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技術士 二次試験対策【添削LIVE】必須科目Ⅰ

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-インフラメンテナンスチェックバック-

【 技術士 二次試験対策】

本日は、大人気の「インフラメンテナンス」のチェックバックをお届けします。インフラメンテナンスの注目度は高いですよね。みんさんは論文をもう書いていますか。ぜひ、ご自身の論点と比較して、良い視点やキーワードがあれば、取り入れましょう。多様な着眼点に刺激されれば、論文がパワーアップすること間違いなしです。

インフラメンテナンスは、第2フェーズに突入したと言われていますが、従来のものと何が異なるのかしっかりと把握する必要があります。従来の取組を説明するだけでは、もはや技術的示唆に至らないとも考えられます。

国土交通省では、第2フェーズの方針として次の2つを上げています。
(1) 機能的、空間的及び時間的なマネジメントの統合を図ることで持続可能なインフラメンテナンスを実現
(2) 国民の理解と協力から国民参加・パートナーシップへの進展等を通じた多様な主体による「総力戦」での実施体制の構築

また、実行すべき施策が、5つ示されています。
① 地域の将来像を踏まえた地域インフラ群再生戦略マネジメントの展開
② 地域インフラ群再生戦略マネジメントを展開するために必要となる市区町村の体制構築
③ メンテナンスの生産性向上に資する新技術の活用推進、技術開発の促進及び必要な体制の構築
④ DXによるインフラメンテナンス分野のデジタル国土管理の実現
⑤ 国民の理解と協力から国民参加・パートナーシップへの進展

どうです、みなさんの論文には、これらの内容が盛り込まれていますか?
どれも、課題や解決策に役立つ内容ばかりですよね。
さあ、すぐさまチェックです!

では、今回の論文ではどうなっていますかね。早速見てみましょう。


1.多面的な課題とその観点
(1)いかに、予防保全措置を図るか
 我が国では戦後から高度経済成長期にかけて、多くのインフラが整備されている。建設後50年以上経過する老朽化インフラは、道路橋だけでも73万に上る。今後、老朽化に起因するインフラ機能不全が懸念されている。よって、技術面の観点から多くのインフラの老朽化対策をいかに推進するかが課題である。

① タイトルは予防保全措置となっています。前段では、老朽化が進行していくよという背景が書かれていますが、予防保全の重要性については触れられていません。

(2)いかに、効率的に実施するか
 自治体は迅速に老朽化対策に取り組む必要がある。しかし、少子高齢化による社会保障費の増加やコロナ禍による経済対策等により、インフラメンテナンスに必要な予算確保が難しくなっている。初期対策費が不足し、機能不良発見時に必要な対策を講じられずにいる自治体も存在する。よって、財政面の観点から効率的に対策を講じていくかが課題である。

② 理由を添えたほうがいいですね。また、インフラは自治体に限らず管理者がいます。よって、「インフラの損壊は多くの被害をもたらすことから、施設管理者は迅速に老朽化対策に取り組む必要がある。」でどうでしょうか。
③ ことが起きても対応できない状況を例示しては、予防保全を効率化したところで財源確保できないのではありませんか。効率性を課題として挙げるのであれば、対処療法では余計にコストがかかるなどの例示が良いのではないでしょうか。

(3)いかに、メンテナンスの省力化を推進するか
 老朽化による事故を未然に防止するためには、熟練した技術者による精密な作業が求められる。しかし、人口減少社会に加え、学生の理科離れの深刻化等により、インフラメンテンナンスに従事する技術者は減少している。よって、人材面の観点から限られた人材の中で対策を講じていくかが課題である

④ タイトルと合わせた方が良いのではないでしょうか。よって、「メンテナンスの省力化が課題」で良いと思います。

2.最も重要な課題とその解決策
 上記のうち、「いかに、老朽化対策を進めるか」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。
(1)予防保全型インフラメンテナンス
民間活力の活用:自治体の負担軽減のため、道路や上下水道等へのコンセッション事業導入を推進する。民間事業者に新技術活用の場を提供することで、効率的なメンテナンスを促進する。また、小規模自治体での技術導入を促すため、PRISMを活用する。これにより、自治体横断的な新技術の普及・展開を図ると共に、導入に役立つ手引き等の作成を推進する
個別施設計画:道路や橋梁等、個別施設毎の維持管理計画を策定し、計画的な長寿命化を図る。策定にあたり、各施設への点検・診断を通じて劣化・損傷の程度や原因を把握し、老朽化判定度を設定する。判定区分Ⅰ・Ⅱと診断された損傷が軽微なインフラについても予防措置を推進することで、LCCの縮減を図る

⑤ 予防保全措置を図るかを課題にして、その解決策が予防保全型インフラメンテナンスでは、課題と解決策が一緒になっています。内容からするに小見出しは、「予防保全スキームの立案」ですかね。
⑥ 新技術を持っていることが前提となっていることに違和感があります。ここは、「民間事業者のノウハウを活用することで」が手段とマッチすると思います。
⑦ 小規模自治体に限定する必要がありますか。また、技術導入とありますが、漠然としていて分かりづらいです。PRISMのメリットを述べたうえで、小規模自治体に適している旨を説明しないと共感が得られません。
⑧ これも説明不足です。自治体間の話なのか、自治体内部の話なのか判然としません。主体は国で、横展開のことを言っているのですかね?
⑨ 手引きの作成を推進とありますが、PRISMは内閣府のプロジェクトなので、自治体が手引きを作ることはないのではありませんか。よって、推進するのは誰か不明ですし、自治体ごとに手引きが作成されることもないと思います。
⑩ 前段と後段は意味が重複しています。「判定区分Ⅰ・Ⅱ」、「軽微な損傷」のどちらか一方の記載で良いと思います。また、損傷が軽微でも修繕したら、LCCが悪化するケースもあると思います。ここでいうべきは、「軽微な損傷であっても、LCC等を勘案し維持管理計画を立案する。」ではありませんか。

(2)メンテナンス技術の高度化
ICT技術:ロボットで短時間に大量の画像取得を行い、AIスクリーニングにより損傷区分の自動判別を行う。また、点検調書の自動化により紙による診断結果納品を省略し、正確なインフラ情報の保持を図る
センシングシステム:「近接目視・打音」が基本となる橋梁等で、高周波を活用した点検を行う。さらに、得られたセンシングデータをクラウド上で管理し、初期段階の劣化を測定する。これにより、劣化状況の遠隔監視を実現させ、点検業務の効率化を図る。

⑪ 業務の効率化が言いたいのか、情報取得を言いたいのか論点がぼやけています。メンテナンス技術とタイトルにあるので、後者に的を絞ると良いとも思います。よって、「IoT技術により、点検情報をリアルタイムで取得するとともに、点検記録を自動化、データベース化を図る。」とかどうでしょうか。
⑫ クラウド上でデータ管理することと、初期段階の劣化を測定することとがつながらず、説明不足に感じます。

(3)維持管理への住民参画
協力団体制度道路や河川の清掃等の住民参加型の取り組みやNPO等民間団体との連携強化を促進する。例えば、自治体ではオープンカフェ等の収益活動に要する占用手続きを簡素化することで、維持管理の原資が捻出しやすいよう図る。協力団体をインフラ管理の担い手として位置付け、継続的な維持管理を図る。
インフラ通報システム:スマートフォン等によりインフラの不具合を発見した市民が管理者に通報しやすい環境を整備する。管理者が臨機に対応できるようシステムには現場の位置情報や写真・動画を投稿できる機能を具備する。これらにより管理業務の効率化を図る

⑬ 「の」が連続していて読みづらいので、「道路や河川の清掃等軽微な維持管理を行うにあたっては、住民参加やNPO等民間団体との連携を図る。」でいかがでしょうか。
⑭ 原資を必要としている人が誰だかわかりません。また、原資を調達するのが民間団体であるならば、公共が行うべきインフラの維持管理費にオープンカフェの収益を充てる理屈も理解できません。
⑮ 課題は省力化ではないので、ここは、「これらにより、迅速な修繕や補修計画が可能となり、重大な事故を未然に防止する。」でどうでしょうか。

3波及効果と新たな懸念事項及びその対応策
 解決策の実行により、インフラ管理のLCC最小化が図られ公的負担が軽減される。また、長寿命化の推進により将来的な財政負担も軽減される。一方で、計画的なメンテナンスを推進していても、自然災害により損傷することが懸念される。対応策として、利用状況や費用対効果を勘案した施設の統廃合やダウンスケールを図る等選択と集中による効果的な投資を行う。

⑯ LCCに加え、官民連携も理由に加えたらどうでしょうか。
⑰ 前文と内容が重複していませんか。
⑱ 理由が公益性に欠くように見えます。もっと、集約型の都市構造にするとか、投資を集中させる手段を再検討すべきと考えます。

4.業務を遂行するにあたり、必要となる条件
 常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して持続し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するように留意する。 以上

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