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技術士 二次試験対策 令和7年度予想問題 と 論文投稿 「Society5.0×国土強靭化」

論文添削
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【 技術士 二次試験対策 】

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投稿者による予想問題

本サイトでは、これまでにリアル予想問題を2問お届けしてきました(第1弾第2弾)。今回、新たな動きとして、投稿者自らが予想問題を作成し解答案を含め投稿いただきました。この積極的な姿勢には、頭が下がります。

このように、みんなで予想問題を持ち合えば、問題に困ることはありません。また、情報が多く集まれば集まるほど、問題の傾向も見えてくるのではないでしょうか。情報や考えを共有し、みんなで合格を目指しましょう。

今回の予想問題は、「Society5.0×国土強靭化」がテーマになっています。しっかりと、二つのテーマを複合化した問題を作ってくれています。Society5.0は総務省よりのテーマですが、根底にはICT技術の活用といった背景が共通しています。

建設業界の未来は、このICT技術の活用にかかっていると思います。すなわち、土木技術者もICT技術を身につけなければなりません。このICT技術は日進月歩ですので、多くのことをものすごいスピードで学ぶ必要があるので、技術者泣かせの技術ですよね。

バーチャル空間、AI、UAVなど夢のある技術です。子供のころに見た未来予想図のほとんどが、実現しつつあります。あとは、どこでもドアとタイムマシンぐらいのものですが、バーチャル空間のリアリティが向上すれば、これらの機能ですら容易に経験することができるでしょう。

このようにSociety5.0が実現すれば、リアルとバーチャルの境界はますます曖昧になっていくのでしょう。この未経験の環境をいかに活用していくかが、技術者の手腕にかかっていると言えます。AIにはできない創造的な仕事を成し遂げたいものです。

未来を勝手に語りだしてしまい、どんどん本題からそれてしまいました…それでは、注目の予想問題を早速見ていきましょう。

「Society5.0×国土強靭化」

令和7年度技術士第二次試験問題 [建設部門]

9 建設部門【必須科目Ⅰ】

Ⅰ 次の2問題(Ⅰ-1,Ⅰ-2)のうち1問題を選び回答せよ。(解答問題番号を明記し、
答案用紙3枚を用いてまとめよ。)

Ⅰ-1 我が国では、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会としてSociety 5.0の実現を目指している。我が国が目指すべきSociety 5.0の未来社会像を「持続可能性と強靭性を備え、国民の安全と安心を確保するとともに、一人ひとりが多様な幸せ(well-being)を実現できる社会」としている。
 特に、国民の生命・財産を守り、国家・社会の重要な機能を維持するためには、防災・減災、国土強靱化の取組の加速化・深化を図り、災害に屈しない強靱な国土づくりを進める必要がある。また、防災・減災、国土強靱化の取組をより効率的に進めるためには、Society 5.0が実装するシステムの活用等が不可欠である。このような状況を踏まえ、安全、安心かつ災害に屈しない強さとしなやかさを備えた国土づくりを進めるにあたり、以下の問いに答えよ。

(1)Society5.0の推進による国土強靭化の高度化を実現するにあたり、建設部門の技術者としての立場で多面的な観点から3つ課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ

(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ 

(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。

(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するにあたり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要点・留意点を述べよ。

論文

1.多面的な課題とその観点
(1)いかにスマートシティを実現するか
 近年、自然災害が激甚化・頻発化しており、河川や斜面等の変異等を速やかに状況把握することが求められている。そのため、センサー機器等の多様なIOTデバイスを様々な場所に実装し、得られるデータを防災対策に利活用できる環境を整備することが重要である。よって、都市づくりの観点から、スマートシティの実現が課題である。


① 災害が激甚化・頻発化するとなぜ変異の把握が必要なのですか。この2つの関係が直接的に結びつきません。
② →「IoT」
③ これも①と同様、センサーを配置することとスマートシティの実現がどう関係しているのですか。単にセンサーを配置すれば、目的が達成されるのではありませんか。スマートシティである必要性を感じません。また、Society5.0の活用に関する記述がないように感じます。


(2)いかに産官学の連携を推進するか
 少子高齢化に伴う技術者不足の深刻化等、地方自治体が抱える問題は多様化している。こうした中で国土強靭化の高度化を推進するためには、ICT技術の活用による省人化が求められる。それには、産学が持ち合わせる知識や技術を積極的に取り入れ、効率化を図ることが重要である。よって、体制面の観点から、産官学の連携が課題である。


④ 問題が多様化しているのであれば、問題の例示は複数書くべきでしょう。また、後述されている内容をみると問題は多様化ではなく、人手不足ではありませんか。
⑤ これも唐突ですね。自治体の一部業務を産学等に担わせるというなら分かりますが、なぜ産学の知識・技術が省力化に必要なのか理解できません。これも前項同様、Society5.0の活用はどこへ行っちゃったのでしょうか。


(3)いかにバーチャル防災訓練を行うか
 近年、頻発化する自然災害に対し住民の防災意識の向上が求められている。しかし、従来の防災訓練では、その都度環境を準備する必要やコスト等の負担が大きく、実践的に訓練する機会が少ない。そのため、災害シナリオを再現したサイバー空間上での防災訓練を推進することが重要である。よって、防災教育の観点から、バーチャル防災訓練の実施が課題である。


⑥ 激甚化する災害に対応するためには、ハード面だけでの対策には限界があるため、防災意識というより、迅速な避難行動が求められているのではないでしょうか。
⑦ 準備とコスト負担が並列になっていることに違和感があります。準備は、コスト負担の要因ではありませんか。また、避難訓練の内容にもよりますが、リアリティがないだけで実践的な避難訓練は従来の防災訓練でも数多あるのではないでしょうか。


2.最も重要な課題と解決策
 防災の高度化は、多くの生命の確保に直結するため「いかにスマートシティを実現するか」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。


⑧ 問題文には「国土強靭化の高度化を実現するにあたり」とあるので、課題全てに当てはまるのではありませんか。


(1)都市OS
 リアルタイムでの危機管理を実現するため、道路通行情報や河川水位等の多様な都市空間情報をデータ連携により一元化した、都市OSを導入する。導入にあたっては、デープラットフォームを構築し、隣接する自治体との共同利用を可能にする。さらに利用にあったっては、自治体が保有する市民の居住情報等と連携する。これにより、広域で発生する災害に対しても、俯瞰的な状況把握が可能となる。さらに、避難勧告等の意思決定を円滑にし、住民一人ひとりに必要な情報を提供することができる。


⑨ 問題は災害に関することなので、危機管理というと対象が広く、論点がぼやけてしまいます。
⑩ 共同利用の目的をかかないと、なぜこのような行動をするのか理解できません。
⑪ ここでいう居住情報とは何か判然としません。また、何の情報とこの情報を連携させるのでしょうか。
⑫ 居住情報の連携がなぜ俯瞰的な情報把握につながるのか全く分かりません。説明が抽象的であることに加え、事象の関連性についての説明がないので、読み手が置いてきぼりになっています。
⑬ 一人一人にどうやって情報をでんたつするのでしょうか。総じて、説明不足です。


(2)センシング技術
 客観的なデータから正確な情報収集を行うため、センサーから情報を数値化し、定量的に状況を把握する。例えば、河川の監視ではワンコイン浸水センサーを導入する。局所的な雨量による水位変化をリアルタイムで監視し、河川状況の情報収集を行う。さらに、得られた雨量や水位情報と共に地形データを用いて洪水予測モデルを構築し、洪水シミュレーションによるリスク検証⑯を行う。迅速かつ正確な状況把握を実現するとともに、防災リスクの事前回避にも貢献できる。


⑭ 「客観的なデータから正確な情報収集を行う」とありますが、客観的なデータなので正確な情報と言えるのではありませんか。何を目的にしているのか分かりません。センサーから情報を数値化するのではなく、センサーからの情報(←画像等?)を数値化するのではありませんか。また、数値化と定量的は重複しているように見えます。さらに、後述の例示と不整合です。
⑮ 情報の数値化はどこへ行ってしまったのですか。
⑯ 状況把握ではなく、予測になっています。
⑰ 目的が変わっています。
⑱ 全体的にそうなのですが、表現が分かりづらいです。防災リスク?災害リスクですかね?リスクを事前に回避することが防災ですから、当たり前のことを述べているように見えます。予測によって、迅速な避難行動を促すことができるが言いたいことですかね。端的かつ明瞭な表現を意識しましょう。


(3)都市VPP
 都市のスマート化に伴う大量のセンシング機器等の持続的な活用を図るため、都市VPPを導入する。導入にあたり、エネルギーリソースは太陽光発電等の再エネや蓄電池等を活用した分残型とすることで、災害時の電力供給の安定化を図る。また、都市OSを通じて、都市活動に伴うエネルギー消費データをリアルタイムで把握する。これにより、災害時等でも需要に応じた都市VPPからのエネルギー供給を実現する。


⑲ 非常に分かりづらく理解できません。センシング機器を活用し続けるという意図も、センシングとVPPとの関係もわからず支離滅裂になっています。
⑳ 安定化を図るために分散化するのではなく、分散化していて不安定だから束ねるのですよ。
㉑ リアルタイムで需要を把握するのは、需給バランスを調整するからではありませんか。リアルタイムで需要を把握することで、なぜ災害時の電力供給が可能になるのですか。⑳の指摘もそうですが、VPPを正しく理解しましょう。


3.新たなリスク
 上記の解決策の実行によって、都市活動は高度化される。他方で、サイバー攻撃を受けることによる都市機能の停止リスクが高まる。
 対応策として、SOCによる監視状況の把握や、CSIRTが収集した脅威情報等を踏まえたリスクマネジメントを実施する。また、スマートシティで連携するデータについては、ブロックチェーン等による改ざんの困難化やシステムダウンが起こりにくい仕組みを採用するとともに、追跡可能なシステム構成にする等のセキュリティ設計とする。


㉒ スマートシティの実現のための解決策なので、当たり前です。不要。
㉓ 冗長的です。→「サイバー攻撃による」
㉔ 具体的な記述が望まれます。
㉕ 何を追跡するのですか。


4.必要な要件と留意点
業務にあたっては、常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して維持し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するよう留意する。以上

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