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技術士 二次試験対策【添削LIVE】必須科目Ⅰ

データセンター 論文添削
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-持続可能なインフラメンテナンス-

【 技術士 二次試験対策】

絶賛公開中の予想問題「持続可能なインフラメンテナンス」は、以前にも添削しましたが、チェックバックではなく新たな投稿者によるものです。インフラメンテナンスは、注目度抜群ですね。

今回の論文は、一発目にして完成度が高いです。修正箇所はあるものの、読みやすい印象を受けました。ということで、みなさんの良い参考になると思います。


【持続可能なインフラメンテナンス】

(1)課題
①包括的管理体制の推進
 各自治体ではインフラ長寿命化を目的とした予防保全への転換を図っている。一方で、特に小規模自治体においては予算不足や技術者不足が著しいことから、事後保全段階の施設が依然多く存在しており、単一管理者によるインフラ管理体制に限界が生じている。よって、管理体制の観点から、複数・広域・多分野のインフラを一体的かつ効率的に管理する包括的管理体制の推進が課題である。

① タイトルには、下線を引くと良いです。
 「転換」とありますので、何から「予防保全」に変えるのか書く必要があります。また、この背景はインフラメンテナンス全般に言えることであり、タイトルの包括的管理体制といった課題を導くための背景としては因果関係が弱いように感じます。
③ 事後保全とは対処方法ですので「施設の多くが事後保全型の対応となっており、」がより分かりやすいと思います。

②データ活用型インフラメンテナンスの推進
 点検結果や補修履歴の情報を紙資料で管理する自治体が多く、再利用が可能なデータベースでの管理が進んでいない。そのためデータ活用が不十分な状況である。正確な判断を下すことや維持管理の効率化を図るためには、点検結果等の情報の有効活用が不可欠である。よって、情報活用の観点から、データ活用型インフラメンテナンスの推進が課題である。

④ この表現が分かりづらいです。再利用すべきとの意図を含ませて「再利用が可能な・・・」と表現していると推察されますが、後述の「データ活用が不十分」に含まれていると思います。よって、ここはシンプルに「データベース化が進んでいない」で良いと思います。
⑤ ここは「情報の有効活用」ではなく、「情報のデジタル化」ではないでしょか。
⑥ 観点と課題が重複しているように見えます。観点を「生産性」や、「効率性」といった表現でどうでしょうか。

③インフラの集約・再編
 高度成長期に建設したインフラが今後、一斉に老朽化する中、少子高齢化や東京一極集中の影響により地方部を中心にインフラ需要が低下している。コンパクトプラスネットワークのまちづくりにあわせて、インフラを集約・再編するとともに、機能向上を図ることで維持管理コストの縮減と効率的な管理を実現させる必要がある。よって、インフラストック適正化の観点から、インフラの集約、再編が課題である。

⑦ 一回文を切って、接続詞「また」を追記した方が読みやすいです。
⑧ コンパクトプラスネットワークの都市構造を構築することが前提となっているのが引っ掛かります。また、「インフラを集約再編する」は後述の課題で示していますので、重複するとともに、背景としてふさわしくないと思います。
⑨ 抽象的な表現であり、なぜコスト縮減・効率的な管理につながるのか分かりません。
⑩ これも観点と課題が重複しているように見えます。前述において、コストの縮減・効率的な管理の必要性を説明していますので、「コスト面」、「行政運営」といった観点でいかがでしょうか。

(2)解決策
 限られたリソースの中でメンテナンスを継続するためには業務変革を行うとともに生産性の向上が必要である。よって、②データ活用型インフラメンテナンスの推進が最重要課題である。

⑪ 「解決策」→「最も重要な課題」(⑬のようなタイトルを付さない場合は、「最も重要な課題と解決策」)
⑫ 選択理由を明記することはとても良いことだと思います。しかし、この内容は、課題の中で触れるべき背景と思料いたします。施策導入が早期に可能、費用対効果が高いなどの効果や評価を選定理由にしてはどうでしょうか。
⑬ 「以下に解決策を述べる」を追記するか、または(3)解決策 等のタイトルをつけましょう。

①データベースの構築および連携の促進
 点検結果や補修履歴等の既存データを有効活用するため、各管理者が保有する情報のデータベースを構築し、一元的に処理・解析が可能な環境を整備する。あわせて、各分野のデータベースと国土交通プラットフォームをAPI連携しデータ連携の拡大を促進することで点検結果等を活用したマネジメントサイクルを確立し、施策の高度化や迅速な分析を図る。また、オープンデータ化することで民間企業や大学による新たな技術開発を誘発し、効率的な維持管理の実現可能性が高まる。

⑭ 「環境」→「システム」(間違いではありませんが、より分かりやすくするための指摘です)
⑮ 「国土交通プラットフォーム」→「国土交通データプラットフォーム」
文が長いので、いったん切りましょう。さらに、連携して何をするのかも書くと分かりやすいと思います。よって、「国土交通分野の多種多様なデータをAPIで連携し、同一インターフェースで横断的に検索、ダウンロード可能にする。」でどうでしょうか。
⑯ 「連携の拡大を促進することで、検査結果等を活用しやすくなる」このロジックは理解できます(これは⑮の修正により説明済み)。しかし、促進することとマネジメントサイクルを確立することは別の問題だと思います。よって、「この連携によって得られるデータは、地域に即したマネジメントサイクルの計画策定や、高度な分析に基づいた施策の検討に活用する。」でどうでしょうか。
⑰ 対応策なので、やることを書きましょう。「が高まる」→「を高める」

②AIを活用した構造物点検
 熟練技術者の正しい判断結果を蓄積してビッグデータを構築し、それらの情報をAIの教師データとして利用することで、画像解析により構造物の変状を自動検出する仕組みを構築する。データに裏付けされたAI判断を活用することで、技術者不足が著しい小規模自治体においても確実なメンテナンスが可能となる。また、時間管理保全から状態監視保全へ移行することで維持管理費の削減、生産性の向上を図る。

⑱ 「・・・構築し、・・・構築する。」になっており、文がねじれてます。これは、文章が長い時に良く起きる現象です。よって、「ビッグデータを構築する」で一旦切りましょう。
⑲ 「構築」はビッグデータで使いましたし、まどろっこしいので「自動検出する」で良いと思います。
⑳ ここも対応策なので、やることを書きましょう。「活用し、・・・小規模自治体における確実なインフラメンテナンスをサポートする。」とかどうでしょうか。

③デジタル人材の育成
 データの取扱いに長けた人材が不可欠であるため、産官学連携のコンソーシアム形成による教育プログラム提供デジタル分野に精通した人材の派遣、自治体や民間企業におけるリスキリング等によりデジタル知識・能力の向上を図る。

㉑ 文脈はおかしくありませんが、読みやすさの観点から一旦切りましょう。例えば、「・・・提供する。さらに、・・・」とかどうでしょうか。
㉒ 自治体や民間企業としているので、対象が限定されておらずほぼ網羅されているので、この表現はいらないと思います。

(3)波及効果
 維持管理の省力化により働き方改革につながるため、働き手の裾野拡大が期待できる。また、状態監視保全によりインフラを長く利用し続けることで、資材やエネルギーの削減につながりSDGSに寄与する。

㉓ 「SDGS」→「SDGs」(うしろのSは小文字)

懸念事項と対策
 画像判断や調査データのみで種々の判断をすることにより、現場に行く機会が減少し、実物を見て物事を考える力が低下する。対策として、OJTやOff-JTによる定期的な教育により、現場力を養うことが挙げられる。

㉔ 要付番。
㉕ 好みの問題ですが、原因にAI活用を入れたいですね。

(4)技術者倫理の観点
 データの取扱いに際しては、情報所有者の権益を守り、不当に漏らすことの無いようにする。また、研修会への参加や文献学習等により継続研鑽に努めるとともに、部下への技術指導により人材育成にも注力する。
社会持続性の観点
 誰もが安心して住み続けられるまちづくりをするため、オープンイノベーションの活用により、持続可能で強靭なインフラメンテナンスを行う。以上

※対応策にマッチしており、大変すばらしい内容です!

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