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技術士 二次試験対策【添削LIVE】選択科目Ⅲ 

海 論文添削
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ランキング第1位 -観光-

【 技術士 二次試験対策】

先日、受験会場の発表がありましたね。私も、東大で受験したかったなぁ・・・根拠なしでキレキレの状態になれそうな気がします。

さて、今回は私が勝手に一押しする「観光」のチェックバックを投稿します。国の予算概要から推察するにあると思いますよ。都市及び地方計画の受験者は、選択科目Ⅲでも出題の可能性があるわけですから、論文作成しておいて損はありません。この機会にぜひ書き上げてみてください。

観光庁が行っている「ポストコロナを見据えた受入環境整備促進事業」では、安全・安心な旅行環境の整備や、オーバーツーリズムの防止などにより、持続可能な観光を促進するとしています。
本事業における支援策は以下の内容が示されています。

(1)持続可能な観光の促進に向けた受入環境整備の取組を支援
  ・自然環境、文化等の地域資源の保全・活用
  ・オーバーツーリズムの未然防止
(2)観光施設等における危機管理対応能力強化・訪日外国人患者の受入機能強化に向けた取組を支援
  ・危機管理対応能力強化
  ・訪日外国人患者受入機能強化
(3)滞在・移動空間の快適性や利便性等の向上に向けた取組を支援
  ・ストレスフリー・バリアフリーな宿泊環境整備
  ・交通サービスの受入環境整備

これらの情報だけで、すばらしい論文がもう書けそうですよね。
さらに、キラーワード「グリーンな観光」を盛り込めば、はなまるがもらえそうです。


1.多面的な課題とその観点
(1)いかに、ストレスのない観光環境を整備するか
 近年、観光に対する価値観やライフスタイルの変化等により、個人・小グループでの旅行が増加している。より小回りが利く車移動を選択する旅行者が増加しており、観光地での渋滞悪化が深刻化している。また、インバウンド需要の増加を受け、観光地への訪問方法滞在時の利便性向上が求められている。よって、技術面の観点から旅行者が円滑に楽しめる観光環境を整備するかが課題である。

① この認識は一般に共有化されていることでしょうか。説明する必要があると思います。
② ①の内容が判然としないため、なぜ個人等の旅行が増加しているのか分かりません。
③ 小回りが利くことが要因ですか?ドアツードアで便利だから、電車より安いから、あるいは旅行需要全体が増加したからといった要因がイメージされます。
④ 訪問方法が求められるとはどういうことでしょうか。
⑤ これも抽象的で何が求められているのか分かりません。
⑥ 「円滑に」は、「楽しむ」の修飾語として違和感があります。
⑦ 「観光環境」→「都市環境」。⑥、⑦まとめて、「旅行者がストレスなく観光を楽しめる都市環境の整備が課題」としてはどうでしょうか。

(2)いかに、財政難の中で観光業を推進するか
 観光消費が自治体にもたらす経済的効果は大きい。しかし、感染症拡大により観光収入に大きく依存する自治体では財政面の逼迫化が深刻化している。一方で、我が国における歴史的遺産等の観光資源の多くは老朽化が進行しており、保全措置には多額の費用が求められる。よって、財政面の観点から安定的に観光資源を保全措置するかが課題である。

⑧ 内容とタイトルがミスマッチです。内容からするに「いかに観光資源を保全するか」ではないでしょうか。
⑨ 少し説明不足に感じますので、「観光消費が」→「観光に伴う消費が」。
⑩ 文節の順番が文章を分かりづらくしていますね。「観光収入に依存している自治体では、新型コロナウイルス感染拡大により財政が逼迫している。」とかどうですかね。
⑪ 遺産とは、有形・無形を問わないので、老朽化が進行と合わない部分があります。よって、「遺産」→「建造物」としてはどうでしょうか。
⑫ 「費用を要する」または「費用を必要とする」。
⑬ 財政面の観点なので、課題は保全に必要となる資金調達や、保全のコスト縮減など観点に即したものとすべきです。

(3)いかに、限られた人材の中で取り組むか
 感染症拡大の影響により、観光客が激減し、宿泊業や飲食サービス業の従事する労働者が減少している。また、観光地には国内外からの旅行者が訪れるため、休日・休暇が少なくなり離れた労働者が同産業に戻らない傾向にある。よって、人材面の観点から省人化を図り効率的に観光産業に取り組むことが課題である。

⑮ この内容は、観光業の従事者確保になっており、建設技術的な記述ではないと思います。内容を再検討すべきです。

2.最も重要な課題とその解決策
 「いかに、ストレスのない観光産業を整備するか」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を示す。

⑯ 観光産業になっています。

(1)観光地の交通マネジメントの推進
観光MAASの導入観光地での目的地までの来訪や観光施設間の往来に必要な移動手段のワンストップ化を推進する。具体的には、スマートフォン上で鉄道やバス等のパスや観光施設の入場チケット等を検索・購入出来るようシームレス化を図る。これにより、公共交通の利用を促し、観光地周遊の円滑化を推進する。

⑰ 「交通マネジメント」→「交通需要マネジメント」
⑱ 「MAAS」→「MaaS」
⑲ 表現が分かりづらいです。端的に、「観光地での移動や宿泊・飲食等のサービスをワンストップで提供する観光MaaSを導入する。」でどうでしょうか。
⑳ 検索・購入ができるからといって、シームレス化が図られるわけではありません。一括でできることをもってシームレス化が図れるものと考えます。よって、「・・・一括で検索・購入できるよう異業種間サービスのシームレス化を図る。」でいかがでしょうか。
㉑ 公共交通の利用促進によって、周遊の円滑化が図られるように見えます。それぞれ、独立した効果なので、「公共交通の利用を促すとともに、・・・」としてはどうでしょうか。

駐車場の活用:容量に余裕のある周辺の駐車場に事の予約システムを導入する。観光地に近い駐車場に集中する車の分散を図り、入庫待ちによる渋滞を削減する。また、空き地等を臨時の駐車場に活用することで、バスに乗り換えるパークライドバスライドを推進する。

㉒ 「事の」は「車の」ですかね?また、問題(渋滞)の原因は、予約システムがないからですか。余裕のある駐車場は、観光地から離れていて利便性に欠けるからではないですか。また、満空情報がそもそも分からないのに、予約システムだけ導入しても問題の解決にはならないともいます。
㉓ これは工夫点としての手段です。課題解決はパークアンドバスライドなんですかね?施策を整理し、文脈を整えましょう。「観光地周辺の駐車場に集中する→駐車施設の利用を平準化する(駐車場案内や予約システムの構築)→観光地から離れた駐車施設を活用するためパークアンドバスライドを導入する→P&Bの導入にあたっては空き地等の低未利用地を活用」このような流れになるのではないでしょうか。
㉔ 「パークライドバスライド」→「パークアンドバスライド」

(2)良好な景観形成の推進
無電柱化:世界遺産等の観光遺産の周辺等において、連続性のある景観確保のため無電柱化を推進する。併せて、歩道の有効幅員拡幅や段差解消等のバリアフリー化を推進する。さらに、歩道整備にあたり景観三色の採用等を図ることで、景観への配慮を兼ねた安全な歩行空間の整備を推進していく

㉕ 「連続性のある景観確保」とはどのようなことを言いたいのでしょうか。説明不足に感じます。
㉖ これは景観形成施策ですか?次のユニバーサルデザインに包含される施策ではないですか。
㉗ 「採用等を図ることで」→「採用することで」
㉘ 文頭に「歩道整備にあたり」とありますので、「歩道整備にあたり、・・・歩行者空間の整備を推進していく。」となっています(ねじれています)。

(3)インバウンド対応の推進
ユニバーサルデザイン:インバウンド層が安心して観光を楽しめるように、交通結節点とうにおいてデジタルサイネージの多言語表記化やピクトグラムの採用を推進する。また、宿泊施設では、筆談用タブレット端末やクロックポジション説明の整備を図る。これにより観光施設における心のバリアフリー化を推進する。

㉙ 交通結節点であるとか、デジタルであるとか限定する必要がありますか。削除。
㉚ これらの例示は、整備といえるのでしょうか。
㉛ このような取り組みが、なぜ心のバリアフリー化に繋がるのか分かりません。

クルーズ振興:大型クルーズ船が安全に着眼・係留できるように、岸壁に防舷材や係船柱を整備する。また、寄港回数増進のため、移動式ボーディングブリッジや屋根付き通路の整備を図り、快適な港作りを推進する。併せて、臨港地区では植栽や防塵フェンス等の整備により、地元住民へ着地型観光に対する理解を促す

㉜ クルーズ振興が、なぜインバウンド対応なのか説明が必要です。
㉝ 寄港回数増進のためとありますが、これらの対策は旅客桟橋を整備するうえで必要な事柄ではありませんか(バリアフリー法、港湾法、海上運送法等)。道路で言えば、信号を付ける、区画線を引くといった説明になっているのではないでしょうか。
㉞ 臨港地区は、そもそも居住を前提としていないのではありませんか。また、着地型観光に対する理解とありますが、地域との関係においてどのような問題を想定しているのか分かりません。

3.波及効果と新たな事項、及びその対応策
波及効果:観光環境の整備により、地元住民のほこりや愛着が醸成される。また、それらを維持するための地域経営の視点に立ったDMO人材の育成が期待できる。
懸念事項:観光客の増加によりオーバーツーリズムが発生し、自然破壊や文化財損傷等の懸念がある。
対応策:比較的認知度の低い名所や季節風物を観光客に紹介し、観光客の分散を促す。また、近隣自治体の観光地への誘導を図ることで、観光地への一極集中の改善を推進する。

㉟ 愛着の醸成という効果を否定しませんが、醸成された結果がまちづくりにどのように活かされるのかまで書くと良いと思います。
㊱ それらが指すものが、環境なのか、愛着なのか判然としません。
㊲ この部分については、何が言いたいのか分からないです。
㊳ 近隣自治体である必要がないので、手段としては「観光地での混雑状況を可視化し、観光客の誘導を図る」としてはどうでしょうか。
㊴ 観光地は様々な場所に存在するので、一極集中との表現は少々違和感があります。

5.業務を遂行するにあたり、留意する点
 常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築し続ける観点をもつ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するように留意する。 以上

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