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技術士 二次試験対策 建設部門 令和6年度 必須科目Ⅰ 予想問題 「流域治水プロジェクト2.0」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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6月突入

早いですねぇ。もう6月に突入してしまいました。試験は7/15ですから、あと1か月半!論文も相当数が準備できているのではないでしょうか。まだ、準備ができていないという人は、焦らずに論文をドンドン書きましょう。土日はすべて勉強に当て、朝、昼、晩と空いている時間を見つけ出し、少しづつで良いので前に進みましょう。

また、論文ストックがある人は、論文の作成ペースを落として、過去の論文を読み返すと良いでしょう。読み返す時は漫然と読むのではなく、間違いがないか、もっと良い表現がないかという具合に推敲する意識をもって読むと、集中できますし頭の中に入りやすくなります。

また、この時期から暗記物に力を入れましょう。すなわち、選択科目Ⅱ対策です。必須科目や選択科目Ⅲでは、暗記ではなく構文や文章構成を身に付ける勉強方法ですが、選択科目は専門用語を知らないと太刀打ちできません。完璧を目指すと焦ってしまい、かえって良い結果を得られない可能性があります。

選択科目Ⅱー1は4つの中から選択できますので、得意分野を中心にキーワードを増やしていき、広げていくと良いでしょう。また、これまでと同様に時事問題が出題されやすいので、覚えていく順番は、得意×時事となります。

また、本サイトでは、私の専門が都市及び地方計画ということで、この専門科目について予想していますが(予想はこちらⅡー1Ⅱー2)、その他の専門科目は知識不足過ぎて予想を立てることは難しいです。

そこで、その他分野受験生に是非やってほしいのは、過去問分析です。どんなジャンルが出題されるのかを理解することが重要です。都市及び地方計画の選択科目Ⅱー1では、都市づくり、市街地整備、建築、公園といった4ジャンルに分類されます。このように、選択科目Ⅱー1では機会が平等になるように必ずジャンル分けされています。

このジャンルを見極め、得意分野を絞り対応すると効率的に勉強することができます。私は、都市づくりを中心に市街地整備、公園と広げていき、建築分野は捨てました。このように、何でもかんでもやろうとすると結果何も身に付かいないということになりかねないので、軸を定め質を高める(一つ一つしっかりと理解する)ことが重要です。

論文

本日ご紹介するのは、建設部門 令和6年度 必須科目Ⅰ 予想問題 「流域治水プロジェクト2.0」になります。流域治水は、大人気ですね。河川、砂防及び海岸・海洋の人は、流域治水は血肉になるよう叩き込みましょう。また、建設部門も同様にどのような取り組みなのか、その仕組みを理解することが大切です。それでは早速論文を見てみましょう。

問題

技術士 二次試験対策 流域治水プロジェクト2.0 予想問題

課題

1.多面的な課題とその観点
(1)ハード対策とソフト対策の併用(安全面)
 気候変動の影響により気温上昇を2℃に抑えるシナリオでも2040年頃には、降雨量が約1.1倍、流量が1.2倍、洪水発生頻度は2倍になると予想されている。近年の水災害は激甚化しており、堤防が決壊する等ハード整備のみでは対応できず、甚大な被害が発生すると考えられる。よって、安全面の観点から、ハード対策とソフト対策の併用が課題である。


① 客観的データを使った現況説明でとても良いのですが、いささか長すぎます。端的にいうと水害は頻発化・激甚化しているということですよね。とっておきのデータだけに留め、半分ぐらいを目安にダイエットしましょう。

② 大きな目的は治水ですから、すべての課題に当てはまってしまいます。見直しましょう。

③ 問題文にソフト・ハード両側面から対策を講じなければならないとあり、重複している印象を受けます。表現がかぶらないように工夫した方が良いと思います。例えば、「体制面の観点から分野横断的に取り組むことが課題」といった感じになります。ただし、この場合は背景も見直す必要がありますので、全体を見直すと良いでしょう。※この場合、解決策も一部修正が必要です。


(2)予防保全型の維持管理の加速化(機能維持面)
 高度成長期以降に集中的に建設されたインフラ施設の老朽化は深刻である。今後、建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に進行する。地方自治体では予算不足、人材不足等から事後保全型の維持管理となっている。老朽化した施設は本来の防災機能が働かず、被害拡大の要因となる。よって、機能維持面の観点から予防保全型の維持管理の加速化が課題である。


④ 2つの文の内容が類似しています。現状と問題点を分けるなど整理しましょう。→「インフラ施設は、高度成長期以降に集中的に建設されたため、建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に増加する。このような状況の中、施設の老朽化に伴う事故、災害時の被害拡大などが懸念される。」

⑤ ④の修正をする場合、包含されるので削除。

⑥ どのような観点か分かりづらいことに加え、解決策は維持管理で重複しています。

⑦ 問題が求めている課題は、総合的かつ多層的な水害対策です。総合的・多層的な視点がないです。例えば、群マネを取り入れて、複数・広域・多分野のインフラを「群」として捉え、総合的かつ多角的な視点から戦略的に地域のインフラをマネジメントとすることが必要との論調で組み立ててはいかがでしょうか(観点は効率性や合理化といった具合ですかね)。


(3)河川管理者の人材不足への対応(管理面)
 近年の人口減少や少子高齢化に伴う熟練技術者の離職、若者の建設離れによる人材不足が問題である。特に地方では職員数の削減等により、河川管理に必要な技術力やノウハウを有する人材の確保が困難となっている。そのため、災害時の避難情報発信の遅れによる被害拡大等が問題となっている。よって、管理面の観点から河川管理者の人材不足への対応が課題である。


⑧ 自治体の話をしていますか。特定しましょう。

⑨ 最初の人材不足と主張が類似しており、何度も同じことを述べているように見えます。

⑩ 問題点がたくさん出てきます。人材不足、人材確保が困難、情報発信の遅れどれが言いたいことなのでしょうか。問題点を並べるのではなく、現状→問題点→必要性→結論といった流れで書くと良いでしょう。課題を踏まえると人材不足が問題点ですね。

⑪ 問題が求めている課題は、総合的かつ多層的な水害対策です。単なる河川管理上の課題にみえます。

解決策

2.最も重要な課題と解決策
 最も重要な課題は「ハード対策とソフト対策の併用」である。今後の安全・安心な生活を守るための対策として最も重要と考える。解決策を以下に示す。


⑫ 治水対策なのですべての課題は安全・安心な生活を守るためです。選定の理由になっていないと思います。


(1)粘り強い構造、多重防護(ハード対策)
 整備済みのインフラ施設が近年の線状降水帯の発生に伴う豪雨災害により崩壊する事例がある。河川堤防が決壊し、河川水が住宅へ侵入し流域住民へ被害が拡大した。対策として、被覆ブロックや天端のアスファルト保護を行い、洗堀防止対策等の堤防の補強を行う。粘り強い構造、多重防護により避難時間を確保する。


⑬ インフラとは、道路ですか、上下水ですか、公園ですか。対象が広すぎます。施設が何なのか特定しましょう。

⑭ 現状は課題で書くべきですし、課題ですでに触れています。不要。

⑮ 多重防御です。また、この説明がありません。解決策は、目的→やること→具体例→特筆すべき効果という流れで書くことをお勧めします(以下同様)。


(2)立地適正化計画の改定(ハード対策)
 現在の土地利用は災害リスクが適正に評価されていない。人口の約7割が災害リスクのある土地に居住している。リスクのある土地は災害を繰り返す確率が高く、災害規模が甚大になる危険性がある。国や地方自治体、企業、住民等あらゆる関係者の協力のもと「流域治水」へ転換し災害ハザードエリアにおける土地利用規制や移転促進を行う


⑮ 問題文では、都市計画制度の活用はソフト施策として述べられていますので、ソフト施策ではありませんか。

⑯ すべてを断定するのは危険です。「評価されていないものが多い」ぐらいにトーンを落としましょう。

⑰ これは題意ではありませんか。題意を解決策にするのは避けましょう。

⑱ ここが、唯一解決策なのですが、もっと詳細に書きましょう。また、見出しは立地適正化計画の改定となっていますが、計画の話もなければ、なぜ改訂なのかもありません。


(3)災害ハザードマップ作成・更新(ソフト対策)
 河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域とその水深及び土砂災害等の危険箇所、避難場所を示した災害ハザードマップを作成する。また、災害リスク情報を3D都市モデル(PLATEAU)を使用したデジタルツインによるシミュレーションで生活地域周辺の災害リスク、避難場所、避難経路等の情報を視覚的にわかり易く提供する。ハザードマップは状況により随時更新を行い、最新の情報を掲載する。災害意識を確認させ、適切な避難行動を促し、防災・減災を行う


⑲ 「災害リスク情報を・・・3D都市モデルを・・・等の情報を・・・」と一文中に「を」が連続しています。「シミュレーションする」で一回文を切りましょう。また、この場合、3D都市モデルとデジタルツインは同じ意味合いになっていますので、どちらか一方にしましょう。

⑳ 防災・減災を行うという行動が良く分かりません。また、治水なので防災減災であることは当たり前です。不要。

リスク

3.新たに生じうるリスクと対策
[リスクとその対策①]
 上記の対策を行っても、災害による道路寸断が発生し、避難経路や物流経路が長期にわたり損なわれる(サプライチェーンの寸断)リスクがある。対策として、主要な道路は道路ネットワーク化や多重ルートを確保(リダンダンシー)する。緊急輸送路沿道の無電柱化や重要施設の耐震化を優先的に行う。


㉑ 物流経路が分断されるのですから、サプライチェーンが寸断されるのは予想できる現象であり、重複しています。

㉒ 括弧書きは、どのような意図でかかれているのでしょうか。これは、リダンダンシーを確保するためといった目的ですかね。説明が必要です。

㉓ 治水対策について述べているのですから、想定される被害は水害ではありませんか。


[リスクとその対策②]
 災害時は迅速・的確な情報収集、伝達が重要であるが、正確な情報が伝達されず二次災害が生じるリスクがある。対応策として、高度な災害予測、災害状況把握、災害復旧のためAI、ドローン、衛星システム等の新技術を導入する。被害状況の把握、雨量予測の高度化、リアルタイム情報により高度化・迅速な情報伝達を行い防災・減災に取り組む


㉔ どうしてですか。そもそもこれが想定されているのであれば、解決策として提案すべきではないですか。

㉕ リスクは、情報伝達です。これらは、情報収集です。

㉖ リアルタイム情報は手段ではなく、高度化、迅速化された結果として提供できる情報です。

㉗ 名詞と形容動詞を並べて使うのは違和感があります。「高度化・迅速化された」または「高度で迅速な」としてはいかがでしょうか。

㉘ ⑳と同様。

要点・留意点

4.業務遂行上必要となる要件
 業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。 -以上-

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