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技術士 二次試験対策 【 添削LIVE 】 建設部門 令和5年度必須科目Ⅰ 「インフラメンテナンス」チェックバック

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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ひな型大好評

先日、公開したひな型(Part1Part2)が大好評です。この内容を習得いただければ、構文をどうすべきかといった問題から解放され、 難易度 が一気に下がります。あとは、技術的な側面を強化することに集中できます。これらも、そろそろ出そろってきた感があるので、年明けから 予想問題 にも取り掛かろうと思います。

キーワードについては、白書に加え、審議会や委員会の資料を参考にすると傾向が掴めます(過去記事参照)。最近話し合われている議題が、そのまま問題になる可能性があります。これもこの時期おススメの勉強です。自分で調べて、手を動かすことによって、国の施策が体系的に整理されます。

このように、構文が身に付き、国の施策への理解(技術力)が深まれば、どんな問題がきても柔軟に対応できます。能力さえ手に入れば、あとは時間内に書ききる体力、気力を練習論文によって養えば良いと思います。

施策体系

ひな型は、前回公表した通りです。あとは、技術力の強化です。すでに、方法論は、提示してありますので、あとは整理するだけです。建設部門にはなりますが、施策体系の整理については、私も取り組んでいきたいと思います。近日中にアップしたいと思いますので、乞うご期待ください。

私が整理するまでもなく、もう整理できている人も多くいると思います。国土形成計画にはじまり、GX、DXといったトランスフォーメーション、第2フェーズを迎える流域治水、公共交通、グリーンインフラここら辺の制度や施策をまとめておけば、大抵の問題に対応できます。

特に必須科目Ⅰは、自分の専門分野に限らず、幅広い分野の知識を示す必要がありますので、ここら辺の整理は建設部門共通で必要になります。

インフラメンテナンス

今回投稿いただいているのは、令和5年度に出題された第2フェーズのインフラメンテナンスです。もう出題されたので、インフラメンテナンスの知識は不要と考えてよいのか悩みどころですよね。持続可能な社会を構築するためには、維持管理をどのように行っていくのかは重要な問題です。

したがって、問題が解決していない以上、どのような取り組みが必要なのか、抑えておく必要があります。主題になることはなくても、問題提起や解決策において活用できます。前項のとおり、施策体系の整理が重要と述べましたが、各施策や制度は相互に関連していることがほとんどです。

その関連性を明らかにして、インフラメンテナンスというツールを上手に使いましょう。今回の論文においても、国の施策や制度をしっかりと抑えているので、参考になると思います。投稿者は、技術力がすでに備わっているものと思います。

それでは、論文の内容を見てみましょう。

論文

課題

1.多面的な観点からの課題の抽出とその内容
(1) 労働作業の効率化
 建設業就業者は、1999年の最大685万人から2021年には485万人と減少している。一方で、供用後50年超の施設の割合は増大傾向である。橋梁の場合、1巡目定期点検で要措置判定のうち、2021年度迄に補修済の割合は、46%と半数に満たない。
 このように、不十分な労働力が問題である。よって、人材面の観点から、課題は、労働作業の効率化である。

(2)新技術の利用促進
 更新期に迫る膨大な社会資本の維持管理に対応するため、新技術を活用した効率化が求められている。一方で、点検補修分野の新技術活用率は、ニーズとシーズのマッチングに難航し、低調な状況である。
 このように、不十分な新技術利用実態が問題である。よって、技術普及面の観点から、課題は、新技術の利用促進である。


① 労働作業で効率化を説明しているので、多面的な視点でいうと違う言葉が良いと思います。例えば、「迅速な対応」とかいかがでしょうか。

②「技術普及面の観点」に違和感があります。さっそく「面」を取り入れていただいて、迅速な修正力が素晴らしいです。しかし、技術普及(・・)としてしまうと解決の意味も含まれてしまいます。また、前段の背景では、ニーズとシーズのマッチングに難航とありますので、「制度(または仕組み)面の観点から、課題は新技術の利用を促す環境整備※である。」とかいかがでしょうか。
※解決策のイメージは、新技術利用を評価する発注方式や、マッチングプラットフォームの構築など


(3)公的負担の低減
 2018~2048年の社会資本の維持管理費は、予防保全をしても約176~195兆円と推算される。一方で、2022年度の公共土木事業予算は、補正予算込で約8兆円であり、今後も増大の見込が厳しい状況である。
 このように、維持管理部門の予算不足が問題である。よって、コスト面の観点から、課題は、公的負担の低減である。

2.最重要課題とその複数の対応策
 最重要課題は、公的負担の低減である。その理由は、少子高齢化の我が国では、当面、社会福祉分野に膨大な財政支出を要すため、3つの課題の中でも特に早期対応が求められるからである。

解決策

(1)管理施設の集約・再編
 国・都道府県・市町村が、一堂に会し、対象エリアの複数種の施設を群で捉えて、管理施設を追加・維持・終焉すべき機能に分類する。機能体系ごとに役割を再整理し、個別インフラ施設の維持、補修・修繕、更新、集約・再編、新設等を適切に実施する。この結果、機能・空間・時間の概念を統合により施設の優先順位を定めて、地域インフラ群再生戦略マネジメントを展開させる。


③ なぜ、一堂に会するのかが書いていないので、この部分は最後の工夫点として、書いた方がより良いと思います。例えば、「検討に当たっては、広域的な視点を確保するため、・・・一体となって取り組む。」とかいかがでしょうか。

④ 再整理は、分類したものをもう一度見直すということですか。それとも、追加、維持、終焉の具体的な手法の検討を指していますか。前者なら、分類と重複しているように感じます。後者の場合は、再整理という言葉は適切ではありません。

⑤ ここはもう少し、具体的に書いた方が技術力を示せると思います。一つの例ですが、「公共施設総合管理計画や立地適正化計画との連動により、サービス水準を維持しつつ積極的に統廃合を検討する」などがあります。ここでは、コストを抑えるために集約再編が必要ということを説明しなければならないので、もう少し集約再編を焦点化した方が良いでしょう。地域インフラ群再生戦略マネジメントの導入(手段)が目的のように見えます。

⑥ 「この結果」とあるので、手段を統合に限っていることに違和感があります。

⑦ 「この結果」とありますが、前段ではすでに実施していますよ。実施した結果として、優先順位を決めるのはおかしいと思います(優先順位を定めるのは実施前です)。よって、前段は実施ではなく「計画」とした方が良いと考えます。この計画検討フェーズに優先順位検討を入れましょう。さらに、最後の「地域インフラ群再生戦略マネジメントを展開する」を「・・・により集約再編を進める(実施する)。」とすると文脈が通ると思います。


(2) 契約方法の工夫
 包括的民間委託により、性能規定や複数年制を契約条件として、技術導入や工程管理に民間ノウハウを導入して、管理コストを削減する。また、地域維持型契約により、地元維持組合加入業者が複数種の施設管理を横断的に行い、間接経費を節減する。他にも、CM方式により、CMRが診断結果から修繕工法を中立的に管理者に提案し、修繕費を削減する


⑧ 「・・・して」が連続しています。前半部分で、文を切ると良いでしょう。→「・・・契約条件とする。」

⑨ 中立的な提案がなぜコスト削減につながるのか腑に落ちません。中立的な提案ではなく、高度な技術提案が要因ですかね。


(3)データの活用
 構造物点検のAI活用により、コンクリートクラックや鋼材摩耗の撮影画像を瞬時に機械判定して、従前の人的作業経費を削減する。また、構造物変位センサーを用いたリモートセンシングにより、異常変状の予兆察知で早期修繕することで、施工費を低減させる。その他に、各施設の点検診断結果や補修履歴のAPI連携により、取得データを一元管理して、PDCAサイクルを定期的に見直し、LCCを最適化させる。


新たに生じうるリスク

3.新たに生じうるリスクとその対応策
 新たに生じうるリスクは、管理者の費用便益の不理解による維持管理計画の誤った更新である。その理由は、施設再編後の便益や補修実施後の維持費を管理者が誤って計上する懸念があるからである。対応策として、学識経験者による事業評価委員会や外部監査の開催による維持管理計画の定期検証を挙げる。


⑫ 解決策を講じて、なぜ管理者が不理解に陥るのかといった構造が良く分かりません。包括的民間委託やAIによって、管理者の技術力低下が、その構造ですかね。この部分をもう少し説明した方が良いです。

要点・留意点

4.業務遂行にあたり必要な要点・留意点
 技術者倫理の観点からの要点は、公益の確保である。機能縮小化の施設を利用する住民に対し、代替機能を提案して、生活影響を最小化する必要がある。留意点は、平易表現による説明である。
 社会持続性の観点からの要点は、環境の保全である。施設の維持管理・更新に伴う地域環境の保全である。留意点は、施設更新時に地域固有の歴史的景観や自然環境の劇的変化を抑えるよう試みることである。  以上


⑬  前文と重複しているように見えます。

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