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技術士 二次試験対策 GWは計画的に & 令和7年度予想問題 「適切な建設工事に向けた環境づくり」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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ゴールデンウィーク突入!

これまでに何度もGWが勝負と申し上げてきましたが、いよいよ勝負の時がやってまいりました。今年のGWは飛び石連休ということもあり、勉強の計画をしっかり立て時間を無駄にすることなく進める必要があります。もちろん、家族サービスや仕事もあるでしょうから、休みだからといって勉強だけに時間を費やせるわけではないと思います。

私のお勧めは、朝活です。家族が寝静まっている早朝は、静かですし頭も冴えるのでメチャクチャ集中できます。だらだらと何時間もやるより、朝2~3時間集中して勉強した方が能率が上がります。ネックは、ちょっと眠いくらいです。

6時から始めれば、9時には論文を書き上げることができると思います。そのころになれば、家族が活動し始めますから、レジャーや食事を家族と共に過ごすことも可能になります。恐ろしくバイタリティーが必要になりますが、大いに遊び、大いに学ぶGWを過ごしましょう。

一方、GWは勉強に全集中という人は、「論文を書きまくれ~」になるわけですが、人間はそんなに長い間集中できません。一般に集中力は15分が限界と言われています。頑張って、3回転で45分、これを2セットで90分です。つまり、論文を書きまくれといっても、どうしても飽きてしまいます。

そんな人にお勧めしているのは、45分、90分にインターバル(休憩)を挟んでください。この時、多くの人はスマホを手にしますが、5分程度に抑えましょう。それでも、丸1日論文を書き続けるためには、相当の胆力が必要になります。

そこで、次なる手は「味変」です。ラーメンばかり食べてるから、飽きるのであって、たまにカレーを食べればよいのです。つまり、これを技術士の勉強に置き換えると、論文ばかり書くのではなく、たまに気分を変えて、キーワード学習を行うということになります。

論文を書いた後なので、何が必要なのかといったセンサーが敏感に働くので、精度の高いキーワード探しができます。さらに、このキーワード学習後に再度、論文作成に取り掛かれば、調べたキーワードで解決策を書くなんてこともできます。勉強の相乗効果が期待でき、急成長を遂げることが可能です。

それぞれ環境が違いますが、その環境を理由にせず、自分のできる最大限をこのGWにぶつけましょう。ただし、無理は禁物です。楽しんで勉強することが何より効果的です。辛いと感じたら、時間を決めてリラックスしましょう。私も、GWはみなさんの添削をバリバリやるとともに、お友達とお買い物にも行ってきまーす。

論文

本日の投稿論文は、投稿者による予想問題「適切な建設工事に向けた環境づくり」をお届けします。環境とあるので環境保全かとおもいきや、就労環境、職場環境といった働き方改革や担い手確保といった問題です。前回の記事でも書きましたが、働き方改革・生産性の向上・ICT技術の三兄弟は注目すべき重要キーワードです。それでは、問題と論文を早速見てみましょう。


【問題文】建設部門必須Ⅰ(予想問題)
 建設業が持続的に発展していくためには、担い手の処遇改善や働き方改革の取組を推進していくことで、新規入職を促進し、将来の担い手の確保・育成を図っていくことが不可欠である。同時に、現下の課題である資材価格の高騰や、令和6年4月から建設業にも適用された罰則付き時間外労働規制等に適切に対応しつつ、適正な請負代金・工期が確保された請負契約の下で、適切に建設工事が実施される環境づくりも欠かせない。
 このような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。

(1)適切に建設工事が実施される環境づくりを推進するにあたり、技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要点・留意点を述べよ。


1.適切に建設工事が実施される環境づくり推進の課題
1.1 次世代への技術継承
 建設業従事者の37%は55歳以上であり、29歳以下の若手人材は12%と少ない。建設業における技術伝承はOJTが主流であり、熟練者の指導が不可欠である。熟練者の大量退職が見込まれることから、十分な技術伝承が行われず、建設工事の品質が低下する可能性がある。よって、人材の観点から次世代への技術継承が課題である。


① 技術承継と技術伝承が同じ意味である場合、統一しましょう。また、同じである場合、技術承継が繰り返し述べられています。承継が必要という背景を受けて、教育が課題といった具合に課題は、重複を避ける意味でも、もう少し踏み込んだ内容にした方が良いですね。また、絶対ではありませんが、構成は①現況→②問題点→③必要性→④結論(観点・課題)の順で書くと分かりやすくなります(このパラグラフは現況→必要性→課題→結論)。例えば、以下のようになります。
→「建設業従事者の37%は55歳以上であり、29歳以下の若手人材は12%と少ない。熟練者の大量退職によりその技術が失われ、建設工事の品質が低下する可能性がある。このため、熟練者の技術を担い手へ継承させることが求められている。よって、人材の観点から、技術継承を確実に行うための教育訓練が課題である。」


1.2事業環境変化リスクの可視化・共有
 国発注工事の入札の不調・不落は平均で10%程度発生しており、工事の遅れに繋がっている。受注者は資材価格上昇等のリスクに備えた予備的経費を見積もりに計上する。一方、発注者は予備的経費の詳細を把握できないため、両者が想定する価格が合わず、不調・不落が発生する。よって、契約の観点から、事業環境の変化リスクを可視化し、受発注者間で共有する仕組みの構築が課題である


② 工事が遅れるというより、事業が遅れるのではありませんか。あるいは、「着工が遅れる」ですかね。
③ 解決策を書いてしまっています。ここは、課題のパラグラフですから、解決策を記述することは好ましくありません。
④ これも提案した解決策に関する問題点であり、題意(適切に建設工事が実施される環境づくり)とずれているのではないでしょうか。
⑤ 不調、不落の話をしているのですから、契約に至っていなですよね。それにもかかわらず、契約の観点といった記載に違和感があります。この場合、記載にあるように「仕組み面の観点」でよいのではないでしょうか。さらに、④のとおり、解決策ありきの課題設定にも違和感があります。加えて、「変化リスクを可視化し(←これ自体もよく分かりません)」と手段を限定しなければならないのでしょうか。そもそも、不調・不落を問題視しているのであれば、適正な予定価格の設定が課題、積算基準の見直しが課題、発注方式の見直しが課題といった具合になるのではないでしょうか。


1.3 DXによる生産性の向上
 過去20年で製造業の労働生産性は約1.5倍に成長しているが、建設業は1.1倍程度に留まっている。時間外労働規制の開始に伴い、従来のように労働集約型・長時間労働により工期に間に合わせる働き方はできなくなった。よって、DX等の活用による資本集約型の働き方に切り替える必要がある。技術の観点から、DXによる生産性の向上が課題である


⑥ これも④で示した構成が望まれます。例えば、労働集約型・長時間労働ができない(現況)→生産性が低く都市基盤整備の遅れが懸念(問題)→資本集約型への転換が必要(必要性)→結論といった流れが考えられます。
⑦ 課題と重複しているので、ここではあえて書かない方がよいでしょう。資本集約型の説明に変えると良いでしょう。
⑧ 技術の観点と生産性の関係が分かりづらいです。端的に「生産性の観点から、建設工事のDX化が課題である。」としてはいかがでしょうか。


2.最重要課題と解決策
 私はDXによる生産性の向上が最重要課題と考えた。理由は、DX技術は急速に進歩しており、早期の課題解決が可能なためである。以下に解決策を述べる。

2.1 BIM/CIMの活用
 設計や施工にBIM/CIMを導入する。設計段階でBIM /CIMによるフロントローディングにより重点的な検討を行い、施工時の仕様変更を最小化する。3Dモデルに時間軸を加えた4Dモデルにより施工手順を見える化する。住民説明にAR/VRによるメタバースを活用し、円滑な合意形成を図る。これらにより、説明資料作成や現場での手戻りが減少し、生産性が向上する


⑨ 「による・・・により・・・」といった表現に違和感があります。また、フロントローディングといっているので重点的な検討も不要です。解決策のパートは、目的→やること(解決策)→具体例の順で書くと分かりやすくなります。これは、BIM/CIMを導入する目的ですので、最初に記載してはどうでしょうか。→「フロントローディングを実現し施工時の仕様変更を最小化するため、設計及び施工にBIM/CIMを導入する」
⑩ 適切に建設工事が実施される環境づくりが題意なので、住民説明は少し外れているように感じます。建設工事に関する技術をフィーチャーした方がよいでしょう。
⑪ 説明資料云々は、⑩のとおりです。また、現場での手戻りというだけであれば、フロントローディングの結果であり、建設事業全体のプロセスとしては生産性が向上しているのかといった疑問が生じます。もっと施工プロセスにおいてBIM/CIMを活用するシーンを説明した方が良いと思います。


2.2施工のオートメーション化
 AI活用により1人のオペレータが複数台の自動化建設機械を管理し、施工を自動で行う。具体的には、LiDARやセンサにより取得された現地データを元に建設機械が自律的に施工を行う技術を導入する。自立施工の技術開発には、自立施工技術基盤OPERAを活用する。これにより、従来よりも少ない人数で施工ができるため、生産性が向上する


⑫ AI活用に関する説明がありません。どのようにAIを活用するのですか。
⑬ 前述の構成に従い、目的と手段を明確化しましょう。→「1人のオペレータが複数台の建設機械を操作するため、施工のオートメーション化を進める」
⑭ 開発は後述の遠隔化技術もありますので、ここで述べるのに少々違和感があります(書くなら開発環境という一つの解決策とした方が良いでしょう)。AI活用シーンやオペの管理方法などを説明してはどうでしょうか。
⑮ これは選択した課題そのものの効果なので、改めて書く必要はないと思います。


2.3 施工管理の遠隔化
 従来は対面で実施していた施工管理を遠隔化する。具体的には、WEB会議システムによる遠隔臨場、カメラ画像解析による配筋検査、ドローンによる出来形測量を行う。これらの実施のために、100Gbps高速回線や衛星コンステレーション等のネットワーク整備を行う現場までの移動時間の短縮や、少ない人数での現場管理が実現するため、生産性が向上する


⑯ これも目的があると良いですね。「現場と事務所の移動時間を削減するため」、「現場の進捗状況をリアルタイムで把握するため」など
⑰ 総花的に書くよりも、それぞれの内容を掘り下げた方が技術力アピールになると思います。
⑱ 通信基盤の整備は必要なことですが、設定した課題と少しそれているように感じます。⑰の通り、遠隔化について詳しく書きましょう。
⑲ ⑯の通り、目的は最初に述べるとよいでしょう。また、少ない人数、生産性の向上は課題そのものなので、改めて書く必要はないと思います。


3.新たに生じうるリスクと対策
3.1新たなリスク
 DX活用には民間のクラウド等の共通基盤を使用している。クラウド事業者でシステム障害が発生すると複数現場で同時多発的に事業が停止するリスクがある。


⑳ DXとはデジタル技術を活用して業務やビジネスモデルを変革することです。活用との表現なら「デジタル技術の活用においては」、DXを記述するのであれば「DXにあたっては」となるのではないでしょうか。
㉑ 分かりにくい表現です。→「民間のクラウドサービスに障害が発生すると」
㉒ 同時多発的に発生することがどのようなリスなのかよく分かりません。同時多発がリスクではなく、工事の遅延や労務災害の発生などがリスクではないでしょうか。


3.2対策
 バックアップシステムの導入、通信手段の二重化等のリダンダンシーを確保する。また、BCPを策定し、特に重要な業務は代替手段により早期に事業継続できる仕組みを構築する。


㉓ ここは詳しく書かないと一般論になってしまいます。解決策は、常に具体化することを意識しましょう。
㉔ ㉓と同様。重要な業務とは、代替手段とは、事業継続できる仕組みとは、具体的に書きましょう。


4.業務遂行に必要な要点・留意点
 技術者倫理の観点からは、公衆の安全、健康及び福利を最優先に業務を遂行することが必要な要点である。留意点として、生産性の向上を目指すあまり、安全性を犠牲にすることがないように、組織内や社外関係者への教育を徹底する。
 社会の持続可能性の観点からは、環境、経済及び社会に及ぼす負の影響の最小化が必要な要点である。留意点として、建設機械にGX建機を採用し、CO2排出量削減に努める。生産性向上により得られた利益は人や社会に還元し、地域経済の発展に努める。 以上

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