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技術士 二次試験対策 建設部門 都市及び地方計画 令和6年度選択科目 Ⅱー1 予想問題 4本立て

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【 技術士 二次試験対策 】

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都市及び地方計画Ⅱー1 おさえるべきキーワード

今回の投稿は、Ⅱー1豪華4本立てをお届けします。毎回、たくさん投稿いただいておりますが、やはりⅡー1は何が出るか分からない分、たくさん準備しないといけませんよね。知らないと全く書けないので、不安になります。ただ、これ以外にも論文用意しないといけませんから、焦ってしまいます。

そんなみんさんに少しでも役立てばと思い、都市及び地方計画に限りですがⅡー1で大注目のキーワードをご紹介します。都市計画を学んできた方々は必ず目にする計画、「国土形成計画」が令和6年度に閣議決定されています(関連記事はコチラ)。これは、主題されるされないにかかわらず、必ず読むべきです。その他専門分野を受験する方でも、必須科目の対策に役立ちますし、建設部門の根幹をなす計画なので読んでおいた方が良いでしょう。

今回の変更は、第三次の国土形成計画ということになります。前回の第二次国土形成計画は、令和2年度のⅡー1に出題されています。第二次の閣議決定は平成27年なので、だいぶ経過してから出題されていますね。どのように出題されているのか見てみましょう。

技術士 二次試験対策 令和2年度問題

基本構想の説明が問題になっていますね。第三次の基本構想は、「シームレスな拠点連結型国土」です。これは、「東京一極集中の是正を図り、国土全体にわたって、広域レベルでは人口や諸機能が分散的に配置される国土構造を目指す。」と位置付けられています。

基本構想だけでなく、目指す国土の姿を問われることも想定できます。目指す姿は、「新時代に地域力をつなぐ国土 ~列島を支える新たな地域マネジメントの構築~」とされており、①デジタルとリアルの融合による活力ある国土づくり、②巨大災害、気候危機、緊迫化する国際情勢に対応する安全・安心な国土づくり、③世界に誇る美しい自然と多彩な文化を育む個性豊かな国土づくり といった3つの基本的な方向性が示されています。

この2つのテーマは、概要をしっかり理解し説明できるようにしておきましょう。

論文

立地誘導促進施設協定

問題:立地誘導促進施設協定が求められる背景と意義、活用を推進する場面を述べよ。


1 求められる背景と意義
 空き地、空き家等の低未利用土地の発生は、地域価値の低下を招く一方で、近年のまちづくりへの関心の高まりから、地域のまちづくり団体にとっては、自分たちの活動拠点や、必要な身の回りの公共空間を創出するチャンスでもある。
 そのため、都市機能や居住を誘導すべき区域で、空き地・空き家を活用し、交流広場、コミュニティ施設、防犯灯など、地域コミュニティやまちづくり団体が共同で整備・管理する空間・施設(コモンズ)について、地権者合意による行政と協定を結び、安定的に使用することができる。


① 協定を結ぶのは、地権者同士です。行政の役割は、協定の認可とその公告です。

② そのため以降は、コモンズ協定の概要になっています。ここで書くべきは、背景と意義です。


2 活用を推進する場面
 協定対象となる施設が法令で限定されていないため、コミュニティで整備・管理する共同利用施設を、居住者や商店主の変動に関係なく、安定的に資料広く活用可能である。活用推進する場面としては以下があげられる
・相続による通路等の滅失回避
・団地開発業者が整備した広場の住民管理
・商店街による賑わい施設の共同運営
・レクリエーション用の広場(交流広場)
・地域の催しの情報提供のための広告塔(インフォメーションボード)
・カフェを含む広場や集会施設  以上


③ 「幅広く」ですかね?

④ この内容は、制度の特徴を説明しています。聞かれているのは、活用場面です。聞かれていることに的確に答えるよう注意しましょう。

⑤ 総花的に列記するのではなく、特に重要と考える場面をしっかり丁寧に説明しましょう。例えば、「スポンジ化が顕在化する地方の市街地において、賑わいを確保すべき場面でコモンズ協定を活用する。また、・・・」といった具合に活用想定シーンを具体的に書くと良いと思います。また、箇条書きは、コモンズ協定により確保した空間の活用方法と活用すべき場面が混在しています。書くべきは後者です。

低未利用土地権利設定等促進計画

問題:低未利用土地権利設定等促進計画が必要な背景及び概要、特徴とメリットを述べよ。


1 必要な背景
 空き家や空き地等の低未利用土地は、地権者の利用動機が乏しく、小さく散在するため使い勝手が悪い。
 そのため、民間の開発・建築行為がなかなか発生しないと考える。
 よって、低未利用土地を解消するには、行政から地権者をはじめとする地域住民へ、より能動的な情報提供や働きかけを行うことが必要となるためである
 行政が低未利用土地権利設定等促進計画を策定し、複数の低未利用地を集約し交流空間等に活用を図る


① 前述にある「地権者の利用動機が乏しい」と実質的な内容は同じです。不要。

② 地権者は、必ずしも土地周辺で生活をしている(地域住民)とは限りません。→「地権者や地域住民」

③ 主語述語がおかしいです。「低未利用土地を解消するには、・・・必要となるためである」になっています。また、背景なので必要というより、求めがあるとした方が良いと思います。→「求められている」

④ 背景になっていません。不要。


2 概要
 立地適正化計画の誘導区域を対象に、低未利用土地の地権者等と利用希望者とを、行政が所有者等の探索も含め、能動的にコーディネートの上、所有権にこだわらず複数の土地や建物に一括して利用権等を設定し、小さく散在する低未利用土地をまとめて希望者に利用させる。


⑤ 利用権とは何ですか。地上権、地役権、賃借権などのことですかね?不動産に関する権利に利用権と呼ばれるものはないと思います。

⑥ 問題は「低未利用土地権利設定等促進計画」なのですから、計画についての説明が必要です。


3 特徴とメリット
 特徴は、細分化された土地・建物の活用に向けた権利関係の整序に有効であり、固定資産税情報を活用しながら、段階的に住民の合意形成を図ることができ、任意の権利設定・移転に比べ、時間・手間を大幅に削減できる。メリットは、行政のコーディネートであるため、地権者等の合意が得やすく民間投資意欲を高めやすくなる事である。  以上


⑦ 長すぎます。読みづらいですし、特徴とメリットが混在しています。特徴は、1)権利整序に有効、2)所有者探索に固定資産税情報が使用可能の2点です。時間・手間の削減はメリットです。

⑧ 見知らぬ不動産屋から電話がかかってくるより、行政からの連絡の方が安心できるということはあると思いますが、合意が得やすいくまでは言い過ぎのように感じます。

⑨ 行政のコーディネートで、なぜ民間の投資意欲が高まるのですか。因果関係が分かりません。これは、行政のコーディネートが要因ではなく、使いづらい小さな土地ではなく一団の土地になるから投資意欲が高まるのではありませんか?

集約型都市構造の推進

問題:集約型都市構造の推進の背景と立地適正化計画の目的と手法を述べよ


1 集約型都市構造の推進の背景
 高度成長期に都市部への人口集中が進み、市街地が拡散し、長期的な人口減少に加え、市街地の低密度化(都市のスポンジ化)が進行し、一定の人口密度に支えられた各種の都市機能の維持が困難となっている
 そのため、市街地と中心とした居住の集積や商業業務、医療、福祉の都市機能の集約立地を進め、一定の人口密度に支えられた集約型都市構造を推進する必要がある


① 文が長すぎます。「○○し、・・・〇〇し、」と連続しています。さらに、過去と現在がごちゃ混ぜになっています。過去の経緯と、現状は分けて書きましょう。→「高度成長期に・・・拡散した。近年では、長期的な・・・進行している。このことから、一定の・・・なっている」

② →「市街地を」

③ 推進の背景なので、文末は「・・・都市構造が求められている」としてはいかがでしょうか。


2 立地適正化計画の目的
 立地適正化計画は、都市全域を見渡したマスタープランとして機能する市町村マスタープランの高度化版であり、居住や都市を支える都市機能の誘導によるコンパクトなまちづくりと地域公共交通の連携によりコンパクトプラスネットワークのまちづくりを進める


④ これも一文が長く読みづらいです。「立地適正化計画は、・・・まちづくりを進める」となっており、主語述語がおかしいです。文を一回切りましょう。また、「都市全域を見渡したマスタープランとして機能する市町村のマスタープラン」との表現も違和感があります。さらに、見出しは計画の目的としているので、目的を書きましょう。→「立地適正化計画は、市町村マスタープランの高度化版である。居住や都市を支える都市機能の誘導によるコンパクトなまちづくりを進める。また、地域公共交通の連携により、拠点を結ぶネットワークを構築する。この2つに取組みにより、コンパクトプラスネットワークのまちづくりを進めることが目的である。」


3 立地適正化計画の手法
 市街化区域内または用途地域内に、一定の人口密度を再生維持する居住誘導区域と、医療福祉等生活に必要な都市機能を誘導する都市機能誘導区域を設定する。
 この2つの区域における緩和策により人や施設の集約化を図る。
 また同時に公共交通ネットワークの最適化(道路、鉄道の組み合わせの見直し等)によって都市のコンパクト化を図り、人口減少下における都市の再生と維持を目指すものである。     以上


⑤ 立地適正化計画自体が、集約型都市構造を構築するための手法です。計画の手法とは何を問われているのか良く分かりません。策定手法ならば、記述内容は適切ではありません。

⑥ 用途地域は、市街化区域に設定される地域地区です。

⑦ 緩和策とは何ですか。何を緩和するのかもっと具体的に書かないと読み手は理解できません。

⑧ 公共交通ネットワークを最適化しても都市はコンパクトになりません。ネットワークは、拠点を結ぶ役割を担います。また公共交通のネットワーク化を図る計画は、地域公共交通計画です。

まちづくりDX

問題:まちづくりDXの内容の概説とその実現のために設定された4つの重点取組テーマについて述べよ


1 まちづくりDXの内容の概説
 まちづくりDXは、インターネットやIoT、AI、デジタルツイン技術を活用し、まちづくりに関する従来の空間的、時間的、関係的制約を外し、豊かな生活多様な暮らし方、働き方を支える「人間中心のまちづくり」の実現を目指す


① まちづくりDXの内容を書くのですよね。しかし、記述の内容は、まちづくりの方針のようになっています。


2 4つの重点取組テーマ
(1)都市空間DX
 XR技術等を活用した地域の景観形成における住民参加の促進や都市の緑化空間等の定量的把握と効果分析へのデジタル技術の活用を図る


② テーマにしては、内容が施策レベルです。もっと、目的やアウトラインを説明すべきではないでしょうか。※以下すべて同じ


(2)エリアマネジメントDX
 駅まち空間におけるリアルタイム利用状況の見える化(駐車場満空情報、バス・タクシー待ち行列、駅や 駅周辺の混雑状況、イベント時の混雑予測等)の推進を図る。


③ エリアマネジメントとの関連性が分かりにくいです。


(3)まちづくりデータの高度化・オープンデータ化

まちづくりに関わる官民の主体が取得する多様なデータのオープンデータ化を図る。例えば、大規模盛土造成地マップや都市計画基礎調査等の都市計画情報の高度化・オープンデータ化の推進があげられる。


④ 高度化の説明がありません。


(4)3D都市モデルの整備・活用、オープンデータ化の推進
 デジタル技術を活用した復興まちづくりの推進や自治体職員のデジタルスキルアップを支援する。以上


⑤ タイトルにある「3D都市モデルの整備・活用」の説明が全くなく、いきなり事例を挙げられても唐突すぎます。スキルアップも同様。また、オープンデータの説明がありません。

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