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技術士 二次試験対策 口頭試験の技術者倫理で問われる不正事例

口頭試験
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口頭試験対策

【 技術士 二次試験対策 】

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落ち着かない一か月…

受験生にとっては、合格発表までのこの期間はソワソワしますよね。合格した自分を想像したり、はたまた努力が無に帰する様を想像したりと言い知れぬ緊張感に突如として襲われることもあるのではありませんか。

特に、努力をたくさんした人ほど、この緊張感は高まります。私も、多くの人たちの頑張りを目にしていますので、こちらも緊張してきます。難しいことは承知していますが、なんとか全員受かってほしいものです。

ただ、安心してください。筆記試験で勉強したプロセスは、合否問わず必ずやみなさんの糧となると思います。身につけた論述技巧は、社会生活に大いに役立ちます。書いたり、話したりしない仕事は世の中にほぼないですからね。

よって、この緊張感を楽しむくらいがちょうどよいでしょう。受験していることを知っている周囲の人々は、その泰然自若な様子にあなたの器量の大きさを印象付けることもできます(あなたが必要とするか否かは置いておいて…)。気持ちが安定しないときの態度は、悪い人格が出てきがちですので要注意です。

気が早いですが口頭試験対策を

不安な人も多いと思いますが、筆記試験の合格を少しでも信じている人は、口頭試験対策を始めるべきです。口頭試験は、おおむね合格できますが、対策なしで合格できるほど甘いものではありません。特に、口頭試験が不合格となる人は共通する特徴があります。

この特徴は別の機会に紹介するにして、共通する悪癖を是正するには意外に多くの時間が必要です。そもそも、先天的に持っている特徴となるので、直すのに大変苦労します。そのため、早めの準備が必要になります。

具体的な口頭試験対策は、想定問答の策定にほかなりません。ただし、的外れな想定問答をいくら作っても意味はありません。合否決定基準に即した設問、コンピテンシーや技術士倫理綱領に沿った回答を作らねばなりません。

そのためにも、まずとっかかりとしてやるべきは、技術士の3義務2責務と倫理綱領の正しい理解です。技術士倫理綱領には手引きがありますので、想定問答を作る前に熟読することを強くお勧めします(手引きはコチラ)。技術士の基本的な態度が示されているので、無いとは思いますが、不合格であっても来年の筆記試験にも必ず役に立ちます。

倫理を知るには不正を知れ

倫理に関する諮問において、定番なのが不正事例に対する所見です。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶといったところでしょうか。よって、少なくとも数個の事例を頭の中に叩き込んでおく必要があります。

昔で言えば、姉歯事件、杭工事のデータ改ざんなどがポピュラーでしたが、さすがに古くて使えません。最近では、自動車メーカーの型式指定に関する不正や、製薬会社の健康被害などがありますが、建設部門であれば建設業界周辺の不正事例を把握すべきでしょう。

そこで、気になる事例をまとめてみましたので、よかったら参考にしてください。企業名は伏せますので、気になるものがあればググって詳細を確認してください。以下の事例以外にも、ICT技術が普及する中、個人情報の漏洩事件なども把握しておくとよいでしょう。

リニア中央新幹線談合事件(2018年)

リニア中央新幹線の工事をめぐって、スーパーゼネコン4社が“仲良く”受注調整した事件ですね。JR東海の巨大プロジェクトに、まるで談合の教科書みたいな動きが発覚しました。公正取引委員会が刑事告発しました。

その結果、有罪判決が出て、業界の信用はガタ落ちです。スピードと未来を象徴するリニアが、まさかの昭和的な談合で足を引っ張られるとは…まさに「時代錯誤の高速不正」です。公共事業の透明性って、まだまだ課題山積といったところでしょう。

住宅供給メーカーの建築基準法違反(2018年~)

この施工不良問題は、まさに“壁に穴があった”レベルの事件でした。全国で約1300棟ものアパートに、防火壁がなかったり、遮音性が足りなかったりと、住む人の安全も快適さもガン無視です。結果、入居者は突然の引っ越しや補償対応に巻き込まれました。

企業側は謝罪と是正に追われる大騒ぎ。建設業界にとっては「ちゃんと作ってるよね?」という当たり前の信頼が揺らぎ、施工品質管理の甘さが一気に露呈した事件でした。まさに“壁の向こうにあったのは業界の闇”だったという何とも情けない事件です。

スーパーゼネコンの高層ビル鉄骨精度不良・虚偽報告(2023年)

札幌の高層ビル工事で、スーパーゼネコンが“鉄骨のズレ”をこっそり隠していた事件です。精度不良を発注者に報告せず、まさかの虚偽説明までする始末。結果、地上部分はまるっと撤去、再施工で完成は2年遅れとなりました。

未来のランドマークが“やり直し物件”に化けた問題作です。鉄骨はミリ単位で命にかかわるのに、報告もズレまくっています。企業の説明責任と品質管理の甘さが一気に露呈し、「ちゃんと作って、ちゃんと話す」って当たり前のことができていない事件でした。信頼は、鉄よりも脆い。

新国立競技場 過労自殺事件(2017年)

新国立競技場の建設現場で、大成建設の新入社員が月200時間超の残業を強いられた末に自ら命を絶った痛ましい事件です。この事件は、建設業界の“働かせすぎ”体質に強烈な警鐘を鳴らしました。「ブラック企業大賞」特別賞という不名誉な称号まで受けてしまいました…

世間の目は一気に厳しく。オリンピックの象徴が、労働環境の闇を照らす皮肉な舞台となったわけです。この事件をきっかけに、業界全体が“働き方改革”という言葉をようやく本気で考えるようになったのは、遅すぎるかもしれませんがせめてもの救いです。

世田谷区庁舎建て替え工事の超安値入札と工期遅延(2023年)

世田谷区庁舎の建て替え工事で、スーパーゼネコンが約90億円も安く落札したのは「さすが大手!」と思いきや、ふたを開ければ最大で約20カ月の工期遅延ですよ。安値で勝負したはずが、時間のコストが跳ね返ってきた格好です。

自治体との信頼関係にもヒビが入り、「安けりゃいい」っていう調達の常識に疑問符がついた事件でした。施工計画の精度や現場力が問われる中、公共事業の“値段と品質のバランス”って、やっぱり簡単じゃないですね。安くて遅い、それって誰得なのでしょうか…

不正ダメ絶対

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