生成AI「Copilot(コパイロット)」その2
【 技術士 二次試験対策 】
AIは 技術士 試験の論文を書けるのか?
前回のAI検証では、予想問題や勉強方法などを聞いて見ました(前回の投稿はコチラ)。なかなか、良い回答を示してくれたので、今回もう少し検証してみようと思います。予想問題を生成するのは、ネット上に情報が乏しい関係か的確な回答を得ることができませんでした。
しかし、予想問題は、本サイトでいくつか用意してるので、これを使って問題の解答そのものを聞いたらどうかと考えました。問題をそのまま、コピペです。ただし、あまりにも短い回答だと困るので、文字数指定をしてみます。さあ、どんな答えが返ってくるのか。早速、やってみましょう。
人々の暮らしは豊かで便利になる一方で、地球環境は限界を迎えつつある。このような状況の中、世界的に自然再興(ネイチャーポジティブ)やカーボンニュートラルの実現に向けた動きが、世界的に活発化している。2022年12月には、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において、新たな生物多様性枠組である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、我が国においても、「自然と共生する社会」を目指すこととしている。また、2050年カーボンニュートラルの実現を宣言し、この宣言と整合的で野心的な目標として、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指すこと、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていくことを示している。 世界規模でグリーントランスフォーメーション(GX)実現に向けた動きが活発化している中、GXと産業競争力強化・経済成長を同時に実現するため、以下の問いに答えよ。1800字以内で書け。
(1)ネイチャーポジティブとカーボンニュートラルの実現に向けてまちづくりGXを推進するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要点・留意点を述べよ。
以下に、各問いに対する回答を示します。
(1)ネイチャーポジティブとカーボンニュートラルの実現に向けてまちづくりGXを推進するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
- エネルギー効率の改善: 建築物や交通システムなど、都市のインフラは大量のエネルギーを消費します。これらのエネルギー効率を改善することで、都市全体のカーボン排出量を大幅に削減することが可能です。
- 再生可能エネルギーの導入: 太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入は、都市のエネルギー供給を持続可能なものにするための重要な手段です。しかし、これらのエネルギー源の導入と利用には、技術的な課題やコストの問題があります。
- 都市緑地の確保と管理: 都市緑地は、都市の生態系を保護し、都市の住民に健康やリラクゼーションの機会を提供します。しかし、都市開発の進行に伴い、都市緑地の確保と管理はますます困難になっています。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
最も重要と考える課題は「エネルギー効率の改善」です。この課題に対する解決策としては、以下のようなものが考えられます。
- エネルギー効率の高い建築材料の開発と導入: エネルギー効率の高い建築材料を開発し、それを新しい建築物や既存の建築物の改修に使用することで、建築物のエネルギー消費を削減することができます。
- スマートグリッドの導入: スマートグリッドを導入することで、電力供給と需要をリアルタイムで最適化し、エネルギー効率を向上させることができます。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
解決策を実行する際には、以下のようなリスクが考えられます。
- コスト: エネルギー効率の高い建築材料の開発やスマートグリッドの導入には、大きな初期投資が必要となります。これに対する対策としては、政府の補助金や税制優遇などを活用することが考えられます。
- 技術的な課題: 新しい技術の導入には、技術的な課題や不確実性が伴います。これに対する対策としては、技術の試験や検証を行うことで、技術的なリスクを管理することが考えられます。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要点・留意点を述べよ。
技術者としての倫理と社会の持続性の観点から、以下の要点・留意点が必要となります。
- 公正な判断: 技術者として、自分の専門知識と経験を基に、公正かつ客観的な判断を行うことが求められます。
- 持続可能な開発: 技術者として、自然環境の保護と社会の持続可能な開発を考慮に入れた設計や施策を行うことが求められます。
- 情報の開示: 技術者として、プロジェクトの進行状況や結果、リスクなどを関係者に対して適切に開示することが求められます。
以上のように、技術者としての倫理と社会の持続性の観点から、公正な判断、持続可能な開発、情報の開示という要点・留意点を考慮することが重要です。
それなりの形になっています。1800字以内で書けとしていますが、1300字とボリュームが少ないですね。確かに以内と言ったのは私ですが…
ボリュームのほかにも、課題に観点がなかったり、解決策の数が少なかったりとかゆいところに手が届きません。一方で、新たなリスクは一般化された説明ですが、ちょっと専門用語を添えてあげれば、そのまま生かせそうな感じです。また、要点留意点も再構成すれば、そのままでも行けちゃいそうな仕上がりです。
足りない部分を再質問
問題点の観点の欠如は、ディープラーニングではないのでインターネット上に情報がない以上、解決は難しそうです。しかし、解決策が少ないのは、もう一回きちんとした形で聞き直せば良さそうです。早速聞いてみましょう。
エネルギー効率の改善を図るための解決策を3つ教えてください。なお、900字程度で答えてください。
エネルギー効率を改善するための解決策は多数ありますが、以下に3つの主要な解決策をご紹介します。
- 再生可能エネルギーの導入: 再生可能エネルギー(再エネ)は、自然界に常に存在する、水や風を動力にしてうまれるエネルギーを指します1。再エネは、温室効果ガスの排出が少ない、または排出せず環境負荷が小さいことがメリットとされています1。再エネの導入により、化石燃料の消費を抑え、エネルギー効率を改善することが可能です1。
- エネルギー効率の高い機器・設備の導入: 省エネルギー(省エネ)は、エネルギーを効率的に使うことを指します2。省エネを進めるためには、既存のエネルギー使用機器の使い方を見直すことや、機器・設備の買い替えが有効です2。エネルギー効率の高い機器・設備を導入することで、エネルギーの消費量を抑えることができます2。
- エネルギーミックスの最適化: エネルギーミックスは、従来からおこなわれている原子力発電や火力発電などの方法に加え、再エネを含めた複数の発電方法を効率よく組み合わせ、エネルギー供給する方法です1。タイムリーに自然の状況を読み、適切に発電方法の割合を変更できる仕組みの研究が進められ、状況に応じた最適なエネルギー供給によって発電コストが下げられるよう取り組みがおこなわれています1。
これらの解決策は、エネルギー効率の改善だけでなく、地球温暖化防止にも寄与します。エネルギー効率の改善は、私たち一人一人の生活の中での意識改革から始まります。エネルギーを無駄に使わない生活を心がけ、持続可能な社会の実現に貢献しましょう12。
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今度の解答は、3つの解答を求めているので、ちゃんと項目はそろっているのですが、文字数がやっぱり少ないです。実際に項目立てされている3つの解決策は、約500字となっています。また、最後のエネルギーミックスも 技術士 試験(建設部門)の解答としてはイマイチです。
AIは頭が良いのですが、使う方がダメ見たいです…もう少し工夫して聞いてみましょう。
回答数を増やしてみる
エネルギー効率の改善を図るための解決策を5つ教えてください。なお、それぞれ300字程度で答えてください。
エネルギー効率を改善するための解決策は多数ありますが、以下に5つの具体的な方法をご紹介します。
- エネルギー効率の高い機器の導入1: 家庭や企業で使用する機器や設備をエネルギー効率の高いものに更新することで、同じ作業を行っても消費エネルギーを抑えることができます。例えば、家庭では省エネ型の家電製品を選ぶ、企業では高効率の設備を導入するなどが考えられます1。
- 再生可能エネルギーの利用2: 太陽光や風力、水力などの再生可能エネルギーを利用することで、化石燃料の消費を抑えることができます。これにより、エネルギー供給の安定化と地球温暖化防止に寄与します2。
- エネルギーマネジメントシステムの導入1: エネルギーの使用状況を把握し、無駄なエネルギー消費を削減するためのシステムを導入することも有効です。これにより、エネルギーの使用状況を可視化し、効率的なエネルギー利用を促進することができます1。
- エネルギー供給の多様化3: 一つのエネルギー源に依存するのではなく、複数のエネルギー源を組み合わせて利用することで、エネルギー供給の安定化を図ることができます3。
- エネルギーの使用量を見直す2: 必要以上のエネルギーを使用しないように、生活習慣や業務プロセスを見直すことも重要です。例えば、家庭では節電行動を取る、企業では業務の効率化を図るなどが考えられます2。
これらの解決策は、エネルギー効率の改善だけでなく、地球温暖化防止やエネルギー供給の安定化にも寄与します。それぞれの状況に応じて適切な方法を選択し、実行することが重要です。
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文字数が足りないので、300ずつと指定したのですが各項目100字前後です。文字数に問題があるものの、不満だったエネルギーミックスがなくなり、エネマネや供給の多様化といった解決策が提案されています。最後の使用料の見直しは、省エネなので1と合体するなど再構築すると良いでしょう。
もっとたくさん聞けば、回答は増えると思います。さすがに、そのままという訳にはいきませんが、専門用語の使用を含め再構築することで、論文になるのではないでしょうか。論文の構成は、ひな型(以前の投稿はコチラ)や解体新書シリーズ(第1弾、第2弾、第3弾)を参考にすれば、結構なレベルで論文を作成することができます。
悩んだらAIに聞いて見るというのは、勉強を進める上で有効な手段になりそうです。きっと足がかかりを手にすることができます。練習論文は、自分の知っている知識だけで好きな勝手に書き続けても全く意味はありません。論文を書く時間以上に情報収集に時間を費やすことが肝心です。そういう意味では、情報収集作業を効率化してくれるのが、生成AIと考えれば良いと思います。