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技術士 二次試験対策【添削LIVE】建設部門(都市及び地方計画)選択科目Ⅱ-2 

公園 のんびり 論文添削
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-Park-PFI-

【 技術士 二次試験対策】

先日もPark-PFIをお届けいたしましたが、本日は選択科目Ⅱ-2パターンで「Park-PFI」をお届けします。Park-PFIの注目度が高いことは再三お伝えしてきましたが、最近の出題傾向を見るとテーマを推測しただけでは十分ではありません。令和4年度の出題においては、「整備手法を1つ以上挙げ・・・」、「重要な事項を2つ挙げ・・・」などといったように、ただ手順を説明するだけでなく条件を満たした解答を求められます。

Park-PFIにおいては、例えば「PFI事業との違いを挙げ・・・」といった条件が想定されます。国土交通省の資料では、その違いが以下のようにまとめられています。

<PFI>
①根拠法:PFI法
②目的:民間資金等を活用した公共施設整備による低廉・良好なサービス提供
③施設整備:公共負担(サービス購入が多い)
④公共コスト削減:VMF(民間による効率的な整備によるコスト削減)
⑤事業主体:SPCを設立

<Park-PFI>
①根拠法:都市公園法
②目的:民間資金等を活用した公園利用者の利便の向上、公園管理者の財政負担の軽減
③施設整備:独立採算(公募対象公園施設)&公共還元+公共負担(特定公園施設)
④公共コスト削減:特定公園施設の整備による公共還元
⑤事業主体:民間事業者(SPCの設立は任意)

技術士 Park-PFIの特徴

このように、従来のPFI事業に比べると導入のハードルが低いですよね。また、カフェなどの収益施設(公募対象施設)は民間事業者の独立採算なので、行政のリスクは小さくなります。さらに、収益の一部を公園(特定公園施設)の維持管理に充てられるのですから、行政のメリットは大きいですね。

もう一方の側面としては、「Park-PFIの特徴を挙げ・・・」というパターンも想定されます。そもそも、収益施設はPark-PFI制度を活用しなくても、設置管理許可制度を使えば設置できます。では、なぜPark-PFIなのかということをしっかりと理解する必要があります。Park-PFIには、大きな3つの特徴があります。

①設置管理許可期間の特例:10年→20年
②建蔽率の特例:2%→12%(10%の上乗せ)
③占用物件の特例:電柱、電線、水道管、下水道管、軌道、公共駐車場 等→自転車駐車場 、地域における催しに関する情報を提供するための看板・広告塔 追加

Park-PFI制度を理解するためには、この二つの項目はしっかりと押さえておくことが大事になります。

それでは、論文を見てみましょう。


【Park-PFI】
①Park-PF制度の導入にあたり、導入目的の達成に向けて民間事業者等活力を引き出す上で重要な事項を2つ以上挙げ、それぞれの事項ごとに検討すべき内容について説明せよ
②業務を進める手順を列挙して、それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べよ
③業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ

(1)民間事業者等の活力を引き出す上で重要な事項
①民間活力を活用した公園整備や管理の方針整理
 民間活力を引き出すには計画的に推進することが重要である。そのため、都市公園の立地特性に応じて、都市公園の整備や管理方針を定めて優先すべき事項を整理し、民間活力を導入する公園を検討する。加えて、一貫した方針を維持するため、人材配置や組織体制等について検討する。

① 活力を引き出す上での重要事項ですので、計画的に推進するでは一般論過ぎますね。
② 問題からするに「Park-PFI制度を導入」ではないでしょうか。また、対象となる公園の条件等を例示した方が良いと思います。
③ 書くべき目的が変わっていませんか。一貫した方針を維持するためではなく、ここで書くべきは、民間活力を引き出すための重要な事項です。また、一貫した方針を維持とは何がしたいのか良く分かりません。もう少し状況を説明すべきです。

②マーケットサウンディング
 民間事業者の意見や新たな提案等を把握し、事業の進展を図ることを目的市場調査や情報収集を行う事業の内容や官民の適切な役割分担、公園管理者の支援の在り方について行政と事業者が対話を行い、実現性の高い公募条件を検討する。

④ 事業の進展としてしまっては、どんな調査にでも当てはまってしまいます。サウンディングにふさわしい的確な目的を記しましょう。この部分は不要で、「民間事業者の意見や提案(アイデア)を把握することを目的に」で良いと思います。
⑤ ここは、タイトルの通り「サウンディングを行う」で良いのではないですか。
⑥ 抽象的です。スキーム、収益の還元、維持管理手法などPark-PFIにおける特徴的対話内容を書くべきです。
⑦ 行政が民間事業者を支援することを言っていますかね。そうであるならば、役割分担に含めるべきであり、重複していると思います。

(2)業務手順と留意すべき点、工夫を要する点
①公募設置等指針の選定
留意点:公募対象公園施設の名称は「○○機能を有する施設」等、ある程度幅を持たせた示し方た「オープンスタイルのカフェ」等の具体的な明示を行い、民間提案の裁量性や公園利用者の具体的ニーズを明確にするよう留意する。
工夫点:指針の策定にあたっては、内容に対する蓋然性を確認するため、案が作成された段階でサウンディング調査を実施し、事業予定者からの意見を伺う等の工夫を行う。

⑧ 手順とあるので、業務内容も書きましょう。
⑨ 指針の間違いですかね。
⑩ 相反しているので、矛盾しているように見えます。
⑪ 「裁量性」→「裁量」
⑫ なぜ留意するのか理由の説明もあると良いと思います。
⑬ 「内容に対する蓋然性」→「内容の蓋然性」。
⑭ 「サウンディング調査を実施し」と言っているので重複しています。また、用語のゆれが気になります。意図がなければ、統一しましょう。
例)「マーケットサウンディング・サウンディング調査」、「民間事業者・事業者・事業予定者」

②設置予定者の選定
留意点:都市公園の機能を損なうことのないよう、都市公園の質の向上や利用者における利便性向上への寄与及び安定的な事業の実現性等に着目し、設置等予定者を選定するよう留意する。
工夫点:民間事業者の提案に対するインセンティブ付与地域貢献の観点を公募事項に盛り込む等、公募方法の工夫を行う。

⑮ 「利用者における」は削除。利便性の向上は、質の向上に含まれませんかね。
⑯ 「着目し」とありますが、例示が網羅的です。留意点なので、特筆すべき内容に限定してはどうでしょうか。
⑰ 事業者のインセンティブは、公園で収益事業をすることです。何を付与するのか分かりません。
⑱ ⑰も含めてですが、これらを盛り込むことによって得られる効果が分からず、工夫点といえるのか判断できません。

③公募設置等計画の認定
留意点:公園利用者における利便性が一層の向上を見込まれる場合等において、計画の変更を認定する。このとき、②のように最も適切な者を選定したことを踏まえつつ、公募の公平性を損なうことのならぬように留意する。
工夫点:創意工夫や公園の魅力向上を両立させるための利活用方策や、相乗効果を高めるための施策を示した基本構想をイメージ図により可視化する等工夫する。

⑲ 変更することを留意点とするのではなく、認定する際の留意点を記すべきです。
⑳ 分かりづらいです。端的に「選定理由を踏まえ」で良いと思います。
㉑ 分かりづらいです。端的に「損なわないように」で良いと思います。
㉒ 2つの事柄は対立していないように見えますので、「両立させるため」に違和感があります。
㉓ 募集時の工夫点であり、認定時の工夫ではないと思います。

(3)関係者との調整方策
 行政においては、PFI事業に不慣れな職員が多く存在することが想定される。そのため、国の専門家派遺制度を活用し、豊富な知識を有するアドバイザーの意見を取り入れ効果的な業務の遂行を図る。また、事業を行政と民間事業者の意見のみで推進せず、ワークショップやパブリックコメントを通じて公園利用者との意見交換を行い調整する。   以上

㉔ 本制度は、PFI事業ではありません。
㉕ 「派遺」→「派遣」
㉖ Park-PFIでパブリックコメントを実施するステップはありません。

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