添削LIVE
【 技術士 二次試験対策 】
まだ諦めるのは早い!
本当に時間が過ぎるのは早いです。この前、申込みが終わったと思ったらもう、試験まであとわずかしかありません。勉強の進捗は、人それぞれだと思いますが、どんな状況でも最後まで決してあきらめてはいけません。意外にこの50日間でなんとかなったりするものです。
全然書けないと焦っている状態の人は、とにかく必須科目Ⅰをひたすら練習しましょう。選択科目Ⅱは構文もクソもないので何とかなります。しかし、必須科目Ⅰ(選択科目Ⅲ)は、一定程度の文章作成能力が問われます。「今から、やってもなぁ」と不安を感じるあなたは、本サイトのひな型を活用しましょう(ひな形はコチラ)。
もう何も考えてはいけません。テーマに即した要素をひな形にそって当てはめてください。そうすれば、一定水準の論文が自動的に完成します。ただし、これだけでは、形を整えたにすぎませんから、当然テーマに沿った内容(要素)の適切性が求められます。
この適切な要素を記述できる能力こそが技術力と言われるものです。こればかりは、一朝一夕に身に付くものではありません。しかし、こと技術士に求められる技術力は、学会で発表するようなニッチな技術ではなく、国土交通省など国が推進している施策を説明できるかという能力にすぎません。
この施策だけでも結構なボリュームがあるので、厄介であることには変わりありません。「やっぱり無理じゃん…」と言いたくなった人は、前回お示しした「出題予想ランキング」に掲載したテーマを中心に知識を備えていくと良いでしょう。
もう勉強時間がとれないという人は、このランキングテーマの論文を合格レベルにまで書き上げてしまえば、相当合格率は高まると思います。また、選択科目Ⅲは構文的には必須科目と同じなので、論文に盛り込む要素を自分の専門分野に振り切ることを意識すればOKです。
残りの選択科目Ⅱについては、構文などがあまり問われないものの、知識がないと全く答えられません。よって、少しでも可能性を上げるためには、知識を広げる必要があります。これへの対策は、キーワード集を作成することです。
いいですか!「作成する」ことが肝ですよ。手書きでも、パソコンでもどちらでも構いません。参考資料を読むだけでなく、必ず手を動かしてください。知識の定着が段違いです。また、自分の言い方でまとめることを徹底してください。キーワード集は、暇をみて読み返す必要がありますが、この時自分の言葉に変換してあると頭に入ってきやすいです。
よって、これから50日の行動は、次のとおりです。諦めたらそこで終わり、為せば成る!!!
- 必須科目Ⅰを練習する(1~20日)→最低でもランキングに示されたテーマを用意
- キーワード集を作る(1~30日)→最低でも50は用意
- 選択科目Ⅲを練習する(10~30日)→テーマは必須科目Ⅰと似た感じでOK
- 選択科目Ⅱを練習する(30~45日)→Ⅱー2を中心に練習
- 練習論文(キーワード集)を読み返す&写経(手書き練習)(45日~本番直前)
※この時はもう論文は書いてはダメ
論文
本日の添削LIVEは、またまた投稿者による予想問題です。建設部門 都市及び地方計画の選択科目Ⅲ「まちづくりDX」です(問題文はコチラ)。今回の投稿をもって、堂々の完成になります。DXは、もはや定番要素です。このデジタル技術を語らずして、解ける問題などありはしません。それくらい重要な要素です。10年前では考えられなかった技術が、今となっては常識になりつつあります。時代の流れが異常に早いです。流れに取り残されないよう、日々精進ですね。それでは、論文を見ていきましょう。
1.多面的な観点とその課題
(1)いかに3D都市モデルを活用するか
従来の都市計画では、主に2次元情報により土地利用や建築物の配置などが計画されてきた。しかし、これまでの検討では、3次元的な要素である風や影などの影響が見落とされるケースが多く、快適な都市空間の形成に悪影響を及ぼしている。そのため、空間的影響を精緻に分析し、都市計画の精度を向上させる必要がある。よって、都市環境の観点から、3D都市モデルの活用が課題である。
(2)いかにオープンデータ化を行うか
デジタル技術の発展に伴い、地方自治体でも都市計画情報のデータ化が一定程度進んでいる。しかし、データ化は進んでいるものの、その整備方法や形式の不一致により活用は限定的である。そのため、商業や観光などの都市活動において、データ活用を通じて相互の発展を促すことが求められる。よって、都市連携の観点から、オープンデータ化が課題である。
(3)いかにスマートシティを推進するか
都市部では、人口の集中に伴う交通渋滞の発生により移動効率が低下し、都市活動の生産性が停滞している。そのため、AIを活用した交通最適化などにより、都市活動の効率化を図ることが重要である。よって、都市経営の観点から、スマートシティの推進が課題である。
2.最も重要な課題とその解決策
都市計画の質を抜本的に向上させ、他の課題の解決にも貢献する要素となるため「いかに3D都市モデルを活用するか」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。
(1)防災指針の高度化
3次元空間で災害リスクを精密に分析・評価し、防災指針の高度化を図る。例えば、洪水浸水想定区域を設定する際、建物の高さや浸水域などの属性情報を3D都市モデルに統合し、垂直避難が可能な建物を可視化する。さらに、浸水位と建物の高さや階数の比較により、洪水による損害の有無を分析する。これらの分析結果をもとに居住誘導区域を設定することで、近年の激甚化傾向にある水害に対応した安全な都市構造の構築を図る。
(2)観まちづくりの効率化
従来の景観まちづくりでは、高さ制限や意匠等について、紙媒体により計画されてきたため合意形成に時間を要していた。建物の影や高さによる影響を可視化することで検討や説明を容易にする。例えば、LOD1・2の建物情報から3D景観を作成する。高さ制限等の規制と視点場の指定により人間の可視・不可視範囲を明確にする。景観協議や規制への対応状況を3次元で把握することで、審議の円滑化や景観紛争の抑制にも貢献する。
(3)歩行者シミュレーション
道路空間の再編に際し、歩行者行動の変化を定量的に分析し、回遊性を評価する。例えば、3D都市モデルを用いて、再編後の道路空間をモデリングする。現状の人流データや沿道建物の属性情報を統合した上で、人流可視化ツールにより歩行者動線の変化を予測する。また、オープンカフェの設置等の施策による賑わい創出効果を検証するために、平常時とイベント時の歩行ルートを比較・分析する。得られた予測結果をもとに再びバーチャル空間上で可視化することで、空間の再編に伴う回遊性の変化を評価する。
3.新たな懸念事項とその対策
デジタル技術に依存したまちづくりによって、住民の意見を十分に反映できないリスクがある。
解決策として、住民の意見を取り入れたまちづくりDXを推進するため、模型とVRを組み合わせたタンジブルインターフェースを活用した住民参加型の検討を行う。具体的には、3Dプリンタを用いてストリートファニチャーなどの都市要素を具現化し、視覚的に検討可能な模型を作成する。また、WSを通じて抽出された意見をVR上で再現することで、都市空間のイメージを共有する。空間的なイメージを共有しながらまちづくりの検討を進めることで、空間構成を直感的に理解しやすくし、専門知識のない住民でも容易にまちづくりに参画できる環境を整える。 以上