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技術士 二次試験対策 ★練習の順番★ & 建設部門「複合災害×グリーンインフラ」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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みんな何から論文書いてる?

筆記試験までのこり2か月を切りましたね。本当に時間が過ぎるのは早いです。ちょっと怠けるとそのツケは大きなものとなり、取り返すことが難しくなります。1日1日を大切にして、毎日前進することが合格に向けた不可欠な行動です。

しかし、のこり2か月を切るとなると合理的な勉強方法も必要になってきます。そこで、みなさんはどの順番で論文を書いていますかね?私が受験した時は、それこそ全部の論文を1セットずつ書いていたのですが、あまり合理的とは言えません。

理想的な練習の順番は、次のとおりです。

必須科目Ⅰ>選択科目Ⅱー1(キーワード学習)>選択科目Ⅲ>>選択科目Ⅱー2

こんなイメージになります。まず、何はなくても必須科目Ⅰです。選択科目のように点数を融通しあうことはできませんから、確実に60%以上をゲットする必要があります。選択科目が全部100点であっても、必須科目が59点だった場合、不合格になってしまいます。

また、必須科目Ⅰと選択科目Ⅲは同じような設問なので、必須科目Ⅰで文章構成を身につけると比較的楽に選択科目Ⅲを書くことができます(ただし、内容は似て非なるものです)。まさに、必須科目は技術士論文の基本中の基本といえます。

必須科目がある程度書けるようになったら、選択科目Ⅲに着手します。この状態ですとスラスラと書けるのですが、その内容では多分ダメです。選択科目Ⅲは、ゴリゴリに専門知識を記述する必要があります。必須科目と同じ感覚で書くと、専門知識が圧倒的に足りない仕上がりになっていると思います。

選択科目Ⅲは、自分の専門知識をこれでもかとお披露目する必要があります。よって、専門知識に強化を並行して行うことをお勧めします。正直、選択科目Ⅱー1は、構文もクソもないので聞かれてることを的確に答えれば良いだけです。よって、専門知識をいかに増やすのかが重要です。

この専門知識を身につけたうえで、選択科目Ⅲに着手すれば、必須科目Ⅰの構成と選択科目Ⅱー1の知識を織り交ぜて書くことが可能になります。よって、この選択科目Ⅲの質が、技術士論文の集大成と言えるかもしれません。

選択科目Ⅱー2を忘れてました…これは、普段やっている業務に最も近いので、題意と構成さえしっかりしていれば、それなりに得点することができるでしょう。もちろん、練習は必要ですが、最後の最後で良いと思います。ここまでくれば、文章の記述能力が一定水準になっているので、内容さえ知っていれば心配はありません。

まとめると、必須科目Ⅰを完璧にすることが当面の課題です!

複合災害×グリーンインフラ

本日の添削LIVEは、建設部門 令和7年度予想問題「複合災害×グリーンインフラ」をお届けします。災害は、前回の記事でもお伝えしたように再頻出ジャンルです。必須科目で注目されていることはもちろんですが、必須科目で出題されずとも、他の選択科目で問われる可能性は十分あります。災害を準備しないで試験に臨むことは、車がないのにドライブに行くようなものです。そんな、重要なテーマですが、投稿者はどのように仕上げてきたのでしょうか。早速見ていきましょう。


(1)グリーンインフラを活用した複合災害対策の課題
1)地域特性を踏まえた防災計画の策定
 山間部では豪雪時に地震発生、沿岸部では地震発生後に津波被害などその地域によって複合災害のリスクは変わってくる。地域一律の防災計画では様々な災害に対応できないため、柔軟な計画策定が必要である。したがって、地理面の観点から地域特性を踏まえた防災計画の策定が課題である。


① 「柔軟」というより、「きめ細やかな」といったところでしょうか。
② →「地理的観点」
③ グリーンインフラはどこへ行ってしまったのでしょうか。問題の条件を満たしていません。課題はこれでも構いませんが、背景で自然の力を生かすことを示唆しましょう。例えば、災害は地域によって様々であると同時に、災害に生かせる自然環境も様々であるため、地域特性を踏まえた計画が必要といった流れですかね。


2)粘り強いインフラの整備
 気候変動により想定を上回る災害が頻発している。特に堤防が決壊した場合、人命やライフラインに大きな影響を及ぼす。一方、住民の逃げ遅れにより被災するケースが多い。高齢者や障害者などの災害弱者を救うためには、避難時間の確保が重要であり、想定外の外力を受けてもすぐには決壊しないインフラ整備が必要である。したがって避難の観点から粘り強いインフラの整備が課題である


④ 避難の観点というより、粘り強さなので強靭化の観点ですかね。ただし、「グリーンインフラを活用した」という問題の条件であるにもかかわらず、グレーインフラを課題としては題意に即していません。また、複合災害という視点も欠如しており、これまた論点がずれてしまっています。この課題は、見直した方が良いでしょう。


3)グリーンインフラの評価手法の確立
 これまで災害に対応する施設はコンクリートを使用した施設が多く、グレーインフラが主流であった。グリーンインフラを推進していくには、従来の「頑丈なインフラが安全」という考え方を変えなければならないそのためにグリーンインフラの防災効果を定量的に評価する必要がある。したがって概念の観点からグリーンインフラの評価手法の確立が課題である。


⑤ 現況の説明の後は、問題点の指摘という構文が望ましいです(これは必要性になっています。その後ろに続く文も必要性)。また、グレーインフラの方が安全という意識を変えるというよりも、グリーンインフラの有用性を理解してもらうことの方が必要ではないでしょうか。
→「このため、防災におけるグリーンインフラの意義や効果が認識されておらず、その活用が進んでいない。」
⑥ また、複合災害に対する言及が何ので、少し触れておく必要があります。また、評価だけでなく、効果の把握も確立されていないので、これも指摘した方が良いでしょう。さらに、人々に知らしめる必要性も前述しているので、見える化といった指摘もあると良いでしょう。
→「グリーンインフラのビルトインを進めるためには、複合災害への効果の把握・見える化やその評価が重要である。」
⑦ 観点がよく分かりません。手法の確立ですから、仕組み面の観点ですかね。


(2)最も重要な課題と解決策

 最も重要な課題は地域特性を踏まえた防災計画策定である。なぜなら最適な計画は今後の防災対策に直結するからである。以下に解決策を述べる。


⑧ →「の」
⑨ 「粘り強いインフラの整備」という課題も直結すると思います。「最も」の理由になっていないと思います。計画策定は効果的に施策を進めるために不可欠であるため、優先して取り組むべきと考えたといった理由でどうでしょうか。


1)地域ごとの災害リスクの分析
 ハザードマップや3D都市モデルを活用し、地域ごとの災害リスクを詳細に分析する。自治体が公表しているハザードマップを重ね合わせ、津波・浸水・土砂災害など複合災害リスクの高いエリアを分析する。また3D都市モデルを活用し、複合災害の煩雑なリスクを可視化する複合災害の危険度ごとに色分け表示し、整備の優先順位を検討する


⑩ 何に重ね合わせるのですか。
⑪ 3Dモデルでどのように可視化するのですか。抽象的な表現で何をするのかよく分かりません。
⑫ 3Dモデルの何を色分けするのですか。また、何の整備ですか。説明不足です。また、すべての課題においてグリーンインフラが登場しません。また、防災計画の策定であるにもかかわらず、分析事項や検討事項のみが記載され、何を計画するのか分かりません。


2)グリーンインフラのゾーニング
 ハザード情報に基づき、土地利用や目的から最適な緑地配置を計画する。都市部では限られた空間を有効活用する計画を策定する。具体的には、雨水の流出抑制効果のある雨庭や透水性舗装を計画する。都市ビルでは、屋上の緑地化や地下の貯留施設を計画する。地方部では今ある自然との調和を図りながら防災計画を検討する。地方部では浸水リスクの高いエリアに遊水池や田んぼダムを計画する。


⑬ ここでいう目的とは何ですか。
⑭ 何に活用するのですか、なぜ都市部なのですか、有効活用する計画とは、防災計画なのですか。すべてが抽象的で何を計画するのか分かりません。
⑮ このような整備を防災計画に位置付けるということですか。そもそも、防災計画とは何なのでしょうか。地域防災計画、地区防災計画、立適の防災指針、強靭化計画、それもともこれらすべて?ここが判然としないため、整備を位置付けるべき計画なのか判断ができません。
⑯ ⑮と同様。
⑰ これも⑮と同様なのですが、加えて、具体的といっておきながら、抽象的で何をするのか分かりません。調和を図るとは、調和を図りながら計画を検討するとは(調和を図ることを検討するのではなく、なぜ調和を図りながら計画検討するのですか)、説明不足です。
⑱ 地方部だからと言って、浸水エリアが既成市街地でないとは限りません。都市部であっても、遊水池や田んぼダムがあってもよいので、逆も然りです。都市部、地方部ではなく、市街地、郊外といった区分をイメージしているのですかね。適切に表現しましょう。


3)関係機関の連携強化
 関係機関との連携を強化し協働して複合災害対策を効果的に実施する。例えば、自治体内にグリーンインフラに関する部署を設置し、建設分野・環境分野・教育分野の連携を強化する。他分野から意見を反映させ、防災計画の整合性を確認する。地域の自然環境に精通している地元の漁協や森林組合からの意見を反映し、地域住民のニーズを把握する


⑲ これは計画策定なのですか。体制構築に見え、論点がずれているように見えます。
⑳ 部署を設置すると連携が強化されるのでしょうか。その仕組みを書かないと、ただ新しい部署を作っただけに見えてしまい釈然としません。
㉑ これも抽象的ですね。どうやって意見を反映させるのか、どうやって整合性を確認するのか、そもそも何と何の整合なのかも分かりません。具体的に書かないと、一般論を脱することができませんよ。
㉒ ㉑と同様。加えて、意見を反映するという手段で、ニーズを把握するという表現は、手段と目的が逆になっていませんか。


(3)新たに生じるリスクと解決策
 気候変動により災害リスクが変化し、策定した計画条件が崩れる可能性がある。解決策として、計画策定後もハザード情報や気象条件を定期的に見直す。新たな都市計画の公表や土地形状の変化があった場合は、即時に防災計画にフィードバックする。また気候変動に対応できるようフレキシブルな計画を策定する。遊水地の規模拡大や透水性舗装の追加導入など柔軟な計画とする。


㉓ これは、解決策に関連して新たに生じるリスクではなく、もともと存在するリスクではありませんか。また、これらの激甚化、頻発化する災害に対応する防災計画とすべきでしょう。リスク設定に違和感があります。
㉔ このようなPDCAサイクルは計画策定の基本です。災害に限らず未来を正確に予想することはできませんから、どのような計画でも見直しは必要です。
㉕ フレキシブルな計画とは何ですか。後述にある例示は、ただの見直しに見えます。


(4)業務遂行にあたり必要となる要件
 技術者としての倫理の観点から必要な要件は、計画段階から公衆の安全や利益を最優先することである。計画・設計の際に、データの改ざんや不正をしないよう留意する。
 社会の持続性の観点から必要な要件は、現存する自然を保全していくことである。グリーンインフラの取り組みにより動植物の生息・生育環境に配慮することに留意する。また緑化によりCO2の吸収源を増加させ、地球温暖化対策を図る。           以上


㉖ データ改ざんは、留意点ではなく、絶対に避けなければならない要件ではありませんか。そもそも、本テーマとの関係性が希薄に感じます。
㉗ グリーンインフラの取組みにより生育環境に配慮するとは一体どのようなことなのでしょうか。理解ができません。また、「配慮することに留意する」という表現は冗長的です。
㉗ 要件なのか、留意事項なのか判然としません。また、㉗も含め、これらはグリーンインフラがもつ多面的機能の一つです。よって、論調としては、防災だけでなく緑が持つ多面的な機能も活用するよう留意するといった感じですかね。

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