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技術士 二次試験対策 もうみんな申し込んだ? & 建設部門 予想問題 Ⅱー2「デジタル技術を活用した維持管理計画の策定」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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申し込み期限終了

先日の4月16日(水)をもって、技術士二次試験の申し込みが終了しました。実務経験証明書の添削につきましては、たくさんの方々からお申し込みをいただき、私も勝手にやる気が湧いてきております。実務経験証明書は、口頭試験での資料になります。実務験証明書作成の苦労を無駄にしないよう、筆記試験を是が非でも突破しましょう。

ただし、筆記試験は、当たり前ですが実務経験証明書の作成とは比べ物にならない努力が必要です。でも、実務経験証明書で味わったちょっとずつ文章が良くなっていく過程は、結構おもしろいと感じた人も多いのではないでしょうか。

このような感情を抱いた人は、論文作成を楽しめると思います。実務経験証明書の3倍近いボリュームはありますが、必須科目や選択科目Ⅲは記述内容も似ています。文章構成や注意点などは、結構同じような事柄も多いです。この勢いで、論文をバンバン作成すると良いでしょう。

練習は、何はなくとも必須科目から始めると良いと思います。私の場合は、必須科目から選択科目Ⅲまで一気に作って、次、次、といった具合にワンセットごと書き上げていきましたが、書きなれない人や文章が苦手な人は、まずは必須科目をマスターすることが先決です。

必須科目が合格水準に達しないと即不合格ですし、これをマスターしてしまえば、選択科目も一定水準の文章になると思います。つまり、技術士論文作成の基礎問題と言ってよいでしょう。四則計算ができなければ方程式は解けません。初動は基礎練習です!

論文

本日の添削LIVEは、投稿者の予想問題を解答いただいております。テーマは「デジタル技術を活用した維持官営計画の策定」となっています。問題は、過去の記事を参考にしてください(過去記事はコチラ)。やっぱり予想問題は良いですよね。出題の可能性を秘めていますから、過去問よりやる気がでます。ちなみに、私が用意した練習論文は、すべて予想問題でした。予想するのも楽しいですし、みなさんにもお勧めします。もちろん、添削依頼もオリジナル問題大歓迎です。奮って予想してください。今回は、完成まで一挙に駆け抜けていきますので、お楽しみください。それでは、早速見ていきましょう。

「デジタル技術を活用した維持管理計画の策定」チェックバック①

 流域内自治体の河川管理施設を対象に検討する。
1.収集・整理すべき資料と情報
1.1.維持管理記録の収集・整理
(目的)デジタル技術を活用できる作業項目の抽出
(内容)各施設の管理者に依頼し、点検・診断や修繕設計・工事の記録を収集する。また、各業務の内容や方法、記録媒体、3Dデータの有無などを整理する。
1.2.デジタル技術資料の収集・整理
 (目的)適用可能なデジタル技術の比較検討と選定
(内容)DXアクションプランや河川点検技術カタログ、NETISなどの技術資料を収集する。また、適用可能な技術を抽出し、維持管理プロセス別に各技術の特徴やコスト、工期、導入難易度などを比較整理する。
2.業務を進める手順と留意点・工夫点
手順①:デジタル技術を導入する維持管理業務の検討
 1.1.で作成した比較整理表に1.2.で整理した維持管理記録を追加した比較一覧表を作成し、デジタル技術を導入する維持管理業務を検討する。なお、採用技術検討の際にはコストや省力化に留意し、複数自治体や多分野インフラでの連携も検討するよう工夫する。


① 1.1.で比較をするプロセスはありません。1.2.は維持管理記録ではなく、デジタル技術資料の整理です。逆になっていませんか。この間違いを修正してもなお、どのような比較表が作成されるのか分かりづらいです。前項の情報をさらにまとめるという行動にしか見えません。収集・整理した情報を用いて、発現する効果、コストなどをまとめ、デジタル技術の導入によって、現状の課題が解決できるのかを検討するのではないでしょうか。→「前項で整理した情報に基づき、各業務におけるデジタル技術活用による効果・費用等を一覧表にまとめ、デジタル技術を導入すべき維持管理業務を検討する」
② 省力化は一つの効果にすぎませんので、費用対効果ですかね。それでも、一般論のように感じます。留意点や工夫点において、専門分野(河川構造物)に特化した記述を意識すると良いと思います(選択科目で専門分野の知見を示すことは必須と考えましょう)。例えば、河川構造物は水面下など不可視部分やアクセスが困難な部位が多くあるので、これらの点検や修繕が容易になる技術を適切に評価(高評価)することなどが留意点として考えられます。※以下同様。
③ やはり気になるのは手順です。デジタル技術導入の検討ステップにマニュアルはないものの、ストックマネジメントの実施フローの例は、維持管理情報等を起点としたマネジメントサイクル確立に向けたガイドライン(管路施設編)P9に示されています。このフローの計画策定の部分の検討項目がデジタル技術活用検討手順でも必要ではないでしょうか。

技術士 二次試験対策 ストックマネジメントの実施フロー

手順②:デジタル技術を活用した点検診断方法の検討
 点検・診断業務において近接目視・巡回点検となっている業務を対象に遠隔点検や画像認識・診断技術などの導入を検討する。なお、AIの点検・診断精度が100%でないことに留意し、熟練者が保有する知見やデータ活用してAIに継続学習させるよう工夫する。


④ 前項に示された「デジタル技術を導入する維持管理業務の検討」には、点検・診断業務が含まれているのではないですか。
⑤ なぜこの業務を対象にするのですか。どのような業務にどのような技術を採用するのかは、前項にて検討するのではないのですか。次のステップで業務と適用技術が確定していることに違和感があります。
⑥ AIは、人間の知能や行動を再現したコンピュータシステムですから、学習するのは工夫点ではなく当たり前の行動ではないでしょうか。熟練者が保有する知見やデータは、初期のインプットデータではないでしょうか。


手順③:デジタル技術を活用した修繕方法の検討
 劣化予測に基づく長寿命化計画策定と優先度検討、3D設計を用いた工事の自動積算など一連作業のシステム化を検討する。その際は、既存施設を修繕する場合の空間的・時間的な干渉に留意し、デジタルツインなどを活用した施工計画導入も検討するよう工夫する。


⑦ デジタル技術を活用した維持管理の高度化・効率化するための方法であって、業務の成果のように見えます。成果を書くのではなく、このような結果を導き出すための検討方法を書くべきではありませんか。
⑧ システムを検討するという業務における留意点見えません。単に修繕する際の留意点に見えます。
⑨ これも成果になっていますね。書くべきは、システム化を検討する際の工夫点です(ただし、システム化を検討するという手順自体に疑義があるので全体を見直した方が良いでしょう)。


手順④:デジタル技術を活用した記録保管方法の検討
 保管対象とする業務、ファイル形式、フォルダ構成およびサーバー構築場所などを検討する、その際は、災害時における管理者以外のデータの利用性・検索性に留意し、オープンデータ化も検討するよう工夫する。


⑩ データですかね。
⑪ オープンデータ化を検討するのであれば、前述のユーザビリティは必然的に検討事項になるのではないでしょうか。留意事項と工夫点が重複しているように見えます。工夫点だけで良いと思います(必ず留意点・工夫点を書かなければいけないというものではありませんので、蛇足とならないよう必要(重要)事項のみを記載することもありです。また、状況に応じては両方なくてもOKです)。


3.関係者との調整方策
3.1.自治体内部の各管理部署との調整
 各施設の管理部署から維持管理記録を収集できないと業務を効率的・効果的に進めることができない。このため、自治体内部にプロジェクトチームを設置し、維持管理の現状・問題点やデジタル技術活用の必要性について相互理解を図り、各管理部署の協力を得る


⑫ 色々説明していますが、結局調整方策としては、プロジェクトチーム作るといった事柄です。もう少し、チーム内で相互理解を図るための方策も欲しいです。例えば、効果を定量化する、データは客観データとするといった事柄が考えられます。


3.2.自治体内部での合意形成
デジタル技術を導入する維持管理業務や採用技術に
ついて、自治体内部で合意形成を図らなければ、予算化ができない。このため、維持管理の問題点、検討経過、導入効果などを見える化した資料を作成し、意思決定者に対して説明、承認を得ながら業務を進める。


⑬ 自治体内部の合意形成は、前項の調整と同じで良いと思います。合体して「自治体内部の調整」で良いと思います。状況や理由なども不要だと思います。シンプルに調整方策のみで良いと思います。その分、空いたスペースを活用して、手順を充実させた方が有効だと考えます。
⑭ 「以上」を入れましょう。

「デジタル技術を活用した維持管理計画の策定」チェックバック②

 流域内自治体の河川管理施設を対象に検討する。
1.収集・整理すべき資料と情報
1.1.維持管理記録の収集・整理
(目的)デジタル技術を活用できる作業項目の抽出
(内容)各施設の管理者に依頼し、点検・診断や修繕設計・工事の記録を収集する。また、各業務の内容や方法、記録媒体、3Dデータの有無などを整理する。
1.2.デジタル技術資料の収集・整理
 (目的)適用可能なデジタル技術の比較検討と選定
(内容)DXアクションプランや河川点検技術カタログ、NETISなどの技術資料を収集する。また、適用可能な技術を抽出し、維持管理プロセス別に各技術の特徴やコスト、工期、導入難易度などを比較整理する。
2.業務を進める手順と留意点・工夫点
2.1.事前検討
1.で整理した情報に基づき、各業務におけるデジタル技術活用による効果・費用などを一覧表にまとめ、デジタル技術の導入すべき維持管理業務を検討する


① 検討の前に情報収集整理ではありませんか。これらは、前項で述べているものの、手順としても記載する必要があります。よって、このステップは、手順2ということになります。また、情報は整理されているので、「デジタル技術を導入すべき業務の選定」としてはいかがでしょうか。
② →「により効率化・高度化できる維持管理業務を選定する」


2.2.現地調査
 2.1.で検討した維持管理業務について、対象施設や作業内容の現状を把握するため現地調査を実施する。
 なお、河道や堤防は広範囲で不可視部分も多いことに留意し、UAVやMMSの活用も検討するよう工夫する


③ これらの情報は、「1.1.維持管理記録の収集・整理」で確認ずみではありませんか。現地調査をする目的がよく分かりません。現地調査を必要とするのであれば、前項のステップより前に行うべきと考えます。
④ UAVの活用を検討するのではなく、調査において活用することが工夫点になるのではありませんか。


2.3.基本方針策定
 2.1.と2.2.をふまえて、実現可能性や優先順位、B/Cの観点からデジタル技術を導入する業務を選定し、基本方針を策定する。なお、複数自治体や多分野インフラでの連携による効率化も検討するよう工夫する


⑤ これも順序がおかしいと思います。調査→課題整理→方針→対象施設(業務)の選定→方法の検討(デジタル技術の選定、実施時期、頻度など)→計画策定が大まかな流れではないでしょうか。
⑥ これは、留意点ではないでしょうか。→「方針の検討にあたっては、広域連携や他分野連携の可能性に留意する。」


2.4.維持管理プロセス別のデジタル技術導入検討
①点検・診断
 点検・診断業務では、河道や堤防の遠隔点検や画像認識・診断技術、樋門の集中監視などを検討する。


⑦ これは、検討した結果ではないでしょうか。この手順における業務内容を書きましょう。また、ここでこそ不可視部分に言及すべきではないでしょうか。→「点検・診断におけるデジタル技術の活用を検討する。検討に際しては、河道や堤防は不可視部分が広範囲に存在していることに留意する。」


②補修・修繕
 補修・修繕では、河道内の土砂堆積・樹木繁茂や護岸損傷の状況から、対策の優先順位付けが可能なシステム構築を検討する。また、工事発注の効率化のため、3D設計や自動積算の導入も検討するよう工夫する。


⑧ これも⑦と同じです。これでは、答えありきの検討になってしまいます。
⑨ これもこの業務のアウトプットになっています。→「補修・修繕におけるデジタル技術の活用を検討する。補修修繕は、工事のDX化だけでなく、設計積算、その後の維持管理など事業全体での効率化・高度化を図るよう工夫する。」


③記録・保管
保管対象とするデータ、ファイル形式、フォルダ構成およびサーバー構築場所などを検討する。


⑩ データ保管なので、オープンデータ化についても言及したいところです。


2.5.実施計画策定
 2.4.の検討結果をふまえて、概算費用、必要人員、導入スケジュールなどを検討し、実施計画を策定する。
3.関係者との調整方策
 各施設の管理部署や予算担当との調整など自治内部の合意形成が必要になる。このため、プロジェクトチームを設置し、維持管理の現状・問題点やデジタル技術活用の必要性について検討する。その際は、現状の客観データに対して、人員・時間・コストなどの削減効果を定量化した資料を活用し、相互理解を深める。


⑪ →「自治体」
⑫ 検討内容を書くのではなく、調整方策を書きましょう。また、「このため」とありますが、庁内合意形成が必要だと、なぜプロジェクトチームが必要になるのでしょか。別に、個別に協議しても良いのではありませんか。理由になっていないと思います。例えば、迅速な調整を図る、分野横断を促進するといったことがプロジェクトチームを作る目的ではないでしょうか。
⑬ 「以上」は必ず書きましょう。

「デジタル技術を活用した維持管理計画の策定」完成

 流域内自治体の河川管理施設を対象に検討する。
1.収集・整理すべき資料と情報
1.1.維持管理記録の収集・整理
(目的)デジタル技術を活用できる作業項目の抽出
(内容)各施設の管理者に依頼し、点検・診断や修繕設計・工事の記録を収集する。また、各業務の内容や方法、記録媒体、3Dデータの有無などを整理する。
1.2.デジタル技術資料の収集・整理
(目的)適用可能なデジタル技術の比較検討と選定
(内容)DXアクションプランや河川点検技術カタログ、NETISなどの技術資料を収集する。また、適用可能な技術を抽出し、維持管理プロセス別に各技術の特徴やコスト、工期、導入難易度などを比較整理する。
2.業務を進める手順と留意点・工夫点
2.1.現地調査及び資料調査
 1.で示した情報収集を行ったうえで、周辺環境など資料から読み取れない情報や構造物の現状を把握するため現地調査を行う。
2.2.基本方針策定及び対象事業の抽出
 高度化・効率化するための基本方針を策定する。この方針に基づき、対象業務を抽出する。方針検討にあたっては、広域連携や多分野連携の可能性に留意する。
2.3.デジタル技術を導入すべき業務の選定
前項の抽出業務を対象にデジタル技術活用による効果、費用、実現可能性、優先度などをまとめた比較表により、高度化・効率化すべき業務を選定する。
2.4.維持管理プロセス別のデジタル技術導入検討
①点検・診断
点検・診断における具体的なデジタル技術活用方法を検討する。なお、河道や堤防は不可視部分が多いこと、樋門施設等が広範囲に点在していること留意する。
②補修・修繕
 補修・修繕における具体的なデジタル技術活用方法を検討する。なお、補修・修繕では、工事のDX化だけでなく、設計積算、その後の維持管理など事業全体での高度化・効率化を図るよう工夫する。
③記録・保管
保管対象とするデータ、ファイル形式、フォルダ構成およびサーバー構築場所などを検討する。なお、災害時における管理者以外のデータ利用も考慮し、オープンデータ化を図るよう工夫する。
2.5.実施計画策定
 2.4.の検討結果をふまえて、概算費用、必要人員、導入スケジュールなどを検討し、実施計画を策定する。
3.関係者との調整方策
 多様な関係部署との調整及び合意形成が必要になる。このため、プロジェクトチームを設置し、分野横断間の相互理解促進、調整の迅速化を図る。その際は、客観データに基づき、人員・時間・コストなどの削減効果を定量化した資料を活用する。以上

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