最後まで伸びる人の共通点とは?
【 技術士 二次試験対策 】
合格するための最終チェック
技術士第二次試験を目前に控え、受験生の皆さまは「あと何をすれば合格に近づくのか?」と気が気でない時期かと思います。
本記事では、令和8年度から適用される改訂版コンピテンシーと、最新の試験実施大綱を踏まえ、試験直前に必ず押さえておくべきポイントを総まとめします。
「もっと早く知りたかった…!」という内容も含めて、本番で得点を取り切るための“最後の一押し”をお届けします。
さあ、全員で合格しますよ。
令和8年度から“コンピテンシーが変わる”
新コンピテンシーは「データ活用」「多角的視点」「ステークホルダー協働」が強化されています。令和8年度試験からは、ご存じの通り改訂版コンピテンシーが適用されますので、その違いを理解しておかないと危険です。特に重要なのは以下の3点です。
① 問題解決能力に「データ・情報技術の活用」が追加
「必要に応じてデータ・情報技術を活用して定義し、調査し…」
つまり、“経験だけで語る答案”は減点リスクが高まるということです。試験直前期にやるべきは、以下のような「データを使った論理展開の型」を確認することです。
・数値例(件数、割合、増減率)を入れて説得力を高める
・課題の因果関係を図式化して説明できるようにする
・データを使った「課題の定義 → 要因分析 → 解決策」の流れを再確認する
② 多角的視点・ステークホルダーの意見を踏まえた解決策提示
「多角的な視点を考慮し、ステークホルダーの意見を取り入れながら…」
ここは答案の質を左右する重要ポイントです。
試験直前期には、“ステークホルダーとの調整”が論文位取り入れられないか今一度ちょっくしてみましょう。
ステークホルダーの例:行政、住民、企業、専門家、維持管理者、利用者、地域団体など
③ コミュニケーションは「包摂的(インクルーシブ)」がキーワード
「明確かつ包摂的な意思疎通を図り、協働すること。」
つまり、「伝える」ではなく「巻き込む」コミュニケーションが求められます。答案では、合意形成、情報共有、フィードバック、ワークショップなどのキーワードを入れると評価が安定します。
筆記試験の構造を“点数配分”から理解する
試験直前期は、配点を意識した勉強が最も効率的です。以下が配点基準です。
必須科目:40点
選択科目Ⅱ:30点
選択科目Ⅲ:30点
さらに、ここで重要なのは合格基準です。
大前提:必須科目は“単独で”60%未満なら即不合格です
必須科目の合否決定基準:60%以上の得点
ここは「合算で何とかなる」という余地はありません。
必須科目が60%未満 → その時点で不合格
選択科目Ⅱ・Ⅲでどれだけ高得点でも、必須科目の不足は救済されません。
したがって、試験直前期の戦略としては、必須科目は“確実に6割を超える答案”を最優先で組み立てることです。「攻める答案」ではなく「破綻しない・広く押さえる答案」を意識するというスタンスが合理的です。
選択科目Ⅱ+Ⅲは「合算で60%以上あればよい」という救済構造
選択科目についての合否決定基準は、実務上次のように理解できます。
選択科目Ⅱ(専門知識・応用能力)+選択科目Ⅲ(問題解決能力・課題遂行能力)
→ 合算で60%以上あれば合格ラインに到達
つまり、選択科目Ⅱで多少取りこぼしても、Ⅲで挽回すればよい、逆に、Ⅲがやや弱くても、Ⅱでしっかり稼げばトータルで60%以上に乗せられるという「合算で勝負できる科目構造」になっています。
ここが、必須科目との決定的な違いです。
選択科目は「得意分野で稼ぎ、苦手分野は守る」
この合算ルールを前提にすると、選択科目の戦略は次のように整理できます。
選択科目Ⅱ(専門知識・応用能力)は“稼ぎどころ”です
知識の正確さが点数に直結します。得意テーマ・頻出テーマでしっかり点を取りに行く科目です。直前期にやるべきことは、
・頻出テーマの定義・背景・課題・技術・制度を整理しておく
・「ここは落とせない」というテーマを3〜5個決めて、そこだけは精度を高める
選択科目Ⅲ(問題解決・課題遂行)は“守りながら取りに行く”
選択科目Ⅲは最難関科目と言えます。文章構造や論理が求められるうえ、専門性がなければ評価されません。完璧を目指すより、「型を守って6割を確保する」科目です。
直前期の対策としては、
・課題のバリエーションを複数確保
・要因分析(技術・制度・社会・経済)
・解決策のバリエーションを複数確保
・効果とリスクを複数確保
これらをテンプレ化し、ちょっと加工すれば何にでもつけるようにしておくのが必勝法です。このテンプレを容易しておけば、どのテーマが来ても要素の組み合わせで書くことが可能になるというわけです。
合算60%を前提にした“現実的な点数イメージ”
選択科目Ⅱ+Ⅲの合算で60%以上ということは、ざっくり次のようなイメージになります。
例1:
選択科目Ⅱ:55%
選択科目Ⅲ:65%
→ 合算で60%以上 → 合格ラインクリア
例2:
選択科目Ⅱ:70%
選択科目Ⅲ:50%
→ 合算で60%以上 → 合格ラインクリア
つまり、「両方で均等に60%を取らなければならない」わけではないということです。この構造を理解していると、試験中のメンタルも少し楽になります。「Ⅱで少し書き漏らしたけど、Ⅲで構成を整えればまだ間に合う」「Ⅲのテーマが苦手でも、Ⅱでしっかり取っておけばトータルで60%に乗せられる」という“リカバリー可能な試験設計”になっているからです。
ただし忘れてはいけない大原則:必須科目は別枠で足切り
ここまで選択科目の“合算60%ルール”を強調してきましたが、
必須科目はまったく別枠で足切りがかかることを、改めて強調しておきます。
必須科目:単独で60%以上必須
選択科目Ⅱ+Ⅲ:合算で60%以上あればよい
この二つを混同すると、「選択科目で稼げば必須科目が多少低くても大丈夫だろう」という危険な誤解につながります。試験直前期の優先順位は、必須科目で確実に60%を超える構成と内容を固める、そのうえで、選択科目Ⅱで“稼ぎ”、Ⅲで“守りながら取りに行く”という二段構えが合理的です。
試験直前にやるべき“最終チェックリスト”
ここからは、試験直前期に最も効果の高い行動をまとめます。
必須科目Ⅰ(選択科目Ⅲ)の文章構成を定着させる
必須科目Ⅰや選択科目Ⅲは、文章力というより構成力が合否を分けます。
①課題の構成
現状→問題点→必要性※→結論(観点と課題)
※必要性はなくても可。状況に応じ記載。
②解決策の構成
目的→やること→具体例
※「・・・のため、・・・する。具体的には・・・」といった構成
③新たなリスク
3つに共通する副作用(リスク)→技術的な対策
④要件
倫理の要件からの留意点→持続性の要件からの留意点
※これまでの記述にそった内容にすること。
自分の専門領域の“最新動向”を3つ準備
例:
カーボンニュートラル
DX・データ活用
レジリエンス
地域共生
インフラメンテナンス・長寿命化
自分の専門分野のそって、上記キーワード周辺のトピックをまとめると良いでしょう。
法令・制度の“誤用”を避ける
添付資料にもあるとおり、技術士は法令遵守が必須です。誤った制度名を書くと、採点者は一気に冷静になります。試験直前期は、以下を確認しておきましょう。
・自分の部門の主要法令
・基本的な制度の名称
・国の計画(基本計画・指針)
これを間違えると本当に致命傷です。
時間配分の最終確認
必須科目:2時間
選択科目Ⅱ+Ⅲ:3時間30分
特に選択科目Ⅲは、時間が足りなくなる人が多いです。
直前期は「時間内に書き切る練習」が最優先です。
当日の“メンタル戦略”
技術士試験は、知識だけでなく「メンタルの強さ」が合否を左右します。
① 緊張は“実力の証拠”
緊張しているあなたは、ここまで努力してきた証拠です。
むしろ誇ってください。
② 書き始めの3行は「型」で書く
緊張で頭が真っ白になっても、
「型」を書けばエンジンがかかります。
③ 迷ったら「安全・デジタル・協働」を書く
これは技術士の“お守りワード”です。
④ 途中で詰まったら深呼吸して“次の段落”を書く
技術士試験は、「完璧な答案」より「破綻しない答案」が高得点です。
あなたは必ず伸びる。試験直前が一番伸びる。
技術士試験は、最後の1週間で劇的に伸びる試験です。
理由は簡単で、構成力・論理力・制度理解は短期間で急激に改善するからです。
あなたがここまで積み上げてきた努力は、必ず答案に表れます。
そして、技術士試験は「誠実に学んだ人」が合格する試験です。
どうか最後まで、自分を信じてください。
あなたの努力は、必ず技術士としての未来につながります。

