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技術士 二次試験対策 建設部門 都市及び地方計画 令和6年度選択科目 Ⅱー1 予想問題 3本立て

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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選択科目Ⅱー1連投

3月に入りましたので、そろそろ選択科目の予想を始める時期になりました。私は、建設部門の都市及び地方計画が専門なので、選択科目はこれしかできません…ごめんなさい。ただし、予想方法はどれも同じだと思いますので、これから行う予想の仕方を参考にしていただければと思います。

ただし、選択科目の予想はめちゃくちゃ難しいです。過去問でざっくりとした傾向は掴めても、ピンポイントで当てるのは至難の業です。今回も投稿者自らが考えて問題を作っていただいています。こうやって、みんなで持ち寄れば多くのパターンが身に付きますよね。

試験は情報収集戦とも言えるので、添削LIVEを定期的にチェックいただければ、みなさんのお役に立つこともあると考えています。以前の投稿は景観3兄弟でしたが、今回はどのような問題設定をしていただいているのでしょうか(以前の投稿はコチラ)。次のとおり、テーマ設定がされています。

  • エリアマネジメント
  • 各種事業の概説
  • 都市再生整備計画事業

このうち、各種事業の概説は、土地区画整理事業、市街地再開発事業、住宅街区整備事業、防災街区整備事業、都市再生整備計画事業、暮らし・賑わい再生事業、防災・省エネまちづくり緊急促進事業と盛りだくさんです。

ここで、とても悩ましい難問にぶつかりました…

補助メニューは出題されるのか問題

今回投稿された論文のテーマの一部には、補助メニューを説明するものが含まれていました。全部は見きれていませんが、令和元年度以降の都市及び地方計画において補助メニューを説明する問題は出題されていません(選択科目Ⅱー1の過去問分析はコチラ)。

ただし、社会資本整備総合交付金などの計画策定時に求められるB/Cの算定方法が、令和4年度の都市及び地方計画Ⅱー1で出題されています。この事態をどう見るかが、補助メニューの出題の可能性を見極めることにつながると考えます。

ここでB/Cの問題を確認してみると、新規事業採択時評価として行うB/Cとありました。やはり、補助金関連事務としてのB/Cではないですね。無責任に断定的なことは言えませんが、補助メニュー等の出題は未だないといって良いでしょう。

補助メニューそのものが問われることは、可能性として低いと思います。補助メニューは、その支援が必要としている背景や周辺の制度を確認した方が、勉強としては有益でしょう。特に新設された補助メニューや重点配分がある事業などは、その背景を理解する必要があります。

補助メニューは、全く無視していいと事柄とは言えません。関連情報から、出題の方向性が見えるケースもありますので、情報は貪欲に吸収しましょう。

論文

エリアマネジメント

問題:エリアマネジメントの分類と効果について述べよ


1 エリアマネジメントの分類
 エリアマネジメントは、地域の良好な環境や地域の価値を維持・向上させるため、住民・事業主・地権者による主体的な取り組みのことである
 エリアマネジメントの活動は、まちの賑わいづくり、まちの清掃・防犯、防災、地域ルールによる良好な景観の形成等、コミュニティづくり、情報発信、公共施設・公共空間の整備・管理及び民間施設の公的利活用に分類される。


① エリアマネジメントの分類を問われているので、エリアマネジメントの説明は不要です。

② 活動の種類が網羅的に述べられており、分類されているのか疑義があります。エリアマネジメント推進マニュアルのP18にエリアマネジメントの要素がまとめられています。ここには、種々の活動が4つに大別されています。分類なので、網羅的ではなくカテゴリーごとに記述することが望まれます。分類は、ⅰ)エリア全体の環境に関する活動、ⅱ)共有物公物等の管理に関する活動、ⅲ)居住環境や地域の活性 化に関する活動、ⅳ)サービス 提供、コミュニティ形成等のソフトの活 動が示されています。この分類に属する活動を例示しながら、説明すると良いと思います。例えば、「地域の将来像の策定や街並みの誘導などエリア全体の環境に関する活動、・・・」といった具合に列記してみてはいかがでしょうか。


2 エリアマネジメントの効果
 エリアマネジメントの活動により、以下の4つの効果がある。
効果1 快適な地域環境の形成と持続性の確保
公園等の整備と併せ、その場所にふさわしい活動が可能となることで快適な地域環境が形成される。


③ 見出しには、地域環境の形成と持続性の確保とありますが、持続性の確保に関する記述がありません。


効果2 地域活力の回復・増進
 中心市街地では、来街者が増え、活気を取り戻し、空き店舗が減少して、経済活動が活性化する。


④ 地域活力とあるので、市民活動についても触れると良いでしょう。→「・・・活気を取り戻す。また、市民活動も活発化し犯罪率の低下などの効果もある。」


効果3 資産価値の維持・増大
 美しい街並みや安全で快適な環境が形成されるため、土地・建物の不動産価値が下落しにくくなる。


⑤ 増大についても記述しましょう。→「下落しにくくなるとともに、さらには上昇といった効果も期待できる。」


効果4 住民・事業主・地権者等の地域への愛着や満足度の高まり
 エリアマネジメントへの活動を通じて住民・事業主等の地域への愛着や満足度が高まることが期待される


⑥ 効果を聞かれているので、文末は「・・・効果がある。」としましょう。

各種事業の概説

問題:以下の各事業について目的や制度を述べよ
1 土地区画整理事業
2 市街地再開発事業
3 住宅街区整備事業
4 防災街区整備事業
5 都市再生整備計画事業
6 暮らし・賑わい再生事業
7 防災・省エネまちづくり緊急促進事業


1 土地区画整理事業は、宅地の利用増進と公共施設の整備を図るため、土地の区画形質の変更により街区や道路を整備する事業である。
2 市街地再開発事業は、都市における土地の合理的かつ都市機能の更新を図るため、敷地を共同化して公共用地を生み出し、建物の高度利用を図る事業である。
3 住宅街区整備事業は、大都市地域における住宅供給を図るため、良好な住宅街区の形成を図る事業である。
4 防災街区整備事業は、密集市街地の防災機能を確保するため、土地建物共同化により、耐火建築物を建設し、同時に公共施設の整備と土地利用の整序を行い、地区全体の防災性を高める事業である。
5 都市再生整備計画事業は、地域住民の質の向上と地域経済・社会の活性化を図るために実施される事業である。
6 暮らし・賑わい再生事業は、中心市市街地の再生を図るため、都市機能のまちなか立地、多目的広場の整備を総合的に支援する事業である。
7 防災・省エネまちづくり緊急促進事業は、市街地再開発事業の緊急的な促進を図るため、防災性能の向上など質の高い建築物を整備する市街地再開発事業者に国が補助する事業である。
以上


※ まず過去の傾向からいって、選択科目Ⅱ―1(解答用紙1枚)でこんなに多くのことを問われることはないと思います。「市街地整備手法を2つ挙げて、それぞれの特徴を述べよ」とか、「○○整備の概要と規制の内容を述べよ」といった具合にある程度限定された問われ方になり、もっと詳細に説明することが求められると思います。キーワードは良いものもありますので、問題の設定をしっかり考えましょう(この解答内容では十分な情報とは言えず、折角のキーワードがもったいないです)。問題設定が難しければ、過去問の文章を使って、用語だけ変えるといった方法もありますので参考にしてください。

① 項目が多すぎてスペース的に書けないことが要因だと思いますが(前述のとおり問題設定に問題が有り)、問題文には目的や制度を述べよとあるので(どっちか書ければOKとも読めますが)、制度も書きましょう。ただ、この制度も何を問われているのか良く分かりませんが(制度=概要と捉えるならば無視してください)、区画整理の特徴である換地制度や保留地制度を説明すべきでしょう。

② ①同様、保留床などの制度(仕組み、特徴)を書きましょう。

③ これも、減歩や換地があるのでそちらの情報も必要です。

④ 建築物への権利変換による土地・建物の共同化を基本としつつ、例外的に個別の土地への権利変換を認める柔軟かつ強力な事業手法といったような特徴が必要です。

⑤ これって昔の「まち交」ですよね。つまり、補助金をもらうために策定する事業計画です。上記事業と比べると異質ですね。

⑥ これも補助メニューです。出題されないと断定はできませんが、過去補助メニューが出題されたことはないと思います。

⑦ これも補助メニューです。

都市再生整備計画事業

問題:都市再生整備計画事業の3つの柱と4つの実践について述べよ


1 都市再生整備計画事業の3つの柱
(1)事業期間全体にわたるPDCAサイクルの確立
 事業と評価を連動させたマネジメントサイクルを行う。
(2)わかりやすさと透明性の確保
 まちづくりの目標を定量化し、事業の達成状況をわかりやすいものとするほか、積極的に情報公開を行う。
(3)民間のまちづくり活動と連携した市町村の主体的な取組
 民間をはじめとした多様な主体との連携・協働を図る。

2 都市再生整備計画事業の4つの実践
(1)まちづくりの目標と目標を定量化する指標、及び数値目標の設定
 住民にわかりやすいまちづくりの目標を設定する。目標は、定量化する指標と数値目標とする。
(2)相乗効果を高める事業構成の工夫と多様な主体との連携
 地域の歴史・文化・自然環境等の特性を活かしたまちづくりとする。また地域団体等の積極的な参加と民間をはじめとした多様な主体による取組を図る。
(3)事業成果の検証を踏まえた「今後のまちづくり方策」の検討
 事業終了時に、成果の検証結果を踏まえた今後のまちづくり方策を作成する。
(4)情報公開による透明性の確保
 情報公開を積極的に進め、透明性の高い事業とする。


① 都市再生整備計画事業では、社会資本整備総合交付金交付要綱、都市構造再編集中支援事業補助交付要綱に基づいて、事業評価を実施することが必要となります。この事業評価を実施する際に必要となる視点が3つの柱ということになります。問題設定に違和感があります。

② 問題の意図が掴めないので何とも言えませんが、見出しと説明内容がほぼ一緒になっています。もっと特徴を詳細に書きましょうと言いたいのですが、実際書けないですよね。1枚の解答用紙であるにもかかわらず、問われている事柄が多すぎて、必然的に説明内容が薄くなってしまいます。これも結局、問題設定がうまくいっていないことが要因です(この記述内容ですと練習にならないことが危惧されます)。

③ 「分かりやすさ」は見出しにあるので、分かりやすくするための手段に特化した説明の方が良いと思います。例えば、アウトプット指標ではなく、アウトカム指標を設定するなどが重要な要点だと考えます。

④ ②と同様、見出しと説明内容がほぼ一緒になっています。

⑤ 3本の柱が評価の視点であるのに対し、4つの実践はこれらの視点を踏まえどうやって評価するのかといった方法論になっていると思います。よって、3本の柱と内容が重複しています。繰り返しになりますが、問題設定に問題がありますね。この場合は、どちらか(3本柱OR4つの実践)一方を問題設定すると良いと思います。または、「事業評価する上での注意点を書け」といった具合になるのではないでしょうか。

⑥ ②と同様、見出しと説明内容がほぼ一緒になっています。

⑦ ②と同様、見出しと説明内容がほぼ一緒になっています。

⑧ ②と同様、見出しと説明内容がほぼ一緒になっています。

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