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技術士 二次試験対策 【情報収集の方法】 出題傾向分析

コラム
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技術力強化の決定版 ~施策トレンドの把握~

【 技術士 二次試験対策 】

本日の投稿は、 技術士 筆記試験対策として有益であるとともに、口頭試験の話題としても役立つ情報をお届けします。タイトルにあるとおり、技術力(国の施策を理解している能力)を爆上げします。私自身も、予想問題を検討したり、解決策の解答例を作るうえで重宝している方法です。めちゃくちゃお勧めなので、ぜひ時間に余裕のあるこの時期に情報収集をしてみてはいかがでしょうか。

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情報収集はコレ

白書

技術士 試験の情報収集といえば、「白書を読め」が定番です。もちろん、これは王道中の王道です。受験生のほとんどが、白書を一回は読んで試験に臨んでいると思います。しかし、みんなが白書を読んでいるのにどうして合否に差が付くのでしょうか?白書の使い方がポイントと考えています。私も受験時に白書を通読したわけですが、まあ頭に入ってきません。あまり関係のない分野もありますしね。白書の使い方は、全体の流れを掴むものです。つまり、国の施策体系を把握するのに役立ちます。歴史でいう通史みたいなもので、江戸時代が専門なのに鎌倉時代を読み込んでもあまり意味はありません。ただし、施策は大きな方針や目標のために実行されるので、施策間にはつながりや関連があります。このような関係を把握するのに、また全体をざっと知るのに白書は役立ちます。

技術士 二次試験対策 国道交通白書表紙
国土交通白書(https://www.mlit.go.jp/statistics/file000004.html

審議会・委員会

では、 技術士 の各専門分野で重要なトピックを理解するにはどうすればよいのでしょうか?白書にも専門分野に関する記述はあるので、そこを理解するのは前提です。しかし、白書だけだといささか情報不足です。さらに、白書のみで出題予想をするのは、結構難しいです。これは、白書は網羅的な記述になっていることに起因します。そこで、重要な資料となるのが、審議会・委員会の資料です。審議会や委員会は、社会問題の解決のために有識者を集めて議論している場です。よって、最新情報の取得や今後の方向性の把握に役立ちます。この情報が、技術力に直結するわけです。

技術士 二次試験対策 国土交通省HP
国土交通省HP審議会・委員会等へのアクセス(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/index.html

技術士の過去問

このような主張は、 技術士 の過去問と委員会の資料を見比べてみると親和性の高さが確認できます。令和5年度建設部門の必須科目で出題された「インフラメンテナンスの第2フェーズ」は、社会資本整備審議会・交通政策審議会技術分科会技術部会社会資本メンテナンス戦略小委員会にて2022年12月2日に提言されています。

技術士 二次試験対策 インフラメンテナンス戦略小委員会
社会資本整備審議会・交通政策審議会技術分科会技術部会社会資本メンテナンス戦略小委員会HP
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s201_menntenannsu01.html

さらに、令和5年度建設部門都市及び地方計画の選択科目Ⅲで出題された「空き家対策」は、空き家対策小委員会にて2023年2月7日に最終とりまとめがなされています。

技術士 二次試験対策 空き家対策小委員会
空き家対策小委員会HP(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/toshi07_sg_000071.html

このような事例を踏まえると、出題傾向と審議会・委員会の議題には密接な関係があると考えられます。情報源として、非常に重要なものと言えますので、各専門分野に沿ってチェックしてください。

出題傾向の分析方法

1~2年以内のものに着目

審議会・委員会は、数多く存在しています。審議会だけでも、16組織あります。さらに、その下部組織である委員会まで含めると、とてもではありあせんが全てをチェックすることはできません。そこで、絞り込みを行う訳ですが、当然自分の受験分野に沿った組織を中心に確認します。それでも、アップされている資料や議事概要は膨大な量になります。よって、古い情報は完全に無視します。確認すべき資料は、直近1~2年のものに限定して確認しましょう。先に紹介した出題事例においても、受験年度の直近に示されていることが分かります。

中間とりまとめ、最終とりまとめは最重要

近年のものに絞り込むことに加え、「提言」、「中間とりまとめ」、「最終とりまとめ」といった資料は最重要となります。そのまま、筆記試験問題として出題されてもおかしくはないレベルです。審議会・委員会等のHPでは、第〇回(○○年〇月〇日)といった具合に会議の回数と日時がタイトルとして用いられますが、最重要資料の表現は「とりまとめ」、「提言」、「手交」などがタイトルに付記されているのですぐに見つけられます。

情報は日々更新

国も日々社会問題の解決に向け活動していますから、情報はアップデートされます。本サイトでも重要と考えられるトピックは、どんどん取り上げていこうと思います。みんさんもアンテナを高くして、最新情報をキャッチすることが求められます。GW明けくらいまで(これ以降は時間的に問題にしづらい)は、最新情報を日常的にチェックすることをお勧めします。チェックする場所ですが、国土交通省であればHPのトップにプレスリリース情報がありますので、ここをチェックします。しかし、雑多な情報も含まれますので、プレスリリースの右にある「審議会開催情報一覧」をクリックする時系列に開催情報が掲載されていますので、確認しやすいと思います。

技術士 二次試験対策 審議会等開催案内一覧
審議会等開催案内一覧(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/shingikaiList.html

最近の注目株

~担い手確保の取組を加速し、持続可能な建設業を目指して~

中建審・社整審基本問題小委員会において、「担い手確保の取組を加速し、持続可能な建設業を目指して」と題して中間とりまとめが公表されています。来年度は2024問題が発生しますので、時事問題としても注目度は高いです。「担い手の確保」という話題ではあるものの、働き方改革や生産性の向上に関連してくるので、これらと合わせて情報整理すると良いでしょう。働き方改革では、ダイバーシティ(多様性)に着目し女性の建設業進出やリタイヤ世代の知見の活用など具体例を確認します。生産性の向上では、ICT技術の活用が解決策になるので、i-Construction、BIM/CIM、三次元測量、デジタルツイン、ドローン活用など豊富に手段がありますので、専門分野に近い項目を確認してください。

技術士 二次試験対策 担い手確保資料
都市計画基本問題小委員会 中間とりまとめ
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/tochi_fudousan_kensetsugyo13_sg_000001_00021.html

~多様な価値観や社会の変化を包摂するまちづくりを目指して~

都市計画基本問題小委員会においては、「多様な価値観や社会の変化を包摂するまちづくりを目指して」と題して中間とりまとめが公表されています。この資料は、個人的に大注目です。これからのまちづくりの骨子といえる考えであり、令和5年7月28日閣議決定された国土形成計画(関連投稿はコチラ)を実現させる考え方でもあります。令和6年度の筆記試験では、この国土形成計画と国土利用計画に関連した問題が出題される可能性が高いです。タイトルにも、多様性や包摂性が記述されていることからも、資料としての重要性が伺えます。このまちづくりを進めるうえで、「環境・デジタル」、「都市構造」、「魅力向上」の3つの視点により区分されています。この区分ごとに、それぞれ二つずつの方向性が示されています。「環境・デジタル」→①GX、②デジタル技術の活用、「都市構造」→③コンパクト・プラス・ネットワーク、④広域・横断的取り組み、「魅力向上」→⑤エリアマネジメント、⑥柔軟なまちづくりとなっています。この6つの項目は、都市及び地方計画を受験する人にとっては、非常に重要なトピックと言えます。

技術士 二次試験対策 都市計画基本問題小委員会中間とりまとめ
都市計画基本問題小委員会中間とりまとめ
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/toshi07_sg_000071.html

まちづくりGX

前項で述べた6つの方向性のうち、まちづくりGXは建設部門に限らず、その他の部門であっても重要な事柄と捉えられます。脱炭素社会の構築、ネイチャーポジティブなどGXが求められる背景は、多くの社会要請として顕在化しています。2023年10月26日に行われた第25回都市計画基本問題小委員会の資料に「まちづくりGXの検討状況」というものがあります。この資料には、都市緑地に関する今後の方向性が具体的に示されており、問題の解決策として利用できそうなものが多く示されています。とりまとめ資料ではないものの、具体的な情報を掴みたいときに役立つ資料だと思います。

技術士 二次試験対策 まちづくりGX
まつづくりGX(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/toshi07_sg_000075.html

情報の使い方

キーワードの抜粋

収集した情報は読んで終わりにするのではなく、キーワードを抜粋しながら確認すると良いでしょう。作業が伴うことで、飽きずに読めますし理解も深まります。このキーワードをまとめるにあたっては、知らない用語も出てくると思いますので、適宜調べながら独自のキーワード集を完成させましょう。キーワードは、必須科目Ⅰや選択科目Ⅲの解決策で利用することを念頭に抽出すると良いでしょう。また、選択科目Ⅱは制度の説明になるので、キーワードも用語の意味だけをまとめるのではなく、制度の活用方法や導入手順等もまとめる必要があります。つまり、用語集と制度・取り組み集に区分すると良いと思います。

施策体系の整理と補完

キーワード集をまとめたら、キーワードをカテゴリーごとに分類しましょう。集めた用語・制度は、どのような課題解決に必要なのかといった視点で整理します。関係する課題は一つとは限りませんので、ロジックツリーやマインド図などを用いて模式図化します。この図を作成する過程で施策同士の関連性やキーワードが足りない部分が見えてきます。足りない部分は、集めた資料を再度確認し、補完しましょう。知識や技術力に不安を感じている人は、論文を書き始める前に整理したほうが良いです。自分の知識は、一定水準あると思う方でも、 技術士 試験用に考えを再構築する必要がありますので、一度お試しください(すらすら書けるようであれば、論文作成を行ってください)。例えば、道路設計を行っているいる人で、バリアフリーを知らない人はいないと思います。しかし、このバリアフリーの知識のみでは論文は書けません。よって、バリアフリーの背景にある包摂性に関連する事柄を道路分野に限ることなく、知っておく必要があります。特に、必須科目Ⅰでは、専門分野に限らず、幅広い知見が求められますので、ご注意ください。この作業を行っておくと、論文を書く前に行う骨子をスムーズに作成することができます(論文の書き進め方はコチラを参照してください)。

予想問題 の作成

ここまでくれば、あとは 予想問題 を作るだけです。多くの資料を目にすることで、何が重要か段々と理解できるようになります。もちろん、私も予想を行っていきますので、ご期待ください。ただ、私の予想は、基本的には今日示した内容を踏襲したものになります。したがって、このプロセスを経た人であれば、ある程度の予想は立てられると思います。審議会や委員会での内容は、最先端情報と言えますので、予想と直結します。問題は、国内外の動きが問題になりやすい(時事問題)ので、最新情報の収集は不可欠です。このような情報収集を積極的に行う姿勢は、技術士を取得した後も必要になりますので、今から習慣化しておきましょう。
具体的には、この情報は問題になると思ったものは、資料などの背景や提起されている課題などを用いて出題文を作成します。この問題作成時に、解答案をイメージできていればかなりのレベルに到達しています。前項のとおり施策体系が整理できれば、 予想問題 は簡単に作れます。施策体系→骨子案→ 予想問題 となりますので、解答する場合と逆のプロセスになります。
つまり、情報収集と整理ができれば、 技術士 合格への道が大きく切り開かれることになります。

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