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技術士 二次試験対策 建設部門 令和6年度必須科目 Ⅰ   予想問題 「建設業の継続的な発展」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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今季初の予想問題

今回の投稿は、過去問ではなく投稿者が 予想問題 を作成していただいています。過去問を解くことは、論文に慣れるという意味では重要なタスクと言えます。しかし、直近の過去問と同じ問題が出ることはないでしょう。よって、合格するためには、予想問題をつくり論文作成するというプロセスを繰り返すことが必要です。

出題問題を事前に準備できていれば、試験の 難易度 は一気に下がります。よって、いかにたくさんの”予想問題&合格レベルの論文”を用意できるかが肝です。つまり、 予想問題作成→論文作成→添削→完成 このサイクルを試験当日まで繰り返します。

このサイクルを一つ終えるごとに合格に一歩近づくと考えてください。私は、必須科目Ⅰ~選択科目Ⅲまでの4つの論文を8セット用意しました。私のケースですと、これを3か月間で行いましたので、みなさんには時間というアドバンテージがありますので、少しずつでも良いので毎日取り組むことをお勧めします。

働き方改革

どのような問題かは判然としませんが、働き方改革関連は注目度抜群です。以前の投稿「令和6年度問題を大予想」で紹介しましたように、担い手確保の取組みや2024問題が活発に議論されています。時事的な背景として2024問題があり、担い手確保については中間とりまとめが発表されています。

必須科目Ⅰという視点で考えても、建設部門に共通した課題であること、テーマとしても広い視点であることから、必ず練習論文を用意すべきテーマです。みんさんは、もう用意されていますか。用意した人も、そうでない人も本日の投稿は必見といえます。

解決策の検討にあたっては、社会資本審議会ー産業分科会ー建設部会ー基本問題小委員会で2023年9月に中間とりまとめの資料が公表されています。これを参考にして、骨子(観点・課題、解決策、新たなリスク・解決策をキーワードで作成)をつくりましょう。

問題文

建設業及び運輸・郵便業の労働生産性は、全産業平均より低い水準で推移しているとともに、我が国の就業者はここ20年で急速な高 齢化が進行しており、今後、国土交通分野の業種においても担い手不足の深刻化が懸念される。
今後、建設業が持続的に発展していくための方策について以下の問に答えよ。
(1)建設業が持続的に発展していくための課題を,技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)波及効果、懸念事項、技術者倫理

論文

課題

1.建設業が持続的に発展していくための課題
(1)請負契約の適切なリスク分担
建設工事の請負契約において、受注者は、工事期間中に発生する問題への対応や材料価格の変動などのリスクを引き受けることとなるが、請負代金の中にどの程度のリスクまで想定された予備的経費等が含まれているかを発注者側が詳細に把握することは困難であり、情報の非対称性が発生している契約面の観点いかに、請負契約の適切なリスク分担を図るかが課題である。


① 文頭は、1マス空けましょう。

② 1文が長すぎます。受注者と発注者という主語が混在していますので、主語が変わるときは文を切りましょう。また、述部の「非対称性が発生している」の主語も分かりません。文は短くして、接続詞で結びましょう。

③ 結論を書く場合は、「よって」、「したがって」といった接続詞があると読みやすくなります。また、構文がおかしいですね。→「よって、契約面の観点から、いかに請負契約の・・・」


(2)適切な労務費の確保
建設工事においては、材料費等の削減よりも技能労働者の労務費等の削減の 方が容易であることから、技能労働者の処遇はしわ寄せを受けやすく、また、労務費等を適切に確保し処遇改善に積極的な建設企業が競争上不利な状況に置かれやすい費用面の観点から、いかに適切な労務費の確保を確保するかが課題である。


④ これも文が長く、主語が混在しています。「技能労働者の労務費等の削減の方が容易」とありますが、理由が分かりません。

⑤ →「適切な労務費を確保するか」


(3)働き方改革・生産性の向上
建設業を志す多様な人材の確保のためには、他産業と比較しても働きやすく、また、魅力的な勤務環境づくりが必要である。人材面の観点から、いかに魅力ある就労環境を実現する働き方改革と生産性向上を図るかが課題である。


⑥ まず、生産性の向上は働き方改革を推進するための手段ではありませんか。働き方改革と生産性の向上が並列していることに違和感があります。また、魅力ある労働環境は、前述していることここでは再度記述する必要はないと思います。よって、端的に「いかに働き方改革を推進するか」で良いのではないでしょうか。


2.最重要課題と解決策
2-1最重要課題
令和6年4月から適用される罰則付き時間外労働規制への対応が急務となっているため「働き方改革・生産性の向上」を最も重要な課題として選定し、以下に解決策を述べる。


⑦ 選定理由が的確ですばらしいです。

⑧ ⑥のように生産性の言及を削除した場合は、「生産性の向上に寄与する「働き方改革の推進」を最も重要な課題・・・」となります。


2-2複数の解決策
(1)工期の適正化
著しく短い工期は、施工に関する品質や安全等に影響が及ぶため、発注者のみならず受注者に対しても、著しく短い工期による請負契約を禁止する


⑨ 契約の話になっているので、(1)の課題に対する解決策に見えます。働き方改革についての解決策なので、どのような効果を想定しているのか述べる必要があります。例えば、「適正な工期確保で週休2日制を更に普及させる」、「時間外労働時間を削減しワークライフバランスを実現するな」どのアウトカムが必要です。


(2)ICTを活用した現場管理の「見える化」
ICT を利用した施工体制の管理が原則となれば、これまで書面管理を原則としてきた 現場管理を大きく効率化することが期待されることから、ICT の活用を前提として現場管理に必要となる書面の削減を図る


⑩ 内容は、「見える化」に触れられていません。

⑪ 長いです。「ICT を利用した施工体制の管理が原則となれば」と前半で仮定していますが、後半では「ICT の活用を前提として」との表現は違和感があります。想定しているので前提になるのは当たり前ですよね。また、⑨同様、直接結びつかないので、書面の削減がなぜ働き方改革なのか説明する必要があります。さらに、ICT を利用した施工体制の管理を具体的に例示すると良いでしょう。加えて、「ICT を利用した施工体制の管理」は、「ICT を利用した施工体制」、または「ICT を利用した施工管理」ですね。


(3)多能工の促進
CCUSを活用しつつ、多能工の評価、多能工を育成し活用する仕組み等について検討を深める。


⑫ これも、CCUSや多能工活用がなぜ働き方改革につながるのか分かりません。


(4)時間外労働勤務の適切な管理
下請負人に対する特定建設業者の指導等の対象に労働基準法の関係規定を追加するなど、 元請建設企業が下請企業に対し、時間外労働を適切に管理するよう指導する責任があることを明確化する。


⑬ 抽象的で何をするのか分かりません。

⑭ 長いです。これも効果を書く必要があります。解決策は、目的→やること→具体例の順で書くと漏れなく分かりやすく記述できます。


3.波及効果と懸念事項
(1)波及効果
余裕を持った契約工期設定や時間外勤務の削減により工事中の安全性が確保され、不慮の事故を防ぐことができる。


⑮ 令和5年度の試験から、波及効果はなくなっています。令和6年も同様の傾向が予想されます。


(2)懸念事項
インフラ整備のスピードダウンが懸念される。
・導入費用や操作性の問題で ICT 化に取り組むことが難しい者が取り残される。


⑯ スピードダウンしないように生産性の向上を図るのではないのですか。

⑰ 問題は、すべての解決策を講じても生じる懸念事項なので、ICT化という解決策に限った懸念事項であることが気になります。

⑱ 懸念事項に対する解決策がありません。


4.技術者倫理、持続可能性の必要要件・留意点
(1)技術者倫理
常に公衆の安全、健康及び福利を最優先に業務を行う。留意点は常に公衆の視点に立ち業務を遂行する。
(2)持続可能性の観点
地球環境の保全等次世代に渡る社会持続性の確保に努める。留意点は、SDGsアクションプランに掲げられている持続可能で強靭な国土と質の高いインフラ整備を念頭に置き業務を遂行することである。
以上


⑲ 余白を残さず最後の行まで書きましょう。これは、合格の条件と心得てください。

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