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技術士 二次試験対策【添削LIVE】必須科目Ⅰ

橋 インフラメンテナンス 技術士 論文添削
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-持続可能なインフラメンテナンス-

【 技術士 二次試験対策】

今回は、「持続可能なインフラメンテナンス」を添削しました(原文は手書きです)。インフラメンテナンスは、私の予想ランキング上位に食い込んでいますので必見です。また、リアル予想問題も作成していますので、そちらも要チェックです。


【持続可能なインフラメンテナンス】

1.多面的な課題とその観点
(1)いかに、老朽化対策を進めるか
 我が国では戦後から高度経済成長期にかけて、多くのインフラが整備されている。建設後50年以上経過する老朽化インフラは、道路橋だけでも73万に上る。今後、老朽化に起因するインフラの機能不全が顕在化されてくることが懸念されている。よって、技術面の観点からいかに数多く存在するインフラの老朽化対策うぃ推進するかが課題である。

① この書き方ですと総括的すぎて、すべての課題を含んでしまいます。以降に示している(2)、(3)の課題は、いずれも老朽化対策ですよね。
② 「が」が連続しており、読みづらいです。シンプルに「機能不全が懸念される。」で良いと思います。

(2)いかに、効率的に行うか
 インフラを多く抱える自治体は迅速に老朽化対策を実施する必要がある。しかし、少子高齢化による社会保障費の増加やコロナ禍による経済対策等により、インフラメンテナンスに必要な予算確保が困難な自治体も存在する。また、事業体においても人口減少の影響から利用者が減少し、十分な予算を確保できないものも存在する。よって、財政面の観点から効率的に対策を講じていくかが課題である。

③ 多かろうと少なかろうと迅速な対応は必要だと思います。限定する必要はないと思いますので、削除。
④ 状況の変化を説明していると思いますので、「予算確保が難しくなっている。」がより良いと思います。
⑤ 事業体が民間事業者を指しているのであれば、一般論として民間事業者はインフラメンテンナンスを担う主体にならないと思います。

(3)いかに、人材不足の中で講じるか
 老朽化による事故を未然に防止するためには、熟練した技術者による現場での精密な作業が求められる。しかし、生産年齢人口の減少に加え学生の理科離れの深刻化等により、インフラメンテナンスに従事する技術者は減少している。よって、人材面の観点から限られた人材の中で対策を講じていくかが課題である。

⑥ 状況が課題になっています。内容からするに「省力化」が良いと思います。
⑦ 技術者は現場に限らず活躍しているので、限定する必要はないと思います。


2.最も重要な課題とその解決策
 上記のうち「いかに、老朽化対策を進めるか」を最も重要な課題に選定し、以下に解決策を述べる。

※指摘なし(スペースに余裕があれば、理由を添えるとより良いと思います)

(1)予防保全型インフラメンテナンス
PPP/PFI:自治体や事業体の負担軽減のため、空港や上下水道、文教施設等にコンセッション事業の導入を推進する。これにより、民間事業者のICT技術や商業運営等の投資ノウハウを投入し中長期なインフラ運営を図る。また、地域プラットフォームを通じて人口規模が小さい自治体での案件形成を推進する。
個別施設計画:道路や橋梁等、個別施設毎の維持管理計画を策定しインフラメンテナンスによる長寿命化を図る。策定にあたり、各施設への点検・診断を通じて劣化・損傷の程度や原因を調査し、老朽化判定度を設定する。判定区分Ⅰ・Ⅱと診断されたインフラについても、攻めの保全措置を図り長寿命化を推進する。

⑧ これが予防保全型である理由が判然としません。官民連携することにより、予防保全が従来型より優れている点を書かないと理解しづらいです
⑨ 「投資」→「資金」。
⑩ 案件形成は、推進ではなく「図る」、「促す」といった表現がふさわしいと思います。
⑪ 手段は、すでに計画策定と書かれているので、効果として「計画的に」、あるいは「効率的に」などの表現が良いと思います。
⑫ 「攻めの」とは意気込みの問題になっていますよ。もっと、客観的に説明しましょう。一般的には判定区分がⅠ・Ⅱの場合はすぐに対応する必要がないと判断されますが、なぜ保全措置をする必要があるのかを書くべきです。例えば、LCCの観点から判定によらず対策をとれば経済的だからといった具合です。

(2)メンテナンス技術生産性向上
xROAD:MNSや道路基盤地図情報等を基盤に、構造物やETC2.0のデータを紐付けした3次元プラットフォームを構築する。また、点検・診断等の記録をデータベース化し、一元的な処理や解析を行う。アーカイブされた情報をオープンデータ化することで、劣化予測や修繕費推計等のシステム開発を促進する。
ICT技術:ロボットで短時間に大量の画像判別を行い、AIスクリーニングにより損傷区分の自動判別を行う。点検調書作成の自動化により紙による診断結果納品を省略し、正確なインフラ情報の保持を図る。

⑬ 「の」→「による」。
⑭ この内容は、(3)の課題に対する対応策ではありませんか。

(3)維持管理への住民参画
協力団体制度:道路の清掃や河川の管理等の活動を自発的に行うNPO等の民間団体と連携する。また、行政側としてはオープンカフェ等の収益活動に要する占用手続きを簡素化することで、協力団体の活動原資が捻出しやすい環境を整備する。協力団体をインフラ管理の担い手として位置づけ、縦断的な維持管理を図る。
インフラ通報システム:スマートフォン等を用いて、インフラの不具合を発見した市民が管理者に共有しやすい環境を整備する。現場の写真や動画を投稿することで迅速な判断を行い、管理業務の効率化を推進する。

⑮ まとめ方を種類ごとにして、管理の内容を具体化すると良いと思います。例えば、「道路や河川の清掃、点検、通報等」とかいかがでしょうか。また、後半部分は、タイトルに住民参画とあるので、「・・・住民参加型の取り組みや、NPO等民間団体の連携強化を促進する。」とするとより良くなると思います。
⑯ 活動原資の調達方法が限定的過ぎますので、一つの例示あることを示すために、接続詞は「また、」ではなく「例えば、」が良いと思います。このままでも良いですが、もう少し広い視点で言うなら、包括民間委託を締結、あるいはエリマネ組織をつくる等の仕組みもあると思います。
⑰ 「共有」→「通報」。
⑱ 一文の中で実施主体が変わっています。投稿するのは住民、判断するのは行政です。よって、「管理者が臨機に対応できるよう、システムには通報者が写真や動画を投稿できる機能を具備する。」としてはどうでしょうか。

3.波及効果と新たな懸念事項及びその対応策
 解決策の実行により、インフラの更新速度を低下させ、予算の平準化効果をもたらす。また、更新負担額の世代間公平性の増進が期待できる。一方で、全てのインフラに対策に施すことはできない。対応策として、利用状況や維持管理費等を勘案した施設の統廃合やダウンスケールを図る等、選択と集中の判断を推進する

⑲ 更新速度が低下=予算平準化が分かりづらいです。歳出のピークが後ろにずれたとしても平準化しません。ピークの山を低くすることで平準化は図られます。よって、平準化というよりも、「LCCの圧縮で公的負担が軽減される」で良いのはないでしょうか。
⑳ ⑲の理由により疑義があります。また、公平性は「推進する」ではなく、「確保する」が良いと思います。
㉑ 新たに生じるか懸念事項でしょうか。そもそも、内在している問題点ではないでしょうか。また、懸念事項であることが分かりづらいです。しっかり、「○○が懸念される」または、「懸念事項は○○である」と明記しましょう。
㉒ 維持管理費がかかるからやらないというのは公益的な判断に欠けます。費用対効果くらいにトーンダウンした方が良いと思います。
㉓ 「判断を推進する」はおかしいです。「選択と集中による効果的な投資を行う」が言いたいことですかね。

4.業務遂行するにあたり、必要とする条件
 常に社会全体における公益を確保する観点と、安全・安心な社会資本ストックを構築して持続し続ける観点を持つ必要がある。業務の各段階で常にこれらを意識するように留意する。以上

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