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技術士 二次試験対策 建設部門 令和6年度 選択科目Ⅲ 予想問題 「国際競争力の強化」 完成まで一挙公開

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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試験直前の質問コーナー

試験直前に向け、単刀直入の質問を受けました。この質問は、きっとみなさんが抱える共通の悩みだと思いますので、ご紹介したいと思います。

質問者
質問者

本番でも慌てずに、論理的な文章を書くため
気をつけることを教えてください。

私

必須科目と選択科目Ⅲは

最初に骨子を書くことです。

骨子は、難しく考えず課題と観点を3つ書きます。

次に、選ぶ課題に対応する解決策を書きます。

これでおしまいです。

この骨子を書いたら、

①題意を外してないか

②課題に対応した解決策になっているか

この2点をチェックします。これを最初の10分で実施します。

選択科目Ⅱは

選択科目の全てに目を通し、解けそうな問題を見つけたら

最初にキーワードを書くことです。

キーワードは、問題に関連するものであればいくつでも構いません。

問題用紙の空きスペースに書きとどめます。

これで、論文の方針は完成しますので、あとはこれまでの型に当てはめて書けば

落ち着いて書き進めることができると思います。

やばいのは、途中で何を書いていいか分からず筆が止まることです(これ焦ります)。

最初に大枠を固めることが重要です。

去年の記事ですが、参考にしてください。

国際競争力の強化

本日の添削LIVEは、建設部門 令和6年度 都市及び地方計画 選択科目Ⅲ 予想問題 「国際競争力の強化」になります。このテーマは、ゴリゴリの都市及び地方計画です。国土形成計画をベースに国際競争力の強化手法を述べています。正直、本番で出たらやだなぁというくらい、めちゃムズ問題です。これも、試験間近なので一挙に完成まで見ていきましょう。

論文①

問題文

成長著しい中国、シンガポール等に比べ、アジアでの経済社会における地位が急激に低下しつつある我が国の大都市において、公共公営施設の整備等により、交通利便性や業務機能の集積の程度が高く、経済活動が活発なビジネス拠点となる地域を形成し、大都市の国際競争力の強化を図ることが求められている。このような状況を考慮して、以下の問に答えよ。

(1)都市圏に位置する指定都市(又は中核市の指定があった都市)において、国際競争力の強化を推進していくにあたり、技術者としての立場で多面的な観点から取り組むべき課題を3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。

(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を複数あげ、その課題に対する複数の解決策を、専門用語を交えて示せ。

(3)前問(2)で示した解決策に関連して、新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

課題

1.多面的な課題とその観点
(1)  いかに個性豊かな国土を形成するか
 国際競争力の強化を図るためには、各広域圏の自立的な発展を推進するとともに、地域特有の自然や文化等の資源等の強みを活かすことが重要である。そのため、広域圏同士の連結や共生を図るとともに、デジタル技術の活用やクリエイティブ人材が集積する交流圏の形成が求められる。よって、構造転換の観点から、個性豊かな国土の形成が課題である。


① いきないり重要だと言われても、なぜ重要と考えるのか理解できません。国際競争力の強化と自律的な発展や、強みを生かすこととの因果関係を説明しましょう。順序立てて説明するためには、現状→問題点→必要性→結論といった流れを作ると良いでしょう。

② これも同じですね。山ほど必要性を説明しても共感してもらえないとただの主観でしかありません。

③ なぜ構造転換なのか、なぜ国土形成なのか理解できません。個性がない現状、その結果としての問題点、これらの背景を受けて求められていることを背景として書きましょう。


(2)いかに国際物流ネットワークを整備するか
 国境を超える企業活動の進展には、国際基幹航路の維持・拡大が重要である。そのため、国際コンテナ戦略港湾やフィーダー航空路を充実させていくとともに、これらの円滑な接続・積み替え機能を確保し、国際競争力のある交通体系の構築していくことが求められる。よって、効率化の観点から、国際物流ネットワークの整備が課題である。


④ ①と同様で、なぜ国際基幹航路の維持・拡大が重要と考えたのですか。構成が良くないです。

⑤ これも同じですね。山ほど必要性を説明しても共感してもらえないとただの主観でしかありません。方法論としては適切なのかもしれませんが、問題点が明確でないので必要性も広がってしまい、総花的に見えます。

⑥ 必要性が様々ある中で、うまく結論が導けていないと思います。結局、この原因は文章構成にあると思います。


(3)いかに観光立国を実現するか
 観光は、成長戦略の柱、地域活性化の切り札である。我が国には、国内外の観光客を魅了するすばらしい自然や文化が揃っており、基幹産業としての推進が重要である。そのため、観光分野の規制や制度を活用し、インバウンドの受け入れ環境整備や外国人患者の受け入れ体制を充実させることが求められえる。よって、経済性の観点から、観光立国の実現が課題である。


⑦ 何を推進するのでしょうか。また、成長戦略、地域活性化、自然・文化の魅力、基幹産業と盛りだくさんで要点が掴みにくいです。さらに、問題文では「都市圏に位置する指定都市(又は中核市の指定があった都市)において」とあるのに、地域活性化(若干、自然も)にフィーチャーするのは違和感があります。

⑧ 「国内外の観光客を魅了」と説明していますが、インバウンドの話になっています。国際競争力なので、インバウンドに絞って説明した方が、主張が明確になります。また、問題点が明確になっていません。

⑨ 経済性とは経済振興ですかね。そうであるなら、その背景を書かないと理解できません。また、観光立国の説明が前段になく、どのような行動なのか良く分かりません。


2.最も重要な課題と解決策
 豊かな国土は、国際競争力のみならず国民生活の基礎を形成するため「いかに個性豊かな国土を形成するか」を最重要課題に選定し、以下に解決策を述べる。


⑩ 課題は、個性が豊かであって、国土が豊かなわけではないのではありませんか。

解決策

(1)経済圏の連結強化
①コンパクト+ネットワーク
 都市のコンパクト化と公共交通ネットワークの再構築を行うことで、地域経済の活性化を図る。具体的には、立地適正化計画を策定した上で都市機能誘導区域を設定し、都市機能の集積を図る。併せて、地域公共交通計画を策定し、集積された都市機能を結ぶように公共交通ネットワークを再構築する。このような、効率が良く、生産性の高い都市構造を構築することで、一人あたりのGDPを拡大させ、世界との都市間競争力を強化する。


⑪ 「都市圏に位置する指定都市(又は中核市の指定があった都市)において」という条件にマッチしていません。地域活性が都市圏に良い影響をもたらすロジックが必要です。

⑫ 前述の内容を踏まえると、効率が高まるのは理解できますが、生産性が高いかどうかは少々飛躍しているように感じます。

⑬ ここでいう都市間競争力とは世界の人々から選んでもらえる魅力・訴求力といったことだと思います。この解釈が正しい場合、一人あたりのGDPの拡大をしたところで、選んでもらえる都市になれるのでしょうか。手段と結果がミスマッチに見えます。


②日本中央回廊の形成
 産業が集積する三大都市圏を連結するため、日本中央回廊を形成する。具体的には、各都市圏をリニア中央新幹線で連結し、約1時間で往来できるようにする。併せて、高規格道路ネットワークの構築により、1時間圏の中に、多様な自然や文化を有する地域を内包する経済集積圏域を形成する。このような、各圏域のつながりを強化することで、圏域を超えた人流や企業の取引、物流の拡大・強化を促し、ヒト・モノ・カネ・情報を惹きつける都市を実現する。


⑭ →「このように」

※このパートは良くまとまっています。


(2)地域経営
 国際競争力の強化には、国内外からクリエイティブ人材を呼び込むことが重要である。そのため、官民連携まちなか再生推進事業により国際競争力強化拠点を形成する。形成にあたっては、エリアプラットフォームを構築し、官民で未来ビジョンを策定した上で社会実験を実施する。例えば、公民協働による道路空間の再編に係る社会実験を通じて、交通安全性の課題や事業メニューを検証し、具体化させていく。エリアプラットフォームを通じて推進することで、多様な人材や物資を惹きつける都市を構築する。


⑮ 地域をフィーチャーする問題点は、⑪のとおりです。しかし、内容からするに、連携体制の構築ではないでしょうか。

⑯ ⑮課題に記述済みなので不要です。

⑰ 拠点形成ですと、漠然としており何を行うのか分かりづらいです。もう少し絞っても良いのではないでしょうか。例えば、「交流拠点整備」などとしてはいかがでしょうか。これにより、後述の社会実験もイメージしやすくなると思います。

⑱ プラットフォームですと官民以外の参加もあると思いますので、主要メンバーの例示が欲しいですね。例えば、「官民に加え、住民、大学、都市再生推進法人などで構成するエリアプラットフォームを設置し」とすると良いと思います。

⑲ 統一した方が良いでしょう。→「官民連携」

⑳ 何を具体化するのですか。


(3)ICT技術の活用
 都市間の連携を推進するため、都市OSによるデータプラットフォームを構築し、スマートシティの推進を図る。例えば、マイナンバー認証とAPI接続を通じて連携し、母子健康情報やAIチャットサービス等を提供する。自由かつ効率的なデータ連携の実現により、都市の高度化を図り、競争力のある都市構造を形成する。


㉑ 内容が都市間の連携に見えません。データ連携による行政サービスの向上に見えます。

㉒ とても良いのですが、選択科目なので欲を言うと専門分野に寄せた内容が望まれます。

㉓ 例示を見ると都市というよりサービスのように感じます。㉒のとおり都市を焦点化すると良いでしょう。

リスク

3.新たなリスクと対応策
 都市再生の推進に伴う生活利便性の向上により、都市部へ人口が流入し、東京一極集中が深刻化するリスクがある。対応策として、都市再生と平行して二地域居住を推進する。テレワーク拠点やサテライトオフィスの整備を進め、平衡した国土形成を図る。 以上


㉔ 東京に限定していることに違和感があります。地方が衰退するといった論調ですかね。

論文 完成

1.多面的な課題とその観点
(1)  いかに個性豊かな都市に再構築するか
 昨今、急速に発展するアジア諸国の都市と比較し、我が国における都市の求心力は低下しつつある。世界から選ばれる国とするために、固有の自然と文化を活かした都市づくりが求められている。さらに、都市間をシームレスに連結し、成長産業を全国に分散立地させる必要がある。よって、構造転換の観点から、個性豊かな都市への再構築が課題である。

(2)いかに強靭な物流ネットワークを整備するか
 近年の自然災害は、激甚化・頻発化している。この災害により物流が寸断し、国民生活への影響や経済活動の停滞が生じている。我が国の産業を強化するためには、災害に対応したサプライチェーンの構築が不可欠である。よって、防災面の観点から、強靭な物流ネットワークの整備が課題である。

(3)いかに地方誘客を促す観光地をつくるか
 円安傾向が続く中、訪日外国人はコロナ禍以降増加の一途をたどっている。しかし、宿泊数の約7割が三大都市圏に集中しており、消費額も同様の偏在傾向を示している。更なる消費の拡大を図るためには、地方都市のポテンシャルを引き出し、インバウンド需要の平準化が必要である。よって、経済性の観点から、地方誘客を促す観光地づくりが課題である。

2.最も重要な課題と解決策
 個性豊かな国土は、国際競争力のみならず国民生活の基礎を形成する。よって、「  いかに個性豊かな都市に再構築するか」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。

(1)経済圏の連結強化
①コンパクト+ネットワーク
 都市のコンパクト化と公共交通ネットワークの再構築を行い、集積の好循環により新たな価値を生み出し成長を促す。具体的には、立地適正化計画を策定した上で都市機能誘導区域を設定し、都市機能の集積を図る。併せて、地域公共交通計画を策定し、集積された都市機能を結ぶように公共交通ネットワークを再構築する。この都市構造により、地域内の経済循環をより高め、地域産業の効率性・生産性・持続性の向上を図るなど、地域産業の稼ぐ力を向上させる。

②日本中央回廊の形成
 産業が集積する三大都市圏を連結するため、日本中央回廊を形成する。具体的には、各都市圏をリニア中央新幹線で連結し、約1時間で往来できるようにする。併せて、高規格道路ネットワークの構築により、1時間圏の中に、多様な自然や文化を有する地域を内包する経済集積圏域を形成する。このようなに、各圏域のつながりを強化することで、圏域を超えた人流や企業の取引、物流の拡大・強化を促し、ヒト・モノ・カネ・情報を惹きつける都市を実現する。

(2)連携体制の構築
 官民連携まちなか再生推進事業により、交流拠点整備を推進する。整備にあたっては、地域の関係者で構成するエリアプラットフォームを設置し、未来ビジョンを策定した上で取り組む。例えば、未来ビジョンに基づく国際競争力強化施設の整備に合わせ、官民協働により、車道の一部広場化や店舗軒先のオープンスペース化など、ゆとりのある歩行者空間や、歩道と一体になった居心地の良い空間の創出を図る。エリアプラットフォームを通じてこれらの取り組みを推進することで、都市に多様な人材や投資を呼び込む。

(3)都市経営の効率化
 効率的な都市経営を行うため、様々なサービスが連携できる都市OSを整備する。例えば、観光地を効率的に回遊する自動走行車両を導入し、通常の観光動線に加え、製造業のものづくり体験も加え、産業の壁を越えてMaaSによるものづくりツーリズムを実現する。このように、都市OSは横断的な取り組みを容易にし、最先端サービスの提供を可能にする。

3.新たなリスクと対応策
 都市再生の推進に伴い、生活利便性が向上する都市部へ人口が流入し、地方の衰退が深刻化するリスクがある。対応策として、都市再生と平行して二地域居住を推進する。テレワーク拠点やサテライトオフィスの整備を進め、平衡した国土形成を図る。 以上

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