添削LIVE
【 技術士 二次試験対策 】
早めの準備を
技術士 試験だけでなく物事のすべてに共通することですが、成功を手にする人たちは徹底的に準備しています。行き当たりばったりではなく、勝つべくして勝つというわけです。技術士試験は、この申し込みから戦いが始まります。すなわち、ここで手を抜くわけにはいかないということです。
申し込みの期間は、技術士会のホームページに記載されていますが(該当ページはコチラ)、あと10日ほどしかありません。私の時は郵送しかなかったように記憶していますが、今はWEBで受け付けてくれます。断然、WEBが良いですよね。
受験申込受付期間
〈郵送受付〉令和7年4月1日(火)~4月16日(水)必ず郵便局の窓口より簡易書留郵便 で送付してください。令和7年4月16日(水)までの消印があるものに限り受け付けます。
〈WEB受付〉令和7年4月1日(火)9:00~4月15日(火)17:00
ただし、WEB受付は4/15と1日早いですし、17:00までと時間指定までありますので要注意です。なんにせよ、余裕を持って行動したいものです。受付に間に合わなかったなど、目も当てられない惨事です。また、記載内容に不備がないか、穴があくほど確認しましょう。
さて、申込で重要なのは、実務経験証明書の作成です。最近、添削していて気になるのが、業務内容(60文字)の書き方です。詳細の業務説明が最も重要であることは、疑いようのない事実ですが、この60文字の記述もナメかかってはいけません。
この限られたスペースでも、しっかりと技術力をアピールする必要があります。よく見るのは、単に経験した業務を列挙するパターンです。これでは、何をやったかは分かりますが、技術士にふさわしい技術があるのか分かりません。よって、どんなに難しい業務であったのかを説明する必要があります。
例えば、施工管理で言えば厳しい現場条件を添える、設計で言えば困難を極める設計条件を添えるといった具合に、単に施工管理、設計と書くのではなく、こんなに難しかったんだぞということをしっかりと相手に伝えましょう。
よって、60文字という限られたスペースで、いかに端的に業務を説明し、技術力アピールするかということを考えなければなりません。結構、頭を使います。また、1文で書くことが多くなるともいますので、構文的にもおかしくなりがちです。推敲必須です。
このように、ささっとかける代物ではなく、結構な時間を要することになりますので、みなさんぜひ早めに取り掛かってみてはいかがでしょうか。不安な人は、添削サービスもありますので、ご活用を検討してください(サービス購入はコチラ)。
なお、添削する期間が必要になりますため、実務経験証明書の添削依頼は4/12(土)で締め切ります(Sold Out になります)ので、ご利用をご検討の方は早めにお申し込みください。
論文
本日の論文は、令和7年度 建設部門 必須科目Ⅰの予想問題「インフラメンテナンス第2フェーズ」になります。今回は、おそらく何かの書籍から、問題を引用したものと思われます。よって、著作権の関係があるので、細かい問題文をお示しできません。問題は要約すると、「インフラメンテンス第2フェーズを推進するにあたっての課題」ということになります。その他の設問は、いつも通りです。それでは、早速論文を見ていきましょう。
(1)老朽化インフラの維持管理・更新に対する課題
1)予防保全への転換
市町村の土木費は約6.5兆円であり、ピーク時(1993年)の11.5兆円に対して半減している。一方、老朽化インフラは年々増加しており、低コストで維持管理を行う必要がある①。国交省の試算では、事後保全から予防保全に転換することで、インフラの維持管理・更新費用が、約5割縮減できるとされている。よって、財政面の観点から、いかに予防保全へ転換するかが課題②である。
① 一方が指す内容は、予算に対しての量までです。必要性は分けて書いた方が良いでしょう。→「一方、老朽化インフラは年々増加している。このため、・・・」
② まったくもってその通りなのですが、書くべき内容はインフラメンテナンスの第2フェーズです。第2フェーズは、①群マネ、②群マネに必要な体制構築、③新技術の活用、④DX、⑤国民参加が実施すべき施策として掲げられています。これらのいずれかを選択して課題設定すべきでしょう。以下同様。
2)官民連携の推進
インフラの維持管理を担う市町村の土木系職員は約9万人であり、2005年から約14%減少している。また、技術系職員が5人以下の市町村は、全体の50%を占める。このような背景から、市町村では、インフラの維持管理に関する専門知識や知見が不足している。このため、民間企業のノウハウを取り入れる必要がある③。よって、体制面の観点から、いかに官民連携を推進するかが課題である。
③ 市町村の専門知識や知見が不足しているという要因に対して、なぜ民間企業のノウハウを取り入れるのでしょうか。原因と手段の関係性がよく分かりません。
3)地下インフラの老朽化対策に資する技術開発
全国の下水道管渠のうち、約10%が耐用年数である50年を超えている。更に、2040年には約40%まで増加する。下水管④等の地下インフラは、地上のインフラと比較して、目視による点検が困難であり、更新にも時間とコストがかかる。加えて、管渠の損傷に起因して発生する道路陥没は、発生を予測することが難しい。よって、技術面の観点から、地下インフラの老朽化対策に資する技術開発⑤が課題である。
④ 下水道管渠、下水管とゆれています。意図がないのであれば、統一しましょう。
⑤ 対象が限定されており、「インフラメンテナンス第2フェーズとして取組を推進するに当たり」という条件を満たしているか疑義があります。もう少し視点を広げ、新技術の活用、DXといった第2フェーズに位置付けられた施策を踏まえた課題設定が望まれます。
(2)最重要課題と解決策
最重要課題は、「地下インフラの老朽化対策に資する技術開発」である。選定理由は、新技術の開発は、維持管理費の削減や、人材不足への対応等、他の課題にも展開できると考えたからである。以下に解決策を示す。
1)モニタリングシステムの開発
地下の異常に早急に対応するため⑥、下水管等の地中埋設管に取り付けたセンサとIoT技術により異常発生を検知するシステムを開発する⑦。
例えば、下水管の場合には、管内に水位計を取り付け、管内水の変動を計測し異常を検知する。下水管は、下水や硫化水素により腐食環境にある。このため、センサは、防食性に優れた光ファイバとする。光ファイバの変形による信号と水位変動を連動させ、水位を計測する⑧。データ転送は、リアルタイム性能に優れたLTE通信と、安価なLoRa通信を使い分ける。損傷時に道路陥没までのリードタイムが少ない大口径の下水管には、LTE通信による高速通信を採用し、リアルタイム計測を行う。一方、径が小さい下水管には、消費電力が少なく通信料もかからないLoRa通信を採用する。⑨
⑥ 「に」という助詞が連続しています。また、対応ではなく、発見、把握までではないでしょうか。→「地下の異常を早急に把握するため」
⑦ 目的と重複する部分は不要です。→「センサとIoT技術の活用による異常検知システムを開発する」
⑧ 変形と水位変動を連携させて、水位を計測するのですか。
⑨ 建設部門なので、通信方式を詳細に説明することに違和感があります。ICT技術は、上記のほかにもICタグ、AIによる異常判定、漏水検知などいろいろありますので、フィーチャーすべきものを検討しましょう。
2)高効率な補強工法の開発
近年は下水管の破裂⑩等の事故が相次いでいるため、効率的に管の補強を行う工法を開発する。
例えば、既設管の内部に塩化ビニル等の施工性の良い材料を巻きたて、管を補強する⑪。効率化のポイントは、既設管をそのまま利用し、開削を不要とすることである。また、巻き立てをロボットで自動化する。
⑩ 上水道やガスなら分かりますが、内圧が少ない自然流下の下水道管で破裂という表現に違和感があります。破損の間違いですかね。また、課題が「地下インフラ」としていながら、例示が下水道ばかりなのも気になります。
⑪ 菅更生のことを言っているのですかね。そうであるなら、菅更生は、下水道管内側から修復し、長持ちさせる工法です。補強するとの表現は違和感があります。さらに、菅更生の場合、巻きたてるという表現も違和感があります。様々工法があり一概には言いにくいのですが、更生材の内部から空気圧や水圧を利用して既存の下水道管の内面に密着させ、材料を固化させるのが一般的ですかね。また、菅更生は一応確立された技術なので、技術開発という課題にマッチしているか読点も気になります。
(3)新たに生じうるリスクと対応策
1)自動化による技術力の低下
上記の解決策を実行することにより、点検や補強工事が自動化される。一方、自動化が浸透すると、技術者がシステムの操作方法しか習得せず、自動化の対象としていない新たな劣化事象に対応できないリスクがある⑫。
対策は、ARやVRによるシミュレータを導入⑬し、様々な劣化事象を想定した模擬訓練を行うことである。また、退職した熟練技術者によるOFFJTを行う。更に、維持管理に関する資格制度を導入し、技術力の向上を図る。
⑫ 見出しにあるように、端的に技術力の低下をリスクとすべきではないでしょうか(見出しと内容の不整合)。新たな事象に対応できないのもそうですが、仕組みを理解していないとイノベーションもなければ、ミスも発生しやすくもなりますので、これらすべての要因となっている技術力の低下を提起した方が適切であるように感じます。
⑬ なぜARやVRなのでしょうか。説明不足で、唐突感があります。
(4)業務遂行の要点・留意点
技術者倫理の観点から必要になる要点は、公益・安全・健康・福利の優先である。社会持続性の観点から必要になる要点は、環境・経済・社会における負の影響の低減である。業務遂行においては、これらの要点を継続して意識することに留意する。 以上