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技術士 二次試験対策 建設部門 令和2年度 必須科目Ⅰ「担い手確保」(第2弾) 出題予想もあるよ3!

論文添削
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【 技術士 二次試験対策 】

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担い手確保人気です

持続可能な建設業とするため、出題テーマとして「働き方改革」が注目されています。これは、予想問題第2弾で解説したとおり、2024年問題が建設業に大きな変革をもたらすと想定されるからです。働き方改革の旗の下、労働時間が制限され生産性の向上が強く求められています。

定番の過去問「担い手確保」は、以前にも投稿いただいております(過去の添削論文はコチラ)。予想問題としている「働き方改革」に関連する過去問は、この令和2年度の「担い手確保」、令和元年度の「生産性の向上」があります。なんと、連続して出題されています。

この2つがすでに出題されているとなると、「働き方改革」が主たるテーマとなるのは必定ですかね。また、新しい国土形成計画(解説記事はコチラ)では、多様性(ダイバーシティ)、包摂性(インクルージョン)、持続性(サステナビリティ)、強靱性(レジリエンス)の向上を図るとされています。建設業に働き方の多様性を創出することはできるのでしょうか。

働き方改革をもう少し広げたテーマ設定で考えた場合、「持続可能な建設業の実現」といった問われ方も考えられますね。いずれにせよ、内容は類似しているので、出題のニュアンスが変わっても、考え方は大きく変える必要はないでしょう。

移住・二地域居住

働き方改革の注目度が高まる中、移住・二地域居住もきな臭いです。これも国土形成計画にある「地方への人の流れの創出・拡大」を実現させる取り組みです。ここでも、新しい働き方の提案がなされており、テレワークや副業・兼業といった環境整備が示されています。

さらに、移住・二地域居住は、個人の多様なライフスタイルの実現と、地方の活性化の切り札として有効な手段と位置付けられています。最近、中間とりまとめも発表されていますので、GX、働き方改革に次ぐ注目すべきテーマと考えます。

私も、地方の古民家等を改築して、リモートワークで暮らしていけたらいいなぁと憧れます。Society 5.0時代には、時間や場所に制約されない働き方が実現すると思います。未来の職場環境を踏まえて、必要なスキルを身につけたいですね。

そのためにも、みなさんのお役に立つことが、私の使命と考えておりますので、的を射た予想問題を提示していきたいと考えています。そうなると、次なる予想問題は、この二地域居住かなぁ・・・必須科目のテーマとしては、少し視野が狭いような気もしますが・・・

論文

さて、本日の投稿論文「担い手確保」(第2弾)をお届けします。前述の通り、働き方改革が注目されておりますので、過去問の中でも重要度が高いテーマですよね。みなさんのテーマ選択のセンスの良さには、頭が下がります。やはり、自分で研究するというプ姿勢が大事ですよね。では、早速論文を見てみましょう。

課題

1.中小建設業における担い手確保の課題
(1)人材確保の促進(人材)
 建設業は他の業界と違い、大量生産や画一的なサービスを提供する場面が少なく、基本的にオーダーメイドのものづくりを行っている。そのため豊かな経験と知識を有する技術者が不可欠である。よって、技術的知見の継承の観点から、技術者を継続的に確保することが課題である。


① 小見出しは、課題と観点(括弧書き)が記載されていると思います。まず課題ですが、「人材確保」なら課題として理解できますが、「人材確保の促進」となると違和感があります。これは、促進が付くことによって、行政が中小建設業者に対し「人材確保しなさいよ」と働きかける行動のように見えます。内容を踏まえると「人材確保」で良いと思いますが、担い手確保の課題を示すのに人材確保では課題になっていないようにも見えます。また、課題が人材確保であるにも関わらず、観点も人材では重複しています。

② 小見出しの観点と差異がありますね。どちらかに統一しましょう。ただし、この観点は少々問題があります。観点とは、見方や立場を示すものとなります、「技術的知見の継承」まで書いてしまうと見方というより、課題や解決策に近い表現です。さらに技術継承という課題は、人材確保というより、人材育成のようにも感じます。この場合であれば、例えば「持続性の観点」などになると思います。

③ ①のとおり、課題設定が気になります。担い手確保=人材確保と考えます。これは、「りんごをおいしく食べるためにはどうすればいい?」と問われているのに対し、「おいしく食べることが課題です」と回答しているようなものです。いずれにせよ課題を再整理する必要がありますね。
※ 課題設定は、重複や論点ズレが起きやすいので、論文を書き始める前に骨子を作成し、筋道が通っているか、重複していないか、論点がズレていないかなどを確認するとよいでしょう。


(2)働き方改革の促進(労働環境)
 我が国では、人口減少期に入っており、建設産業全体の就業者数は年々減少している。また雇用・労働環境の厳しさから、離職する若手は少なくない。よって労働者確保と定着の観点から、働き方改革を推進することが課題である。


④ 問題文と重複している内容であり不要です(働き方改革を必要とする背景に特化させましょう)。

⑤ 安全・衛生、就労時間、教育面など、環境の厳しさをもう少し具体性を持って書くと良いと思います。

⑥ 小見出しの観点と差異がありますね。どちらかに統一しましょう。労働者確保は③のとおり、題意そのものですから、小見出しの「労働環境の観点」を採用ですね。

⑦ 些末な話ですが、小見出しと差異があります。促進または推進のどちらかに統一しましょう。


(3)建設現場の生産性の向上(生産性)
 建設事業費には建設資材と人件費が大きな割合を占めている。原油価格の上昇や円安の影響により建設資材が高騰し、企業の実行予算を圧迫している。よって適正な労働賃金を確保する観点から、建設事業費を下げるため生産性を向上させることが課題である


⑧ これも観点と課題が重複していますね。

⑨ 「建設事業には・・・割合を占めている」となっており、主語述語がおかしいです。主語を「建設事業の費用構成は」にするか、述部を「大きな割合で含まれている」にするかどちらかですね。

⑩ 小見出しと観点が異なることと、解決策に近くなっていることが気になります。

⑪ 「建設事業費を下げるため」とありますが、目的がズレているように感じます。建設コストを下げるために生産性を上げるのではなく、労働条件改善のために生産性を上げるのではないでしょうか。つまり、ここの課題は、物価高騰のしわ寄せが労務単価の圧縮につなげない取り組みが課題との主張ではないでしょうか。そうなると、適正な建設工事の契約、入札方式といった方面に課題を設定した方が良さそうです(観点は制度面)。そうした場合、この生産性の向上は、(1)の課題の代替にしてしまえば良いと思います。人手不足→労働時間の肥大化→省力化の観点→生産性の向上が課題といったロジックですかね。

解決策

2.最も重要な課題と解決策
 建設技術が求められる「建設現場の生産性の向上(生産性)」を最も重要な課題として選定し、以下に解決策を述べ


⑫ 選定理由もありますし、端的で分かりやすいと思います。また、解決策がたくさん記述されており、感心しました。しかし、たくさん書いてあることで、解決策が総花的になっています。特に力をいれたい解決策に絞り込み、掘り下げる必要があります。


(1)適正な工期の確保
 短期間の工期、年度末工期の生産性は、資材調達や技術者および作業員の配置などに影響される。よって、発注者において発注見通しの公表や余裕期間制度の活用、工期設定支援システムを利用した適正工期の確保を行う。それらにより受注者に計画的かつ柔軟な作業工程を与え生産性が向上する。  


⑬ 短期間工期への対応策は記載されていますが、年度末工期に対する対応策がないですね。例えば、翌債、繰越などによる工事発注時期の平準化などが考えられます。

⑭ 少し総花的な印象を受けます。手法を目的別に説明するなど、分かりやすく説得力ある構成にしましょう。例えば、「発注者は、工期設定支援システム等を用い適切に工期を設定する。また、受注者が柔軟な作業工程の検討できるよう、必要に応じて余裕期間制度の活用検討も行う。他方、翌債、繰越などを積極的に導入し、工事発注時期の平準化を図る。平準化と合わせ、発注見通しを公表し計画的な受注を促す。」といった具合に適切な工期設定と計画的な受注支援といった目的ごとに書くと分かりやすくなると思います。


(2)入札制度の改善
 中小企業が受注する、発注ロットの小さい事業は作業が細切れになり、効率性に欠ける。よって複数の事業をまとめる包括的民間委託や複数年契約方式の積極的な活用を推進する。


⑮ どのような場面で活用するのかといった具体例があると良いと思います。


(3)調査期間の短縮
 調査においては、ドローンによる計測、航空機測量、衛星画像を使用するまたPLATEAU を利用し検討を実施する。これらの方法は、広い範囲のデータを早期に取得し活用することが可能となる。


⑯ 使用するのは誰で、何の調査なのか不明です。手法も計測であったり、測量であったり、画像であったりと多岐に渡っており、具体性に欠けます。さらに、生産性向上との関連性も不明です。

⑰ これも抽象的で何の検討なのか不明です。実施するのは誰ですか(解決策は行政目線で書くと良いです)。

⑱ 誰が何に活用するのですか。


(4)デジタル化とデータ共有
 調査等で得られた情報をデーターベース化し、容易に設計や工事に活用できるようにする。また、デジタル化されたデータを関係者間で共有するこのデータ共有により、作業の効率化を進めることができる


⑲ 言っていることは間違いではありませんが、一般論を脱していません。技術士試験の論文ですので、「これでもかぁ!」というくらいに技術力を示す必要があります。このケースでいうとCIM/BIMの導入といった国の進めている施策を記述しましょう。また、(3)~(6)の解決策はすべてICT技術の活用による生産性の向上です。このICT技術の活用場面は、計画段階→設計調査段階→施工段階→管理運営段階に分けることができます。計画段階であれば、お示しのPLATEAUを活用して浸水被害シミュレーションを行う、調査設計段階なら3次元測量データを用いてCIM/BIMを導入、施工ならCIMデータを使って施工管理、管理運営は人が点検しにくい箇所をドローンで調査しデータを更新といった具合に、小見出しを「ICT技術の活用」でまとめて、さらにフェーズごとに区分し説明すれば体系的で読みやすくなると思います。

⑳ 国の進めている取組み(用語)を用いると評価につながります。→「オープンデータ化」

㉑ 生産性の向上を図る(効率化を進める)ための解決策なので、この結論は当たり前です。不要。


(5) ICT建機の導入
 ICT建設機械を全面的に活用し、時間短縮、省人力化に取り組む。例えば災害時の危険な作業は遠隔操作による無人化施工を導入する。無人化施工は安全性の向上につながる効果もある。また、中小企業が担う狭隘で多くの工種が錯綜する工事での活用も、官民共同で研究しICT建設機械の実用化推進を図る


㉒ 例えばとありますが、前文で示されている効果は、時間短縮と省人力化です。例えになっていないですね。ただし、安全性については、例示のあとに記載があるので、文の順序を少しいじると良いと思います。→「・・・取り組む。さらに、遠隔操作可能なICT建機を用いれば、安全性を向上させることもできる。例えば、・・・」

㉓ 何が狭隘なのですか。なぜ官民共同なのですか。ICT建機を活用すると最初に述べているにもかかわらず、ICT建機の実用化推進とはどういうことなのでしょうか。各事柄に対して説明が不足しています。


(6) リモートワークの活用
 現場の品質管理および検査に遠隔臨場を推進する。工事現場のみならず、第3者の目で確認することで、品質が向上し、手戻り工事が少なくなる効果がある


㉔ 「工事現場のみならず」とあるので、現場以外の場所を示すかと思いきや第3者の目という脈絡がない話へそれてしまっています。文脈を考えた場合、工事現場という場所ではなく、「現場代理人」、「主任技術者」などの人であるべきですね。また、第3者とはいったいどのような方なのでしょうか。どのような状況なのかイメージが伝わってきません。さらに、品質が向上するから手戻り工事が少なくなるのではないと思います。手戻り工事が少なくなるのは、多くの目でチェックした結果です。この表現は、遠隔臨場→品質向上→手戻り工事減少というロジックになっていますが、遠隔臨場→品質向上、遠隔臨場→手戻り工事減少とともに遠隔臨場による効果です。
→「・・・確認することで、品質向上や手戻り工事の減少といった効果がある。」


(7)工場製品やプレハブ製品の活用
 工場製品やプレハブ製品を積極的に活用し、工事現場での施工日数を減らし省力化および効率化を図る


3.波及効果
 上記の解決策を実行することにより、企業の体力および競争力を高め、行政コストの縮減に寄与するという波及効果が生じる。


㉖ 唐突に企業の体力と競争力が高まることが前提となっていますが、すんなり腹に落ちてきません。さらに、体力が付いた企業からは建設事業費を圧縮しても良いとの読み方もできてしまいます。生産性の向上を図ったら、受注額を削られたなどとなったら笑い話にもなりません。波及効果として、不適切です。


4.新たな懸念事項と対応策
 新たな担い手の確保が進むことにより、経験を有しない技術者が多数働くことになる。そのため技術力低下が懸念される。これらの課題を解決するためには、教育や研修制度の充実、資格制度の積極的な活用および資格取得の義務化を図る。


㉗ 些末ですが、複数形ではありません。さらに、課題とは問題を解決するための行動です。「これ」が指す内容は懸念事項ですから、ここは課題ではなく「問題」ですね。


5.必要な要件と留意点
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するように留意する。  以上

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