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技術士 二次試験対策 令和6年度 建設部門 選択科目Ⅱ 「地区計画」&「設計との不整合」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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夏休み

みんさんは、筆記試験も終わりましたので、夏休みを満喫していると思います。今年の夏は、酷暑に加え、地震、台風と災害続きで落ち着きのない日々となっています。また、台風をはじめとする風水害はこれからが本番とも言えますので、被害を最小化するための備えを怠らず過ごしたいものです。

そんな中、出不精な私は、論文添削を粛々と進める地味な夏休みを過ごしています。そんな引きこもりの私は、さらに在宅最強趣味の読書を満喫しており、さらに家からでるのが億劫になっています。最近の読書生活において、昭和生まれのおじさんたちをも熱くする興奮の小説に触れる機会がありましたので紹介します。

その小説の名は、「イクサガミ」です。全3部作(天・地・人)となっており、現在(R6.8.17時点)では「天」・「地」の2巻が発売されています。私は、この2冊を2日で一気に読んでしまいました。久しぶりに一ページの先が気になる作品となっており、あっというまに読了してしまいます。

イクサガミ

内容を簡単に言うと鬼滅の刃とバトルロワイヤルを足して二で割った感じです。バトルロワイヤルをオマージュしつつ、舞台設定は明治初期という具合で、活字の少年ジャンプを読んでいる感覚です。展開が早く、手に汗握る戦闘シーンが絶え間なく描かれています。

ストーリーはキングダムにでてくる羌瘣(キョウカイ)の話によく似ています。ヒット作を見事にミックスさせた必見のエンターテイメントです。また、要所に歴史上の人物も登場し、これまた読者の興奮をあおります。何も考えず、ただただストーリーに引き込まれること間違いありません。未読の人は、この休みを利用して是非読んでみてください。早く、続きがよみたーい。

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論文

さて、本日お届けする論文は、令和6年度の建設部門における選択科目を2つお届けします。一つ目は都市及び地方計画の選択科目Ⅱー1「地区計画」、もう一つは鋼構造及びコンクリートの選択科目Ⅱー2「設計との不整合」になります。選択科目は、知識を問う問題です。必要なことが漏れなく書いてあるかが勝負の分かれ目になります。早速、論文を見ていきましょう。

「地区計画」

1 地区整備計画に定めることのできる内容と効果
(1)地区施設としての道路
 地区内の防災、安全、衛生等に関する機能が、確保される効果がある。


① 道路が計画に位置付けられることで、これらの機能(特に衛生)が確保されるのはなぜだか分かりません。効果は、理由とともに記述しないと説得力がありません。また、タイトルに地区施設としての道路とありますが、地区施設であることの作用は何ですか(避難路や雨水貯留浸透施設には記述がないですし記載の意図が不明です)。※以下同じ。


(2)地区施設しての公園、緑地、広場
地区内の生活環境の維持・向上を図る効果がある。


② 要スペース。


(3)避難施設又は避難路
 災害発生時の円滑な避難を可能とし、人的被害の防止又は軽減を図る効果がある。

(4)雨水貯留浸透施設
 家屋、事業所資産等の経済的被害や都市機能の低下による被害等の防止又は軽減を図る効果がある。

(5)建築物等の用途の制限
 建物の用途を細かく制限し、建物用途の混在を解消したり、地区内にふさわしくない建築物(風俗店舗等)の立地を防ぐ効果がある。


③ 「・・・たり」は連続して用います。ただし、口語調なので「や」でつなぐと良いでしょう。


(6)建築物の容積率の最高限度又は最低限度
 容積率を制限又は緩和し、周囲に調和した土地の有効利用を進めることができる効果がある


④ 一般型の地区計画なので、原則として緩和はないのではありませんか。

⑤ 制限の場合、有効利用に効果があると言えるのか疑義があります。


(7)建築物の敷地面積又は建築面積の最低限度
 狭小な敷地による居住環境の悪化を防止したり、共同化等による土地の高度利用を促進できる効果がある。


⑤ ③と同じ。


(8)建築物等の高さの最高限度又は最低限度
 街並みの揃った景観の形成や土地の高度利用を促進できる効果がある。         以上


⑥ なぜ高さ制限をすると高度利用が促進されるのですか。効果として疑義があります。

「設計との不整合」

1.調査、検討すべき事項とその内容
対象とする既設構造物:鉄道を跨ぐ鋼H桁橋
改修の目的:床版に錆汁を伴うひびわれが見つかったことから、「中性化」、「塩害」、「ASR」及び「それらの複合劣化」を想定して調査、検討を行う。 不整合の内容:橋面防水層の未設置が確認された。 


① 鋼床版もあるので、コンクリート床版だと明記しましょう。

② 目的を書きましょう。また、小見出しには、改修の目的とあるにもかかわらず、調査を行うこと(または、調査結果を得ること)となっており、不整合です。また、題意にも即していません。


(1)書類調査・ヒアリング調査
 構造物の竣工年、適用設計基準、設計図書、施工記録、過去の点検調書、補修・補強記録等の確認を行う。同時に関係者へのヒアリング調査を実施する。

(2)コンクリート品質試験
 コンクリートコアを採取し、「中性化、塩分濃度、ASR、一軸圧縮、静弾性係数試験」を行う。静弾性試験ASRの場合標準値より低くなる傾向がるので確認を行い、ひびわれ等の損傷原因を推定する。


③ ゆれています。→「静弾性係数試験」

④ ASRは、アルカリシリカ反応なので有無まで記載する必要があると思います。

⑤ ASRと静弾性係数試験は両方とも実施するのであれば、静弾性係数試験の結果からASRの有無を予測する必要はなく、それぞれの試験結果から要因を推定すれば良いのではありませんか。

⑥ この調査内容は、改修方法を検討するための調査であり、橋面防水層の未設置による安全性若しくは耐久性を判断するための調査なのでしょうか。単純に、設計時点の既往調査結果を確認すれば良いのではありませんか。設計と混同しているように見えます。


2.業務を進める手順と留意点、工夫点
(1)調査
 上記1で挙げた調査を実施する。コア採取の際は、構造鉄筋を損傷させないよう、電磁波レーダーで鉄筋位置を把握してから作業するよう留意する。跨線部のため、架線の位置等に留意する。舗装コアを採取し、防水層の有無を確認し、設計と異なり防水層がないことがわかった


⑧ これもこれまでと同様、不具合が判明してからの行動を書くのであり、不具合が判明した経緯を書く必要はありません。題意に即していないと思います。


(2)劣化要因の推定、健全性の判定
 コンクリート品質試験、はつり調査等の結果から劣化要因を推定し、健全性の判定を行う。鉄筋位置における中性化深さや、塩分濃度に留意する。また、複合劣化の場合、個々の劣化が単独で作用する場合よりも深刻化するため、高度な判断を要することから、専門家(大学教授等)と協同し、評価する工夫を行う。


⑨ 改修の目的が判然としませんが、床版の改修が目的であった場合、この調査は設計時点で行われているのではありませんか。繰り返しになりますが、防水層がないことによる影響を検討すべきです。この不具合は、単純に防水層を新たに施工すれば良いという判断ですんでしまうように感じます。この防水層を設ける時に、シート防水なのか、塗膜防水なのか、それぞれの工法比較表を作成し決定という流れではないでしょうか。よって、検討事項も少なく、不具合の設定にも問題があるように感じます。


(3)補修設計・施工計画の立案
 劣化要因や現地状況に最も適した工法を比較検討により選定し、施工計画を立案する。施工環境や施工時期に留意し、工法、材料を選定する。


⑩ ⑨と同様。


3.効率的・効果的な関係者との調整方策
(1)発注者・JR関係者調査結果から塩害による鉄筋腐食に伴うひびわれと想定された。発注者は標準的な補修工法を希望したが、JR側は残供用期間中の耐久性確保を要求した。塩害対策としては脱塩工法があるが、工事費増が懸念された。そこで、予算内の耐久性の回復と、残供用期間中の耐久性が確保できる「亜硝酸リチウム併用型」の補修工法を提案した。これにより、両関係者の要求する機能とコスト面を擦り合わせ、効率的・効果的な調整を行った。

(2)周辺住民:調査時に騒音や振動等が予想され、調査内容や日時を示したビラを配布した。 以上


⑪ 問題とそれに対する解決策という形の記述になっていますが、題意はあくまで調整方策です。ケースごとの対応ではなく、発注者とJRという立場に対してどのような調整が効果的なのかを書くべきです。

⑫ やったこととして書くのではなく、やるべきこととして書きましょう。

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