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技術士 二次試験対策 【 添削LIVE 】建設部門 令和5年度選択科目Ⅱ 立地適正化計画&Park-PFI

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

まだまだあります投稿論文!(過去の添削論文はコチラ)一気に投稿が来たので、回答に時間がかかってしまい申し訳なく思います。添削の質は落としたくないので、一つ一つしっかりと見ていきますよ。しっかり=辛辣にならないように、単なる指摘に留まらず解答例、代替案、関連情報の提示などを心がけたいです。また、投稿いただいた方へは、添削で感じたことや注意すべきことなどを添えて返信しています。現状、自分が足りていないところが分かりますよ。ご興味がある方は、投稿をご検討ください。

さて、今回の投稿は令和5年度選択科目Ⅱ-1、Ⅱ-2の2つをご紹介します。Ⅱ-1は立地適正化計画の都市機能誘導区域と居住誘導区域の設定の仕方・誘導方法です。立地適正化計画の策定目的である集約型都市構造(コンパクトシティ)の構築は、防災、インフラメンテナンス、生産性の向上、歩きたくなるまち等々都市問題を解決する上での万能ツールです。

私も多くの練習論文を作成しましたが、問題の解決策として何度も記述した施策です(私が受験時に作成した論文たちはコチラ)。まさに、都市問題の特効薬と言えます。社会問題の多くは、人口減少や少子高齢化に起因しています。これらを解決する方法を都市づくりの観点からアプローチしたら、集約型都市構造に帰結したのですから、課題解決策として汎用性が高いわけです。

一方、Park-PFIは、公園に新たな魅力を付与し、使われなくなった公園をリノベーションする手法ですよね。官民連携スキームを使うので、公的負担の軽減に役立ちます。さらに、PFIより手続きが簡単ときているので、一気に広がった感じがします。でも、このPark-PFIを有名にしたのは、何といっても南池袋公園ですよね!この成功事例が、普及に拍車をかけたと思います。

技術士 二次試験対策 事例 南池袋公園

※画像クリックで、南池袋公園の案内へ

先日の空き家もそうですが、今まではフロー効果が経済活動を支えていた側面がありますが、これからの時代はストック効果ですよね。そのためには、先日の投稿にありました「空き家」、「公共施設のリノベーション」など既存の資産を負債とせず、新たな資産へ変容させていくことが大切になりますね。

まだまだ、言いたいことがいっぱいあるテーマですが、本日はこのくらいにして論文を見ていきましょう。


【 Ⅱ-1 立地適正化計画 】

都市機能誘導区域及び居住誘導区域

(1)区域の設定の考え方
 立地適正化計画は、災害危険性のある地域から安全な地域へ居住地域を移動させる目的で区域を設定する。区域の設定の考え方は、災害レッドゾーンは原則建築を禁止し、災害イエローゾーンは建築許可を厳格化することにより居住用途に用いることができる区域を抑制する

① 問題では、「都市機能誘導区域及び居住誘導区域について、それぞれ」とありますので、各地域について記載すべきです(本論文は、居住の話しかしていません)。
② 立地適正化計画の主たる目的は、「居住機能や都市機能の誘導によりコンパクトシティ形成に向けた取組を推進しようとしているもの」です。※「立地適正化計画の手引き」より抜粋
③ これは、制限の内容であり、区域設定の考え方になっていません。「立地適正化計画の手引き」には、以下の内容が示されています。
〇誘導施設や都市機能誘導区域、居住誘導区域等の検討については、まちづくりの方針(ターゲッ ト)、課題解決のための施策・誘導方針(ストーリー)、骨格となる都市構造、誘導施設の最適立地の範囲に沿って検討する必要があります。
 〇ターゲットやストーリーによって、誘導施設の種類や規模、都市機能誘導区域や居住誘導区域等の大きさなども変わってくることに留意する必要があります。
これらの考えに加え、記載の防災指針関係が加わることになります。

(2)土地利用の誘導の手法
 土地利用の誘導手法は、立地適正化計画における居住誘導施設として、商業施設や福祉施設、行政施設等を配置することで土地利用を誘導する。都市再生特別措置法における立地適正化計画は、コンパクトシティの計画と整合させることでコンパクト・プラス・ネットワークの実現にも寄与する。

④ ①と同様。また、題意は手法を書けとありますが、手法が一つも書いてありません。書く手法は、下図を参照のこと。※「立地適正化計画の手引き」より
⑤ 「居住誘導施設として」とありますので、戸建てや、マンションといった住居が該当するのではありませんか。記載の例示、商業、福祉、行政施設は、都市機能施設ではありませんか。また、これらを配置することで誘導するとありますが、配置する(誘導する)ための手法を書くんですよ。これは、「車の運転で注意することは何ですか?」と聞かれて、「注意して運転することです」と答えているようなものです。
⑥ コンパクトシティの計画とは何を指すものなのでしょうか。②のとおり、一般に立地適正化計画がそれにあたります。よって、立地適正化計画は、立地適正化計画に整合させるになってます。
⑦ ⑥と同様。
⑧ 解答は、できるだけ用紙すべてを使い切りましょう。

技術士 二次試験対策 立地適正化の手引き 誘導施策

※画像クリックで、「立地適正化の手引き」へ <激重注意>


【 Ⅱ-2 Park-PFI 】

(1)事前に調査検討すべき事項
①建て替えの可能性確認
老朽化が著しい公園を地域の活性化及びにぎわいのあるまちづくりを推進するにあたって公園付帯設備を改修すべきか建替えるべきかを確認する。そのために近隣住民や地域商店街運営者など関係者に対してアンケートやヒアリングと言ったサウンディングの実施を行う。

① 問題中には、「公園の再整備をすることになった」とありますので、前提条件です。やるかやらないかの調査は、題意に沿っていません。
② 「公園を」、「まちづくりを」と一文中に「~を」が2度使われています。構文上おかしな表現になっています。
③ 設備とありますが、建て替えとあるので建築物を指しているのですか。そうであるならば、設備ではなく、施設となります。また、建築物が何なのかもわからないので、建て替えといわれると違和感があります。
④ サウンディングの正式名称は、サウンディング型市場調査です。これは、直接の対話により民間事業者の意見や新たな事業提案の把握等を行う調査のことです。したがって、調査対象者が違いますのでサウンディングではありません。

②人口構成の確認
 施設利用者と想定されるターゲット層を絞り込むために、当該都市における人口の推移と年齢層及び男女別の構成比率を確認し、街の将来像を予測するまた、都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)の活用に向けて公募対象となる企業に、サウンディングを実施する

⑤ 人口構成のみで、まちの将来像を把握との表現は飛躍していませんか。もっと様々な情報を踏まえ、想定するものです。また、将来像は、都市計画マスタープラン等に示されている場合がほとんどですので、既存計画調査が将来像の把握手段と考えます。よって、将来人口推計または人口動態の把握くらいですかね。この場合でも、ほとんどの自治体には人口推計があると思いますので、これらデータを使って公園周辺の人口特性の把握となるのではないでしょうか。
⑥ タイトルは、人口構成の把握です。タイトルと、ミスマッチです。

③上位計画との整合確認
 都市計画マスタープランや立地適正化計画等地域における上位計画を調査し、地域の活性化及びにぎわいのあるまちづくりが上位計画と整合させる

⑦ 用語の順序が適切でなく、読みにくいです。「対象地域における・・・計画等の上位計画を調査し、」がより良いと思います。
⑧ 主語述語がおかしいです。「まちづくりが整合させる」になっており、意味が伝わりません。タイトルからするに、「上位計画と整合しているか確認する」ですかね。ただし、①と同様に問題には「地域の活性化及びにぎわいのあるまちづくりを進めるため」と条件設定されているので、この確認ステップは不要と考えます。

④施設利用状況の確認
 現状の施設利用状況と将来の施設利用状況予測に関する調査が必要となる。アンケートやヒアリングと言ったサウンディングの実施を行うエリアマネジメントを設定できるかなどの検討も事前段階での調査が望ましい

⑨ ここでいう施設が明確でありません。公園のことですか、収益施設のことですか?後者の場合、現状把握ができるのでしょうか。
⑩ ④のとおり、サウンディングではありません。
「・・・の実施を行う。」→「・・・を実施する。」
⑪ 唐突感があります。また、タイトルとミスマッチです。さらに、どんな調査や検討が必要なのか具体性がなく、書くべき内容がありません。

(2)手続きの手順

技術士 二次試験対策 Park-PFI手引き

※画像クリックで、「都市公園の質の向上に向けた Park-PFI活用ガイドライン」へ

⑫ 問題には、「公募に必要な資料の作成に始まる都市公園法に基づく手続きの手順」とあります。図のとおり、Park-PFIは法定手続きになりますので、図の濃いグレー部分は必ず必要になるタスクです。このタスクが、以下の記述にありませんので不十分と言えます。
※「都市公園の質の向上に向けた Park-PFI活用ガイドライン」より抜粋

①公募準備前調査
 公募設置管理制度(Park-PFI)を採用するにあたって当該制度の概要を調査し、類似事例を調査して本プロジェクトに採用できる内容を調査する

⑬ 繰り返しになりますが、Park-PFIの導入は解答に当たっての前提です。
⑭ 「・・・調査し、・・・調査する。」になっています。一回文を切りましょう。また、「制度の概要を調査」は、書くべき内容としてふさわしくありません(技術者として制度の概要は事前に把握すべき事項です)。さらに、採用できる内容とは何を指しているのか不明確です。施設の内容ですか、スキームですかなど具体的に書くべきです。

②公募資料作成
 事前調査に基づき、公募設置管理制度の公募資料を作成する。

⑮ これも抽象的です。資料とは何か具体的に記載すべきです。

③公募情報の公開
 公募に関する情報をインターネット等により情報公開を行う。

⑯ これも抽象的です。情報とは何か具体的に記載すべきです。

④公募の実施
 公募設置管理制度(Park-PFI)の公募を実施する。
⑤公募の事後評価
 プロジェクトを推進している各段階で、公園の利用に関する状況を評価し、次のプロジェクトに修正し反映する。

⑰ ⑫のとおり、問われている手順の範囲ではありません。
⑱ これまでの手順には、問われている留意点や工夫点の記述が一切ありません。

(3)関係者との調整方策
 協議会を実施する専門知識を有する有識者を交える。協議会は地域住民が主体となるよう誘導する主要な情報伝達にはメールを用いて即時性を高める。そのためにメールリストの作成は必要である。またインターネットを用いてSNSなど近隣住民が参加しやすい媒体を用いる。 以上

⑲ 唐突すぎます。目的や理由などがなく、何の組織なのか不明です。また、協議会は組織なので、文末は「設置する」ではないですか。
⑳ 2重表現です。専門知識を有しているから有識者なのです。「頭痛が痛い」と一緒ですよ。
㉑ 協議会の設置主体は誰なのですか。自治体であるなら、誘導するとの表現は適切ではありません。
㉒ 誰が誰に対してどのような情報を伝達するのか分からず、即時性が必要なのかも分かりません。

㉓ SNSなので「インターネットを用いて」は不要です。近隣住民が参加しやすいとありますが、何に参加するのか分かりません。

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