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技術士 二次試験対策【添削LIVE】建設部門 選択科目Ⅱ-2 

LRT 論文添削
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-地域公共交通計画の策定-

【 技術士 二次試験】

建設部門(都市及び地方計画)における選択科目Ⅱ-2は、実務の進め方を問われます。パターンは、主に2つです。一つは、問題の中に具体的な制度を活用するもの、もう一つは条件が示されているものです。前者は、今回の投稿のように地域公共交通計画といった具合に制度について問われます。この制度の背景や国の考え方を踏まえ、解答できるかがキーポイントになります。一方、後者は、山間部と中心市街地を結ぶ公共交通計画といった具合に条件が細かく設定されているものです。この場合は、条件に適合する形で書き進める必要があるので要注意です。

では、添削結果を見てみましょう!


【地域公共交通計画の策定】

1.調査、検討すべき事項とその内容
(1)地域の現状把握
 都市計画図から、各用途地域における商業地や住宅工業等の分布状況を調査する。加えて、市街地の広がり方を確認し、交通需要が多い地域を把握する。さらに、PT調査から通勤・通学、買い物・病院等の目的地へのトリップについて確認する。また、これらを図化し、俯瞰的な視点から地域の現状を整理する。

① 用途地域を調べるということですか。それとも、用途地域におけるとあるので、用途地域内にある建物立地状況を調べるということですか。後者の場合、都市計画図からは分かりません。前者であるなら、用途地域におけるとの表現はおかしいです。あるいは、都市計画基礎調査のことですかね。いずれにしても、何を調査するのか分かりません。
② 市街地の広がり方とは何でしょうか。市街地の変遷ですか。また、市街地の広がり方を確認して交通需要の多寡が把握できるのですか。説明が必要です。
③ 目的地へのトリップについて確認とは、目的別のトリップ数ですか。ODのことですか。何を確認するのか分かりせん。
④ 俯瞰的な視点とは、具体的にどのような作業なのでしょうか。地域の現状とは何を整理するのですか。ここは調査と検討すべきことを具体的に書きましょう。

(2)公共交通の現状把握
 地域に存在するすべての公共交通の種類と事業の主体等について、表形式で整理して比較する。また、GISを用いて鉄道駅やバス停の勢圏における人口や面積等を集計し、地域内の公共交通のカバー率を調査する。さらに、鉄道やバス路線・系統別の運行回数や運航時間、運賃等をグラフ化し、運行状況を把握する。

⑤ 表形式いりますか。比較するとありますが、何を比較するのでしょうか。パラメータを説明しないと調査目的がわかりません。
⑥ 駅勢圏は一定の範囲(同心円)なのではないでしょうか。よって、面積は一定ではありませんか。「勢圏における」は人口にしかかかっていないのかな?ちょっと分かりづらいですね。

(3)計画区域の検討
 住民の日常生活における移動範囲と公共交通ネットワークの範囲を含まえて計画の対象区域を検討する。また、交流拠点や観光スポット等の位置関係を整理し公共交通サービスが必要とされる区域を選定する。

⑦ 「含まえて」→「踏まえて」
⑧ 対象区域は、調査範囲全域ではないのですか。
⑨ 交流拠点や観光スポットも確かに公共交通が必要ではありますが、例示が偏っているように見えます。生活の拠点施設、通勤・通学手段としての公共交通の方が利用頻度として高くないですか。
⑩ ネットワークで結ぶべき拠点を洗い出すといった表現がより良いと考えます。

2.業務を進める手順と留意点、工夫点
(1)関連する計画や関連部署の施策整理
 上位計画である自治体の総合計画や都市計画マスタープランから、地域公共交通計画の目標や施策との整合性が図られるよう留意する。また、福祉や教育等のまちづくり方針から、自治体が力を注ぐ施策や実情を踏まえた計画になるように関係部置と調整を図る。

⑪ 下線引き忘れ。
⑫ 関連部署は削除
⑬ 文脈がおかしいです。「・・・プランから、・・・整合性が図られるよう留意する。」になっています。前後を入れ替えると分かりやすくなると思います。「地域公共交通計画の目標や施策が、上位計画である総合計画や都市計画マスタープランと整合するように留意する。」でどうでしょうか。
⑭ 教育や福祉にまちづくり方針が示されているのでしょうか。また、「・・・方針から、・・・調整を図る。」も文脈がおかしいです。よって、「福祉や教育等の分野においても、・・・」としてはどうでしょうか。
⑮ 「部置」→「部署」

(2)法定協議会の構成員の選定及び協議会設置
 クロスセクター効果を踏まえた総合的・戦略的な連携を図るため、他分野に従事する構成員を含めた法定協議会を設置する。幅広く客観的な意見が得られるよう、構成委員の分野が偏らないよう留意する。

⑯ 文脈がおかしいです。「他分野の関係者を含めた」が言いたいことですかね。また、後述の留意点と重複しています。よって、この部分は削除。
⑰ 「設置に当たっては、」を追記するとより良いと思います。

(3)具体的な数値目標の設定
 地域の関係者が共通認識を持って取り組めるように具体的な数値目標を設定する。具体的には、拠点施設への乗り入れ路線数や乗降客数等を定める。また、観光客数や高齢者の外出率等、公共交通分野以外の数値目標設定するように工夫する。これらにより、公共交通の利用に対して客観性のある評価が行えるようにする。

⑱ 目標を定めることの理由としては正しいですが、目標の定量化は共通認識を持つというより、評価や進捗管理がしやすいからではないでしょうか。
⑲ 交通分野の評価がメインであって、その上で交通分野以外の目標設定をすべきと考えます。よって、「を」→「も」。
⑳ なぜ客観的な評価ができるのか分かりません。文意からするに多面的な評価ではありませんか。

(4)施策体系の整理
 法定協議会にて、目標達成のための問題点やその課題の抽出を行う。目標に対する施策が明確になるように、体系的に整理するなど工夫する。また、無造作に選定した住民へアンケートを配布し、潜在的なニーズに対応した実効性のある施策を立案する。

㉑ 必要ですか。「法定協議会でやる」と書いてしまうと主体性がないように感じます。
㉒ 問題点、課題はどちらか一つでいいと思います。
㉓ 「無造作に」→「無作為に」
㉔ 実効性のある施策を立案する手段として、どうしてアンケートなのか判然としません。

2.調整方策
 関連する自治体や関係機関等に対しては、客観的な情報に基づき協議を行う。住民に対しては一方的な情報提供だけでなく、ワークショップやパブリックコメントを通じて、双方向の意見交換を行い調整する。以上

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