PR

\文章苦手な人集合/解法をパターン化!これでサクサク書けます!!!【リスク・要点編】

論文添削
PR
PR

技術士 論文 解体新書シリーズ第3弾

【 技術士 二次試験対策 】

PR

波及効果の取り扱い

シリーズ最終回は、新たなリスクと解決策と要点・留意点の書き方を解説します(第1弾【課題編】はコチラ、第2弾【解決策編】はコチラ)。まずは、令和5年度の変更点を見ていきましょう。建設部門においては、これまで(令和4年度まで)リスクと合わせて波及効果を書けといった問題が設定されていました。しかし、令和5年度においては、この波及効果が削除されています

技術士 二次試験対策 令和4年度必須科目
令和4年度必須科目の出題例

技術士 二次試験対策 令和5年度必須科目
令和5年度必須科目の出題例

記述試験の評価項目の中には「評価」という項目があり(文科省の「技術士試験の改定内容について」はコチラ)、技術士のコンピテンシーにおける評価とは、次のように定められています。

業務遂行上の各段階における結果、最終的に得られる成果やその波及効果を評価し、次段階や別の業務の改善に資すること。

この波及効果が問題より削除されましたが、上記のあるように波及効果は「評価」という項目においては重要な要素となります。よって、問題削除により解答用紙のスペースに余裕が発生しますので、解決策の中で波及効果に触れるとよいでしょう(解決策に共通した波及効果でないので書きやすくなったと思います)。

問題の条件設定に注意

新たなリスクと解決策

早速問題文を確認してみましょう。

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

ここで注目すべき箇所は、すべての解決策を実行しても新たに生じうる課題という部分です。どれかの解決策ではダメで、全部やっても生じてしまう課題です。また、新たに生じうるという部分が肝で、「新たに生じる」という表現から読み取れるのは、解決策によって発生することと読めます。つまり、リスク設定においては、①全部の解決策の実行であること、②解決策の実効で生み出されるものであること、この2つを満たす必要があります。

要点・留意点

(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要点・留意点を述べよ。

ここで注目するのは、前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たりという部分です。前問の(3)では解決策を実行した場合と条件設定されているのに対し、要点留意点では課題設定も含まれています。幅広くなったの答えやすいですね。また、書いた内容を業務として行う場合という仮定を前提としている点にも注意が必要です。よく、持続性の観点を説明する上でSDGsを用いて説明するケースが見られますが、(1)~(3)までの内容に即したゴールを説明することが肝心です。

課題の解法パターン

新たに生じうるリスクと対応策

技術士 二次試験対策 リスクの例

1)リスク

ハード面の対策や整備の進捗に伴って、ハザードの場所が変化するため、ハザードマップや地域防災計画が有効に機能しないリスクが発生する。

  • 文量・・・2~3行程度
  • 記載事項・・・リスクの発生理由→リスク
  • 留意事項・・・①すべての解決策に該当するか、②新たなリスクになっているか をチェック

いきなりリスクのみを書いても、誰も納得できません。論文を構成する要素の重要な部分は理由付けです。考えの根拠を示すことは大変重要ですので、忘れずに書きましょう。

確認すべき事項は、2点あります。1つ目は、記載した解決策のいずれを実施しても解決できないリスクになっているかということです。どれかで解決できてしまっては、リスクが顕在化しないですからね。2つ目は、新たなリスクになっているかという点です。よく見られるのが、解決策を実行して生じる問題ではなく、もともと内在している問題を書くケースや、解決策を実行しても結局解決できないというケースです。前者は条件を読み取れない人という評価がされてしまいます。後者は論外です(自分で自分を否定しているようなものです)。

2)対応策

この対応策としては、ハード整備の進捗に応じて、マップ・計画を適宜見直す。

  • 文量・・・1~2行程度
  • 記載事項・・・端的な対応策(やること)
  • 留意事項・・・リスク解決になっているかをチェック

この部分は、端的にやることを書きましょう。例えば、「対応策は○○である」、「○○が対応策である」といったように問いに対して的確に表現すると良いでしょう。チェックする項目は、提示した新たなリスク解決になっているか確認します。いわゆる論点ズレが起きていないかという視点です。

3)具体例

見直しにあたっては、3D都市モデル等を活用し、災害の影響をシミュレーションする。

  • 文量・・・1~2行程度
  • 記載事項・・・対応策の具体例
  • 留意事項・・・技術力をアピールできているか

これは、理由→やること→具体例といった解決策の構成と同じです。ただし、空きスペースがない場合は、無理に書く必要はないです。具体例は、「こんなことも知っている」ということをアピールできるので、技術力を示す絶好の機会となります。つまり、加点狙いの記述ですね。状況に応じて、上手にアピールにつなげましょう。

要点・留意点

技術士 二次試験対策 要点・留意点の例

この要点・留意点は、上記の例示をそのまま使って良いと考えています。この例示は、汎用性が高く何にでも当てはめることができます。また、倫理、持続性の観点もしっかり押さえてあるので、高得点といかないまでも、減点されることはないと思います。この部分で、力を入れるよりも解決策に注力した方が高評価につなげやすいです。

それでも、オリジナリティを出したい人は、次の点に留意しましょう。

  • 文量・・・4行程度
  • 記載事項・・・倫理と持続性に関する要点・留意点(注意する事柄)
  • 留意事項・・・記述した業務に即しているかチェック

まず、問題の条件にある前述した課題から解決策までの内容を業務にした場合という仮定の条件を満たすことに注意しましょう。業務遂行上の注意点としなければ、題意に沿っていないとみなされ、減点対象になります。さらに、記述を難しくしているのが、倫理と持続性という二つの視点と、要点と留意点という視点を書かなければいけません。単純計算で、2×2で4つの視点をこの4行に収めなければならないので、相当端的な記述が求められます。

上記の例は、要点の中に倫理と持続性の観点を説明し、最後に留意点を記述しています。留意点は、総括に近いのでこのような構成で違和感がありませんが、もう一つの構成としては、倫理と持続性を分けて書く方法もあります。例えば、倫理については、○○する観点が必要である。業務に当たっては、○○に留意する。また、持続可能性については、○○する観点が必要である。業務に当たっては、○○に留意する。」としてしまえば、もれなく書くことができると思います。


以上で「技術士論文解体新書シリーズ」は完了です。まずは、この解体新書の「型」に当てはめて書いてみることをオススメします。慣れてきたら、オリジナル要素を入れるようにすれば、素早く一定レベルの論文を書くことができると思います。変なクセが付く前に「型」を体に覚えさせることが、上達への近道です。

タイトルとURLをコピーしました