論文書けない人大集合!必勝テクニック大放出!
【 技術士 二次試験対策 】
悩めるあなたをお助けします
前回の投稿で予告した必須科目Ⅰのひな型を大公開します。どうやって書いたらいいの?、何が原因で合格できないのかわからない?、技術力ってどうやって示せばいいの?など、お悩みのみんさん集合してくださーい!
正直、自分流とか要りません。これから、説明するひな型に必要な言葉を当てはめてください。考えずに機械的に書いてください。力を入れるのは、文章構成ではなく内容に注力しましょう。
初めて技術士を目指す人、なかなか合格できない人、もう全員対象です。これを使えば、合格への最短距離を歩めます。誇張しているわけではありません。飛躍的にレベルアップします。ぜひお試しあれ!
課題
目安のスペース
課題は、5~6行以内で収めます。小見出しの1行分をを含めると6~7行くらいです。もちろん、多少の前後はOKですが、最初はもうルールだと思って、必ず既定の枠内に収める練習をしましょう。
課題の選択(最も重要な課題)は、根性出して3行程度で書いてください。これは、選定理由含めてなので、理由は端的に書く必要があります。
この練習をすると、本番でも文章表現を変えて、思い通りのスペースで書き上げるテクニックが自然と身に付きます。このテクニックは、本番当日の見直しによる修正にも役立ちます。
この課題ルールを遵守すると、課題の選択を含めて問題用紙1枚に収まります。これを目安にして、書くと課題全体のバランスもとりやすくなります。
課題の記載事項
次は、課題に書くべき事項と順番についてです。以下の項目を順に書きましょう。
- 課題の背景
- 観点
- 課題
ここでの、要点はここでも文章構成のバランスです。背景を4行程度、観点と課題で2行程度で書きましょう。
課題は問題を解決する行動ですから、なぜその行動をとる必要があるのか分かってもらう必要があります。背景は、必ず課題との因果関係が明確なものをチョイスしましょう。つまり、なぜその行動をとる必要があるのかといった理由を書くわけです(背景=理由)。
また、背景をダラダラ書くと主張がぼやけます。ダラダラとは、4行のスペースが1文になっていたら、もうダメです。最低でも2文、スペースによっては3文に分けるように心がけてください。
背景でがっつりスペースを取られてしまうので、観点と課題は修飾語や課題の説明は不要です。課題と観点のみを書きましょう。具体的には、次の構文にあてはめましょう。
よって、○○の観点から、××が課題である。
こうすることで、観点と課題が明確になり、分かりやすい表現に自然となります。考えてはダメです。脊髄反応です。
観点の書き方
観点の表現は、結構難しいです。私も悩みます。最も多くみられるのは、観点が解決策になってしまうケースです。
例えば、「生産性を向上する観点から」がダメな例示です。観点は、立場や見方なので、「向上する」が入ってしまうと行動になってしまいます。
正しくは「生産性の観点」となります。では、何に意識すれば良いのかということですが、○○の観点の○○は、修飾語や述語を入れずに名詞のみに抑えると良いでしょう。
また、私がお勧めしているのは、「○○面の観点」です。語尾に面をを入れることで、あら不思議、見方を表す表現に変わります。先ほどの例でいうと、表現は変わりますが「人材面の観点」となります。不慣れな人には、特にお勧めです。
最も重要な課題
前述のとおり、ここで費やせるスペースは3行しかありません。もちろん、3つのうち選定する課題を書きます。この課題選定で、2行程度のスペースを取られてしまいます。
最も重要な課題なので、なぜ重要と考えたのか理由を書くと評価が上がります。また、問題によっては、理由も書けと指示されるものもあります。
しかし、スペースは1行程度しかありません。ここも、余計な修飾語や考えの背景を丁寧に書いている場合ではありません。理由一点のみで記載してください。
さらに、注意が必要なのは、「最も」の部分です。3つと比べて一番大事なヤツなんです。比べた結果、つまり相対評価を理由にすべきなのです。
例えば、3つの中で実現性が高い、速やかに対応可能、効果が最も期待できる等が該当します。理由に関する”なぜ”は説明不要です。なんで実現性が高いと考えたのか理由まで書いていては、スペースが足りません。
実現性が高いと考えた理由は、「解決策を読めば分かる!」との気持ちでOKです。ここで頑張ってしまうと、解決策の記述と重複する可能性もあり、得策ではありません。
解決策
目安のスペース
解決策は、最も技術力が示せるパートです。ここに全力を注ぎましょう。
解決策は、複数示せとありますので、3つ以上の解決策を示しましょう(問題によっては3つと指定してくる場合もあります)。
以上の条件を踏まえ、解決策の記述スペースは、全部で1.5枚を使います。3つですから、1つの解決策当たり、0.5枚となります。しかし、力を入れて書きたい解決策もあると思いますので、ここは弾力的に配分を変更することは問題ありません。
解決策の記載事項
解決策でやってしまいがちなのは、なぜこの解決策が必要なのかといった根拠や理由が課題と重複してしまうミスです。これを防ぐためには、ロジックツリーをイメージすると良いでしょう。
解決策を採用する理由として、階層1の課題と同じことを言ってはいけません。課題を解決するための大きな考えである階層2を理由にしましょう。また、理由がうまく思い浮かばない場合は、書かなくてOKです。
解決策で重要なことは、やることです。○○を実施する、○○を推進する、○○を促すなどの表現になります。解決策を書けば、なぜそれが必要なのか理解できるケースがほとんどです。
また、解決策を詳細に説明したい場合は、具体の説明や、事例を挙げるといった内容にすべきです。まとめると、解決策での記載事項は以下のとおりになります。
- 解決策を提案する理由(必要に応じて)
- やること(施策・制度活用・システム・計画策定など)
- 補足説明(必要に応じて)
- 例示(必要に応じて)
見てわかる通り、2のみが必須条件です。あとは、書きやすさや技術アピールに応じて、説明を追加するスタイルです。
えーい、これも次の構文にあてはめてください。2つのパターンを示します。お好きな方をどうぞ!もちろん、課題ごとに使い分けるのでもOK。
パターン1(理由や例を添える場合)
○○のため、××を実施する。具体的には(又は例えば)、○○を行う。
パターン2(解決策を列挙する場合)
○○を実施する。また、××を進める。さらに□□に取り組む。加えて、●●にも取り組む。
解決策の書き方
解決策の内容は、まさに技術力の差が出る部分です。ここでいう技術力は、学術的でニッチな知識ではありません。技術力は、国の施策に対する理解です。論文では、いかに理路整然と国の施策を説明できるかが評価の対象です。
すなわち、技術力=国の施策というイメージです。国が進めている(力を入れている)施策をどれだけ説明できるかにかかっています。間違った認識で説明することは、もちろんNGです。さらにいうと、一つのテーマで国の施策を体系的に理解できているかといった観点も重要です。
例えば、コンパクトシティの推進←→歩いて暮らせるまちづくり←→公共交通の利用促進←→2拠点居住といったように、関連施策をどれだけ紐づけられるかの勝負です。
この解決策を記述するために、国の取り組みをしっかり理解することが求められるのです。みなさんは、キーワード取集に取り組んでいると思いますが、施策間の関連性も理解することをお勧めします。
キーワードがある程度集まったら、施策体系図等を作成し施策相互の関連性を整理すると良いでしょう。
この体系図を思い出し、選択した課題に対してどれだけ施策を書けるかが勝負の分かれ目です。弱いつながりでも引っ張り出して、関連性を説明したうえでたくさんの施策を解決策として記述しましょう。
リスク・要件
リスクと解決策
リスクの条件は、新たに生じるリスクです。もともと想定されるリスクは解答にはなりません。また、最初に示した課題とも被らない方が賢明でしょう。
そうなんです。結構難しいパートなんです。これを即興でやろうとするとペンが止まります。ある程度書き進めると、もう後戻りもできません。
この難所をクリアするためには、最初に論文の筋道を立てておく必要があります。この状況で、お勧めしているのが、書き始める前に骨子を作成することです。
リスクは、書いた課題や解決策にもよるので必勝法というものがありません。ヒントは、国で設置されている審議会や委員会で示されている「今後の課題」又は議論中の課題等の記述を注意深く読み込むことです。
これらの資料を多く目にすることで、関連するリスクがイメージできるようになります。これも、解決策同様、訓練が必要になります。キーワード収集や資料の読み込み際にぜひ意識して取り組んでください。
要件・留意点
ここまでくれば、ゴールしたも同然です。最後の要点・留意点は、重要という人もいますが、私はお決まり文句で良いと考えています。100点とは言わないまでも、定型文でも要素を満たしているので、合格点をゲットすることはできます。
ここで悩むのなら、解決策で悩んだ方が有益です。時間をかけずに一気に書き上げましょう。お決まり文句は次の通りです(小見出し含めて5行)。
業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。
私は、練習論文全部これにしました。なんにでも当てはまる万能文句です!
出題意図
これで文章構成はばっちりです。あとは、論文の内容次第となる訳です。上記にも書きましたが、技術力ばかりは身につけていただくしかありません。何をすべきかは、もうみなさん理解しましたよね。
しかし、技術力が身についても、最後に難関が控えています。それは、最後のタイトルにあるように、出題意図を正しく理解するです。リンゴはどんな形ですかと聞かれて、「赤です。」と答えてしまっては、赤というものがどんな素晴らしい技術でも、不合格は間違いないでしょう。
何を聞かれているのか、問題の意図を読み取る技術は、過去記事にて解説していますので、再度チェックしてください(骨子の作成プロセスもあります)。
さあ、やり方は分かりましたよね!あとは実行あるのみです。論文投稿お待ちしています。