グリーンインフラ推進戦略2030寄せた解答を
【 技術士 二次試験対策 】
「グリーンインフラ推進戦略2030」の反映
必須科目Ⅰは「課題設定力・計画立案力・リスク管理力・倫理」の4能力を総合的に評価する科目です。特にⅠ-2では、令和7年策定の「環境行動計画」と「グリーンインフラ推進戦略2030」を踏まえ、人と自然が共生する社会づくりの観点から課題を抽出する力が問われます(グリーンインフラの解説はコチラ)。
最重要点は、課題を「抽象論で書かない」ことです。観点→課題→原因→影響の因果構造を一本化し、技術的に具体化することが高得点につながります。
観点は「生態系保全」「地域の安全・レジリエンス」「地域利用・社会的受容性」「維持管理の持続性」など、GI推進戦略2030の価値体系と整合させることが必須です。課題は、植生選定の不適合、流域水循環の未評価、地域協働不足など、自然機能の発揮を阻害する“技術的不足”として示します。
解決策は、技術(植生配置設計・水循環解析)、制度(GIガイドライン・生態系データ整備)、体制(地域協働・官民連携)を組み合わせて複数提示します。懸念事項は、自然変動、維持管理の属人化、モニタリング不足などGI特有のリスクを挙げ、専門技術に基づく対応策を示すことが重要です。
最後に倫理では、生態系保全を最優先し、科学的根拠に基づく説明責任、地域社会との協働、長期的持続性への配慮を具体的に述べることが求められます。
令和8年度の改訂コンピテンシーについては、Ⅰ-2でもⅠ-1と同じく次の4能力を要求します。
(1)課題設定力
- 社会的背景(気候変動・生物多様性損失)
- 制度(環境行動計画・GI推進戦略2030)
- 技術動向(GI・自然共生型整備)
これらを踏まえ、 人と自然が共生する社会づくりの観点から課題を抽出できるか が最重要です。
(2)計画立案力
抽出した課題に対し、 複数の解決策を体系的に提示できるか。
GIは「自然の機能を活かす」ため、 技術・制度・地域協働を組み合わせた計画が必須です。
(3)リスク管理力
解決策を実行しても新たな懸念が必ず生じるため、 専門技術に基づくリスク予測と対応策 が求められます。
(4)倫理・社会の持続性
- 生態系保全
- 地域社会との協働
- 公共性
- 長期的持続性(GIは長期で機能発揮)
これらを 答案3枚の中で一貫した因果構造で示すこと が高得点の条件です。
Ⅰ-2(1)で問われている「観点」の本質
問題文の条件は次のとおりです(問題文はコチラ)。
観点は人と自然が共生する社会づくりに関するものとする。
つまり、Ⅰ-1の「インフラ価値」とは異なり、 自然と人間活動の両立を構成する観点を設定し、その観点ごとに課題を抽出せよ という意味です。
ここを誤ると大幅減点になります。
人と自然が共生する社会づくりに関する観点の例
「グリーンインフラ推進戦略2030」の体系と整合する観点は以下です。
観点①:生態系保全・自然環境の質
GIの根幹。 生物多様性の維持・回復、自然機能の発揮。
観点②:地域の安全・レジリエンス
GIは防災・減災機能を持つため、 地域の安全性向上が重要な価値。
観点③:地域利用・社会的受容性
GIは「使われてこそ価値が出る」。 住民利用・地域活動・合意形成が不可欠。
観点④:維持管理・持続可能性
自然を活かす構造物は、 維持管理の体制・人材・費用が課題になりやすい。
観点⑤:環境負荷低減・脱炭素
GIはカーボンニュートラルに寄与するため、 環境性の観点も重要。
得点につながる「課題抽出」の書き方
Ⅰ-2でも、 観点 → 課題(技術的具体性) の因果構造を一本化することが必須です。
【悪い例】
- グリーンインフラは普及していない
- 合意形成が難しい
→ 抽象的で減点
【良い例(GI推進戦略2030に整合)】
観点:生態系保全
課題:外来種侵入や生態系攪乱を招く恐れがあるため、GI整備において地域固有の生態系と整合させることが課題
このように、 自然機能の発揮を阻害する“技術的不足”を明確化することが得点ポイントです。
Ⅰ-2(2)解決策の書き方
複数の解決策を示す際のポイントはⅠ-1と同じですが、 GI特有の要点を含める必要があります。
① 技術的因果関係を明確に
例:
- 生態系攪乱 → 原因は植生選定の不適合
- 水害リスク → 原因は流域水循環の未評価
- 利用されない → 原因は地域参加不足
② 制度・体制を必ず含める
GI推進戦略2030では、
- GI設計ガイドライン
- 生態系データ整備
- 官民連携 が明記されているため、制度整合性が必須。
③ 実務で実行可能なレベルで書く
GIは「地域協働」が不可欠。 自治体・住民・NPO・企業の役割分担を具体化することが高得点。
Ⅰ-2(3)懸念事項と対応策
GIは自然を活かすため、解決策を実行しても新たな懸念が必ず生じます。
① 技術的に妥当な懸念
例:
- 生態系の予測不能性(自然は変動する)
- 維持管理の属人化(地域活動依存)
- 気候変動によりGI機能が低下
- 利用者増加による踏圧・環境負荷
- モニタリングデータの不足
② 対応策は「制度+技術+体制」で示す
例:
- 生態系モニタリングの標準化
- 気候変動シナリオを踏まえたGI設計
- 地域協働型維持管理体制の構築
- データ連携基盤の整備
- 過度利用を防ぐゾーニング
Ⅰ-2(4)倫理・社会の持続性
GIは「自然と人の共生」がテーマのため、 倫理・持続性の内容もⅠ-1とは異なる重点が必要です。
技術者倫理
- 生態系への影響を最優先
- 科学的根拠に基づく説明責任
- 地域住民の価値観への配慮
- 公共性・公平性の確保
社会の持続性
- 長期的な自然機能の維持
- 地域コミュニティとの協働
- 環境負荷低減・脱炭素
- 生物多様性の保全
- 維持管理の持続可能な体制構築
抽象論は減点。 「技術者としてどう行動するか」を具体に書くことが必須。
得点ポイント(高得点者が必ず押さえる点)
① 観点 → 課題 → 解決策 → 懸念 → 対応策
因果構造が一本の線で通っている。
② GI推進戦略2030との制度整合
- 生態系データ整備
- GI設計ガイドライン
- 官民連携
- 地域協働 などを踏まえる。
③ 技術的妥当性
- 植生選定
- 水循環設計
- 生態系モニタリング
- 流域治水 など専門性が明確。
④ 実務で実行可能
地域協働・維持管理体制を具体化。
⑤ 倫理・持続性が具体的
生態系保全・地域社会との協働を行動レベルで記述。
減点ポイント(やってはいけない典型例)
① 抽象語・一般論
「自然と共生が大事」「環境に優しい」などは減点。
② 観点が不適切
「経済性」「効率性」だけでは不合格。 (※GIの本質とズレる)
③ 課題が技術的でない
「住民理解が不足」「予算が少ない」だけでは減点。
④ 解決策が少ない(または重複)
複数提示が必須。
⑤ 倫理が抽象的
「倫理的に配慮する」では得点にならない。
自分の論文を評価するチェックリスト
Ⅰ-2専用のチェックリストに調整しています。
【課題設定】
- 観点は「人と自然の共生」に整合しているか
- 課題は生態系・地域協働・水循環など技術的具体性があるか
- 因果関係が明確か
【解決策】
- GI推進戦略2030と整合しているか
- 技術+制度+体制の三点セットになっているか
- 実務で実行可能か
【懸念事項】
- 自然変動・維持管理・データ不足などGI特有の懸念になっているか
- 対応策が専門技術に基づくか
【倫理・持続性】
- 生態系保全・地域協働を具体に書いているか
- 技術者としての行動レベルになっているか
【論理構造】
- 3枚が一貫しているか
- 主語述語が明確か
- 抽象語がないか
ということで、結果が気になって寝れない・・・、自分で採点してもなぁ・・・、口頭試験に向けて準備したい!そんな方々は、添削サービスをぜひご検討ください。論文投稿お待ちしています(1枚からでもOK)。


