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技術士 二次試験対策 建設部門 令和6年度 選択科目Ⅲ 予想問題 「業務効率化への取組」 完成まで一挙公開

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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論文①

今回の添削LIVEは、豪華3本立てでお送りします(これまで添削LIVEはコチラ)。テーマは、令和6年度 鋼構造及びコンクリート 選択科目Ⅲ 予想問題 「業務効率化への取組」になります。テーマにある業務効率化は、生産性向上に通じており、みなさん共通のテーマになりますので、様々な情報が詰まっています。専門性がありますが、必須科目においても使えるものもたくさんありますよ。それでは、量が多いので、いきなり論文に行きましょう。

問題

(1)省力化や働き方改革等に向けた鋼構造及びコンクリート構造物の調査、設計、製作、施工、維持管理の業務効率化の取組みにおける技術課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても生じうるリスクとそれへの対策について専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。

課題

1.各段階における多面的な観点とその課題
(1)工期の平準化(工程面)
 建設業界の工期は、年度末に集中することが多い。近年の人手不足の中、繁忙期に業務が集中すると過重労働となったり、施工機械の不足等、業務の効率が悪くなる。業務に余裕を持たせ、安定した収入や休日の確保などの働き方改革に向けた取り組みが必要である。よって、工程面の観点から工期の平準化が課題である。


① 工期とは、工事に要する期間ですので、「建設業界の工期」との表現は違和感があります。シンプルに「建設工事は、年度末に集中することが多い」で良いと思います。

② 「・・・たり」は繰り返して使います。また、口語調なので「や」でつなぐと良いでしょう。

③ 業務効率化の課題に関する背景を記述するべきです。これでは、働き方改革に関する背景に見えます。また、業務に余裕を持たせるは工期設定の問題、安定収入は処遇の問題、休日も工期設定が問題です。課題は平準化です。適切な工期設定、働き方改革と混在しています。論点がぼやけています。

④ 工程面の観点から工期の平準化との表現は、観点と課題が類似しています。工事が集中してしまう要因、これを改善するための方策を課題にしないと一般論を脱しません。自治体の単年度会計、適切な工期設定による契約といったような制度、仕組みといった問題点を指摘し、「制度面」、「仕組み面」といった観点につなげると良いと思います。


(2)プレキャストの導入(部材面)
 従来の現場打ちコンクリート構造物は、鉄筋組立、型枠設置、打設、脱型などの工程が必要であり、各工程には熟練者の技術が不可欠である。しかし、若者の建設離れや生産年齢の高齢化と共に、熟練者の技術継承は困難である。そのような中、効率化の取組みとしてプレキャスト工法の導入が重要である。よって、部材面の観点からプレキャストの導入が課題である。


⑤ 「従来の」とありますが、今後の話が記載されていないので、なぜ記述しているのか意図が分かりません。不要。

⑥ 技術継承ができないからプレキャストという文脈です。ここにきて初めて、効率化と言われても釈然としません。継承の問題をフィーチャーするのではなく、効率化を推進するための背景を述べましょう。熟練者云々ではなく、様々な工種を要する、養生など時間がかかる、品質管理が煩雑といった業務量を増加させる要因を問題点として取り上げてはいかがでしょうか。

⑦ 部材面とはいったいどのような観点なのでしょうか。この場合は、「施工性の観点」などが考えられます。


(3)各段階でのDX化(生産性)
 近年の生産年齢人口の減少や、令和6 年からの時間外労働の上限規制により、労働力の低下が懸念される。このような状況の中、短時間勤務、リモートワーク等の柔軟な働き方を実現する上でも、魅力的な職場環境づくりが求められており、生産性の向上は急務となっている。一方、調査、設計、施工、維持管理におけるデジタル技術は急速に発展しており、不足する労働力を補う技術として期待されている。よって、生産性の観点から各段階でのDX化が課題である。


⑧ 労働力の低下が懸念されていることと、魅力的な職場環境づくりが直接結びつきません。労働力が低下しているから、これまでの労働力を維持するためには、一人当たりの生産性を高めるというロジックなのではありませんか。そこに、柔軟な働き方、職場環境だといわれると、不足気味である人材を確保するような意図を感じます。つまり、一人当たりの生産性を高めること、人材を確保することの2つが混在しており、どちらが主張したいのか分からないです。

⑨ 効率化するための課題なので、生産性の観点と言われると当然という感じを受けます(とどのつまりすべての課題に当てはまります)。効率化は生産性向上のための手段の一つと捉えられますので、問われていることより大きい視点を観点として持ってこられると当たり前になってしまいます。前段でデジタル技術の話に触れているので、「技術面の観点」といったところでしょうか。

解決策

2.最も重要な課題と解決策
 DXは調査、設計、施工等各段階で今後の活用が期待できる。また、業務の効率化に有効であるため「各段階でのDX化」を最も重要な課題に選定する。解決策を以下に示す。


⑩ 解決策に各段階でのDX化が述べられていますので、今後の話ではなく今活用できるのではありませんか。

⑪ 業務効率化の課題なのですから、当たり前です。不要。⑩の指摘を踏まえると「DXは調査、設計、施工等各段階で効果があるため、「・・・・」」としてはいかがでしょうか。


(1)ドローンの活用(調査)
 建設技術者不足解決や工期短縮のため、ドローンを全面的に活用する。例えば、測量に使用し、作業時間の短縮や詳細な三次元地形情報を得ることが可能となる。また、高所での橋梁の点検・診断においては、従来、交通規制を行い、橋梁点検車を用いて点検を実施していた。遠隔操作が可能なドローンを利用することで、作業が困難な高所の点検を安全に効率よく行うことが可能となる。これにより、調査日数の短縮や危険な場所での調査が可能となる。


⑫ 文末が「可能となる」なので、ここは「使用した場合」としてはどうでしょうか。

⑬ 前述で「全然に効率よく行うことが可能」と述べているので、重複しています。不要。


(2)BIM/CIMの活用(調査~維持管理)
 関係者間での作業を効率的に行うため、BIM/CIMの3次元データを用いる。インフラ分野全体の合理化を図るため、3次元データは調査、設計、施工、維持管理段階までの全行程で共有する。立体的なチェックが可能となり、設計ミスの削減につながる。さらに、地下埋設物の確認が容易なため、工事の手戻りが防止される。また、視覚的な情報伝達が可能となり、地元との説明会で利用することで合意形成に有効活用できる。


⑭ 前述で「立体的なチェック」と述べているので、「例えば」がふさわしいと思います。また、確認が容易というのが少し分かりづらいので、「地下埋設物を立体的に確認できるため」としてはいかがでしょうか。


(3)ICT建機による施工(施工)
 安全性の向上及び省力化を図るため、ICT(情報通信技術)建機を全面的に活用する。具体的には、ICT浚渫工、砂防堰堤の自動設置など自動化を推進する。また、発災時においても、無人化施工を導入することで、危険作業を代替するとともに、復旧作業を少人数かつ迅速に実施する。国交省は建設現場のオートメーション化を実現するためi–Construction2.0を推進し、建設現場のオートメーション化による生産性向上(省人化)に取り組んでいる


⑮ 事例は、鋼構造及びコンクリートに関連するものが良いでしょう(河川関連の例示になっています)。

⑯ 国交省の取り組みを紹介するのではなく、解決策として書きましょう。→「このように、建設業のオートメーション化を推進するため、i–Construction2.0を普及促進する。」

リスク

3.新たに浮かび上がる将来的な懸念事項と対策
(1)新たに浮かび上がる懸念事項
 新技術の開発は民間企業が独自に行うことが一般的である。開発には時間を要し、コストも民間企業が先行して投資しなくてはならない。開発ミスや要領・基準を満足する結果が生み出せず、想定した期間より開発が長期化することでコスト負担が大きくなる。これにより、開発が中止になるリスクが生じる。


⑰ 解決策にあまり関連しておらず、解決策を講じたことにより浮かび上がってくるリスクではないと思います(解決策を講じようと講じまいと存在するリスクに見えます)。


(2)懸念事項への対応策
 ITが専門でない建設業が独自に新技術を開発することは困難である。そこで、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)を活用して新技術を開発する。PRISMによりIT企業、建設機械メーカー等と連携することができる。民間企業のコスト負担も軽減できることから新技術開発が促進される。 -以上-

論文②

課題

1.各段階における多面的な観点とその課題
(1)施工時期の平準化(制度面)
 建設工事は、年度末に集中することが多い。近年の人手不足の中、繁忙期に業務が集中すると過重労働や、施工機械の不足等の原因により、業務の効率が悪くなる。発注者は、繁忙期と閑散期の工事量の差を調整し、繁忙期に必要以上に工事が集中しないよう適切な工期設定による契約を行う必要がある。よって、制度面の観点から施工時期の平準化が課題である。


① 人材不足の中とあるので、人材不足に起因した問題点とすべきです。よって、施工機械の不足は関連が無いように思います。そこで、「人材不足の中」または「施工機械の不足」のどちらかを削除すべきでしょう。記述の課題を踏まえると、「人材不足の中」を削除し前の文章につながる構成とした方が良いと考えます。→「工事の集中は、過重労働や施工機械の不足等の原因となり、業務の効率を低下させる。」

② 調整することと集中しないようにすることは同じことではありませんか。どちらか一方にしましょう。

③ 集中を避けるわけですから、工期は関係ないですね。ここで述べるべきは、工事が集中しないように発注時期を調整することではないでしょうか。


(2)プレキャストの導入(施工性)
 現場打ちコンクリート構造物は、鉄筋組立、型枠設置、打設、脱型など、作業工程が多く、各工程には熟練者の技術を要する。また、コンクリート打設や養生は、天候の影響を受けやすく、時間がかかる。品質管理が煩雑となる等の問題がある。よって、施工性の観点からプレキャストの導入が課題である。


④ 熟練者の技術を要することは、品質管理の話に通じます。整理するともっと分かりやすくなります。また、必要性も述べると良いでしょう。→「・・・各工程には熟練者の技術を要する。このため、品質管理が煩雑となる等の問題を有している。また、コンクリート打設や養生は、天候の影響を受けやすく時間も要する。効率的な施工管理を実現するため、誰もが容易に品質を確保できる工法の採用が求められている。」


(3)各段階でのDX化(技術面)
 現在、約310万人いる建設技術者は今後10年で約100万人が高齢化により離職するとされている。さらに、令和6 年からの時間外労働の上限規制により、労働力の低下が懸念される。このような状況の中、生産性の向上は急務となっており、一人当たりの生産性を高める必要がある一方、調査、設計、施工、維持管理におけるデジタル技術は急速に発展しており、不足する労働力を補う技術として期待されている。よって、技術面の観点から各段階でのDX化が課題である。


⑤ これも前後の内容が重複しています。なぜ生産性の向上が急務なのかを前段の背景を受けた形で説明すると良いでしょう。→「・・・低下した労働力を補うために、生産性の向上が急務となっている。」

⑥ →「他方」

⑦ ⑤の修正により重複してしまいますので、前述をの流れを勘案し「生産性を高める技術」としてはいかがでしょうか。

解決策

2.最も重要な課題と解決策
 DXは調査、設計、施工等各段階で効果があるため、「各段階でのDX化」を最も重要な課題に選定する。解決策を以下に示す。


⑧ 私の指摘ですが、これではダメですね。各段でのDXなので当たり前ですよね。ここは波及効果で再整理しましょう。→「DXは業務効率化に加え、安全性や品質の向上も期待できることから」


(1)ドローンの活用(調査)
 建設技術者不足解決や工期短縮のため、ドローンを全面的に活用する。例えば、測量に使用した場合、作業時間の短縮や詳細な三次元地形情報を得ることが可能となる。また、高所での橋梁の点検・診断においては、従来、交通規制を行い、橋梁点検車を用いて点検を実施していた。遠隔操作が可能なドローンを利用することで、作業が困難な高所の点検を安全に効率よく行うことができ、調査日数の短縮も可能となる。


⑨ →「業務の省力化」

⑩ →「短時間の作業で」


(2)BIM/CIMの活用(調査~維持管理)
 関係者間での作業を効率的に行うため、BIM/CIMの3次元データを用いる。インフラ分野全体の合理化を図るため、3次元データは調査、設計、施工、維持管理段階までの全行程で共有する。立体的なチェックが可能となり、設計ミスの削減につながる。例えば、地下埋設物を立体的に確認できるため、工事の手戻りが防止される。また、視覚的な情報伝達が可能となり、地元との説明会で利用することで合意形成に有効活用できる


⑪ 間違いではないのですが、前述の表現と同じになっているので「3次元で」としてはどうでしょうか。

⑫ 「利用することで・・・活用できる」は違和感があります。→「・・・説明会に利用することで、円滑に合意形成を図ることができる。」


(3)ICT建機による施工(施工)
 安全性の向上及び省力化を図るため、ICT(情報通信技術)建機を全面的に活用する。具体的には、3Dレーザースキャナーによる測量、ICT床掘(橋梁下部工場所打ち杭施工)、コンクリート打設の時間管理や品質管理等を推進する。また、発災時においても、無人化施工を導入することで、危険作業を代替するとともに、復旧作業を少人数かつ迅速に実施する。このように、建設業のオートメーション化を推進するためi–Construction2.0を普及促進し、生産性向上(省人化)に取り組む。


⑬ 好みかもしれませんが、例示がしっくりこないですね…例えば、i-Construction2.0のBIM/CIM による建設生産プロセス全体のデータの連携では「設計データの ICT 建設機械や工場製作での活用についても取り組む。具体的には、ICT 建設機械に必要な中心線や横断図データを成果物として納品してもらい、施工段階へ伝達する。また、鋼橋分野において設計データを工場製作で直接活用するため、中間ファイルを活用したデータ連携を試行するなどデータの活用を進める。」といった具体例がありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。BIMは前述しているので、「前項の取組みで得られたデータを活用し・・・」といった具合につなげてはどうでしょうか。

リスク

3.新たに浮かび上がる将来的な懸念事項と対策
(1)新たに浮かび上がる懸念事項
 DX化を推進することで現場での作業が効率化される。これにより、技術者はシステムの操作法を取得することが主となる。そのため、技術者(特に若手技術者)は調査~維持管理全般の知識や技術力が低下するリスクが考えられる。

(2)懸念事項への対応策
 ARやVRを教育分野に導入する。熟練技術者の目線やチェックポイントを仮想的に体感する機会を増やすことで、より実務に近い技術教育に昇華させる。また、ナレッジマネジメントを組織全体に共有・活用する。これらにより、今後の社会環境の変化や新工法に対応可能な知識や技術を習得する。 -以上-


⑭ ちょっと分かりづらいですね。単純に「を行う」で良いのではないでしょうか。

⑮ ナレッジマネジメントとは、企業が保持している情報・知識と、個人が持っているノウハウや経験などの知的資産を共有して、創造的な仕事につなげることを目指す経営管理手法です。→「組織においてはナレッジマネジメントを導入し、個々のスキルアップと属人化を防止する。」

⑯ 提起しているリスクは新しい技術習得ではなく、従来からある基礎技術の低下ではないですか。結論が提起したリスクから逸れているように見えます。→「基礎的な建設技術と社会環境の変化や新工法に対応可能な知識や技術を同時に習得させる」

論文③完成

1.各段階における多面的な観点とその課題
(1)施工時期の平準化(制度面)
 建設工事は、年度末に集中することが多い。工事の集中は、過重労働や施工機械の不足等の原因となり、業務の効率を低下させる。発注者は、年間を通して一定の工事量となるよう、発注時期を調整し契約を行う必要がある。よって、制度面の観点から施工時期の平準化が課題である。

(2)プレキャストの導入(施工性)
 現場打ちコンクリート構造物は、鉄筋組立、型枠設置、打設、脱型など、作業工程が多く、各工程には熟練者の技術を要する。このため、品質管理が煩雑となる等の問題を有している。また、コンクリート打設や養生は、天候の影響を受けやすく時間も要する。効率的な施工管理を実現するため、誰もが容易に品質を確保できる工法の採用が求められている。よって、施工性の観点からプレキャストの導入が課題である。

(3)各段階でのDX化(技術面)
 現在、約310万人いる建設技術者は今後10年で約100万人が高齢化により離職するとされている。さらに、令和6 年からの時間外労働の上限規制により、労働力の低下が懸念される。このような状況の中、低下した労働力を補うために、生産性の向上が急務となっている。他方、調査、設計、施工、維持管理におけるデジタル技術は急速に発展しており、生産性を高める技術として期待されている。よって、技術面の観点から各段階でのDX化が課題である。

2.最も重要な課題と解決策
 DXは業務効率化に加え、安全性や品質の向上も期待できることから、「各段階でのDX化」を最も重要な課題に選定する。解決策を以下に示す。

(1)ドローンの活用(調査)
 業務の省力化や工期短縮のため、ドローンを全面的に活用する。例えば、測量に使用した場合、短時間の作業で詳細な三次元地形情報を得ることが可能となる。また、高所での橋梁の点検・診断においては、従来、交通規制を行い、橋梁点検車を用いて点検を実施していた。遠隔操作が可能なドローンを利用することで、作業が困難な高所の点検を安全に効率よく行うことができ、調査日数の短縮も可能となる。

(2)BIM/CIMの活用(調査~維持管理)
 関係者間での作業を効率的に行うため、BIM/CIMの3次元データを用いる。インフラ分野全体の合理化を図るため、3次元データは調査、設計、施工、維持管理段階までの全行程で共有する。立体的なチェックが可能となり、設計ミスの削減につながる。例えば、地下埋設物を3次元で確認できるため、工事の手戻りが防止される。また、視覚的な情報伝達が可能となり、地元との説明会に利用することで、円滑に合意形成を図ることができる。

(3)ICT建機による施工(施工)
 安全性の向上及び省力化を図るため、ICT(情報通信技術)建機を全面的に活用する。具体的には、前項の取組みで得られた中心線や横断図等の設計データをICT 建設機械に入力し、自動施工及び出来形管理を行う。また、発災時においても、無人化施工を導入することで、危険作業を代替するとともに、復旧作業を少人数かつ迅速に実施する。このように、建設業のオートメーション化を推進するためi–Construction2.0を普及促進し、生産性向上(省人化)に取り組む。

3.新たに浮かび上がる将来的な懸念事項と対策
(1)新たに浮かび上がる懸念事項
 DX化を推進することで現場での作業が効率化される。これにより、技術者はシステムの操作法を取得することが主となる。そのため、技術者(特に若手技術者)は調査~維持管理全般の知識や技術力が低下するリスクが考えられる。

(2)懸念事項への対応策
 ARやVRを教育分野に導入する。熟練技術者の目線やチェックポイントを仮想的に体感する機会を増やすことで、より実務に近い技術教育を行う。また、組織においてはナレッジマネジメントを導入し、個々のスキルアップと属人化を防止する。これらにより、基礎的な建設技術と社会環境の変化や新工法に対応可能な知識や技術を同時に習得させる。 -以上-

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