル技術とデータ基盤に大きく依存する。そのため、複合災害による広域・長時間の停電、通信網の途絶、ハードウェアの物理的損壊により、防災DXシステム全体が機能不全に陥るリスクがある。対策は、地上通信網に加え、災害に強い衛星通信網の確保、データはクラウド上に分散保管し、物理的な被災リスクに備える。職員による目視確認や防災行政無線、衛星電話等のアナログな手段を組み合わせた事業継続計画(BCP)を策定し定期的な訓練を実施する。


㉕ 職員とは誰でしょうか。対象を限定しなくても良いと思います。
㉖ このパラグラフは、とても論理的で分かりやすいです。


4.業務遂行上必要となる要点・留意点
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。 -以上-

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