PR

技術士 二次試験対策 令和6年度 建設部門 必須科目Ⅰ 「シームレスな拠点連結型国土」を解いてみた!

論文添削
PR
PR

私の解答を公開します②

【 技術士 二次試験対策 】

PR

令和6年度 解答LIVE②

暑い日が続きますね。油断するとすぐに熱中症になってしまいそうです。みなさんの暑い夏は、もう終わっているのでしょうが、そうは言ってもやはり気になるのは論文の出来ですよね。そこで、前回の「災害復旧におけるDX」に引き続き、令和6年度 建設部門 必須科目Ⅰ 「シームレスな拠点連結型国土」を解いてみました!

幅広い解答を許容する問題なので、実は書きやすいのでは?ということを以前の投稿でお伝えしたところですが、書いて見ると意外にや意外、難しいかったです(以前の投稿はコチラ)。国土形成計画に基づき記述すればいいんでしょと安易に望むとすぐに論点ズレを起こしてしまいます。

国土形成計画は、題意のネットワーク形成や強化以外にも、地域生活圏の形成など活力ある国土づくりなど記載が多岐に渡っています。強い目的意識をもって、これの記述を再構築しないといけません。試験当日は、これらの知識を思い出すことと再構築を合わせて行わなければならず、高い理解力と文章構成能力を必要とします。

問題の選択は、実は「こっちかなぁ」と言いましたが、かなりの難問です。

骨子

まずは、骨子を作成です。この問題に関しては、何度も骨子を書き直してしまいました。前述のとおり、論点ズレを起こしやすいので、俯瞰してみると「問題の答えになってない、削除」を繰り返す羽目になったのです。

ネットワークで思いつくのは、交通ネットワークなのですが、交通に特化させてしまうと視野が狭くなりそうです。また、人員や予算に限りがあるという今回出現したお決まり文句を踏まえ、デジタルネットワークを視点に展開した方が良いと考えました。

選択課題はデジタルに決定し、ネットワークに関する社会資本整備における課題で思いつくことは、都市及び地方計画の 技術士 としては、都市構造に触れないわけにはいきません。また、お約束の体制面で、これまたお約束の官民連携でいいやという安直な課題設定としています。

技術士 二次試験対策 シームレスな拠点連結型国土 骨子

解決策においては、デジタルの活用なのでまずは、デジタル基盤は不可欠です。また、題意はネットワーク形成なので、地域交通について触れます。さらに、ネットワークから少し外れ気味になりますが、二地域居住を題材にリアルとデジタルの融合といった国土形成計画の基本的な考えについても触れておこうと考えました。

続いては、復活している波及効果とリスクです。波及効果は、デジタル化の効果として顕著である業務効率化によるコスト縮減、リスクはデジタル化の高まりによる技術者不足を設定しています。解決策は、人材育成としました。デジタル技術を解決策として用いることは、今後も続くと思います。よって、技術者不足からの人材育成はお決まりパターンとして身に付けておくと便利です。

最後の要点・要件は、いつもどおりのお決まり文句で良いでしょう。それでは、論文をご覧ください。

論文

1.多面的な課題とその観点
(1)デジタル技術を活用した都市環境の構築
 我が国では、人口減少や少子高齢化が急速に進行している。このような人口動態に加え、東京一極集中と相まって、特に地方の生活・経済の存立そのものが脅かされている。他方、デジタル技術は、目覚ましいスピードで進展しており、場所や時間の制約に捉われないネットワークを形成する手段として期待が高まっている。よって、技術面の観点から、デジタル技術を活用した都市環境の構築が課題である。

(2)コンパクト+ネットワークの構築
 地方における人口流出の流れが続けば、2050年には全国の居住地域の約2割が無居住化すると推計されている。無居住地域の拡大は、再生困難な国土の荒廃をもたらすことにつながる。このため、地域の機能集約と拠点の連結を進め、持続可能な地域づくりを目指す必要がある。よって、都市構造の観点から、コンパクト+ネットワークの構築が課題である。

(3)地域経営主体の創出・拡大
 地域が抱える課題は、ライフスタイルの変化等により、多様化・複雑化している。こうした状況に対し、分野ごとの対応や地方公共団体の対応だけでは限界がある。このため、ネットワークの形成に向けては、主体、事業、地域の境界を越えた連携の仕組みをボトムアップで構築することが重要である。よって、体制面の観点から、地域経営主体の創出・拡大が課題である。

2.最も重要な課題
 デジタルの活用は、速やかな効果発現が期待できることから「デジタル技術を活用した都市環境の構築」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。

3.解決策
(1)デジタルインフラの整備
 全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を実現するため、デジタルインフラ整備を強力に推進する。
 具体的には、光ファイバ等の未整備地域の解消に向けて整備を促進するとともに、データセンターの分散立地に取り組む。また、通信インフラの超高速化・省電力化、陸海空の通信カバレッジ拡張、安全・高信頼な通信ネットワークを構築し、次世代の情報通信インフラであるBeyond5Gの早期社会実装に取り組む。

(2)地域公共交通のリ・デザイン
 日々の生活に必要不可欠な地域の移動手段を確保するため、地域の関係者の連携・協働を通じ、地域公共交通の再構築に関する取組を進める。
 具体的には、経済や生活の拠点となる都市間を結ぶ幹線交通ネットワークの強化など、地域の活性化を支援する交通体系の整備に取り組む。あわせて、中心市街地等のまちなかにおいて、沿道の企業等と協力して歩行空間の確保により、人が主役となる交通環境の提供を推進する。さらに、集落地域等において、高齢者等の移動制約者のモビリティ、医療機関へのアクセス確保等の生活機能維持のための交通ネットワークの充実、強化を図る。

(3)転職なき移住・二地域居住
 リニア中央新幹線の整備を進め、移動時間の短縮効果と、5G等のデジタルネットワークを活用し、地方の魅力と大都市の魅力を融合させる。
 具体的には、テレワーク等を活用した転職なき移住や二地域居住等の多様な暮らし方・働き方を実現する。例えば、空き家を活用したサテライトオフィスの整備を進めるとともに、企業等におけるワーケーションの取組を促進する。このように、デジタルとリアルの融合により、地域の新たな価値を生み出す。

4.新たに生じうるリスクと対応策
 デジタル基盤の構築により、業務の効率化が進み行政コストの縮減といった波及効果が生じる。他方で、デジタル技術者のニーズが高まり、人材が不足するリスクが生じる。この対応策としては、在職者の潜在力を引き出すため、産学官の連携によりデジタル技術の教育体制を構築することで、リスキリングを促進する。

5.必用な要件と留意点
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。   以上


ファイルの用意もありますので、良かったらダウンロードしてじっくり研究してください。

タイトルとURLをコピーしました