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技術士 二次試験対策 電気電子部門 令和5年度選択科目Ⅲ 豪華2本立て まとまてチェックバック

論文添削
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【 技術士 二次試験対策 】

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投稿論文①「スマートコミュニティ」チェックバック

今回の投稿は、豪華2本立てです。令和5年度電気電子部門の選択科目Ⅲ「スマートコミュニティ」チェックバックとなります。推敲がしっかりされており指摘事項はあまりありませんので、完成論文と考えてよいでしょう。

課題

1.スマートコミュニティにおける電力最適化の課題
1.1再エネのベストミクス
 現状、再生可能エネルギー(再エネ)による分散電源は天候や時間により発電量が左右されるため、不安定である。
 そのため、電源供給の冗長性の観点から、各コミュニティの地形や天候に見合った複数の再エネ(太陽光発電、風力発電、バイオマス発電等)のベストミクスが課題である。

1.2EMSによるゼロネット化
 スマートコミュニティにおける電力最適化にあたり、電力供給面だけでなく、需要の面からも検討する必要がある。また、CO2排出量の約60%は生活起因のため、商業ビルや家庭において省エネを推進していくことが大切である。
 そのため、電力需要の観点からエネルギーマネジメントシステム(EMS)を活用したZEB、ZEHなどのゼロネット化が課題である。


① 性質が違う単語になっています。建物で合わせるか、属性で合わせるかどちらかにしましょう。→「オフィスや家庭」または「商業ビルや住居」


1.3余剰電力の有効活用

 電力系統においては、同時同量制御が大原則である。また、再エネは天候や時間により発電量が左右され、余剰電力となるタイミングが生じる大量の余剰電力が電力系統へ逆潮流すると、大停電が生じてしまうリスクがある。一方で、余剰電力を他の需要エリアで利用することで効率的エネルギー運用が可能となる。
 そのため、仕組み面の観点から、余剰電力の有効活用方法を検討していくことが課題である。


② 「。」句点忘れかな?

③ 冗長的です。→「生じるリスク」

④ 小見出しにある通り、有効活用が課題であって、検討することが課題ではないと思います。→「余剰電力の有効活用が課題」

解決策

2.最も重要と考える課題と理由
 「余剰電力の有効活用」が、最も重要な課題と考える。なぜなら、本課題を解決することにより、防災力強化といった波及効果があるからである。

2.1大容量蓄電池の活用
 余剰電力を大容量蓄電池(NaS電池、レドックスフロー電池)に蓄電する。非常時には、この蓄電池から電源供給することで停電を回避することができる。また、蓄電池活用によりピークカットを実現し、電力デマンド値の低減化を図ることも可能である。
 特に、レドックスフロー電池は、電解質に硫酸バナジウムを用いており安定性を有し、またタンク容量を変更することで電源容量を変化させることが可能である。そのため、設計自由度が高いことから積極的に導入を検討する


⑤ 導入を検討するのは、施設管理者だと思います。解決策は、行政目線で書くと良いでしょう。→「導入を促す。」


2.2水の電気分解への活用
 余剰電力で水を電気分解し、発生した水素を貯蔵する。貯蔵した水素は、燃料電池として燃料電池自動車(FCV)や家庭用燃料電池エネファーム等に用いる(図1)。また、水素の製造量は電力需要量や供給量のデータをもとに、柔軟に水電解装置を稼働するEMSを用いることで調整する。

技術士 二次試験対策 水の電気分解
図1 水の電気分解への活用

2.3セクターカップリングへの活用
 余剰電力を電力部門に限定せず、他部門と連携し有効活用するセクターカップリングを提案する。
 実用例として、小田原市にて電力部門と交通部門のセクターカップリングにより、余剰電力をカーシェアリングに活用している。

新たなリスク

3.新たに生じうるリスクとそれへの対策
3.1 新たに生じうるリスク
 余剰電力の蓄電制御・EMS・セクターカップリングの導入においては、通信ネットワークを必要とするため、サイバー攻撃によりサーバーダウンし電力供給を維持できないリスクがある。

3.2上記への対策
 基幹システムにおけるDMZ領域の保護や、内部サーバーと外部サーバーとの間にデータダイオードを配置し外部からの侵入を完全にシャットアウトする。以上

投稿論文②「高齢化社会への対応」チェックバック

2本目の投稿論文は、 令和5年度電気電子部門の選択科目Ⅲの「高齢化社会への対応」です。今回の投稿は、チェックバックになります(前回の添削はコチラ)。早速論文を見てみましょう。

課題

1.超高齢化社会へ対応するための課題
1.1高齢者の健康状態のモニタリング
 超高齢化社会に伴い高齢者の一人暮らしが増加している。以前は近所づきあいや寄り合いなど、地域コミュニティがあったが、現代ではこのようなつながりが薄れ、家族であっても関係性が希薄になってきている
 高齢者の一人暮らしは、突発的なケガや病気による孤独死を引き起こす可能性がある
 そのため、安全面の観点から高齢者を遠隔地から見守り、健康状態をモニタリングすることが課題である。


① コミュニティのつながりが薄れたことが要因に見えてしまうので一回文を切った方が良いでしょう。ちなみに、地域とのつながりはソーシャルキャピタルと言いますので、用いた方が分かりやすいかもしれません(お好みで!)。→「以前は近所づきあいや寄り合いなどが盛んに行われソーシャルキャピタルは高かったが、現代では低下傾向にある。さらに、家族であっても関係性が希薄になってきている。」

② 結論を導き出すための背景は、この部分だけで良く、前段の関係性が希薄になっている云々は必要ないように見えてしまいます。関係性が希薄になったことと健康状態をモニタリングする必要性との関係を説明する必要があります。例えば、家族との関係性が希薄になっているから一人暮らしが増えている、一人暮らしの老人の安否確認が地域でされなくなったなどといった因果関係を説明しましょう。


1.2医療の充実
 超高齢化社会において、医療従事者不足が想定される。都会と地方の医療従事者数の差がさらに拡大すると、高齢者の社会生活を維持することが困難となる
 そのため、生活の質の観点から通信ネットワークを活用し、地域に隔たりのない医療・介護サービスの提供が課題である。


③ これは地方に限った話ですよね。→「地方では高齢者の・・・」

④ 介護の話は、背景で触れられていません。削除または背景で介護について説明しましょう。


1.3電力通信インフラの安定化
 我が国では、高齢者を始めとする災害時要援護者が自然災害により被災する事例が多発しており、自然災害からの安全確保が求められる。また、災害時の安全確保のためには、電力設備・通信施設などのインフラの安定稼働により電源と通信手段を常に確保することが必要である。
 そのため、安全の観点からインフラを強靱化し電力通信インフラの安定化が課題である。


⑤ 前段で自然災害によりと述べているので、「自然災害からの」は不要。

⑥ この部分の因果関係が良く分かりません。電源と通信手段を確保することでなぜ安全が確保できるのかという説明が必要です。例えば、救護者の連絡手段確保、避難情報を提供などが考えられます。

⑦ 意味合いは違うと思いますが、1.1と同じ観点になっています。ここは、単純に防災面の観点でよいのではないでしょうか。

解決策

2.最も重要と考える課題と理由
 「医療の充実」が、最も重要な課題と考える。なぜなら、当課題が安全の優先度が最も高いからであるからである。


⑧ 安全の優先度が高いとはどういうことでしょうか。もう少し分かりやすい表現が望まれます。例えば、「高齢者の生命を守るうえで最も影響力が大きいと考えたからである。」などいかがでしょうか。また、スペースがもったいないので、一文で書いてしまいましょう。
→「高齢者の生命を守るうえで最も影響力が大きいことから、「医療の充実」を重要な課題に選定し以下に解決策を述べる。」


2.1遠隔医療の充実
 医療時、測定した生体情報(体温、 血圧、脈拍、尿糖値等)や患者の映像・音声を遠隔地の医師へ通信ネットワークを通じ提供する。また、生体情報をデータとして取り込み、今後の治療予測や患者情報を収集分析可能なデジタルツイン技術を応用する。その結果、どのような治療が最も有効かシミュレーションでき、一人ひとりに最適な治療を遠隔地から実施することができる
 その結果高齢化に伴い顕在化する患者の通院負担を軽減することや、質の高い医療を遠隔地でも受けることが可能となる。


⑨ 提供するのは誰ですか。都会の医者?それともデータプラットフォームでも作るのですか?誰がどのように提供するのか説明しましょう。

⑩ 具体性に欠けており、デジタルツイン技術をどのように応用するのか説明しないとイメージできません。

⑪ 提案の方法は、治療方針の検討が遠隔地でできるようになるのであって、治療を遠隔地で行うといった説明はありません。説明と結果がマッチしていません。

⑫ 「その結果」という接続詞が連続して使われているので、どっちが結論?となってしまいます。最初は、「これにより」などに変更してしまいましょう。

⑬ 分かりづらい表現です。→「地方在住者の」


2.2介護の質の向上
 超高齢化社会に伴い、介護人材の不足や職員の身体的負担が問題となっている。そこで、IoTセンサーを医療現場へ応用することで介護の質の向上を図る。例えば、バイタルセンサーを使用することで、患者の脈拍・呼吸数を常時測定し、平常時と比べ不安定なバイタル状態をリアルタイムに把握することが可能である。これにより、訪室回数の減少などから、介護者一人ひとりの身体的・精神的負担を軽減し介護業務の効率化に貢献できる。
 その結果、患者の生活・身体データをケアプランへ活用し介護の質を向上することができる。


⑭ 医療と介護は別物です。課題は、医療の充実です。この解決策を記載するのであれば、課題に介護も含めましょう。

⑮ →「介護現場」

⑯ →「要介護者」

⑰ 把握できるのは不安定な状態のみではありません。良い状態も悪い状態もすぐに分かるということだと思います。つまり、「・・・測定し、リアルタイムで要介護者の状態を把握できる。」が正確だと思います。

⑱ 精神的負担軽減については、記載されていません。

⑲ 小見出しでは、「介護の質の向上」とあります。本質的な目的は質の向上であり、目的に直結するこのケアプランへ応用という部分をもっと説明すべきではなりませんか。介護者の負担の軽減による質の向上は間接的な効果です、よって、主従が逆になっています。データをケアプランに反映することについて具体的に説明し、そのおまけとして介護者の負担も減るという論調であるべきです。


2.3地方都市への5G網普及
 医療の充実のためには、地方都市への5G網普及により地域に隔たりなく、大容量・高速・多数同時接続が可能な通信環境の整備が必要である特に、遠隔診療においては8K高精細度映像データを活用した遠隔手術が実施されるため、決して途切れることのない通信環境が必須である。
 そのため、強靭な5G網により安定した通信環境を提供することが重要である。
また、5Gが繋がりにくい地域はローカル5Gや、衛星アンテナを設置するだけで容易に通信環境を実現可能な衛星インターネットアクセスサービスにより常時通信接続可能とする。


⑳ ここは、解決策を書くところです。可能性の示唆で終わらないようにしましょう。→「医療の充実のためには、大容量・高速・多数同時接続が可能な通信環境が必要である。このため、通信環境が脆弱である地方都市に5G網を普及するための整備を進める。」

㉑ 改行の場所がおかしいです。「また」で改行ですね。これも大切なことは何か分かりますが、何をやるのかが分かりません。解決策は「やること」を書くところですよ。すなわち、強靭な5G網を構築するために必要な措置を説明すべきです。

㉒ 衛生インターネットの説明が長くて読みづらいです。この説明はなくでも大丈夫だと思います。

※やることをその課題ごとに整理すると良いと思います。
1)高速・大容量→5G網
2)通信の強靭化→???
3)地域偏在の解消→ローカル5G、衛生インターネット

新たなリスク

3.新たに生じうるリスクとそれへの対策
3.1 新たに生じうるリスク
 解決策実行に伴う通信ネットワーク化により、サイバー攻撃によりサーバーダウンし通信を活用した医療を維持できないリスクがある。

3.2上記への対策
 基幹システムにおけるDMZ領域の保護や、内部サーバーと外部サーバーとの間にデータダイオードを配置し外部からの侵入を完全にシャットアウトする。以上

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