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技術士 二次試験対策 練習の質 & 建設部門 道路 選択科目Ⅱー1 3本立て

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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練習の質

前回投稿で紹介した質問では、論点ズレが生じた場合のリカバリーについて紹介しましたが、何より重要なのは論点ズレを起こさないことです。技術士試験の目的は、解答用紙を埋めることではありません。また、何となく聞かれていることに対し、自分よがりに主張を書くことでもないのです。

当たり前なのですが、聞かれていることに漏れなく的確に解答することを徹底的に意識しましょう。本番で流し読みする人はいないと思いますが、練習時点から問題は穴が開くくらいよく見ましょう。練習から題意を読み取る訓練をしないと、本番でも確証バイアスが発動します(確証バイアスの解説はコチラ)。

インプット・アウトプットともにその時に出せる実力を最大限に発揮させることでしか、能力の最大値を高めることはできないのです。フィジカルな練習の量(論文の枚数、勉強にかけた時間など)は、「これだけやったんだから大丈夫だろう」という安心感を与えますが、この安心は決して合格の可能性を高めることと一致しません。

練習で本番さながらのモチベーションを持つことは難しいがもしれませんが、漫然と問題を読んで解答用紙を埋める練習をいくら重ねても実力は付きません。これらを意識しないで書いた論文10枚は、問題に細心の注意を払い推敲を重ねた1枚の論文にはかないません。

練習において重要なのは、質>量といことを理解しましょう。もちろん、質の高い論文1枚では合格することはできませんので、質の高い論文を時間をかけて複数用意することが合格には不可欠です。目標は、質の高い論文を10セット(必須科目Ⅰ~選択科目Ⅲの合計10枚を1セット)しましょう。

試験まであと7か月ですから、1か月に1セット用意するペースではもう間に合いません。前回も申し上げましたが、お正月とゴールデンウイークといった時間を有効に使い、目標10セットを目指しましょう。

論文の質を上げるためには、第三者の目が必要になります。自分一人では、自分よがりの論文から脱却できない可能性があります。よって、職場の技術士などに添削をお願いしましょう。いない人は、私をご活用ください。それも恥ずかしいという人は、職場の同僚、上司、家族、友達、誰でも良いので意見を求めましょう(ズバズバ言ってくれる辛口の人が望ましいです)。

また、第三者に見てもらう前には、必ず自分自身で推敲(読み返して修正)してください。自分で推敲することは、題意を理解する能力を高めることや、自分の悪癖を理解することにもつながります。本番は自分しかいません。自分自身で校正する能力も求められます。

自分の書いた論文は、必ず間違えているという意識をもって校正しましょう。最初は、些細なことでもよいので、初校では最低3つは見つけられるように努力しましょう。これを繰り返すことにより、自分の問題の読み方、論文を書く上での悪い癖など注意すべき点が見えてきます。

修正されたも、初校ではがむしゃらに間違いを3つ以上見つけるわけですから、自ずと実力がついていくという仕組みになります。このため、練習の初期段階では、1セット仕上げるのにものすごく時間がかかります。今の時期は、気にせずたっぷりと時間をかけましょう。

この繰り返しによって、練習後半にはスラスラと10セットが用意できるようになります。このころには、論文を書くのがもはや楽しく感じられるようになり、早く受験したいといった気持になります。この境地に至れば、合格は疑いようがありません。

まずは、じっくりと腰を据えて最高の1枚を仕上げてみましょう!自信作の投稿をお待ちしています!!

論文

本日の投稿いただいた論文は、建設部門 道路 選択科目Ⅱー1 になります。様々な年代の論文に挑戦しています。何から取り組むのかについては、何のルールもありませんので、興味のあるものから取り組むと良いでしょう。しかし、必須科目Ⅰ~選択科目Ⅲはバランスよく用意しましょう(選択科目Ⅱばっかりでは準備不足になります)。それでは、早速論文を見ていきましょう。

曲線部における道路拡幅(R6 Ⅱー1-1)

問題:道路の曲線部においては当該道路の区分、曲率半径に応じ、1車線につき、それぞれの拡幅量として定められた値を拡幅することになっているが、その設定の考えかたについて述べよ。またその設置に当たっての留意点について述べよ


1 曲線半径の設定の考えかた
交通の安全性・円滑性を確保する観点から、道路の曲線部において、安定した走行ができるように曲線部の最小半径を定めている。最小曲線半径は、自動車に加わる遠心力等の横方向に働く力が、タイヤと路面の摩擦によって与えられる力を超えないよう、乗員に働く遠心力と乗心地のバランスを考慮して定める。
具体的には、曲線部外側への横すべりや転倒を防止し、走行速度と片勾配、および摩擦係数等の要素により(設計速度)の2乗/127(片勾配+摩擦係数)で算定する。この時の片勾配は、走行性、自転車等の分離、地域性等を考慮して決定する。また、摩擦係数は路面の凍結や湿潤時の走行安全性を考慮し0.1~0。15とする。


① 問題で聞いているのは、曲線半径の設定の考え方ではありません。曲線部における拡幅量の設定の考え方です。問題を正しく理解しましょう。※留意事項も同様です。


2 適用に当たっての留意点
車線逸脱に起因する死傷事故は、曲線半径が小さいほど多くなるため、最小曲線半径は極力避け、経済・安全性、地形と調和を考え適切な値を使用する。
山地部で、道路種級に応じた最小曲線半径により莫大な土工費が発生する場合、設計速度を低減、曲線半径を小さくし、費用便益比有利の場合は設計速度の低減を行う。この場合、運転者が自然に速度低下できる一定区間を確保する。
第3種道路で自転車道等を設けない場合、自転車の走行安全性を考慮し最大片勾配を6%とする。 以上

路肩の持つ機能(R5 Ⅱー1-1)

問題:道路には中央帯または停車帯を設ける場合を除き車道に接続して路肩を設けることとしているが路肩の持つ機能について説明せよ。また普通道路に路肩を設けるに当たっての留意点について述べよ


1 路肩の持つ機能
・車道、歩道、自転車道または自転車歩行者道に接続して道路の主要構造部を保護する。
・故障車の退避場所となり、交通混乱防止になる。
・側方余裕幅として交通の安全性と快適性に寄与する。
・切土部では曲線部の視距が増大するため、交通の安全性が高まる。
・自転車の通行部分となり、歩道等を有しない道路では歩行者の通行部分となる。
・維持作業や地下埋設物に対するスペースとなる。

2.路肩を設ける際の留意点
(1)舗装
路肩は、自動車の荷重に耐えうるように、また歩行者・自転車が場合により路肩を容易に通行できるように舗装する。
(2)盛土部の構造
盛土部では路面水の集水を路肩で行うため、路肩端に縁石を設置する。
(3)第3種第4種道路の構造
第3種および第4種の道路において、車道部に接して歩道等を設置する場合に車道と歩道等の間に路面排水のための街渠を設置する。
その街渠は車両重量に耐えうる構造とし路肩内に設置する。
以上


① 記載内容は特に問題ありませんが、留意事項が構造に偏重しているように見えます。路肩の分類の考え方や、高規格道やトンネルの場合など状況に応じた留意点もあると良いと思います。

舗装種別の選定(R5 Ⅱー1-3)

問題:新設道路の設計において、車道における舗装種別を適切に選定するに当たり必要な情報を説明せよ。また、その情報をもとにした舗装種別選定の流れを述べよ。


1 舗装種別を選定するにあたり必要な情報
(1)舗装種別選定区間に必要な情報
・大型車交通量等の交通条件に関する情報
・切土盛土状況、軟弱地盤の有無などの地盤情報
・トンネル、橋梁等の道路構造物などに関する情報
・走行速度、配慮事項等の騒音等に関わる情報
(2)実現可能な舗装種別の選定作業に必要な情報
・施工機材が対応可能かどうか等の施工に関する情報
占用物等の埋設などの今後の維持管理に関する情報
・切土盛土状況、軟弱地盤の有無などの地盤情報
大型車交通量、冬期交通環境(チェーン装着状況等)などの交通条件に関する情報


① 占用物の埋設と今後の維持管理にどのような関係があるのか説明(掘り返しの有無の把握)する必要があると思います。
② (1)で交通条件は把握しているのではありませんか。


(3)舗装種別のLCC等評価に際して必要な情報
・設計CBR、舗装延長等の舗装条件に関する情報
施工延長、施工幅員、工事規制区間長、規制車線数、工事規制時間等施工(工事条件)に関する情報④
・舗装計画交通量等の交通条件に関する情報
維持管理の方針などの維持管理に関する情報


③ 舗装延長とは、施工延長を意味しているのでしょうか。そうであるなら、事項の内容と重複しています。
④ これがLCCとどのような関係にあるのか分かりません。
⑤ 交通条件は各項目にでてきますが、情報を把握する目的などの説明がないと重複しているように見えます。
⑥ 抽象的です。


2 舗装種別の選定の流れ
(1)舗装種別選定に必要な情報を収集
(2)舗装種別選定実施区間を設定
(3)実現可能な舗装種別を2~4種程度抽出
(4)LCCの観点から評価を行い、舗装種別を選定
(5)選定結果・経過を記録
以上


⑦ 各項目どのような内容なのか説明した方が良いと思います。
⑧ 問題には「情報をもとにした」とありますので、このステップは不要と考えます。
⑨ 選定までのプロセスを問われているので、このステップは不要と考えます。

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