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\文章苦手な人集合/解法をパターン化!これでサクサク書けます!!!【課題編】

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技術士 論文 解体新書シリーズ第1弾

【 技術士 二次試験対策 】

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パターン化すれば怖いものなし

最近、論文投稿者からの相談で多いのが、「文章作成が苦手で何から取り組んだらいいか」、「何をどうやって書けばいいか」、「集めた情報をどうやって論文にすればいいのか」といった悩みです。技術屋さんって文書苦手な人多いですよね。私もそのうちの一人です。

私が、取り組んだ方法は、ロールモデルをパクるというものでした。メソッドでも、その方法を掲載していますが、それでも悩みが解消しない人がいることは問題です。私としても、何とかしてあげたいと考えていました。そこで、何がハードルになっているのか考えてみました。

ロールモデルをパクるというのは、その文章構成を真似することにほかなりません。おそらく、このポイントが伝わっていないのではないかと推察しました。ということは、1行目で何を書いて、2行目では何を書いてといった具合に、一つずつ分解して解説していけば良いのではという結論に至りました。

よって、以前、私が書いた令和5年度「巨大地震」論文をロールモデルとして、項目ごとに何を書くべきか細かく分解し、文章構成をパターン化していきたいと思います。きっと、この投稿シリーズを読み終わったころには、あなたの悩みは解決されているでしょう!正に、論文解法の決定版です。

課題の解法パターン

それでは、ロールモデル「巨大地震」の課題がどのような構成になっているのか見てみましょう。

1)現状・事実・推論

南海トラフ地震のような過去経験したことのない大規模な地震は、都市に甚大なダメージを与える。

  • 文量・・・2行程度
  • 記載事項・・・提案する課題に関する現状、事実、推論
  • 留意事項・・・設定課題、題意との関連性がある表現となっているかチェック

課題で最初に書くのは、現状です。「今どうなっているか(どうなるのか)」といった事実や推論を最初に書きます。このとき、注意すべき点は、提案する課題に沿った話題になっているか注意します。

2)現状に対する問題点

都市のダメージは、国民の生命・財産への被害に直結する。さらに、その復興においても、多大な時間を要する。

  • 文量・・・1~2行程度
  • 記載事項・・・現状、事実、推論に対する問題点
  • 留意事項・・・現状に対する問題点になっているか(文脈が通っているか)チェック

次に書くことは、問題点です。良く見られる勘違いは、課題と問題点を同一視してしまうことです。課題は、問題を解決するための行動です。この違いをしっかり理解しないと、間違った表現をしてしまい減点されます。

さらに、1)現状等とあまり関係のない問題を提起してしまう例も散見されますので、文脈が通る内容にしましょう。文脈が通るという状態が良く分からない人もいると思います。これは、前後の文に明確な関係性がある状態です。現状等が要因となって引き起こす問題を設定しましょう(または、問題に即した現状等に直しましょう)。

例では、問題点を2つ提示していますが、もちろん一つでも構いません。ひな型(過去記事はコチラ)の目安のスペースを参考に文量を調整すると良いでしょう。

3)結論

よって、技術面の観点から巨大地震に対応できる強靭な都市づくりが課題である。

  • 文量・・・1~2行程度
  • 記載事項・・・観点と課題
  • 留意事項・・・①観点が解決策になっていないかチェック、②前術の問題点を解決するための行動になっているかチェック

課題の最後に書く事柄は、問題にある観点と課題です。問われていることに的確に解答するため、「○○の観点から△△が課題である」といった具合に、観点はコレ、課題はコレと一発で分かるように書くことが大切です。

また、結論なので、これから結論を書きますよという意思を明確にするために、順接の接続詞を用いましょう。例示は、「よって」です。この接続詞にほかに、「以上のことから」、「したがって」、「それゆえに」などたくさんありますので、スペースの具合をみながら、選択してください。ちなみに、私は、スペースをあまり必要としない「よって」が使い勝手が良いと思っています。

さらに、課題を書くときに解決策を例示する人が結構な頻度でいます。課題の具体的なイメージを持ってもらうために書いていると思われます。しかし、課題で解決策まで書いてしまうと、解決策で書くことが無くなってしまったり、解決策が限定されたりと良いことがありません。重要な課題に選定するものは、特に解決策まで書かないように注意しましょう(その他の課題は、書いちゃっても問題になりません)。

最後に、先に示した問題点の解決策になっているか再度確認しましょう。この文脈が通っていないと、何でこの課題なの?ということになりかねません。前段との関係性を常に意識しましょう。

4)観点

次は、鬼門の観点です。観点は、ひな型(過去記事はコチラ)でも書きましたが、論文の中でも難所と言えます。この観点が思いつかないんですよ。観点は書きすぎると解決策になってしまい観点と呼べない代物になります。また、観点と課題が重複するなんて言うケースもあります。

観点は、「○○面の観点」と表現することをお勧めしています。ただし、「○○面」にこだわるあまり、おかしな形にならないように注意ましょう。例えば、「効率面の観点」、「生産面の観点」といった使い方は違和感がありますよね。こんなときは、使い慣れている表現「効率性の観点」、「生産性の観点」といった具合に柔軟に対応しましょう。

どうしても苦手な人は、骨子を作る際、先に観点から書いて後から課題を考えるといった方法も有効です。この場合は、最重要課題を先に決めておいて、どうでも良い他の2つは多様な観点ということに力点を置くため、観点からアプローチするというものです。

観点からのアプローチを検討する場合、あらかじめいくつかの観点を持っておくことが重要です。良く使われる観点の例として、以下のものを例示しておきますので有効にご活用ください。

  • 「技術面の観点」・・・これは、「都市基盤整備」、「ICT技術の活用」など最新の技術を提案する場合に用いると良いでしょう。
  • 「仕組み面の観点」・・・これは、「キャリアアップシステム」、「官民連携」など意図をもって誰かに行動を促す手法(促進策)を提案する場合に用いると良いでしょう。
  • 「制度面の観点」・・・仕組み面と類似していますが、より具体的な促進策として、「税制優遇」、「補助制度」などを提案する場合に用いると良いでしょう。
  • 「体制面の観点」・・・言葉の意味する通り、「横断的な取り組み」、「プラットフォームの構築」といった体制に関する提案をする場合に用いると良いでしょう。
  • 「安全面の観点」・・・防災関係や維持管理関係の施策を提案する場合に用いると良いでしょう。
  • 「人材面の観点」・・・これは、注目される働き方改革などで使えそうですね。「担い手の確保」、「労務環境の改善」などに用いると良いでしょう。
  • 「省力化(生産性、効率性)の観点」・・・これも上の人材面と同じで、働き方改革などで使えそうです。「ICT技術の導入」、「ドローン点検」などで使えそうです。
  • 「都市構造の観点」・・・これは、「コンパクトシティ」、「歩いてくらせるまちづくり」、「公共交通の利用促進」などに用いると良いでしょう。
  • その他にも、国土形成計画などで示されている「持続性の観点」、「多様性の観点」、「包摂性の観点」、「強靭性の観点」なども使えそうです。

課題は3段論法

このように課題の文章構成は、以下の流れになります。

①現状(2行) → ②問題点(2行) → ③観点と課題(2行)

つまり、「近年、こんな感じになっています」→「だから、これが問題点です」→「問題を解決するにはコレです」といった3段論法を意識すると良いです。前段と後段では、直接結びつかないので、問題点というトピックでその間をつなげてあげる感じですね。

このパターンに当てはめてしまえば、何でもござれになれるわけですが、構成が理解できても内容が思いつかないと書けません。この内容の検討は、論文を書き始める前に骨子を作成し内容を吟味することになります(骨子の作成方法はコチラまたはコチラ)。

今回紹介しているのは、課題が決まってから筆が止まらないよう、課題を構成する要素をあらかじめ決定するものです。パターン化してしまえば、課題の方向性が決まりさえすればスラスラと書けます。ぜひ、お試しください。

次回は、解決策について、解説しますのでお楽しみに!

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