選択科目Ⅱも見せちゃいます!私の採点表
【 技術士 二次試験対策 】
選択科目Ⅱ-1の採点表
選択科目Ⅱー1の採点表(基礎点50点)
| 大項目 | 評価観点(設問との対応) | 加点(+) | 減点(−) |
| 専門知識 | 専門用語の定義の正確性 | 定義が正確・簡潔(+5) | 誤定義(−5) 曖昧(−3) |
| 専門用語の特徴の明確化 | 特徴が因果で説明(+4) | 特徴が抽象(−3) | |
| 技術原理の理解 | 因果が明確(+4) | 原理の誤解(−4) | |
| 関連法令・基準の正確性 | 法令名・趣旨が正確(+3) | 法令誤記(−5) 趣旨誤解(−4) | |
| 技術的制約条件(安全・経済・環境) | 制約条件を具体的に説明(+3) | 制約条件が抜ける(−2) | |
| 最新動向(SDGs・GX・DX等) | 最新情報を反映(+2) | 古い情報・一般論(−2) | |
| 論述技術 | 誤字・脱字 | - | 専門用語誤記(−4) 誤字脱字(−2) |
| 文法ミス | - | 文法破綻(−4) 論理破綻(−5) | |
| 主語述語の整合性 | - | 対応不整合(−4) | |
| ねじれ文 | - | ねじれ(−5) | |
| 論理構造(題意適合) | - | 題意逸脱(−10) 矛盾(−8) | |
| 表現の明確性 | 数値・具体性(+3) | 抽象語多用(−3) |
選択科目Ⅱ-1の採点表は、非常にシンプルな構造です。
「専門用語の定義の正確性:定義が正確・簡潔(+5)、誤定義(−5)、曖昧(−3)」 「技術原理の理解:因果が明確(+4)、原理の誤解(−4)」 「関連法令・基準の正確性:法令名・趣旨が正確(+3)、法令誤記(−5)、趣旨誤解(−4)」
この構造から読み取れるポイントは、次の3つです。
1-1.「定義」と「原理」は、最重要の加点・減点ポイントです
ラベル:定義の正確性が最重要の得点源
- 正確・簡潔な定義で+5
- 誤定義で−5、曖昧で−3
つまり、「定義を外すと一気に失点」「定義を当てると一気に加点」という、非常にメリハリのある採点になっています。 直前期の対策としては、次のような「定義カード」を作っておくことをおすすめします。
- 頻出用語の定義カード作成
- 自分の選択科目で頻出する概念(例:コンパクトシティ、LCC、レジリエンス、DX、GXなど)を10〜20個程度抽出
- 「一文で簡潔に」「因果を含めて」定義できるようにしておく
- 例:「LCCとは、施設や設備の企画・建設・維持管理・更新・廃棄までの全期間に要する費用を総合的に評価する考え方であり、初期費用だけでなく維持管理費・更新費を含めて最適化を図る指標です。」
1-2.技術原理は「因果で説明する」ことが加点の鍵です
採点表は、技術原理についても因果構造を要求しています。
「技術原理の理解:因果が明確(+4)、原理の誤解(−4)」
原理は「原因→メカニズム→結果」で説明する
- 原理を説明するときは、
- 原因(入力条件・外力・需要など)
- メカニズム(構造・アルゴリズム・プロセス)
- 結果(性能・安全性・環境負荷など) を一連の因果として書きます。
例として、都市計画系で「コンパクトシティ」の原理を説明する場合:
「コンパクトシティは、居住・商業・公共施設を一定の範囲に集約することで、公共交通の効率化とインフラ維持管理コストの低減を図る都市構造であり、人口減少下でも生活サービスの持続性を確保する原理です。」
このように、「何を集約するのか」「なぜコストが下がるのか」「どのような効果があるのか」を因果で説明すると、+4点を確実に取りに行けます。
1-3.法令・基準は「名称+趣旨」でセットで書く
採点表では、法令・基準についてもかなり厳しく評価されます。
「関連法令・基準の正確性:法令名・趣旨が正確(+3)、法令誤記(−5)、趣旨誤解(−4)」
法令は「正式名称+目的(趣旨)」で書く
- 例:「都市計画法は、都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることを目的とし、用途地域や都市計画決定の手続きなどを定める法律です。」
- 「○○法に基づき〜」と書くだけでなく、「何を目的とした法令か」を一文で示すことで、趣旨の理解をアピールできます。
直前期の対策としては、
- 自分の選択科目で頻出する法令・基準を5〜10本程度に絞り、
- 「正式名称+目的+自分の業務との関係」を一文で書けるようにしておくことが有効です。
選択科目Ⅱ-2の採点表
選択科目Ⅱー1の採点表(基礎点50点)
| 大項目 | 評価観点(設問との対応) | 加点(+) | 減点(−) |
| 専門知識(設問①) | 調査事項の網羅性 | 技術・法令・環境・社会を網羅(+4) | 抜け漏れ(−3) |
| 調査内容の具体性 | 調査目的→内容→理由が明確(+5) | 内容が抽象(−3) | |
| 技術原理の理解 | 原理→必要調査→理由の因果が明確(+4) | 原理の誤解(−4) | |
| 関連法令・基準の正確性 | 法令名・趣旨が正確(+3) | 法令誤記(−5) 趣旨誤解(−4) | |
| 技術的制約条件(安全・経済・環境) | 制約条件を具体的に説明(+3) | 制約条件が抜ける(−2) | |
| 応用能力(設問②) | 業務手順の妥当性 | 手順が論理的・順序が適切(+5) | 手順が抽象(−3) 順序不適切(−4) |
| 留意点の具体性 | 留意点→理由→効果が明確(+4) | 留意点が抽象(−3) | |
| 工夫点の技術的妥当性 | 工夫→理由→効果の因果が明確(+4) | 工夫が一般論(−3) | |
| 実現可能性 | 実現性の根拠が具体(+3) | 抽象的な「可能」(−2) | |
安全性 | リスク→対策→効果(+4) | 安全性への配慮不足(−3) | |
| 経済性 | コスト要因を具体化(+3) | 財源への配慮不足(−2) | |
| 社会・環境影響 | SDGs・環境負荷の扱い(+3) | 社会・環境への配慮不足(−2) | |
| 応用能力(設問③) | 関係者の特定 | 関係者を具体的に列挙(+3) | 抽象的な「関係者」(−2) |
| 調整方策の妥当性 | 調整→理由→効果の因果が明確(+4) | 調整が抽象(−3) | |
| 情報共有の仕組み | 情報→方法→効果が明確(+3) | 情報共有が曖昧(−2) | |
| 合意形成の方法 | 合意形成プロセスが具体(+3) | 合意形成が抽象(−2) | |
| 論述技術 | 誤字・脱字 | - | 専門用語誤記(−4) 誤字脱字(−2) |
| 文法ミス | - | 文法破綻(−4) 論理破綻(−5) | |
| 主語述語の整合性 | - | 対応不整合(−4) | |
| ねじれ文 | - | ねじれ(−5) | |
| 論理構造(題意適合) | - | 題意逸脱(−10) 矛盾(−8) | |
| 表現の明確性 | 数値・具体性(+3) | 抽象語多用(−3) |
選択科目Ⅱ-2の採点表は、設問①〜③に対応して、かなり細かく評価項目が分かれています。
「調査事項の網羅性:技術・法令・環境・社会を網羅(+4)、抜け漏れ(−3)」 「業務手順の妥当性:手順が論理的・順序が適切(+5)、手順が抽象(−3)、順序不適切(−4)」 「関係者の特定:関係者を具体的に列挙(+3)、抽象的な『関係者』(−2)」
ここから読み取れるのは、「設問ごとに求められる因果構造が違う」ということです。
2-1.設問①:調査事項は「技術・法令・環境・社会」を漏れなく書く
採点表は、調査事項について次のように明示しています。
「調査事項の網羅性:技術・法令・環境・社会を網羅(+4)、抜け漏れ(−3)」
4視点(技術・法令・環境・社会)を入れる
- 技術:構造・システム・性能・需要など
- 法令:関連法令・基準・制度・許認可
- 環境:環境負荷・CO₂排出・騒音・景観など
- 社会:住民意向・利用者属性・高齢化・地域経済など
答案では、次のような型で書くと安定します。
「調査事項として、①技術面では○○の性能・需要予測・既存施設の老朽度を把握する。②法令面では△△法・□□基準に基づく制約条件と許認可手続を確認する。③環境面ではCO₂排出量・騒音・景観への影響を評価する。④社会面では住民属性・利用頻度・地域経済への波及効果を調査する。」
このように4つの視点を意識することで、「網羅性」の+4点を取りに行くことができます。
2-2.設問②:業務手順は「手順→留意点→工夫→効果」の流れで書く
設問②では、業務手順・留意点・工夫点が評価されます。
「業務手順の妥当性:手順が論理的・順序が適切(+5)」 「留意点の具体性:留意点→理由→効果が明確(+4)」 「工夫点の技術的妥当性:工夫→理由→効果の因果が明確(+4)」
業務手順は「時系列+目的」で構成する
- 調査→分析→計画→設計→施工→評価、などの時系列を明示
- 各ステップごとに「目的」を一言添える
- ガイドライン・手引き等の手順を漏れなく書く
例:
「業務手順として、①現状調査により施設の利用状況・老朽度・安全性を把握する。②調査結果を分析し、更新・改修の優先度を評価する。③優先度に基づき更新計画を立案し、LCCを考慮した代替案を比較する。④選定した案について詳細設計を行い、安全性・環境負荷を検証する。⑤施工段階では品質管理と安全管理を徹底し、⑥完成後に効果検証を行い、次期計画にフィードバックする。」
留意点・工夫点は「○○に留意する/○○を工夫する→理由→効果」で書く
- 留意点:
- 「地域の高齢化が進んでおり、バリアフリー性が生活の質に直結するため、高齢者の利用しやすさに留意する。効果として、利用者満足度の向上と公共交通利用の促進が期待できる。」
- 工夫点:
- 「リアルタイムのデータに基づき運行計画や施設運用を柔軟に見直せるため、ICTを活用した利用状況のモニタリングを工夫する。効果として、混雑緩和と運営コストの削減が期待できる。」
このように、「理由→留意点・工夫→効果」の因果を明示することで、+4点を狙えます。
2-3.設問③:関係者・調整・情報共有・合意形成を具体的に書く
設問③では、関係者の特定・調整方策・情報共有・合意形成が評価されます。
「関係者の特定:関係者を具体的に列挙(+3)、抽象的な『関係者』(−2)」 「調整方策の妥当性:調整→理由→効果の因果が明確(+4)」 「情報共有の仕組み:情報→方法→効果が明確(+3)」 「合意形成の方法:合意形成プロセスが具体(+3)」
関係者は「役割付き」で列挙する
- 自治体担当部局(都市計画課、道路管理課など)
- 住民・利用者(高齢者、通勤者、事業者など)
- 事業者(交通事業者、施工業者、運営会社など)
- 専門家(技術士、コンサルタント、学識経験者など)
例:
「関係者として、①計画立案を担う自治体都市計画課、②道路管理を担う道路管理課、③利用者である住民・通勤者・事業者、④運行・施設運営を担う交通事業者、⑤技術的助言を行う技術士・学識経験者を具体的に想定する。」
調整・情報共有・合意形成は「場・方法・頻度」を書く
- 調整方策:
- 「各主体の利害を早期に顕在化させ、対立を事前に調整できるため、定期的な関係者会議を設け、計画案の課題・改善点を共有する。効果として、計画の実現可能性と受容性が高まる。」
- 情報共有:
- 「自治体のウェブサイト・広報紙・説明会を通じて、計画内容・スケジュール・影響を分かりやすく発信する。効果として、住民の理解と協力が得られ、後の合意形成が円滑になる。」
- 合意形成:
- 「説明会・パブリックコメント・ワークショップを組み合わせ、住民意見を反映した案の修正プロセスを具体的に示す。」
論述技術は必須科目Ⅰと共通
選択科目Ⅱ-1・Ⅱ-2の採点表でも、論述技術の減点項目は必須科目Ⅰとほぼ共通です。
「専門用語誤記(−4)、誤字脱字(−2)、文法破綻(−4)、論理破綻(−5)、主語述語の対応不整合(−4)、ねじれ(−5)、題意逸脱(−10)、矛盾(−8)、抽象語多用(−3)」
直前期の最低限対策(論述技術編)
- 誤字・専門用語誤記を防ぐ
- 頻出用語・法令名は「正式表記」をメモにしておき、答案作成前に一度確認する
- 題意逸脱を防ぐ
- 設問のキーワード(「調査」「手順」「留意点」「工夫」「関係者」「調整」「合意形成」など)に下線を引き、答案の各段落がどのキーワードに対応しているかを意識して書く
- 抽象語を削る
- 「重要である」「適切に」「十分に」「様々な」などの抽象語だけで終わらせず、「何が」「どの程度」「どのように」を一文で具体化する
技術士倫理綱領・改訂コンピテンシーとの整合を答案で示す
2023年改定の技術士倫理綱領、および令和8年度から適用される改訂版コンピテンシーは、選択科目Ⅱ-1・Ⅱ-2の採点表と明確にリンクしています。
「技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先する。」 「地球環境の保全等、将来世代にわたって持続可能な社会の実現に貢献する。」
「技術者倫理:公衆の安全・健康・福利を最優先に考慮し、社会・経済・環境に対する影響を予見し、持続可能な成果の達成を目指す。」
選択科目Ⅱ-2の採点表には、
- 安全性(リスク→対策→効果)
- 経済性(コスト要因の具体化)
- 社会・環境影響(SDGs・環境負荷)
が明示されており、これは倫理綱領・コンピテンシーの「安全・健康・福利」「持続可能な社会」「社会・経済・環境の三側面」と完全に対応しています。
答案で倫理・コンピテンシーをさりげなく示す書き方
- 安全性の記述では、「公衆の安全・健康・福利を最優先に、○○のリスクを評価し、△△の対策を講じる。」と一文入れる
- 社会・環境影響では、「SDGsの目標○○(例:11 住み続けられるまちづくり)を踏まえ、環境負荷と地域社会への波及効果を評価する。」と書く
- 経済性では、「LCCの観点から初期費用と維持管理費を総合的に評価し、持続可能な成果を目指す。」と述べる
これにより、「単なる技術論」ではなく、「技術士としての倫理的視点」を持った答案であることを採点者に伝えることができます。
試験直前期に「これだけはやっておくべき」具体的対策
最後に、直前期の時間が限られた中で、選択科目Ⅱ-1・Ⅱ-2に対して最低限やっておくべきことを整理します。
5-1.Ⅱ-1:定義・原理・法令の「ミニ暗記セット」を作る
Ⅱ-1直前チェックリスト
- 頻出専門用語10〜20個の一文定義
- 自分の選択科目で必ず出そうな用語をリスト化し、一文で定義を書けるようにする
- 主要技術原理5〜10個の因果説明
- 「原因→メカニズム→結果」の型で説明できるようにしておく
- 法令・基準5〜10本の「正式名称+趣旨」
- 都市計画法、道路法、建築基準法、環境基本法など、自分の分野に必要なものを絞る
5-2.Ⅱ-2:4視点・手順・関係者の「型」を決めておく
Ⅱ-2直前チェックリスト
- 設問①:調査事項の4視点(技術・法令・環境・社会)を固定化
- どの問題でも、この4視点を意識する癖をつける
- 設問②:業務手順の時系列+留意点・工夫の因果構造
- 調査→分析→計画→設計→施工→評価の流れを頭に入れておく
- 留意点/工夫は「理由→留意点・工夫点→効果」で書くと決めておく
- 設問③:関係者の具体列挙+調整・情報共有・合意形成の方法
- 自治体、住民、事業者、専門家を基本セットとして覚えておく
- 説明会・パブコメ・ワークショップなど、合意形成の手段を具体的に書けるようにする
5-3.共通:論述技術の「致命的減点」を避ける
共通直前チェック
- 誤字・専門用語誤記を防ぐため、頻出用語・法令名の「正式表記リスト」を作る
- 題意逸脱を防ぐため、設問のキーワードに下線を引き、答案の段落ごとに対応させる
- 抽象語を削り、「数値・具体例・対象」を一つは入れるようにする

