えーい!もう、これだけやっとけ!!
【 技術士 二次試験対策 】
―広げない・深める・型に寄せる―
技術士二次試験は、必須科目Ⅰ・選択科目Ⅱ-1・Ⅱ-2・Ⅲという4つの論述試験で構成されています。 多くの受験者が「どこから手をつけるべきか」「直前期に何を優先すべきか」で迷い、結果として学習が分散し、得点が伸びないまま本番を迎えてしまいます。
しかし、合格者の行動を分析すると、1か月で合格する人ほど“やることを徹底的に絞り込んでいる”という共通点があります。 本記事では、4科目をバラバラに扱うのではなく、ひとつの因果構造モデルで統合し、1か月で合格点に到達するための最短戦略を解説します。
ジタバタしたら、確実に不合格。やまを張ってはずれたらそれまでと開き直りましょう。不安に駆られ、いろいろと広げた瞬間に負け確定です。私が受験した時は、どんな問題が来てもとりあえず「集約型都市構造」にこじつけちゃえで乗り切りました。パワーワードはたくさんはいらないのです。
1か月で合格するための“原則”
4科目をすべて攻略するための原則は、次の3つに集約されます。
① 広げない(捨てる)
直前期に最もやってはいけないのは、知識を広げることです。
- マイナー論点の深掘り
- 細かい制度の暗記
- 専門分野の細部の研究
- 過去問の周辺知識の収集(直近は除く)
これらは時間対効果が極めて低く、得点に直結しません。
② 深める(因果構造を強化)
技術士二次試験は、知識量ではなく 因果構造の深さ が評価されます。
4科目すべてに共通する構造は次の5つです。
- 背景(なぜ重要か)
- 課題(何が問題か)
- 対応(どう解決するか)
- 効果(どう良くなるか)
- 留意点(何に注意するか)
この“5点セット”を深めることが、最短で得点を伸ばす方法です。
③ 型に寄せる(答案構造を固定)
4科目すべてに「型」が存在します。 型に寄せることで、短期間でも安定した得点が取れます。
- 必須科目Ⅰ:600字テンプレ
- Ⅱ-1:頻出テーマ × 因果構造
- Ⅱ-2:課題3つ × 対応3つ
- Ⅲ:コンピテンシー構造
1か月で合格する人は、例外なく “型の運用精度” を高めています。
■必須科目Ⅰ(部門の広い知識)
【結論】頻出テーマ3つ × テンプレ(ひな形はパート1、パート2)で十分合格できます。
●残すべきもの(=やるべきこと)
① 頻出テーマ3つに絞る
- 気候変動・災害の激甚化
- DX・AI・デジタル化
- 人口減少・少子高齢化
この3つは毎年必ず出題される“国家的課題”です。
② 1800字テンプレを固定
- 課題:現状→問題点→必要性→結論
- 解決策:目的→やること→具体例
- リスク:すべての解決策に共通する副作用を書く
- 要件:課題・解決策の実務に沿って、コンピテンシーや倫理綱領の内容を書く
この構造で書けば、どのテーマでも合格点に到達します。
③ 3本だけ書く
直前期は量より質です。 3本の答案を徹底的に修正し、因果の深さを高めることが最も効果的です。
●捨てるべきもの
- 細かい制度の暗記
- 統計データの細部
- 専門分野の深掘り
- 文章の装飾
必須科目Ⅰは“社会課題の構造理解”を問う試験であり、知識量はそれほど必要ありません。
■選択科目Ⅱ-1(選択科目の知識論述)
【結論】頻出6テーマ × 因果構造で得点が安定します。
●残すべきもの
① 頻出6テーマ
- インフラ老朽化
- 防災・減災
- 流域治水
- インフラDX
- カーボンニュートラル(GX)
- 担い手確保・生産性向上
国交省の政策と完全に一致する“出題母集団”です。
② 因果構造の1枚マップ
A4一枚で次を整理します。
- 背景
- 課題
- 技術的対応
- 効果
- リスク・留意点
これを6テーマ分作るだけで、Ⅱ-1はほぼ完成します。
③ 答案は3〜5本で十分
直前期は“書くより直す”。 因果の弱い部分を修正することで得点が伸びます。
あとは、気になるキーワードを400字程度でまとめておけばOK。
●捨てるべきもの
- マイナー論点
- 専門的な細部の知識
- 過去問の周辺知識
Ⅱ-1は“深さ”が評価され、知識の広さは評価されません。
■選択科目Ⅱ-2(課題解決能力)
【結論】法定手続き、手引き、ガイドラインに沿った行動を書く。奇抜さは不要です。
●残すべきもの
① テーマは3つに固定
- 最近議論が活発化しているテーマ
- 法改正や基準・手引きの見直しがあったテーマ
- 災害、メンテナンス、デジタル技術に関するテーマ
この3つに関連するもので山を張りましょう。
② 手続きは漏らさず端的に
オリジナリティあふれる手続きは必要ありません。定められた手順を漏れなく書くが基本です。
選択科目Ⅱー2は、おそろしいほどスペースが足りません。余分な修飾語、主観、熱意など一切不要です。
調整方策は、関係者には定量的・客観的な説明、住民には分かりやすい説明が基本です。これに、デジタル技術を活用した可視化を溶け込ませれば、ハイ合格です。
③ 留意点・工夫点
手順を記述する際に留意点・工夫点を問われますが、すべてのステップでこれらを書く必要はありません。これぞというものを適切な場面でお披露目すればOKです。
ただし、留意点と工夫点はそれぞれ書きましょう。ただし、一つのステップに必ず2つ書かなければならないということではありません。どこかのステップに書いてあればOKです。
これも前述同様、オリジナリティは不要です。ガイドラインに書いてあることを引っ張り出すというのが、留意点・工夫点です。忘れちゃったら、デジタル技術でも書いておけばよいでしょう。
●捨てるべきもの
- 特殊な事例
- 実務でしか通用しない手法
- 各ステップの詳細(大まかな流れだけ知ってればよい)
Ⅱ-2は“定められたルール”をいかに正確に書くかがすべてです。
■Ⅲ(選択科目の深い知識)
【結論】選択科目の知識をコンピテンシーに沿って示すだけで合格点に届きます。
●残すべきもの
① 型は必須科目と同じだが・・・
選択科目Ⅲの文章構成は、必須科目Ⅰと同じです。要件(倫理)がない分、解決策に力を注ぐと良いでしょう。
必須科目Ⅰが知識の広さであるのに対し、選択科目Ⅲは知識の深さを問われます。これは、とにかく選択科目に関する知識が「こんだけあるんだぞ」ということを示すことに他なりません。
すべての設問(課題・解決策・リスク)に対し、選択科目に関連する事柄を書くことを肝に銘じましょう。必須科目Ⅰのように部門全般に言えることだけでは評価対象になりません。選択科目の知識を示さないと不合格です。
② 4つの能力を入れよう
- 課題発見能力(まあ、これは課題のパートで書けばOK)
- 計画立案能力(これは解決策で計画性のある行動を例示すると良いでしょう)
- マネジメント能力(これはヒト・モノ・カネに制限があることを前提とした記述)
- 合意形成能力(包摂性、持続可能性、多様性などのコンピテンシーを充足)
この4つが明確に示されていると得点倍増です。
③ 技術の細部は削る
評価されるのは“能力”であり、“技術の細部”ではありません。
知識をひけらかすような記述は、感心しません(しかも、その知識を誤用していると最悪です)。
論理重視でいきましょう。
●捨てるべきもの
- 数値の細かい変遷
- 社内固有の名称
- 専門的すぎる技術説明
文章を削るほど、能力が際立ちます。
1か月の学習スケジュール
4科目を統合した“最短合格ロードマップ”です。
●1週目:必須科目Ⅰ+Ⅱ-1
- 1800字×3本
- Ⅱ-1:6テーマの因果マップ作成
- Ⅱ-1答案を1〜2本作成
●2週目:Ⅱ-2
- ガイドライン・手引き・基準などを抽出
- 2〜3本書いて論文のバランスを把握
- 調整方策は定型句を決めておく
●3週目:Ⅲ
- 1800字×3本
- 専門的記述になってるかチェック
- コンピテンシーを溶け込ませるよう推敲
●4週目:総仕上げ
- 全答案を再点検(作った論文を暇さえあれば読み返す)
- 新規作成はしない(作った論文を推敲する方が重要)
- 型の運用精度を最大化(本番で型を絶対に崩してはダメ)
- 体に染み込ませる(時間のゆるす限り写経)
1か月で合格する人の共通点
- 広げない(捨てる)
- 深める(因果構造)
- 型に寄せる(安定得点化)
この3つを徹底した受験者は、残り1か月でも普通に合格します。
技術士二次試験は、知識量ではなく 因果構造の深さと答案の型 が評価される試験です。
直前期に必要なのは、知識を増やすことではなく、構造を磨き、課題設定の精度を高め、経験論文の能力表現を整えることです。
1か月あれば、十分に合格できます。 必要なのは、正しい戦略だけです。

