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技術士 二次試験対策 道路法改正 & 選択科目Ⅱー2「道路交通アセスメント」

論文添削
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添削LIVE

【 技術士 二次試験対策 】

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道路法改正

令和7年2月7日に「道路法等の一部を改正する法律案」を閣議決定されたことが発表されました。この改正案は、昨年1月に発生した令和6年能登半島地震や、市町村の技術系職員の減少、気候変動に伴う自然災害の激甚化・頻発化を踏まえ、平時からの備えと有事における初動対応の充実、インフラ管理の担い手不足への対応、道路分野の脱炭素化の推進を図ることを目的としています。

このよな背景には、人材が不足する中での災害対応、インフラ管理、脱炭素化といったテーマが見えてきます。先日、「労働力不足×維持管理」のリアル予想問題を大公開したところですが、労働力不足を軸に災害、脱炭素というテーマも論文を用意しておくと良いでしょう(前回の予想問題はコチラ)。

改正案は、令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応の深化、持続可能なインフラマネジメントの実現、道路の脱炭素化の推進、道路網の整備に関する基本理念の創設の4つの考えが示されています。専門科目を道路で受ける人は絶対チェックすべきですし、扱っているテーマは共通しますので全員概要くらいは知っておきましょう。

技術士 二次試験対策 道路法改正1

最初は、地震対応ですね。道路啓開計画の法定化、災害復旧の直轄化・代行、駐車場の防災拠点化などが示されています。技術者がいない自治体にとって、直轄や代行はとても助かる制度ではないでしょうか。速やかな復旧がきたいできますね。

技術士 二次試験対策 道路法改正2

最後の基本理念は置いておいて、残るテーマはインフラマネジメントと脱炭素化です。インフラマネジメントでは、他の自治体がメンテナンスを代行できる制度が創設されています。先にもありました技術者がいない自治体のメンテナンスが進むとともに、スケールメリットを生かした発注もできそうです。

もう一つは脱炭素化です。脱炭素化は、2021年に改正された地球温暖化対策推進法により2025年4月から新築住宅にZEHが義務付けされており、この波が道路にも及んだといったところでしょう。この大きな変革についても、重要な時事としてとらえることができます。はーい、ココ試験に出ますよ。

このように、注目すべき試験テーマが凝縮されています。災害、インフラメンテ、脱炭素この3つは、必須科目Ⅰ・選択科目Ⅲの練習論文を用意することを強くお勧めします。選択科目Ⅱにおいても、これら周辺の知識を身につけていくと良いでしょう。

論文

本日の添削LIVEは、令和2年度 建設部門 道路 選択科目Ⅱー2「道路交通アセスメント」になります。道路法改正ということで、道路関連の論文をお届けします。道路の選択科目は、答えがバッチリ存在するケースがほとんどです。知らないと書けないことばかりなので、しっかりとキーワード学習することが大切ですね。それでは、論文を早速見てみましょう。


問題:重要物流道路に指定されているある幹線道路沿いに、大規模小売店の立地が計画されており、周辺道路においてこれに起因した渋滞発生といった交通阻害の懸念がある。
この対策を担当する技術者として、道路交通アセスメントの観点より下記の内容について記述せよ。
(1)業務の遂行において、調査・検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)主な調査・手順について、留意すべき点、工夫を要する点、を含めて述べよ。
(3)業務を効率的・効果的に進めるための、関係者との調整方法について述べよ。


1 調査・検討すべき事項
(1)現状の道路ネットワークの状況
 幹線道路の道路特性や周辺道路との位置関係を把握するため、道路ネットワーク状況や道路構造(車線数、幅員、道路線形、縦断勾配など)を調査する。


① 道路特性とは何ですか。
② 道路ネットワーク状況とは何を調査するのでしょうか。周辺道路との位置が知りたいのであれば、対象地域の道路台帳を見れば良いのではありませんか。また、どの道路(幹線道路、周辺道路または両方)の構造を調査するのですか。


(2)大規模小売店舗計画の調査
 既存の大規模小売店を調査し、どのような地区からどのような時間帯に施設を利用するのかを調査する。  
また、発生交通量を算定するため、大規模小売店舗の建物用途別の床面積を調査する。


③ 「調査し・・・調査する」になっています。そもそも、既存の大規模小売店舗を調べても、業態や立地によって、ODやピーク時間は異なるのではないでしょうか。交通需要は、「重要物流道路における交通アセスメント実施のための技術運用マニュアル」などのマニュアルに沿って算出するのではありませんか。
④ なぜ、発生交通量だけなのですか。


(3)計画周辺の交通特性の把握
 幹線道路や周辺道路の時間別、平日休日別の自動車・自転車・歩行者交通量・渋滞想定箇所等の交通特性を調査する


⑤ 交通特性を把握するでは、道路の専門家として述べる内容として浅薄な印象を受けてしまいます。どこの交通量を調査すべきなのか、渋滞個所はどのように特定するのかといった踏み込んだ記述が必要です。算出すべきもの(交差点方向別交通量、交通配分、飽和交通流率など)、それに必要となるデータ(全国道路・街路交通情勢 調査、信号現示、車種別 OD 交通量、規制など)を詳細に説明しないと専門性に欠くと言わざるを得ません。※前項も同じ


(4)施設立地後のモニタリング
 道路管理者、警察及び自治体から構成される渋滞対策協議会を設置し、主要渋滞箇所に対して、ソフト・ハードを含めた対策を検討する


⑥ 見出しと内容がミスマッチです。見出しの通り、事後における対策検討であるなら、なぜ事前の対策検討がないのですか。


2 業務を進める手順(留意点と工夫すべき点)
(1)事前調査
 平日、休日の車種別(普通車、大型車、二輪車等)方向別の現況交通量を調査する。また大規模小売店舗出店計画地付近の道路状況(道路幅員、車線数、歩道の有無、交通規制)の把握を行う


⑦ どこの交通量を調査するのですか。交差点OR単路部、幹線道路OR周辺道路、何もかも分かりません。最初は、対象範囲を検討すべきではありませんか。
⑧ これも、計画地付近の道路では抽象的です。また、前述したものであれば、もっと端的に表現すべきでしょう。同じことが何度も繰り返されているように見えます。


(2)交通流の予測及び影響評価
 大規模小売店舗の計画に基づき、周辺の商圏を踏まえて発生集中交通量を予測する。現況交通量に将来交通量(現況交通量に計画店舗への来客車両を加算)を踏まえて周辺交差点の需要率を算定する。一般道路で走行速度が20km/h以下、重要物流道路上において新たに交差点需要率が0.9以上となる渋滞箇所に留意する。


⑨ 商圏を踏まえるとはいったいどのような行動ですか。発生集中交通量は、用途や規模により定められた原単位を用いるのではありませんか。そもそも計画に基づきとあるので、発生集中交通量は算出されているのではありませんか。
⑩ 渋滞個所に留意するとはどのような行動ですか。渋滞個所を抽出するということですかね。ここで書くべき留意点は、例えば「交差点方向別交通量は、現況の交差点方向別交通量の割合に応じて按分する」といったように交通流の予測及び影響評価という作業に関することです。「ここが渋滞するから注意してね」という意味での留意点ではありませんよ。


(3)渋滞対策の立案
 影響評価から渋滞対策を立案する。具体的には道路側から施設に乗り入れる左折占用レーンの設置、幹線道路の交差点から施設が立地している側に占用車線を設置する。


⑪ 影響評価がどのような行動で出力される評価指標がなんなのか書いていないので、この評価で対策が立案できるのか分かりません。
⑫ 具体例は良いのですが、どのような結果が出た場合、どのような対策が適しているのかといった方法論もあると良いです。


(4)事後モニタリング
 一定期間後においてETC2.0やAIモニタリングを活用し、渋滞状況を広く把握する。その結果を基に新たな渋滞箇所、渋滞要因を把握し、店舗事業者、警察及び道路管理者などの関係者で協議会を開催し、対策案をそれぞれが実施する。


⑬ これだけでは、どのように渋滞状況を把握するのか分かりません。
⑭ これもどうのように把握するのですか。
⑮ これも対策案が分からないうえ、それぞれが実施すべきであれば集まる意味も分かりません。
※  総じて中所的で、何をするのかよく分かりません。手順は、定められたものにのっとって記述した方が良いと思います。資料は、「重要物流道路における 交通アセスメント実施のための技術運用マニュアル」を参考にすると良いでしょう。


3.関係者との調整方法 
渋滞対策協議会
 学識経験者、道路管理者、地元警察署、自治体及び、大規模小売店舗計画者から構成される渋滞対策協議会を設置する。渋滞対策の検証や施設立地後の周辺交通のモニタリングにより信号現示の変更や左折レーンの設置などの渋滞対策について合意形成を図る。以上


⑯ 不要。
⑰ 対策を列記するのではなく、協議会がなぜ効率的、効果的な調整なのかを説明しましょう。

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