必須科目Ⅰ 出題予想ランキング
【 技術士 二次試験対策 】
建設部門過去問整理
早いもので、筆記試験まで残り2か月を切りました。準備を進めている人は、その調子で勉強を続けてください。さあ、そろそろやろっかなぁ…というのんびりさんは必見の出題予想ランキングをお届けします。昨年は、ひねくれ問題が出題され、令和6年度は阿鼻叫喚の地獄絵図が描かれたところです。
予想が当たれば、合格までの道のりが急に平たんになります。当たるも八卦当たらぬも八卦ですが、予想する(考える)ことは決して無駄なことではありません。いろいろな資料を見ないと予想すらままならないですし、出題者の意図を想像するプロセスは、解答を作成する上でも役立ちます。
ということで、一緒に予想をしていきましょう。ただ、闇雲に予想しても、それは私の思い付きにすぎません。よって、何かしらのよりどころを見つけるところからスタートです。予想において重要なのは、過去を分析することに他なりません。「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」です!
それでは、建設部門の過去問を見てみましょう。

まず、重要なのはジャンル設定です。過去の問題を分類すると「デジタル関連」、「環境関連」、「維持管理関連」、「災害関連」、「産業関連」に分けられると考えます。まあ、この分類が合っているのかというのが肝なのですが、これまでの問題が収まっていることを踏まえれば、大きな齟齬はないと思います。
必須科目Ⅰは、2つ問題から1つを選択する形になります。そのため、毎年2つのジャンルから出題されます。しかし、昨年は厄介な問題「災害復旧におけるDX」が出題ました。よって、R6の列には3つのジャンルが該当することとなりました。
各ジャンルの出題回数を集計してみましょう。
- 「デジタル関連」・・・2回
- 「環境関連」・・・・・2回
- 「維持管理関連」・・・2回
- 「災害関連」・・・・・4回
- 「産業関連」・・・・・3回
ダントツ人気は災害関係です。次いで、産業関係となっています。産業関係は無理くり作ったジャンルで、その他的な要素も強い項目です。ジャンルの平準化を図るのであれば、環境関係や維持管理関係がきな臭いということが言えます。
デジタルも2回じゃん!と考える人がいるともいますが、デジタル関係は昨年度の複合問題で出題されていること、近年デジタル関係はそれ自体がテーマになるというより、論文の素材として使われることが多いことから、ジャンルの平準化といった視点で見た場合のプライオリティは低いですね。
建設部門R7必須科目予想
カテゴリーから見れば、環境関係や維持管理関係が予想の軸になりそうです。表を見ても、令和6年度の出題では、この2つはすっぽりと抜け落ちています(なんかだかおさまりが良いですよね。)。さらに、この2つには強力な時事的背景が存在しています。このような背景整理を含め、必須科目Ⅰの予想をしていきます。

時事的背景と言われて真っ先に思いつくのが、八潮市の陥没事故です。都市基盤事業に携わっている技術者は誰しもが震撼した事件と言えます。被害者は発見されたものの、インフラの復旧は長期間を要するといった報道も耳にします。被害者が出てしまったこと、事故の影響が甚大であったことから、この事件が重大なものであることは疑う余地はありません。
一方、時事で言えば、令和6年9月に発生した能登半島豪雨も、複合災害という未曽有の被害を与えていること勘案すると非常に重大な時事的背景といえます。災害関連は繰り返し出題されており、もはや定番化しているとも言えます。強力な時事的背景を持った以上、3年連続出題は現実味を帯びてきたといえます。
災害、事故以外にも、注目すべきものは多くあります。その一つが、省エネ基準の適合義務化と緑の基本方針の策定です。この内容の詳細は、和7年度リアル予想問題 渾身の第3弾に記載していますので、興味を持った人は要チェックです(該当記事はコチラ)。
最後にもう一つ抑えておきたいのは、令和7年度予算の基本方針に示されている地域づくりや経済成長に関する取り組みです。これも、令和7年度リアル予想問題 究極の第4弾に解説してあります(該当記事はコチラ)。このような重要テーマは、必須科目で出題されない場合でも、選択科目Ⅲで出題される可能性も高いです。
つまり、5つのジャンルはどれも練習すべきだと考えます。予想の必要性を揺るがす意見ですが、必須科目Ⅰだけでは合格できませんからね。ただし、選択科目Ⅲは専門分野の知識を深く問われますから、同じテーマでも全く異なる仕上がりになります。よって、必須科目Ⅰと選択科目Ⅲの両方で、これらをテーマとした論文を用意しましょう(全部で10パターン…)。
出題ランキング
それでは、最後に恒例のランキングを発表します!

やっぱり、維持管理ですね!予想を外しまくる私が胸を張ってお勧めするのは、ただの維持管理ではなく、複合化された維持管理になります。労働力不足は、2024年問題という時事を踏まえると「労働力不足×維持管理」問い結果になります。このテーマは、リアル予想問題もありますので、ぜひチャレンジしてみてください!(リアル予想問題はコチラ)