PR

技術士 二次試験対策 添削の販売を再開! & 環境部門「地球規模の環境課題」

論文添削
PR
PR

添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

PR

お待たせしました販売再開します

GWにたまりにたまった論文たちをようやくご主人のもとにお返しすることができました。添削サービスのご購入を希望されている皆様、大変お待たせいたしました。添削サービスの販売を開始します!(ご購入はコチラ

すでに、ご購入いただいた方々に迷惑をかけてはいけないと思い、販売を中止しておりましたが、ようやく、販売を開始できて安心しております。ただし、みなさん同様、試験まではまだまだ油断できません。ともに書いて書いて書きまくりましょう!

とは言うものの、能力不足で1日に何本も見れないのが実情です。必須科目Ⅰでだいたい2~3時間くらいかかりますので、やはり大量処理は難しいです。私の理想は、本サイトで合格してくれた技術士さんとともに受験生の添削をができたらいいなぁと思っています。そうすれば、指数関数的に技術士が増えるという算段です。

そんな理想はさておき、目の前にある仕事をきちんとこなすことを考えないといけません。試験前販売中止になることは避けたいところですが、試験前には論文を返さなければなりまん。よって、販売は6月いっぱいをもって一旦終了となります。ただし、既購入者の論文投稿を中止にするわけではありませんので、ご安心ください。

なお、論文の投稿状況によっては、早期に終了する可能性がありますので、ご注意ください。また、現在の在庫も10セット限定にしておりますので、ご入用の方はお早めにご検討ください。いずれにせよ、試験までは限られた時間しかありませんので、一緒に頑張りましょう。

環境部門「地球規模の環境課題」

本日の添削LIVEは、令和3年度 環境部門 必須科目Ⅰ「地球規模の環境課題」をお届けします。環境部門は、建設部門との親和性が高く、興味深い内容が多いので私も楽しく添削させていただきました。知らないことを知るのは本当に楽しいですよね。また、地球環境の問題は、もはや環境部門だけの話ではありません。試験においても、「必要な要件・留意点」で持続性の観点が求められているので、地球環境問題は全部門避けて通れません。そんな誰しもが興味を持つ問題を早速見ていくことにしましょう。

「地球規模の環境課題」初稿

1.地球規模の課題
(1)地球温暖化対策の推進(生活の維持の観点)
 気候変動により、昨年度、世界の日平均気温の最高気温が過去最高値を記録した。また、自然災害の多発や激甚化、猛暑による熱中症患者や死亡者数の増加等、さらには一次生産量の変動など、日常生活に大きな支障が生じている
 このため、気候変動の原因となるCO2の排出量を削減して地球温暖化対策を推進することが課題である。


① 問題のリード文には、「環境と経済の好循環」という記載があります。さらに、この成長は、経済を指すと解されます。よって、日常生活への支障ではなく、社会経済への影響とした方がよいでしょう。
② 見出しに観点の記載はありますが、文中にもほしいところです(〇〇の観点から、〇〇が課題)。また、生活の維持という観点は、①の理由により変えた方が良いと思います。さらに、生活の維持までいってしまうと解決策のように見えます。一方、課題については、CO2の削減は温暖化対策そのものであり、削減して対策を推進という表現も気になります。これら踏まえると、「地球温暖化の観点から、CO2排出量の削減が課題」といったまとめ方ができると思います。


(2)生物多様性の向上(自然環境保全の観点)
 これまでの経済活動では、鉱物や森林などの天然資源の獲得のために、採掘や伐採等の開発事業が優先され、自然環境が破壊された。これにより、生物多様性は損失し、生態系サービスは低下している。
 このため、既存ストックの活用や天然資源に頼らない製品設計などの経済活動により自然環境を維持・保全し、生物多様性を向上させることが課題である。


③ →「木材」
④ 開発事業というと造成など土地活用事業を想起します。また、何より優先されたのでしょうか。シンプルに「採掘や伐採等により自然環境が破壊された」としてはいかがでしょうか。
⑤ 課題のパートなので、手段(解決策)を書くのではなく、必要性として書いた方が良いと思います。例えば、「・・・など経済活動の転換が求められている」といった書き方になります。ただし、この文脈だと環境の専門家としての意見としてはちょっとずれた着眼点になってしまいます。また、自然が損なわれるのは、採掘や伐採だけでなく宅地開発など、都市化に伴う喪失もあるのではありませんか。よって、このセンテンスは不要ですかね。
⑥ 観点については、②と同様(保全まで書くと解決策に見えます)。また、維持や保全だけで生物多様性が向上するのでしょうか。必要なのは、保全と再生ではないでしょうか。これらを踏まえると、「生物多様性の観点から、ネイチャーポジティブが課題」といった表現が考えられます。これにした場合は、経済的視点に欠けてしまうので、「生物多様性の観点から、ネイチャーポジティブを推進するためにTNFDの推進が課題」と踏み込むとより良くなると思います(この場合、前段の背景もTNFDの必要性を説明する必要があります)。


(3)化学物質等の汚染防止(環境リスクの観点)
 毎年800万トンものプラスチックが海洋に流出し、ウミガメが誤食するなど生態系への影響が生じている。また、ヒ素や鉛等の有害物質による環境汚染により、ヒトや生物への生態影響も問題視されている
 このため、各種化学物質の使用削減や代替物質の適用、また、環境中の濃度や生態影響の調査を継続し、化学物質等の汚染防止を図っていくことが課題である。


⑦ まったくもってその通りのですが、気になるのは経済の視点に欠けているということです。この汚染によって、観光業や漁業への影響に言及すると題意に即した提案ができると思います。
⑧ ⑤と同様。
⑨ これまで、海洋プラスチック問題に言及していたのに、課題は化学物質に広がり、対象も海洋汚染防止から汚染防止とこれまた広がっています。焦点化していく構成なら分かりますが、最後に広がってしまう表現は違和感があります。また、観点も環境リスクと広すぎます(他の課題も環境リスクと言えるのではありませんか)。


2.最も重要と考える課題
 1(1)の「地球温暖化対策の推進」は、自然災害の激甚化等により人的被害が大きいことから、最重要課題と考える。解決策は以下のとおり


⑩ 「・・・推進は、・・・被害が大きい」との構文になっています。→「1(1)の「地球温暖化対策の推進」は自然災害の抑制を図り、公衆の安全に寄与することから」
⑪ 問題には「解決策を3つ示せ」とありますが、2つしかありません。問題の条件を満たしていないです(条件化されていない場合でも3つは欲しいです)。


(1)再生可能エネルギー導入の拡大
 紛争など不安定な世界情勢のなか、CO2の排出削減とエネルギーの安定供給を図るためには、GXの考え方に基づき、再エネの導入を拡大する必要がある
 このため、国内の地域特性を踏まえて再エネ施設を整備していく。具体的には、洋上では風力発電施設の整備を推進していく。既に国による海域促進区域の指定により千葉県沖や秋田県沖での導入が進んでいるため、導入区域を拡大していく。また、太陽光発電施設にあっては、農村地域では耕作放棄地に、都市部にあってはペロブスカイト太陽電池の実証試験を行い、道路や鉄道等のインフラ設備に設置をするなど、地域の実情に応じて対応していく


⑫ 再エネは世界情勢の影響は受けませんが、天候の影響を受けますので、安定供給が目的と言われると釈然としないものがあります。また、CO2削減が目的であるべきなのに、安定供給と目的が追加されていることも違和感があります。
⑬ ここは解決策を書くパラグラフです。必要性ではなく、やることとして書きましょう。→「拡大する」
⑭ 「このため」とありますが、前の文には地域特性を踏まえる説明が書かれていません。前後の文がつながっておらず、なぜ地域特性を踏まえるのかといった疑問を抱きます。
⑮ 単に、洋上風力をやる区域を拡大するといった記述では、技術者の視点が欠けています。もっと、地域特性を踏まえるといった行動を説明すべきでしょう。
⑯ 「あっては」が繰り返し使用されており、読みづらいです。また、なぜ都市部にはペロブスカイト太陽電池なのかも分かりません。これらの問題は、地域特性の説明がなく、結論だけが書かれているからですね。
⑰ 「国内の地域特性を踏まえて再エネ施設を整備していく」といった解決策の具体例ですので、この記述は不要です。


(2)CO2の回収・有効利用・貯留の技術の活用
 計座活動において少なからずCO2は発生するため、そのようなCO2を抑制する取組が必要となる。このため、製造等で排出されるCO2を回収し、有効活用や貯留を行うCCUSの取組を推進する。具体的には、火力発電施設等から排出されるCO2を分離・回収し、液化・圧縮して輸送し、人工光合成やメタネーションで有効活用、または海底貯留を行っていく


⑱ →「経済活動」
⑲ CO2抑止の必要性は、課題で説明しています。このセンテンスは、不要です。
⑳ 手段と目的の関係がおかしいです。手段は回収と貯留、目的は有効活用ではありませんか。または、すべて手段として示すかのいずれかではないでしょうか。→「CO2を回収・貯留し、有効活用を行う」または「CO2の回収・貯留・有効利用を行う」
㉑ 前述には「製造等」とあるので、製造工程での回収を例示すべきではないでしょうか。あるいは、前述を「発電施設等」にするかといった修正が必要と考えます。
㉒ 一文が長いことに加え、「・・・し、・・・して・・・し、・・・行う」と行動がてんこ盛りです。解決策は、回収・活用・貯留と3つあるので、それぞれ分けて説明すると分かりやすくなると思います。また、具体的とあるので、もう少し具体例を添えるなど詳細情報の記載が望まれます。→「・・・CO2を効率的に分離・回収する。回収したCO2は、液化・圧縮した上で輸送し、人工光合成によるプラスチック製造やメタネーションにより有効活用を図る。貯留については、CO2を海底の地層や地下深くの枯渇油田・ガス田や塩水帯水層に注入し、長期間封じ込める。」


3.新たに生じるリスクと対策
(1)リスク(施工・供用時における環境影響)
 再エネ施設及び海底貯留施設の施工及び供用にあたり、洋上風力発電施設や海底貯留設備では鳥類や海洋生態系への影響が、太陽光発電施設では景観の悪化、パネルの反射光、濁水の発生、陸上生態系への影響が生じるリスクがある

(2)対策(環境保全措置)
 法令に基づき環境影響評価を実施し、施工や供用時に影響を受けやすい項目に対して適切に環境保全措置を講じていく。また、法令対象外の施設にあっても、自主アセスを行うなど、積極的に環境保全に努める。


㉓ これも一文が長いです。分かりやすさやミスを防止するため、文は短く書くことを心掛けましょう。
㉔ 法令に基づく行動であれば、やるのが当たり前なのでリスクとして顕在化するのかといった疑問をもちます。法定外の行動として、環境アセスの適用拡大や記述にある自主アセスの促進などが対策になりうるものと考えます。


4.技術者倫理と社会の持続性
(1)技術者倫理
 公共の安全を最優先とすることが必要な要件・留意点である。再エネ施設や海底貯留施設の事業にあたり、工期の短縮やコスト削減よりも、作業員や地域住民の安全を最優先とした施工・稼働を行っていく。

(2)社会の持続性
 地域の環境保全に努めることが必要な要件・留意点である。再エネ施設等の事業にあたり、省エネや再生資源に配慮した建設資材を活用するとともに、低炭素重機を用いた施工を行う。また、LCA設計や環境保全を通じて、「つくる責任つかう責任」などSDGsの達成に貢献していくことが有効である。  以上


㉕ 地域に限定した表現になっていますが、後述の内容は地域の環境というより一般化された対応にみえます。

「地球規模の環境課題」完成

1.地球規模の課題
(1)CO2排出量の削減(地球温暖化の観点)
 気候変動により、昨年度、世界の日平均気温の最高気温が過去最高値を記録した。また、自然災害の頻発化・激甚化、猛暑による熱中症患者や死亡者の増加、さらには一次生産量の変動など、社会経済に深刻な影響を及ぼしている。
 このため、地球温暖化の観点から気候変動の原因となるCO2の排出量を削減することが課題である。

(2)TNFDの推進(生物多様性の観点)
 これまでの経済活動は、鉱物や木材などの天然資源の採取を推進してきた結果、自然環境の破壊が進行してきた。一方、近年ではESG投資の普及に伴い、環境に配慮した経済活動の重要性が高まっている。
 このため、生物多様性の観点から、ネイチャーポジティブの推進に向けて、TNFDをはじめとした環境対応の透明化が課題である。

(3)持続可能な資源管理(環境汚染の観点)
 環境中に排出されたヒ素や鉛等の化学物質や、海洋プラスチックの蓄積などにより、ヒトや生物への生態影響が深刻化している。また、その影響は、観光業・漁業等の経済活動にも及ぶことが懸念される。
 このため、環境汚染の観点から、化学物質やプラスチックの使用を削減し、持続可能な資源管理を推進することが課題である。

2.最も重要と考える課題
 1(1)の「CO2排出量の削減」は、気候変動による自然災害の抑制を図り、公衆の安全に寄与することから、最重要課題と考える。解決策は以下のとおり。

(1)地域特性を踏まえた再生可能エネルギーの導入
 CO2の排出を抑制してエネルギー供給を維持し続けるため、地域に賦存する再エネを活用する。具体的には、未利用の木質や家畜排出物を活用してバイオマス発電を行う。また、地域の耕作放棄地や荒廃里山等を活用して営農型太陽光発電を実施する。さらに、余剰電力は地域外売却や地域産業への活用を図り、地域経済の活性化を図る。

(2)自動車利用の削減
 運輸部門のCO2排出を削減するため、自動車利用を抑制する。具体的には、立地適正化計画や地域公共交通計画を策定し、各地域拠点に医療・商業・行政施設を集約・再編するとともに、拠点間を公共交通網でつなぐことで、徒歩や公共交通による移動を促す。

(3)CO2の回収・有効利用・貯留の技術の活用
 資源としての活用するため、CO2を回収・有効活用・貯留する。具体的には、製造工程等で排出されるCO2を化学吸収法などにより分離・回収する。回収CO2は液化・圧縮して輸送し、人工光合成やメタネーションにより有効活用を図る。貯留では、海底の地層や枯渇油田・ガス田等に注入し、長期間封じ込める。

3.新たに生じるリスクと対策
(1)リスク(施工・供用における環境影響)
 各種インフラの施工及び供用にあたり、騒音や振動、大気質・水質への影響に加え、生態系の変化といったリスクが生じる。また、環境影響に対する住民からの不安の声が挙がるリスクもある。

(2)対策(環境保全措置、公表)
 法令に基づく環境影響評価の適用拡大や自主アセスを実施する。具体的には施工や供用時に影響を受けやすい項目に対して適切に環境保全措置を講じていく。また、環境保全の内容や結果について、住民が主体となる協議会を通じて広く公表していく。

4.技術者倫理と社会の持続性
(1)技術者倫理
 公共の安全を最優先とすることが必要な要件・留意点である。再エネ施設等のインフラ整備にあたり、工期の短縮やコスト削減よりも、作業員や地域住民の安全を最優先とした事業を行っていく。

(2)社会の持続性
 地球環境の保全に努めることが必要な要件・留意点である。各種施工にあたり、省エネや再生資源に配慮した建設資材を活用するとともに、低炭素型建設機械を用いた施工を行う。また、LCA設計や環境保全を通じて、「つくる責任つかう責任」などのSDGsの達成に貢献していく。 以上

タイトルとURLをコピーしました