再挑戦のための勉強法ガイド
【 技術士 二次試験対策 】
結果通知を生かそう
技術士二次試験の筆記試験の結果が送付されるこの時期、多くの受験者が喜びや落胆の感情を抱えていることと思います。合格された方は本当におめでとうございます。そして、惜しくも不合格だった方にとっては、悔しさとともに「次こそは」という思いが芽生えていることでしょう。
しかし、いざ再挑戦を決意しても、「何から手をつければいいのか分からない」「どこをどう改善すればいいのか見当がつかない」と悩む方も多いのではないでしょうか。実際、私のもとにも「どう勉強すればよいか分からない」という声が多く寄せられています。
そこで今回は、筆記試験の評価結果をもとに、どのような勉強を進めていけばよいのかを、科目ごとに整理してご紹介します。再挑戦に向けての第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
技術士二次試験の筆記試験では、各科目に対してA〜Dの評価が付けられます。A評価が合格、B評価以下は不合格となりますが、単に「不合格だった」と一括りにするのではなく、どの科目でどの評価を受けたのかを冷静に分析することが、次回の合格への鍵となります。
評価結果は、あなたの現時点での実力を客観的に示す貴重なフィードバックです。感情的にならず、まずは結果を受け止め、そこから何を学ぶべきかを考えることが大切です。
評価別・勉強法の指針
必須科目ⅠがB評価以下だった方へ:文章構成力の強化を
必須科目Ⅰでは、技術者倫理や社会的責任、課題解決能力などが問われますが、同時に「論理的な文章構成力」が非常に重要です。評価がB以下だった場合、内容以前に「伝わる文章」になっていない可能性があります。
このような方にまず取り組んでいただきたいのが、文章の構成力を養うことです。特に以下のような点に注意して学習を進めましょう。
- 論理的な構成:序論・本論・結論の三段構成を意識する
- 設問の意図を正確に捉える:問いに対して的確に答えているかを常に確認
- 読み手を意識した表現:専門用語の使い方や、簡潔で明快な文体を心がける
おすすめの学習リソースとしては、本サイトの「解体新書」や「ひな型」が非常に有用です。実際の合格答案を分析しながら、自分の文章との違いを比較することで、改善点が明確になります。
<解体新書シリーズ第1弾 【課題編】>
https://gijutushi-index.com/2322/
<解体新書シリーズ第2弾 【解決編】>
https://gijutushi-index.com/2483/
<解体新書シリーズ第3弾 【リスク・要点編】>
https://gijutushi-index.com/2577/
<難易度を下げる論文攻略のひな型公開 Part1>
https://gijutushi-index.com/1914/
<難易度を下げる論文攻略のひな型公開 Part2>
https://gijutushi-index.com/1933/
選択科目ⅡがB評価以下だった方へ:知識の蓄積と整理を
選択科目Ⅱでは、専門分野に関する知識の深さと広がりが問われます。B評価以下の場合、知識の量や質が不足していた可能性があります。
この科目で評価を上げるためには、まず「知識を蓄える」ことが不可欠です。ただし、単なる暗記ではなく、体系的に理解し、自分の言葉で語れるようになることが重要です。
以下のような学習法をおすすめします。
- 国土交通白書や各種委員会・審議会の資料を読む:最新の政策動向や技術的課題を把握する
- 自分なりにまとめる:読んだ内容を要約し、ノートやスライドに整理する
- オリジナルの参考書を作る:自分の言葉でまとめることで、記憶の定着が進み、理解が深まる
- 知識の相互関係を意識する:単発の知識ではなく、因果関係や背景を含めて理解する
このプロセスを通じて、単なる知識の詰め込みではなく、「語れる知識」「使える知識」へと昇華させていくことができます。
選択科目ⅢがB評価だった方へ:総合力の底上げを
選択科目Ⅲは、課題解決能力や提案力、論理的思考力が問われる実践的な問題です。ここでB評価だった方は、①の文章構成力と②の知識の両方に課題がある可能性があります。
したがって、以下のような総合的な対策が必要です。
- 文章構成のトレーニング:必須科目Ⅰと同様に、論理的な構成を意識した答案練習を行う
- 知識の強化と整理:選択科目Ⅱと同様に、専門知識を深め、体系的に整理する
- 実践的な演習:過去問を使って、実際に答案を書く練習を繰り返す
また、選択科目Ⅲでは「題意を正確に捉えているか」が最も重要です。どれだけ知識があっても、設問の意図を外した解答では評価されません。また、選択分野に関する内容になっているかも重要な点となります。
<国土交通白書>
https://www.mlit.go.jp/statistics/file000004.html
<国道交通省の審議会等>
題意を捉えた解答かどうかを確認するには
自分の書いた答案が「題意を捉えているかどうか」を客観的に判断するのは、非常に難しいものです。そこで活用したいのが、本サイトの「添削サービス」です(サービス内容はコチラ)。
このサービスでは、私があなたの答案を読み、構成や論理展開、題意の捉え方について具体的なフィードバックをします。自分では気づけなかった弱点や癖を知ることができ、次回の試験に向けた確かな改善につながります。
技術士二次試験は、決して簡単な試験ではありません。多くの方が一度では合格できず、何度も挑戦を重ねています。不合格という結果は、あなたの努力を否定するものではなく、「次に向けて何をすべきか」を教えてくれる貴重な機会です。
評価結果を冷静に分析し、自分に足りなかった部分を見つめ直すこと。そして、正しい方法で、着実に力を積み上げていくこと。それが、次の合格への最短ルートです。
あなたの挑戦を、心から応援しています。

