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技術士 二次試験対策 【口頭試験】FAQ ページアップロード第3弾

口頭試験
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業務内容・経歴関連 想定問答の留意点

【 技術士 二次試験対策 】

いよいよ筆記試験の合格発表が迫ってまいりました。そんなソワソワしている中、口頭試験対策なんぞできるかぁ!と言われそうですが、合格してからすぐに準備できるようにあらかじめ、口頭試験FAQをアップロードしておきますね。私のケースを申しますと、口頭試験対策の情報収集は結構苦戦した記憶がありますので、本サイトのFAQをぜひ参考にしてみてください。

前々回の口頭試験FAQ第1弾では「技術士法関連」、前回の口頭試験FAQ第2弾では「技術士資格の取得関連」を見ていきました。今回は、「業務内容・経歴関連」です。

ただし、業務内容・経歴関連は、みんさんが携わってきた(いる)経験を回答しなければなりません。よって、すべてに対応するFAQを情報提供するのは不可能であり、みなさん自身でオリジナルのFAQを作成せざるを得ません。私の経歴や業務内容を詳細に書いても、みなさんにとって有益な情報になるとも思えないので、ひな形としての回答を書いてみます。

また、業務内容・経歴の質問は、実務経歴証明書に基づき問われるケースがありますので、提出した書類・データを用意しFAQを作成しましょう。ただし、実務経歴証明書の記載事項を暗記していく必要はありません。むしろ書いてあることをそのまま問われることは少ないでしょう。以前の「口頭試験のポイント」で示しましたように、以下の合否判定に問われる視点が書いてあります。

技術士 二次試験 口頭試験 合否決定基準

業務内容・経歴関連としては、「技術者としての実務能力」が該当しますので、次の4つの視点で実務経歴を問われることになります。
① コミュニケーション
② リーダーシップ
③ 評価
④ マネジメント
したがって、質問は「あなたが○○を行ったうえでリーダーシップを発揮した場面はどこですか?」といった内容になります。FAQ作成の際は、ぜひ評価の視点をお忘れないように!!!
以前説明した評価のポイントを改めて書いておきますね。

Point

  1. 適格性は前述のとおりですが、実務能力とはなんぞやということが明記されています。まずは、コミュニケーション、リーダーシップが示されています。コミュニケーションとは、分かりやすく説明できるか冷静か(高圧的に質問されるケースもあります)、論点がずれていないかといった視点と解されます。試験官に対しては、顧客に接するイメージで対応すると良いと思います。
    一方、リーダーシップは、責任ある立場で業務を進めていたか、どのような手段で周囲とコミュニケーションを図っていたかを確認するため、上手くいった点改善点などを聞かれます。また、業務経験報告書にリーダー的な役割を担っていたことが、書かれているとスムーズです(書いていない人は、面接でリーダーシップをアピールしましょう)。
  2. 評価、マネジメントは、業務の出来を客観的にどのように捉えているか、部下や同僚と円滑に業務を進めるに当たっての工夫点などを問われます。これも、1と同様に上手くいった点改善点などを聞かれます。これらの実務評価項目に関しては、ご自身の業務内容・経験に即した事例をたくさん用意しておくと良いでしょう。

質問 今までの経歴を簡単に説明してください(2~3分)。

回答 ○○大学○○学部○○学科を卒業後、平成○○年に現在勤務しております○○に入社いたしました。最初に配属された部署は、○○課になります。○○課では、●●に携わりました。また、●●にあたっては、客観的なデータを用いるなどステークホルダーと円滑に合意形成できるよう工夫を行いました。平成○○年度からは、▲▲業務に従事いたしました。▲▲業務では、プロジェクトリーダーとして、○○の問題解決に向け、事業スキームを計画しました。特に、リーダーとしてチームの士気を維持することや、タスク管理や工程管理を常に意識しながら取り組みました。
・・・・・以上が、私の経歴となります。
※与えられた時間に応じより詳細に、または端的に説明します。

質問 この業務で、あなたがリーダーシップを発揮した部分はどこですか。

回答 事業全体の年次計画の立案や進行管理などを行い、俯瞰的な視点により事業マネジメントを行ってきた部分がリーダーシップを発揮した場面であったと考えています。

質問 この業務で、住民とコミュニケーションを図った部分はどこですか。

回答 ○○の検討段階、○○の決定段階、○○の策定段階の各段階において地元住民と意見交換を行いました。この意見交換を計画に反映し、住民とともに計画を策定いたしました。

質問 この業務の問題となった部分はどこですか。

回答 自治体の財政状況が悪化する中、公的負担の最小化が課題でした。また、○○エリアでは、施設間連携が希薄であり、まちとしてのインパクトに欠けること、交通混雑が激しいことなどが都市問題として顕在化しておりました。

質問 課題の解決策を教えてください。

回答 公的負担を最小化につきましては、住民が望んだ広場空間を営利事業も可能とする民設民営広場とすることで課題解決を図りました。また、インフラ整備は市で実施することとしたため、そのイニシャルコストは土地売却益により確保し、ランニングコストは土地の賃料で賄うスキームも立案いたしました。
 また、施設間連携を強化するため、地元商工業者や住民等で構成するエリアマネジメント組織の設置支援など検討し、まち全体の価値向上を図ることとしました。

質問 エリアマネジメントはどのようなことを行うことを想定していますか。

回答 新たに生み出される広場におけるイベント実施、整備されるインフォメーションセンターを活用した情報発信、まちの美化活動などを想定しています。
事例)柏の葉アーバンデザインセンター
公民学連携の課題解決拠点
・ぺデにユニットハウス(レンタルハウス)、民間所有広場を開放運営、市民活動サポート等を実施
事例)日本橋室町エリアマネジメント
地下歩道をイベント空間として活用するため、一般社団法人を設立し都市再生推進法人として活動
・地下道を活用したイベント、交流会、地域情報の発信などを行っている

質問 回遊性の創出とは具体的にどのような取り組みですか。

回答 移動手段を多様化するためのシェアサイクル導入、快適な歩行空間を創出するために地区計画において歩道状空地の設定、およびグリーンインフラを活用したヒートアイランド現象の抑制などを実施する予定です。また、回遊行動を促すために、インフォメーションセンターで臨海部施設を紹介することや、街歩きイベントの実施などをエリアマネジメント団体に担っていただくことを想定しています。
事例)品川区 天王洲アイル
・行政が整備した護岸と連続する民地上に地権者が一体的な仕様のウッドデッキを設置
事例)松山市 花園町通り
・片側3車線あった道路を片側1車線に減らし、歩行者空間を拡大するとともに、沿道施設と一体となった利活用等を行うことにより、街路空間をウィーカブルな空間へと再構築

質問 事業者を評価する際に行った工夫点・留意点を教えてください。

回答 評価者は、多様な視点で適正な評価がなされるよう、金融、不動産、法律、都市計画といった多様な外部有識者を招集いたしました。また、今回は、売却と賃貸が混在したスキームであったことから、価格要素の評価にあたっては将来の収入を現在価値化し単位を揃えることに留意しました。
【関連ワード】
<PIRR> Project Internal Rate of Returnの略で、ひとつの事業に投資した設備投資額に対する内部収益率のこと。事業の採算性を評価するための指標として使われる。事業に投資した設備投資額と、当期損益+支払利息等が等しくなるように内部収益率を計算する。
メザニン> 借り入れ(デッド)と出資(エクイティ)との中間という意味で劣後債をいう。

質問 地区計画について説明してください。

回答 本事業は、駅前というポテンシャルを最大限活かすため、土地を高度利用することを検討いたしました。その結果として、容積率のアップや商業系用途の緩和が可能となる再開発等促進区を選定し、壁面後退やオープンスペースを確保する地区施設の設定といった規制と緩和をセットにすることで良好なまちを誘導いたしました。
事例)千葉市 豊砂地区(新駅)、神奈川県 海老名市(用途変更)

質問 グリーンインフラについて説明してください。

回答 本事業計画では、広大な広場を整備することから、この広大な緑地空間を活用し、イベント開催による賑わい創出や、災害時における一時避難所の設定を行いました。また、良質な歩行空間を創出し回遊性を高めるために、壁面緑化や道路の植栽ますとセットに保水性舗装を採用し、ヒートアイランド現象の抑制を図りました。
事例)横浜市 グランモール公園(保水によるヒートアイランド防止)
二子玉川ライズと二子玉川公園(水害対策と生態系ネットワーク)

質問 サウンディング型市場調査について説明してください。また、工夫点・留意点も説明してください。

回答 土地活用にあたり、事業者の参入意向や、活用のアイデアなどを事業者と市の対話により調査を行いました。実施にあたっては、事業の内容や市のやりたいことが抽象的にならないよう、極力具体的に示すことに留意しました。その結果、事業者からの回答も具体的なものとなり、事業計画に反映しやすくなるといったメリットが生まれました。

質問 サウンディング型市場調査によって、どのような点を改善しましたか。

回答 広場は、商業施設と連携を図ることにより、民設民営でも整備可能であることが判明しました。これにより、広場を公共事業の位置づけから、民設民営スキームへと変更いたしました。

質問 参考にした事例はあるか。また、どのような点を参考にしたか。

回答 広場の企画立案においては、大阪市の天王寺公園エントランスエリア(てんしば)、南池袋公園(豊島区)などを参考にしました。また、エリアマネジメント活動や必要となる整備内容については、柏の葉アーバンデザインセンター、日本橋室町エリアマネジメントを参考にしました。

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