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技術士 二次試験対策 建設部門 都市及び地方計画 令和6年度選択科目 Ⅱー1 予想問題 国土形成計画チェックバック

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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日本のICT技術

以前の投稿でi-construction2.0を紹介しましたが、建設業界に流れ込むICTの動きは今後活発化することが予想されます(i-construction2.0の紹介はコチラ)。最近見たYahooニュースでは、経産省がAIの開発に用いるスーパーコンピューターの整備費用として最大725億円を補助する方針を決めたそうです(Yahooニューズの記事はコチラ)。

技術士 二次試験対策 i-Construction 2.0で実現を目指す社会(イメージ)
i-Construction 2.0で実現を目指す社会(イメージ)

ゲームチェンジの波が押し寄せていますが、日本のこの波は世界から見ればさざ波です。AIを開発したOpenAIに対し、マイクロソフトなどが100億ドル(約1.3兆円)の巨額投資をすでに1年以上前に行っています。金額も笑ってしまうぐらい桁違いですし、日本の行動は周回遅れです。

人口減少による生産能力の低下を補うためには、このICT技術は欠かせないはずなのに、この規模とスピード感では心配で仕方ありません。この日本の生産性の低さは、名目GDPの世界ランキングの推移を見ても明らかです。

IMFの統計によると、日本の「1人当たりの名目GDP」世界ランキングは、2000年では2位でした。では、直近の2024年データは何位なのでしょうか。驚くことなかれ、38位なんです。GDPもドイツに抜かれて4位とトップスリー県外ですし、不安は一層高まります。

生産性を高め、一人当たり名目GDPを向上させなければ転落の一途です。すなわち、我々技術者の使命は、土木技術をベースに持ったICT技術者にならざるを得ないのです。建設業におけるマネジメントは、工程管理、原価管理、品質管理、安全管理の4つの管理が求められます。今後は、これらに加えデータ管理能力(ICT関連技術)が求められることは、想像に難しくありません。

建設業におけるICT関連技術とは

これまでの建設業における有用人材は、品質を向上させるフィジカルなスキルでした。また、管理能力も先に述べた4大管理が中心でした。フィジカルなスキルは、ロボットやセンシング技術などが代替していくでしょう。さらに、管理能力はAIによる最適解が導かれることになりそうです。

昨今、提唱された新3Kのメリットを享受する人々は、このようなICTスキルを持った人に限定されます。つまり、新3Kは建設業従事者にとって希望のように見えますが、前述の通り自分を変化・成長せよという命に等しいと言えます。

「勝手なこと言うなよ」と言いたくなる気持ちは分かりますが、社会は変化していきます。自分も変化しないと、衰退するだけです。停滞は後退、世知辛い世の中です。愚痴を言っても、変化する社会を止めることはできません。できることは、自分を変えることです。技術士を目指している向上心が高いみなさんは、何の心配もいりませんが、これからの努力の方向性を見極めることが重要です。

ICT技術の専門家でも何でもないですが、土木技術者はこれまで構造計算、数量計算、原価計算と様々な数字を扱ってきました。将来必要とされるデータ管理能力も数字の見方だと思っています。現場の状況が数値化され管理されるということは、今まで現場で感じた配筋の違和感と同様に、数値に違和感を覚える次世代センスを養うことが必要と考えています。

さあ、新しいことに取り組むことは、楽しいことです。いち早く、ICT技術を身に付け10人分の仕事をこなせる人材になりましょう!!所得も10倍になりますかね!?

論文

試験問題の予想だけでなく、未来の予想もみなさんと一緒にしたいのですが、私の与太話はこれくらいにして本日の論文を紹介しましょう。本日のテーマは、国土形成計画です。以前、ご紹介した論文のチェックバックになります(以前の論文はコチラ)。良い感じで、修正しておりますので、ご一読に値する内容だと思います。それでは早速みていきましょう。

国土形成計画パターンA

問題:パターンA 

 第三次国土形成計画(全国計画)が国土の基本構想として示す「シームレスな拠点連結型国土」について、「シームレス」の概念にふれて説明せよ。また、国土の基本構想の実現に、全国的な回廊ネットワーク及び日本中央回廊の形成が、どのように資することが期待されるかを述べよ。


(1)「シームレスな拠点連結型国土」の構築
 東京一極集中の是正を図り、国土全体にわたって、広域レベルでは人口や諸機能が分散的に配置される国土構造を目指すものである。高規格道路等の交通ネットワークやデジタルインフラの融合により、広域的にシームレスに繋がりあうことで、行政界を越えた暮らしに則したサービス等を展開する。このように、場所や時間の制約を克服し、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を実現していく。


① →「合う」

② この「則す」は、規範にのっとったという意味合いが強いです。寄り添った意味合いが強い「即す」が良いでしょう。


(2)広域的な機能の分散と連携強化への期待
①全国的な回廊ネットワークの形成
 高規格道路ネットワークや自動運転等のデジタル技術を活用した交通等、国土全体のネットワークを強化する。これにより、広域的な機能の分散化と連結強化による持続可能な生活圏を再構築し、人口が集中する太平洋側のみならず、日本海側の自然環境や文化等のポテンシャルを発揮させる。さらに、切迫する巨大地震や深刻化する安全保障上の課題に対しても、粘り強い国土構造の構築が期待できる。


③ 問題の前提なので、回廊ネットワークの説明は不要です。よって、「これにより」を「回廊ネットワークの形成により」に置き換えると良いでしょう。

④ 期待されることを書くので、文末に違和感があります。→「ポテンシャルが発揮される」


②日本中央回廊の形成

 三大都市圏を約1時間で結ぶリニア中央新幹線の整備により、経済集積圏域を形成する。併せて、主要国際空港や国際コンテナ戦略港湾の機能強化及び活用を図ることで、広域的な人流・物流の効率化や国際競争力の強化が期待できる。       以上

国土形成計画パターンB

問題:パターンB

 第三次国土形成計画(全国計画)が国土づくりの目標として示す「新時代に地域力をつなぐ国土」について、基本的な方向性を一つ挙げ、その概要を述べるとともに、目標を達成するための具体的な施策を複数述べよ。


(1)基本的な方向性とその概要

 国土づくりの基本的方向性の一つとして「デジタルとリアルの融合による活力ある国土づくり」がある。これは、デジタル化の推進による効率性・生産性の向上を図るものである。デジタルの特性を国土づくりに活かし、手段として徹底活用してリアルの地域空間の質的向上を目指す。「デジタルとリアルの融合」により場所と時間の制約を超え、多様な暮らし方や働き方を自由に選択できる地域社会を形成し、個人と地域社会のWell-Being向上を図る。これにより、人口減少等様々な危機に直面する地方の持続性を確保する。

(2)目標を達成するための具体的な施策
①リニア中央新幹線
 三大都市圏を約1時間で結ぶリニア駅を交通結節点とする新幹線・高規格道路ネットワークの形成で、自然や文化、産業を有する地域を内包する日本中央回廊を形成し、地域活性化・国際競争力の強化を目指す。


① さすがに、これでは説明不足です。→三大都市圏を約1時間で結ぶリニア中央新幹線を整備する。

② ①の修正でスペースがなくなるので、この部分を「この新幹線による新たなネットワーク形成で」としてはいかがでしょうか。


②自動運転技術
 高齢者の運転事故削減や過疎地での公共交通の確保を目的とし、2025年度を目途に国内50か所程での無人自動運転移動サービスの実現を目指している


③ →「で」

④ →「目指す」


③コンパクト+ネットワーク
 居住や都市機能の誘導によるコンパクトなまちづくりと、地域交通の再編との連携により、都市交通と公共交通の一体化したまちづくりを目指す。 以上


⑤ 後述部分が少し分かりづらいです。目指しているのはコンパクトなまちづくりではありませんか。→「居住や都市機能の誘導と地域交通の再編を図り、これらの取組みを連携させることによりコンパクトなまちづくりを目指す」
※スペースが余るようでしたら、「地域の活力を維持するため」といった目的を追記すると良いでしょう。

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