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技術士 二次試験対策 電気電子部門 令和5年度 必須科目Ⅰ 開発するうえで重要な『手法』チェックバック③

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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1年は早い

ちょうど昨年の今ごろ、本サイトを立ち上げる準備をはじめました。まずは、活動の周知を行うべくTwitterから始めようと思い立ち、アカウントを作成したのが一年前です。「#技術士」で検索し、情報を収集したのは、つい先日だったと感じます(Xはコチラ)。

そこから、どのサーバーが良いのかGoogle先生に尋ねる日々を過ごし、ConoHaがお得と結論付け契約、その後もWordpressの使い方をYouTubeで猛勉強!結局開設までに1か月以上もかかってしまいました。



サイトは開設したものの、誰も見ない…Twitterもフォロワーはゼロの日々、どうすりゃいいんだこれは!?まあ、あまり深く悩まず、コンテンツを充実させることに注力しようと奮起しました。自分の勉強方法をみんなに分かりやすくお伝えして、恥ずかしがり屋も、なかなか踏ん切りがつかない人も、みんなで受かっちゃえをコンセプトに設計しました。

自分がそうだったように、受験生は多くの情報を欲するものと考え、有益な情報を日々模索し続けました。Googleの検索上位になるためには、SEO対策なるものを行わなければならないことを知り、様々な工夫をしましたが、未だ検索上位になりません…難しいですね。

そんな悪戦苦闘が続けていると、Twitterからのアクセスを中心にサイトを閲覧(PV)してくれる人が徐々に増えてきました。そんな中、Twitterを通じて論文を投稿したいとの連絡をいただきました。とても嬉しかったのを憶えています。さらに、添削に対する感謝を伝えられた時は、なんとも言えない満足感を得ることができました。

「情けは人のためならず」、人の役に立つことは自分の喜びでもあるということは、理解しているつもりでしたが経験すると腹に落ちます。そんなウキウキ気分で添削を続けていると、X(Twitter)のフォロワーも徐々に増え、今では400人にもなりました。インフルエンサーと比べると全然なのですが、やはり興味を持ってくれる人が多いとやる気も出るというものです。

肝心のサイトPVも最近では、もう少しで1万PVに届きそうです(現在9500PV)。これも、見てくれるみなさんがいるからこそ、充実した毎日を過ごすことができているのだと思うと感謝しかありません。

しかし、これは私の実力ではなく、 SUKIYAKI塾 さんのおかげだと思っています。新しい年を迎えた1月中頃、PVが何の前触れもなく爆上がりしていました。「なんだこりゃ」、こんなしょぼいサイトが荒らされているのか!?と思いアクセス先を検索すると、技術士試験受験生の神サイト「SUKIYAKI塾」からのアクセスが急増していました。SUKIYAKI塾は、私も受験時に大変お世話になったサイトです。

あとで聞いた話ですが、同サイトの掲示板で本サイトを紹介してくれた人がいたらしく、こんな状況になりました。SUKIYAKI塾さんの影響力は半端ないです。わたしも、みなさんに役立つ情報提供をこれからも続けていきたいと思います。

自分の話ばかりになってしまいました。論文を紹介するのが遅くなりそうなので、ここら辺にしましょう。

論文

今回の投稿論文は、令和5年度電気電子部門の「開発するうえで重要な『手法』」をテーマにした論文です。チェックバックの3回目になります。段々推敲されてきて、良い感じになっています。あともう一息というところです。さあ、どんな推敲がなされているのか、早速論文を見てみましょう。

問題文

 大規模かつ複合的なシステムで広く用いられている仮想化、レイヤ化、モジュール化、ソフトウェア化、などは、効率的に開発するうえで重要な『手法』である。一方でこのような『手法』は、入出力情報をもとにハードウェア技術の理解なしに組み合わせているため、統合されたシステムの全体の振る舞いが把握しにくくなっている。例えば、技術者が入力と出力しか把握しないことで、それまで実施確認していた事項がおろそかになり、エンジニアリング業務を遂行するうえでの障害になっていると考えられる。上記の状況から、電気電子分野における影響を踏まえ、今後どのように克服してい発展させていけばよいか、解決策と将来像について道筋を示すことが求められる。以下の設問に技術面で解答せよ。(人事、政策などは含まない。)
(1)電気電子分野の技術者としての立場で上記『手法』を活用する際に生じる3つの課題を多面的な観点から抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。(※)
(※)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対する解決策を3つ、電気電子部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(2)で示した解決策の実施において、技術者としての倫理、社会の持続可能性を踏まえて必要な要件を題意に即して述べよ。

課題

1.手法を活用する際に生じる課題
1.1手法とハードウェアの整合性向上
 現状、市場に流通している製品は、手法とハードウェアの組み合わせが不適切なものがある。組み合わせが不適切な製品は、想定外の挙動を起こすことに繋がる。例えば、ロボット暴走や回転機脱輪など機器が想定外の挙動を示し、人間に危害を加える可能性がある。
 そのため、安全の観点から手法とハードウェア技術の整合性向上が課題である。

1.2明確な機能定義に基づくシステム設計
 システム完成直前に手直しが発生すると、初期段階での手直しに比べ、時間、コスト、労力といったリソースが大幅に消費される。大規模かつ複合的なシステムは分業作業となるため、関係者が多く最終段階で障害を起こす可能性が高い。よって、システム設計の初期段階において、必要な機能・目的・納期を関係者間で共有することが重要である。
 そのため、マネジメントの観点から明確な機能定義に基づくシステム設計が課題である。

1.3 デジタル技術のポテンシャルを最大化
 昨今、IoT、AI、RPA等のデジタル技術が発展している。また、デジタル技術は現実空間の中のデジタルに変換された情報しか扱うことができず、実際に現実空間で挙動するのはハードウェアとなる。
 そのため、デジタル技術のポテンシャルを最大化するために、センサーやアクチュエータ等のハードウェア技術も並行し理解することが課題である


① 観点がありません。さらに、この課題設定は、表現は異なりますが1.1にあるハードウェアの整合性向上と同じではありませんか。ここでいうデジタル技術=手法であり、ハードウェアとの整合性を向上させるという行動は、ハードウェアの理解なしにはできません。つまり、ハードウェアの理解という課題は、整合性の向上という課題の途中プロセスに過ぎません。安全性とポテンシャルの最大化というアプローチを変えているだけですね。そもそも、小見出しがポテンシャルの最大化が課題としていますが、本文中はハードウェアの理解が課題になっています。不整合ですね。

もう一度流れを整理しましょう。例えば、デジタル技術、ハードウェア技術は独自に発展してきた→だから、組み合せた時それぞれのポテンシャルが最大限発揮されていない→ポテンシャルの最大化は横断的取り組みが必要→体制面の観点からシステム開発の分野横断的な取り組みが課題 といった流れで整理すれば整合性の向上と重複することは避けられます。

解決策

2.最も重要と考える課題と理由

 「手法とハードウェア技術の整合性向上」が、最も重要な課題と考える。なぜなら、本課題の解決は、システム設計において優先すべき安全性の確保に寄与するからである


② 理由自体に問題はありませんが、ちょっとスペースを使いすぎですね。もっと端的に表現しましょう。→「安全性の確保を優先すべきと考え、「手法とハードウェア技術の整合性向上」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。」


2.1アジャイル開発による設計サイクルの加速
 手法とハードウェア技術の整合性確認を小単位で行うことが必要であるそこで、PDCAサイクルを機能ごとに実施し、システム設計の迅速化と整合性を確保するアジャイル開発を導入する例えば、ソフトウェアの計画段階では厳密な仕様を決めずに、大まかな仕様と要求だけを決めシステム設計を進める。
 その結果、開発途中の仕様や設計の変更に柔軟に対応可能となり設計サイクルを加速化できる


③ ここは解決策を書くところなので、必要性ではなくやることを書きましょう。→「・・・行う。」

④ ③で変更してしまったので、接続詞を変えます。「そこで」→「確認にあたっては」
また、PDCAを小単位ごとに回すのがアジャイル開発なので、前後の関係が重複しているように見えます。また、やることと効果が混在しているので分けてしまいましょう。→「PDCAサイクルを機能ごとに実施するアジャイル開発を導入する。これにより、システム設計の迅速化と整合性の確保を図る。」

⑤ 「例えば」とありますが、アジャイル開発の例示になっていません。記述の内容は、アジャイル開発導入にあたっての留意点になっています。→「アジャイル開発においては、・・・」

⑥ 柔軟になり加速化できるとありますが、原因と結果の関係ではなく、2つの効果を説明しているのではないでしょか。よって、並列表現に変えましょう。また、設計サイクルの加速化が分かりづらいですね。→「柔軟に対応が可能となるとともに、設計期間を短縮することができる。」


2.2VR・デジタルツイン技術による成果物の精度確認
 システム構築の途中段階で成果物の完成度を確認できれば、手戻り修正頻度を減らすことができる。そのため、設計の節目においてVR・デジタルツイン技術により成果物の妥当性ならびに問題点評価を行う。
 例えば、手法とハードウエアを連携させVRシミュレーションを行うことで、機器の性能、挙動を予測し動作の最適化を図ることができる。


⑦ 途中で確認できた場合でも頻度が減るかどうかははっきりしません。ここは、大幅な手戻りがなくなるといった作用ではないでしょうか。→「大幅な手戻りを減らすことができる。」

⑧ ここは、「及び」ですね。A&Bの「&」は「及び」、AとB&CとD(ABは何らかの関係をもったグループ(CDも同様))の「&」は「並びに」になります。


2.3インターフェースの可視化
 手法とハードウェア技術のインターフェース技術が、特定の人物によりブラックボックス化していると、システム変更作業が難しくなる。その結果、システム変更やトラブルの際には、原因究明のために多額なコストと多くの時間を費やしてしまう
 よって、属人化を防ぐため、インターフェースを可視化する。具体的には、インターフェース監視機能や外部コードのモデルを視覚的に表示する機能を付加する。


⑨ インターフェースの可視化が、なぜ整合性の向上につながるのか良く分かりません。例えば、ブラックボックス化しているところを可視化することで、多くの人がチェックできるから不整合を回避できるといったようなロジックを説明する必要があります。

⑩ 論点がズレています。行動の目的は、コストや時間の浪費防止ではなく、整合性の向上です。対応策は、⑨のとおり。

新たなリスク

3.新たに生じうるリスクとそれへの対策
3.1 新たに生じうるリスク
 短期間で開発し何度も確認・修正を繰り返す場合、全体スケジュール、及びコストの管理に悪影響が生じるリスクに加え、全体の方向性を見失うリスクがある。
3.2それへの対策
 チームでアジャイル小単位ごとにKPI 設定したプロジェクトロードマップを作成し、明確な管理を行う


⑪ 主語がなく、誰の行動なのか分かりません。言いたいことは、プロジェクト全体をマネジメントするだと思います。そのためには、チームリーダーや統括責任者を配置し、管理を行うという全体像も説明した方が良いですね。


4.業務遂行における必要な要件
4.1技術者としての倫理
 国際安全規格に則ったシステム開発を行うことで、公共の安全を確保する
4.2社会の持続可能性
 手法とハードウェア技術の整合性を向上により安全な設備を構築することで、SDGs「つくる責任 つかう責任」の実現に貢献する。          以上


⑫ 問われていることに的確に解答する表現が望まれます。ここで、問われているのは解決策を業務にした場合の要点と留意点です。→「要点は、国際安全規格に則ったシステム開発を行うことである。また、業務に当たっては常に公共の安全確保に留意する。」

⑬ ⑫と同様。

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